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「世間の人々が若者に不満を持つのは古今東西変わらないようで、古代エジプトの遺跡の壁画にも『近頃の若者は……』って、書いてあったらしい。ちなみにこの話はネットで流行ったウソなのだけども、そんなウソ話がリアリティを持つくらい、人々は若者にいつも呆れているし、若者はいつも呆れられている」
――「第1章」冒頭より
「まったく、近頃の若者は!」と嘆くあなたも「Z世代化」している!?
ゆとり世代の東大講師がコミカルに語る衝撃の若者論!
「PTAに言いつけますけど、いいんですか?」
「気難しい表情の上司は存在がストレス」
「怒らない=見捨てられた。だから、いい感じに怒って」
「職場環境はいいけど、社名を自慢できないから転職します」
若者を見ればわれわれの生きる「今」の、社会の構造が見えてくる!
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Posted by ブクログ
タイトルを見て気になったので読んでみました。
著者は経営学者であり、社会学者ではないので、内容的な正しさについては疑問が残るものの、研究者らしいアプローチでZ世代を、そして、Z世代を通じて日本社会を考察しているため、非常に納得できる部分が多い本でした。
文体も含め、今のところ、自分が今年読んだ本の中では一番だと思います。
本書は、Z世代の傾向に関する考察が中心に書かれているのですが、その多くは、Z世代の親世代である団塊ジュニア世代の自分にも思い当たることが多いこともあり、「Z世代の振る舞いは、団塊ジュニア世代の振る舞い(団塊ジュニア世代にも思い当たること)の一部を抽出したように見える」と思いながら読み進めていました。
そして、その考え方は、ある意味、当たっていました。
本書によれば、「Z世代は、現代社会の変化をいち早くとらえている層」ということができると思うのですが、これを一般化すると、「若者は、その時代の社会の変化をいち早くとらえている層」ということができ、そのことを的確に見抜き、指摘・説明している点が、この本の秀逸な点だと思います。
著書の舟津氏は「ゆとり世代」だそうですが、どんな教育課程からも、こういう有望な研究者が生まれてくるものですね。
そういう意味では、文科省は、自省がやりたい施策を無理に推進するのではなく、もっと現場(先生)や子どもを信用して任せた方がよい気がします。
Posted by ブクログ
自分も当時同じような考えを持っていたはずなのに、今の若者の考えが理解できなくなってきた。しかも同じようで微妙に違う。その謎に迫りたいと思い、本屋で目に付いたこの本を読んでみた。
読めば読むほど若者が不憫に思えてくる。詳細は省くが昔と比べて、SNSを取り巻く友達との関係、言いしれぬ根拠のない不安やそれを利用して食い物にするビジネス、意味内容の伴わない言葉に翻弄され振り回される就活界隈、これだけのことを毎日処理してたらそりゃ冷めた考え方にもなりますよね……毎日学食でモンハンやってた私なんか到底及ばない世界になってるんですよ……
ただ時代々々の若者とオトナは合わせ鏡だということは忘れないようにしたい。そのときのオトナの都合でそうなってしまったというだけで勝手にそうなっていったわけじゃない。若者だけ変えればいいのではなく、社会全体で変わっていかなければならないことなんだ。みんな自分は関係ないと思ってちゃいけないよ。
著者のユーモアも交えてクスッとする文章もたくさんあるので割とさっくり読めて楽しい体験だった。
Posted by ブクログ
平易な語り口の中に専門性が入っている形式で、とても読みやすい。
Z世代は掴みにくいというか、両面性があるというか、両極端ではなく中庸、良いとこ取りをしているのだという印象を持った。
怒られることや、先生に授業で当てられるなどの困ったことは拒否する一方で、成長を求めてインターンやモバイルプランナーなどを経験する。
全員が成長を求めているわけではないが、頑張っている人を笑えるのは頑張っている人だけというような対称性を持つ。
Z世代、もとい若者は世間の鏡である。Z世代は大人の社会にリアクションをしているに過ぎないし、大人もZ世代と同じ構造の中にいる。世間のあらゆるニッチにビジネスが入りこんでいるし、トラブルを起こさないためには互いに無関心であることが最適解だし、我々の不安はビジネスによって煽られている。
構造を変えることはとても難しい。それに抵抗するには我々の心身からアプローチする必要があるだろう。
Posted by ブクログ
著者も本書の中で述べているとおり、「先生、どうか皆の前でほめないでください」を参考にしているというか、なぞっているというか、追試しているような感じがする(悪い意味ではない)。文体も似ていて同じ著者が書いたと言えばそう思えるかも知れない。上書きしている部分、補完している部分もありつつ、この2冊はセットとして読むべきかも知れない(あくまで個人的な感想)。完全肯定ではなく、かえってアンチ(笑)というわけでもない。実際のZ世代の若者として登場してくる事例が同じ様で少し違うのは学生の所属する大学の違いなのかなと思う。私自身複数の大学の学生と主に授業を通じて接する機会があるが、ものによって大学によって、これら2冊に書かれている学生像と近い、遠い(といっても微々たる違い)のニュアンス差がある。
Z世代は、線を引いたこちら側から客観的風に語るものではなく写像であるというところに妙に納得できる。あと、先にあげた書籍は問題提起で止まっているところが、こちらは解決策まで提示しようとしているところが大きく違う。いずれにしても、これまで言説や常識みたいな感じで、私自身がある意味偏見絡みで見ていたZ世代という塊への見方を大きく変えてくれたことは確かである。ひさびさに目から鱗的な知見が得られた気がする。
この手の書籍は嫌な人にとっては嫌なのだろうなと思いつつ、なんとなくお得な一冊に出会った感じ。
Posted by ブクログ
現代社会の価値観の変化を鋭く分析した本だと感じた。一方で、著者の主張に少し偏りを感じる部分もあった。
特に印象に残った点は以下6点である。
① 少子化、教員不足、アンガーマネジメント、モンスターペアレントなどの影響により、学生がお客様化しているという指摘。教員と学生が互いに関わらないように距離を置く無関心化が進む。
② Z世代は怒られる経験が少ない傾向にあり、怒りへの免疫が少なく、叱責そのものを極端に恐れるようになっているという指摘。怒りは人間の基本的な感情であり、それを過度に排除する風潮への問題提起が印象に残った。
③ Z世代は「最大化」ではなく「最適化」を重視し、タイムパフォーマンスやコストパフォーマンス、友人やSNS上での評価を意識する傾向があるという分析。しかしSNSで示される「普通」の水準は、今の日本の現実とのギャップがあるという指摘もあった。
④ Z世代の不安に寄り添うように見せながら利益を得る「不安ビジネス」の存在。「あなたに合った転職先が必ず見つかる」といった転職ビジネスをはじめ、さまざまな形で都合の良い情報があふれ、ビジネスが展開されていることも印象的だった。
⑤ Z世代において、「唯物論」ならぬ「唯言論」化が進み、「エビデンスはあるのか」「人による」「宗教ではないか」など、一見客観的に聞こえる言葉が、実際には議論を深めるのではなく、それ以上踏み込まないために使われる場面があるという指摘。相対主義が行き過ぎ、結局は何も主張していないのと同じ状態になっているという意見があった。
⑥ Z世代だけでなく、社会全体がお客様化し、その結果、企業もコンプライアンスを強く意識する時代になっている。綺麗でデオドラントで完璧が求められる余裕のない社会が現代。
Posted by ブクログ
Audibleにて
前から「今はそういう時代だから」と言う人を信頼していない。そう言う人は時代が許せばやってしまうからだ。体罰もいじめも時代が許さないからやらないだけで、明確になぜダメなのかを説明できない。
だから過剰に「コンプラ」を気にするし、それにがんじがらめになっている。例えば部下の指導をする際に、人格否定や怒鳴り散らすことは論外だが、出来ていないところを指摘するのは当然だろう。もちろん出来ている点は褒めた方が良い。結局は当人同士の関係性と、褒めと叱りの両輪が大事なのだと思う。
この本を読む前から、どんどん社会が「清潔」になっていく気がしていた。本書で気持ちよく言語化してあったが、「デオドラント化」だ。臭いものに対症療法で蓋をしても、蓋の下で腐敗するだけであり解決にはなっていない。
社会の発展は螺旋状に昇っていくので、もうじき揺り戻しが来ると思う。と言うよりも、すでに来ている。大国が力で現状を変更しようとしている。90年前の再来である。その時はどういう「時代」だったか。当時と今とで不可逆に変化したものは何か。ここを見誤ると、不幸な時代が再来する。
Posted by ブクログ
仕事柄、本書に出てくるような、まさに大学生、Z世代と関わることが多いこともあり、非常に面白く読むことができた。
「イマドキの若者は何考えてるんだろう」という疑問に対して、かなり綿密な質的調査によって答えられているように感じる。
人生に、仕事に、日々の物事に…、自分なりに余裕を持って「楽しみ/楽しさ」を見つけられるようになるために知識を身につけ、学ぶ必要があるのだと思った。
生き方や考え方が多様化して答えの見つかりにくい現代においては、"自分なりの"というのがかなりポイントになると思う。
ある意味で、Z世代はそれができていないか、そういう成長の最中にいるからこそ、友達の顔をすぐ窺ったり、どこか他人事のようになってしまったりするのだと思う。
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