角道亮介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
考古学者は大変だな〜というお話集。
まあでも、あんまり霊的なことは出てこなかった。元気に過ごせる人じゃないと仕事が続かないもんなぁと思う。
人骨発掘の話、夢見が悪くなった話、小さい石室の中で体格があと10cm小さかったらと思う話、お土産品でボラれた話、テロリストの搭乗券とすり替わった話、発掘前に生贄を捧げる話、ラクダの肉は牛肉に近い味わいだという話、医療も郵便事情もひどい。
イスラムでは豚はダメ、アルコールもダメ。トイレットペーパーを流したら詰まる話。人骨は臭わないが、ミイラは臭い。砂漠の砂嵐はナメてはいけない。アフリカでは雨が降らないことになっているので、雨が降ると部屋が水浸しになる。
中国の話。臭豆腐は臭い。蠍の素揚げは美味しい。カマキリは食べられなかった。
犯罪に巻き込まれないように頑張るが、そもそもスルースキルが上がってしまう。 -
Posted by ブクログ
他の方のレビューを見て読んでみた。
面白かった!
3人の考古学者さんのエッセイというかドキュメンタリーというか。皆さま文章うますぎ。
怖い、にもいろいろあるわけで、発掘には人骨などがつきもので、そういう怖さがあるのかな?と思った。…案外その手の話は少なくて(というかほぼ無)、最も多く触れられていたのはトイレだった。日本のトイレはどこもきちんと手入れされてるから…。
それから食事。習慣の違いがあるからこそ多様な食事がある。世界から見たら魚の生食はゲテモノ扱いと聞く。こちらから見ると羊の脳みそとかウワーと思える。(白子っぽいらしい)(白子ならイケる)
その他、政情の変化によって変わる発掘の認可の煩雑さは本当に怖かった。異国語で100枚も書類を書かねばならなくなったら、私は全部投げ出したくなるだろう。研究なんかしなくていい、と。
この本ではエジプト、中国、ペルーの発掘現場に触れられている。度重なる困難の中で研究を深める考古学者さんたち、豊かな人生を送っているようでうらやましくなった。 -
Posted by ブクログ
古代エジプト、古代中国、そしてマヤと、時代も地域も異なる3人の考古学者が、自分たちの来し方を赤裸々に語った痛快な一冊。
もう四半世紀も前のこと、私は大学院まで考古学を専攻していた。専門は本書の中ではエジプトが一番近い。本書の先生方より下の世代だし、ほんのちょっと齧った程度でしかないが、それでも当時を懐かしく思い出しつつ読み進めた。
そう、確かに考古学はイメージ先行で、実はどういう学問なのかあまり知られていない。本書にもあるように、年中発掘ばかりをしているわけではない。というか、できない。考古学を専攻していた者なら一度は「あーインディ・ジョーンズね」と言われたことがあると思うが、彼はどちらかというと文化人類学者に近い気もする。基本、考古学は地味である。冷たい地面に座り込むので痔主が多い、直射日光で薄毛になりやすい、とよく脅された。そして、野帳とG-SHOCKはマストだった。
本書は外国考古学のお話だが、日本でも発掘はもちろんできる。そして、その土地土地には長年発掘のパートをしてきたベテランがずらりといる。彼らの発掘技術や知識には、学生どころか,そこらの大学の先生でも敵わない。そして、学部の男子学生には、もれなく土嚢運び等の力仕事が待っているのである。
でも、考古学は面白い。それは間違いない。本書を読んでこの学問に興味を持った読者の中から、きっと未来の考古学者が誕生することだろうと思う。 -
Posted by ブクログ
先日読んだ「古代文字に〜」より前に出ていた本書。知らなかった。
①古代エジプト学者(1968年生まれ)
②中国殷周学者(1982年生まれ)
③南米ペルー学者(1972年生まれ)
三人のエッセイに共通しているのは、海外での考古学調査がいかに大変かがひしひしと伝わって来るところ。手続き上の困難もあるけれど、国によっては政治的な思惑や人間関係に振り回されている様子が垣間見える(現役研究者なので、言葉を濁してるのは仕方ない)
それ以外の共通点は“食”と“トイレ”だが、ここの部分の“怖しい話”は読んでもらうしかない。想像するだけでコワい!
とりあえず、「何でも食えるような度胸を持ってないオレは、海外での研究•調査に向いてない」という事がよくわかりました(笑) -
Posted by ブクログ
筆者が、2週間クリーニング作業をしていた遺骨ががこれまでになく妙に色っぽく見えてしまった。骨が怖いと感じていたのに艶めかしく見えるなんて!と驚いた。しかし、この感情に囚われることは死者に魅入られてしまうと恐ろしくなり、そのことを考えないようにした。
筆者はそう感じるのはこの骨が女性の遺骨だったからと考えた。そしてやはり、後に女性の骨と判明した。
なんとなく、筆者がその遺骨をクリーニングするために寄り添ってたからそうなったのかなって思った。
死者に魅入られるなんてことが本当にあるんだと感じさせれられた。不思議な直感はあるものだと思い面白い。洒落怖みたい。 -
Posted by ブクログ
3人の考古学者が語る、忙し過ぎる日々のエッセイ。
大学での教員としての多忙さ。
その合間を縫って現地へ訪れてからの多忙さ。
でも研究は過酷でも、楽しさと喜びに満ちていた。
・はじめに
・エジプト考古学者の多忙すぎる日常 大城道則
・中国考古学者の多忙すぎる日常 角道亮介
・メキシコ・中米マヤ文明考古学者の多忙すぎる日常 青山和夫
・おわりに――三大陸周掘り記
「考古学者が発掘調査をしていたら、怖い目にあった」の続刊?
前作では、調査と冒険、面白いと怖いは表裏の関係だったが、
こちらでは“多忙”がテーマで語られている。
大城氏は、大学教員という生業での多忙さを嘆く。
会議に次ぐ会議の多さやイベント。その合間を縫っての
エジプト弾丸ツアー。それでもエジプト行きの多忙さは、
喜々として楽しんでる感がある。
角道氏は、書き出しで自分の専攻の学生を連れての
調査の多忙さを語る。これってツアコンじゃん。
次いで、留学した北京大学での5ヵ月発掘実習のシビアさ。
青山氏は、自分の歩みが中心。
青年海外協力隊の考古学隊員を皮切りに、
ホンジュラス、グアテマラ、アメリカの大学院へ留学、
メキシコ、そして日本と、マヤ文明の石器分析に長い年月を
費やす。分析が多忙で発掘できないと嘆くが、
分析自体には喜々として励む。しかも現地で結婚しちゃうし。
最後の方には日本での大学業務の多忙さと、研究費獲得の
苦労が語られている。
各人共、国情、言語、風習、治安と犯罪等々、
現地ならではの様々な事も多忙の一端となっています。
如何に多忙であれども、青山氏の座右の銘の情熱・愛・希望・
根性は、研究に身を置くものに当てはまるのだと、しみじみ。
加えて、コミュニケーション能力と人脈も大事。
そして、どんなに多忙でしんどく、ラクダや毒蛇、マダニや
蚊に悩まされようとも頑張り、地元の食を満喫する
身体能力とメンタルの高さも、驚かされました。