舟津昌平のレビュー一覧
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「まったく、近頃の若者は!」と嘆くあなたも「Z世代化」している!?ゆとり世代の東大講師がコミカルに語る衝撃の若者論!
最近久しぶりに部下を指導することになった。入れ替わり立ち代わり違う人を指導するのだが、あまりに会話が噛み合わず、思考回路も理解できない。しばらく接しない間に私は老害と化したのか!?と衝撃を受けて、書店で思わずタイトル買いした(笑)結果、すべてのことが解決したわけではないものの、だいぶ相手側の考えやそうなってしまった原因についても理解できて随分すっきりした。言われてみれば今は怒らないのが良いこととされているし、我々大人にも同じような側面があるからこういう若者が育ってきちゃうんだ。 -
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この本は、自分がどの世代にいるかによって、
読み方、感じ方は違うと思うが、
Z世代のSNSや、不安ビジネスと若者の構造
を知ることができ、とても参考なった。
ビジネスや消費のターゲットになっている
Z世代。経験や知識の浅い若者に、不安を煽れば、ビジネスのチャンスが生まれる。
働き方改革、パワハラ防止、残業時間削減
育児、有給所得など、法律の整備によって、
昔よりも、労働環境は改善されている。
だが、若者が、抱えている不安や焦り、
疲れは減らないし、若者を指導する上司も、
アンガーマネジメントの普及や、若者の離職を防ぐため、下手に注意したり、怒ることも出来ず、気を遣い、誰もがストレスフルな社 -
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ネタバレzenlyなどにより互いの情報を監視することで、自身の行動を最適化するなど、監視されることに対する抵抗がかなり薄い可能性が今の若い世代にはある。
小中高大と何もせず、手も挙げず、ノートも取らず、ただ黙って座っていることが「いい子」とされる学校環境と異なり、職場ではそれは成立しない。
学校は不安なものを排除し、楽しさだけで満たされたテーマパーク化している。
明確な美醜の基準がない中で、「ブサイク」といえば「ブサイク」にしてしまえる。この他にも、「ガクチカ」や「インターン」「コミュ力」など、意味内容が伴わない唯の言葉が跋扈している。
鳥羽和久『君は君の人生の主役になれ』「ガチャ概念の最たる -
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Z世代を理解したいというよりは、Z世代が社会にもたらす影響を知りたくて手に取る。特に気になったのが「お客様になっていく若者たち」という副題である。著者は東京大学講師であり、1989年生まれなのでいわゆるY世代なのであろう。大学教員であるため、Z世代である学生とは日常的に接する機会が多くある立場でもあり、そうした経験を通じて得られたエピソードが議論に説得力を添えている。
件の副題については経営学を専門とする著者らしい2つの視点がある。1つは、Z世代の若者達が企業のマーケティングのターゲットとして「お客様」になっているという視点である。ネットで情報を取るのが当たり前であるこの世代は、一方で人生経 -
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ネタバレ「経営学は役に立つか?」という素朴な問いに対し、経営学から抽出できる技法・思考法(条件思考(boundary condition)、両面思考(逆機能)、箴言思考)という観点から役立てるための道筋を提示した一冊。書籍内で参照されている論文や書籍等は何れも馴染み深いものであり、確かに技法という観点で纏めることもできるなと、納得しながら読み進めた。
経営学は、実務との重なりが大きく(また実務家による「しろうと理論」(ネガティブな意味ではない)が蔓延っている)、今すぐ役立つ知見を求められる一方、科学に対して真摯に向き合えば向き合う程、強い言葉を使えないという難しさがあることは、他の書籍でも言及されてい -
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結論に至るまでのエピソードが長くて若干苦痛だったが最後はスッキリした。
「Z世代は怒った人を見たことがないのではないか」 これは衝撃だった。けどそんな社会には大人がしたのだ。怒りを排除した教育は車の一切通らない道でマナーを学ぶようなもの。若者はとてもむごい教育、残酷なことをされているのかもしれない。
理由を探してはいけない、欠落を自覚しよう、統合性を大事に、したたかに余裕をもって。
満点人間思考を捨てる。人は元来頭は悪いし決して完璧じゃない、余裕をもって生きたらいい、ビジョンを持つより一手を打て。その通りだと思いました。
頭が悪いなりに愚直さをもって賢くなる努力をしたい。 -
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経営学は、経営に関与する学問のうち小児科のようなもの。会社、職場、組織、に関する学問。
共著論文は、お互い高度化した議論を理解できない。専門知は集合知。エジソンの発明と同じ。
成果主義=条件思考が必要な例。
富士通の失敗=原因は、目標設定に上司が介入したため指示待ちになったこと、長期目標より短期目標が優先された、他人を助けることの評価がなかった。
成果主義は中身はいろいろ。
報酬は、成果、年功、職務のどれのウエイトを高めるか、という問題。
成果主義は能力開発の機会を用意するべき。
equalityとequity(公平と公正)、diversityとinclusion(多様性と包摂)。
昔から、 -
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Z世代とは何者かを紐解く一つの現代(2025)に生きる若者への理解と解釈と視点を提案する内容である。
本著において、Z世代について中立的な視点と著者自身が学生と関わりながら得られた知見と経験や社会構造について言及する。Z世代は特別な存在ではなく社会が映す鏡だとしている。私も同意する。
例えば、今までの若者の特徴を時系列で示すならば、
団塊の世代時の若者の特徴は集団主義、勤勉、組織への忠誠心が高い。マイホームやマイカーなど「所有」に強い憧れ。消費意欲も旺盛で、社会・政治への参加意識も高めである。
団塊ジュニア世代時の若者の特徴は人口が多く競争が激しい。正社員になりにくくキャリア形成で苦労。合 -
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エピグラフにウィトゲンシュタインとかを引用するセンスはそれこそ唯言的──ただのカッコつけというか、あまり本文に関係ないしスベってる気はするけれども、内容自体は興味深く読めた。Z世代当人としても、おおむね納得できる分析にはなっていると思う。
強いていえば、この手の本を読んだ時に「大学教師が生徒を分析する」ことの違和感は残り続ける。例えばそれは知識人(主に男性)が援助交際をする女性(売春)を「分析対象」にして色々語るくせに、買春(それを買う男)については語ろうとしないのに近いというか。授業中に私語をする学生を注意したら学生がこういう反応をした、というエピソードから、「Z世代にとって友人とは〜」と他