キム・ホヨンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
韓国のコンビニを舞台に、主人公である独狐(トッコ)と、そこを訪れる人々との交流を描いたショートストーリー集。
読み進める中で特に印象的だったのは、作中にちりばめられた「韓国社会のリアル」。現代の韓国が抱える格差や生きづらさ、日々の息苦しさといった世相が色濃く反映されていて、生々しい現実が胸に刺さった。
そんなシビアな現実のなかで、主人公・独狐の存在がひと筋の光となっていて、彼のどこか不器用でありながらも温かいお節介によって、傷つき、疲弊した人々が少しずつ救われていく展開は、文字通りハートウォーミングで、ページをめくるたびに心がじんわりと温かくなっていくのを感じた。
厳しい現実を描きながらも、最後には人間の持つ優しさや、人と人とのつながりの温かさを信じさせてくれる。読み終わったあと、いつものコンビニが少し違った景色に見えるような、優しさに満ちた一冊だった。
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Posted by ブクログ
韓国の人気小説です。上手に翻訳されているので、違和感を抱くところは少なかったです。
アルコール依存症により、過去の記憶が曖昧なホームレスの男性、独孤。そんな独孤が、人のいいコンビニオーナーと出会い、コンビニ店員となり、店員やお客さんとの出会いを重ねていきます。
全体的に、人の温かいところを描いているので、癒やされます。それなりにボリュームがあるので、同じような展開に退屈といえばそうかもですが。。
現実では、ホームレスを雇おうというオーナーも、そんなオーナーの期待にきちんと応えるホームレスも、その両者がマッチングする機会も、そうそうないんだろうなあと思ったりしました。 -
Posted by ブクログ
記憶喪失のホームレス(孤独)が、コンビニのオーナーに拾われて深夜バイトをすることに。
彼と関わりながら少しずつ前を向いて生きていく人たちを描いた連作短編小説。
ホームレスの彼自身も訳ありで、謎がちょっとずつ明かされていきながら、不器用な彼と周囲の人たちとの交流や会話にフッと心が緩んで、温かな気持ちになりました。
「恥ずかしいけれど、生きてみようと思います。」
決して許されない罪だとは分かっているけれど、それでも他人のため、家族のために、、、
読みやすく共感しやすいストーリーだけど、読み終わったあとはちょっと遠くを見つめて時間が止まって、しばらくしてからふぅ〜と力が抜けるような。。。
電子で読んだけど、紙の本を手元に置いておこうかなと思いました。 -
Posted by ブクログ
始めての
韓国小説
韓国で2024年のベストセラー
コンビニ、オールウェイズを営む元教師のヨムさん
駅でうっかり無くした財布を拾ってくれた
ホームレス“独孤” トッコに出会う。
が、 彼は記憶を全て失っていて
わかるのは トッコ という名前だけ。
そんな彼を深夜夜勤のシフトを与え働いてもらうところからお話は始まります
コンビニに集うお客様や店員仲間は
仕事や、家族との関わり方など
問題を抱えている人たち。
それぞれの視点で描かれる短編連作
トッコに悩みを話すうちに
不思議と心がほどけていく。
大団円を迎える最終章
トッコが
店員仲間やお客様とのふれあいで
記憶を取り戻していった過程が
トッコの視点で描かれていて
とてもよかった
トッコやヨムさんのセリフには
ハッとさせられる言葉がいっぱい。
人と人の繋がりの大切さ
大切な家族の事を改めて想う心温まる作品でした。
韓国ではドラマ化されるとか。
不便なコンビニ2もすでに出版されている
いつか読もうと思う。
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ネタバレソウルの下町。亡き夫の遺産で建てたコンビニ「Always」を細々と営む元教師のヨムさんは、駅で無くした財布を拾ってくれたホームレスの男「独孤(トッコ)」と知り合う。記憶を失い言葉はたどたどしいが、誠実そうな独孤を見込んだヨムさんは、彼を深夜シフトの店員として雇う。近隣のコンビニに押され気味で品揃えが悪く、近所住人からは「不便なコンビニ」と呼ばれている「Always」の店員や客たちは、謎だらけで怪しげな独孤を警戒しつつ、一方でそれぞれに問題を抱えていた。
韓国で大ヒットし、世界各国で出版され、舞台化、ドラマ化も進行中の大ベストセラー。誰もが生きづらさを抱えて生きるコロナ前夜のソウルを舞台に、人と人との関わり、罪と赦しを優しくユーモラスに描いた、8篇からなる群像劇意外な結末が面白かったです!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ公務員試験を目指すアルバイト、家を出て生死すらわからない夫とニートの息子に手を焼く初老の店員、ひたすら家族のために働く医療機器のセールスマン、元役者の劇作家、元刑事のアラ還の探偵、コンビニを売ろうとするオーナーの息子など一人一人に韓国社会の現状とひずみを体現させた登場人物たちが、記憶を失った元ホームレスで深夜シフトで働き始める“独孤”(トッコ)と名乗る男によって、コンビニの仕事を通して、その抱える苦しみ悩みから一筋の光を見出すという物語。
ちょっと、映画「チャンス」を彷彿させる泣き笑いにつながるようなユーモアもあり、「ヒーリング小説」というキャッチフレーズに相応しい心温まるストーリーである。
自分もこのコンビニの常連客の一人のような気持ちにさせられ、「チャム・チャム・チャム」のセットやとうものこしのひげ茶を試してみたくなる。
そして、ミステリー要素の冒頭からの謎であった過去の記憶が戻った“独孤”(トッコ)氏の下す決断に涙が止まらなくなる。
「人生は問題と解決の連続だ」
「易地思之(ヨクチサジ)ー相手の立場に立って考えること」
「生きることは人間関係であり(中略)自分のそばにいる人たちと心を交わすところにある」
「生きること自体が不自由で、不便なこと」
などのキラーフレーズも満載で、続編も読もうと思う。 -
Posted by ブクログ
ソウルにある寂れたコンビニで働く独孤(トッコ)。ホームレスの独孤をコンビニで働くように導いたのはオーナーのヨムさん。何故かというと、ヨムさんが失くした財布を誠実にヨムさんの元へ戻してくれたから。
独孤が働くようになってから他の従業員や、常連客に変化が訪れる。仕事や家族のことで悩んでいる人達に魔法のような言葉をかけ、皆、スッキリした顔で明日へ進んでいく‥‥そんなおとぎ話のような物語が進んでいくのですが、後半は同じ出来事を独孤の目線で振り返ることになります。そして、全く別の物語が見え始め、独孤の過去、秘密が明かされていくのです。
独孤は記憶を失っていて、読者だけでなく、本人も一緒に謎を解いていく感じです。
ハートフルなお話に散りばめられた謎の存在でどんどん読ませていく構成です。
自分の本当の名前さえ思い出せない独孤が新しい生活で気付いたもの‥‥親切なふりをしていると自然と親切になる、家族のこともコンビニの客のように接するとよい‥‥私も独孤の魔法の言葉にやられました。 -
Posted by ブクログ
コンビニに関わる人々の心温まるお話。
前作の雰囲気がとても好きだったので本屋でたまたま出会い購入。
おせっかいな店員に最初はイライラする客たちも、次第に店員に心を開き、癒されていく。
コロナ禍が舞台なので少し前の話にも感じられるが、それぞれが前向きな姿勢になっていく様子は読んでいて気持ちいい。
前作主役の孤独氏も少し出てきてくれたけど、欲を言えば孤独氏の現在も書いて欲しかったなぁ!
前作はK-ヒーリング小説と呼ばれ、旋風を起こしたらしいが、最近日本もこの手の作品が増えている気がする。単純ないい話で文芸作品として深みがないような気もするけど、疲れているときに読むエンタメとしてはいいよねと思う。