舟津昌平のレビュー一覧
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結論に至るまでのエピソードが長くて若干苦痛だったが最後はスッキリした。
「Z世代は怒った人を見たことがないのではないか」 これは衝撃だった。けどそんな社会には大人がしたのだ。怒りを排除した教育は車の一切通らない道でマナーを学ぶようなもの。若者はとてもむごい教育、残酷なことをされているのかもしれない。
理由を探してはいけない、欠落を自覚しよう、統合性を大事に、したたかに余裕をもって。
満点人間思考を捨てる。人は元来頭は悪いし決して完璧じゃない、余裕をもって生きたらいい、ビジョンを持つより一手を打て。その通りだと思いました。
頭が悪いなりに愚直さをもって賢くなる努力をしたい。 -
Posted by ブクログ
経営学は、経営に関与する学問のうち小児科のようなもの。会社、職場、組織、に関する学問。
共著論文は、お互い高度化した議論を理解できない。専門知は集合知。エジソンの発明と同じ。
成果主義=条件思考が必要な例。
富士通の失敗=原因は、目標設定に上司が介入したため指示待ちになったこと、長期目標より短期目標が優先された、他人を助けることの評価がなかった。
成果主義は中身はいろいろ。
報酬は、成果、年功、職務のどれのウエイトを高めるか、という問題。
成果主義は能力開発の機会を用意するべき。
equalityとequity(公平と公正)、diversityとinclusion(多様性と包摂)。
昔から、賞与で成果は評価されていた。日本は報酬を下げるために採用した。本来は組織の成果を報酬に反映する仕組み。
年俸制は現代の成果主義。
官僚制=両面思考が必要な例。
官僚制の批判としてティール組織が挙げられる。
官僚制の特徴=階層原則、公私の分離(規則に従う)、文書主義、専門的分業。
伝統的支配、カリスマ的支配、に比べれば合理性がある。
Wikipediaは官僚的に規則が決まっている。そのほうが価値合理的。
サンクコストも、それによって団結して成果が出るなら悪いこととは限らない。
諫言思考=科学から諫言を読み取り、実務に活かす。厳密な効果は求めない。
テイラーの差別的出来高制度とメイヨーの人間関係論。
人間関係論のもとになったホーソン研究は科学的でないという批判がある。
厳密な効果を求めると、効果は小さくしか現れない。
ドラッカーの著書は諫言集であり、解釈の余地が大きい。 -
Posted by ブクログ
Z世代とは何者かを紐解く一つの現代(2025)に生きる若者への理解と解釈と視点を提案する内容である。
本著において、Z世代について中立的な視点と著者自身が学生と関わりながら得られた知見と経験や社会構造について言及する。Z世代は特別な存在ではなく社会が映す鏡だとしている。私も同意する。
例えば、今までの若者の特徴を時系列で示すならば、
団塊の世代時の若者の特徴は集団主義、勤勉、組織への忠誠心が高い。マイホームやマイカーなど「所有」に強い憧れ。消費意欲も旺盛で、社会・政治への参加意識も高めである。
団塊ジュニア世代時の若者の特徴は人口が多く競争が激しい。正社員になりにくくキャリア形成で苦労。合理的・自立志向で、IT/デジタルの普及と共に育ち情報リテラシーが高い。消費は堅実・コスパ重視。ダブルケア(親の介護と子育て)問題など新たな社会課題にも直面している。
バブル世代時の若者の特徴は企業への忠誠度が高く、働く意欲と消費意欲が非常に高い。男女の壁も残る。高級品を買い、プライベートより仕事優先。
ゆとり世代時の若者の特徴は多様性・個性重視、競争や昇進への執着が低い。ワークライフバランス志向、叱られること・競争に弱いと言われる一方、合理性やITリテラシーが高く、多様性と協調性を重視する傾向。
Z世代時の若者の特徴は、生まれた時からデジタル環境(デジタルネイティブ)、多様性やインクルージョン重視。社会・環境課題(サステナビリティ)への高い関心を持つ。所有への執着よりもコスパや利便性を優先。情報収集・発信力が高く、現実的で保守的な金銭感覚。
α世代時の若者の特徴は、さらに徹底したデジタルネイティブ。SDGs・多様性・環境問題を当たり前の価値観として持つ。自己肯定感が高く、多文化・多様性を受け入れる傾向が強い。タイムパフォーマンス重視、プログラミングや英語などグローバルスキルが求められている。
それぞれの世代において社会構造が映す鏡とされている。私たちも例外ではなく社会の影響を受けている。現代(2025)は第四次産業革命中であり、AIや技術、テクノロジーが指数関数的に上昇している。次のα世代だろうがその次の世代だろうが、社会構造の変化や産業などの環境からの影響も多分にあるが、やはり根本的なところは家庭環境や教育がそういう社会構造の変革に応じた教育をした結果その子どもがそういう風に育ったということであろう。
時代を遡るといい、古今東西世界中で大昔だろうが今だろうが若者も老人も互いに愚痴をこぼしている。それは世代間のギャップでもあるが、それ自体は大した問題すらでもなく互いに歩み寄る姿勢が大切だということを若い世代も年配の世代も意識していく必要があるだろう。本著でも主張されているが時代や世代というカテゴリーで単純に分けるだけではなく、その時代を互いにどう共に生き進むことができるかという視点と発想と期待が込められた良書であるといえよう。 -
Posted by ブクログ
エピグラフにウィトゲンシュタインとかを引用するセンスはそれこそ唯言的──ただのカッコつけというか、あまり本文に関係ないしスベってる気はするけれども、内容自体は興味深く読めた。Z世代当人としても、おおむね納得できる分析にはなっていると思う。
強いていえば、この手の本を読んだ時に「大学教師が生徒を分析する」ことの違和感は残り続ける。例えばそれは知識人(主に男性)が援助交際をする女性(売春)を「分析対象」にして色々語るくせに、買春(それを買う男)については語ろうとしないのに近いというか。授業中に私語をする学生を注意したら学生がこういう反応をした、というエピソードから、「Z世代にとって友人とは〜」と他者論につなげるくだりがあるけど、まず見直すべきは私語が出てしまうようなあなたの授業なのではないか、などと生意気な私はどうしても思ってしまう。
それに、本書で圧倒的に語られていないのは、いわゆる「友達のいない大学生」の存在だ。Z世代である私の実感として、そもそも就活ビジネスに参加していない大学生もごまんといる。でも、そんな人はビジネス的には「価値がない」んだろうから本のネタにもならない。カモにもならない。だから書かれない。存在していないことと同義だ。
講義に来る学生は友達といる──本当にそうか?そこには友達のいない、1人の学生もいたのではないか?しかしそれを書いたって「意味が無い」。だからおそらく意図的に目をつぶり、見ないフリをした。無意識だと思うし、「それは話が別だ」と思われるかもしれないが、だからこそ滲み出ているバイアスがあるように思う。
つまり私が言いたいのは、本文の書かれ方が倫理的にうーん、なものであるということ。まあこんな意見は揚げ足取りもいい所で、本の内容にはなんの問題もない。論点のすり替えも甚だしい。私の意見は本文通り「アンチ」的な意見として受け取られるだろう。し、それでいい。
ただ、私自身が本書を読んでいてどうしようもなくそう思ってしまったので、書き残しておこうとは思う。なにはともあれ、この本を読まなければ以上のことを考えるきっかけもなかったというのは事実だから。 -
Posted by ブクログ
独身未婚中年男性の自分が読んでみました。
なかなか面白かったです。
自分は「一般的な」20代の若者と接点はほとんどなく、接点を持つつもりも基本的にはないので、この本に出てくるような「一般的な」若者とはかなり距離を持って接すればいいかと思っているので、普段彼ら彼女らの考え方がわからない、と苦労することはあまりありません。(そうした若者に興味がないだけ?)
逆に、この本に出てこないような、ある意味ちょっと特殊な(例えばハイスペな)若者がいた場合にどう接していいかがわからず、その指南書みたいなものがあったらいいなと思いました。たまに接点があり、ちょっと苦労しています。
自分がハイスペでないから、ただ単に嫉妬しているだけかもしれませんが(汗)。
今の若者に不安を感じなくもないですし、少子化など問題は山積ですが、まあ日本も長らく続いてきているようですし、今のままで沈没するようなら日本もそんな程度の国ということで、それはそれでいいのでは?と普段から思っています。逆に、今の若者が中年になる20年後ぐらいに日本がまだ存在していれば、それはそれで捨てたことではないのかも、と思いました。
自分は独身未婚中年男性(ゲイ寄りのアロマンティックでアセクシャルではない)なので生きづらさは相変わらずあるものの、それでも多様性が叫ばれるようになって、昭和よりは生きやすいと思っています。ただその価値観も続かない可能性がある、というのをこの本の先生の言葉で気づかされ、ハッとしました。もし、特に精神的にマッチョな男らしさを求める風潮が復活したら自分は生きて行けなさそうな気がするので、なんとか自分の目が黒いうちは現在の風潮が続いて逃げ切りたいと思っています。