樋口陽一のレビュー一覧

  • 近代国民国家の憲法構造 増補新装版

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    東側体制の崩壊後の時期に、憲法学、比較憲法学の大家である樋口陽一氏が、近代国民国家の憲法構造について解説した書籍の復刊。

    前半を読むと、特に、東側体制の崩壊直後に、今後思想状況がどのようになっていくのかという関心があらわれている。

    本書の中心的な考え方としては、①フランス革命は、主権と人権の密接不可分の連関と緊張関係を生み出したという見方、②我が国においては、中間団体の敵視のうえにいわば力づくで「個人」を析出させたルソー=ジャコバン型モデルの意義を、そのもたらす痛みとともに追体験することの重要性を語る点、などにある。

    この時代に著者があげていた、我が国においては中間団体を警戒視すべきという考え方は、30年以上が経過した今でも変わりなく受け止めらえる考え方かもしれないと思われる。

    フランス憲法史を踏まえて、当時の我が国の判例・学説への厳しい見方とともに、著者の憲法学のエッセンスが描かれている。

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    2026年02月21日
  • 憲法 近代知の復権へ

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    樋口陽一氏と言えば戦後憲法学のスターだが、今や保守派からは「ガラパゴス化」と揶揄され、左翼陣営からさえアナクロニズムとも非現実的との評が囁かれる。それでもなお頑なに近代の普遍的価値、とりわけ個人の尊重という理念にこだわり続けてきた。評者自身も氏に対して、いまだにフランス革命への郷愁を捨てきれない西欧かぶれの頑固親父、或いは永遠の少年というイメージしか持っていなかったのだが、じっくり読んでみると、この人はやはりただものではない。

    法律家として当然とも言えるが、左翼にしてはめずらしく二元的思考ができる人だ。物事を多面的に観る眼を持っている。氏は「連環と緊張」というフレーズを好んで用いるが、国家は時に人権を侵害するが、人権を守るためになくてはならない存在でもある。国家と個人の抑圧と依存という矛盾を孕んだきわどい関係を樋口氏ほど突き詰めて考え抜いた人は少ない。氏の立憲主義を権力を縛るものとのみ理解するのは一面的だ。むしろ権力の適切な行使を監視する、つまり縛りもするがケツを叩きもするものと捉えるべきだ。

    安保法制による解釈改憲への反対運動など、氏の表層的な主張は過激にも見えるが、それを支える思考は極めてシャープな論理と優れたバランス感覚を保持している。それでいて安易な妥協や折衷を許さない。近代が見出した個人は実在ではなくフィクションだと氏は言い切るが、その両義性と危うさを直視しつつ、近代の「虚妄」に「敢えて」かけるということだろう。どこまでもストイックな知的ダンディズムだ。

    だが逆にこうも言えるだろう。氏がフィクションとしての近代や個人を守ろうとするように、フィクションとしての伝統や共同体を守るという立場もあり得る。評者は今、西部邁のことを思っている。水と油のようでもあるが、二元論に耐えつつ敢えて片方に肩入れするスタイルは案外似ている。二人とも80年代に保守派の言論人として活躍した山崎正和の「柔らかい個人主義」を痛烈に批判していた。樋口氏は東北、西部氏は北海道出身だが、比類なき硬質の知性を持ちながら、野武士的なトゲを失わない両人にとって、融通無碍のヌルッとした京都人の感性は肌に合わないと見える。

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    2025年08月24日
  • 近代国民国家の憲法構造 増補新装版

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    『近代立憲主義と現代国家』(1973年)で鮮烈なデビューを果たした戦後憲法学の旗手が、ベルリンの壁とともに雪崩をうって社会主義体制が崩壊した後に、講座派マルクス主義経済史学の枠組を色濃く残すデビュー作の問題意識を継承しつつも、憲法理論として自立した立場を確立した記念碑的著作だ。昨年30年振りに増補復刊されたが、現在に至る樋口氏の理論的・実践的立場の支柱をなす著作であり、樋口憲法学を深く理解するための必読文献だ。

    樋口氏が考えるフランス革命の歴史的意義とは、中間団体の粉砕により、一般意思を体現する集権的国家と諸個人の二極構造を創出したことだ。自力で下からの革命を完遂出来なかったドイツにおいて、フランス型統治構造の移植を目指したのがカール・シュミットだが、それはナチズムという鬼子を産んだ。その反省に立ち、戦後のドイツは民主主義的価値を否定する自由に憲法的保障を与えないという「闘う民主主義」の道を選んだ。

    他方で中間団体の解体こそ裸の個人を国家権力に晒すものだとの観点から、国家と併存し国家権力を牽制する中間団体を活かすアメリカ型多元主義モデルの意義がフランスでも見直されつつある。三権分立における司法権の重要性を説いたモンテスキューの『法の精神』を生みながら、歴史的に王権と結びついた司法権への警戒から行政権が優位を占めてきたフランスが違憲審査制の導入に踏み切ったのも、国家権力を相対化する試みの一つと言えるだろう。各国の立憲主義はそれぞれの歴史的経験をふまえて苦しみながら試行錯誤を続けている。

    翻って樋口氏は、立憲主義の現代的な克服が安易に語られる日本において、ルソー=ジャコバン型一般意思モデル(フランス)と、トクヴィル型多元主義モデル(アメリカ)の選択を迫るのだが、建国のはじめから中間団体の桎梏を持たず、自律した個人を前提にできたアメリカと、中間団体が国家権力の下請けと化した歴史を持つ日本は同じではないとの指摘を忘れない。この日本においては、裸の個人の析出をその痛みとともに追体験することこそ大切ではないかと樋口氏は結ぶ。

    弟子筋の南野森(九大教授)が面白いことを言っていた。社会契約はヒストリーではなくストーリーである。実在ではなく物語でありフィクションだというのだ。フランス革命が実はそれほど革命的でもなかったというのは、フィレ(『フランス革命を考える』)以降の実証史学の共通認識となりつつある。それでもなお、物語としてのフランス革命に樋口氏が読み込んだフィクションとしての立憲主義をどう守り育てて行くか、今も問いは続いている。

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    2025年08月24日
  • 憲法と国家の理論

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    清宮四郎と宮沢俊儀は戦後日本の憲法学のスタンダードを築いた両雄だが、二人は戦前の憲法学をリードした美濃部達吉の高弟であり、日本の公法理論に陰に陽に大きな影響を与えた純粋法学者ケルゼンからも多くを学んだ。清宮は美濃部、ケルゼン、宮沢を「憲法学の二師・一友」と呼んだが、本書は彼らの共通点より、むしろ微妙な、ある意味では決定的なズレを意識して読むことで愉しみが倍加する。宮沢はケルゼンから学んだイデオロギー批判の手法を用い、科学としての法律学(=純粋法学)の立場から師美濃部の学説を形而上学と断じ、その克服を企図した。清宮はケルゼンから法の究極にあるものとして「根本規範」を受け継ぎながら、それを換骨奪胎し、ケルゼンの価値相対主義を乗り越えようとした。

    ケルゼンの純粋法学は法実証主義の立場に立ちつつ、実定法体系を根底で支える「根本規範」は単なる論理的仮説でしかないと喝破し、法の無根拠性をあぶり出した。その帰結として、無から有を創造するのは政治的意思という法外在的な事実である他ないが、ここで規範主義者ケルゼンは決断主義者シュミットと限りなく接近する(と同時に無限の距離を保持してもいたのだが)。宮沢はその接点から八月革命説(=日本国憲法はポツダム宣言受諾という一種の革命的決断によって成立)を繰り出すことになる。

    対する清宮は法解釈とは法の客観的な認識であるとする法実証主義(その典型は美濃部と並び称された京都の佐々木惣一)に一貫して批判的であり、あるべき法の解釈(=発見)こそ法学者の使命と考えた。そのためには「根本規範」は単なる仮説ではなく、現実に基礎を持たねばならない(したがってケルゼンのイデオロギー批判を高く評価する長尾龍一は清宮の根本規範論に手厳しい)。清宮が主権論争で宮沢と対峙した尾高朝雄と交錯するのはこの地点である。佐々木が法と政治を峻別し、宮沢が法は「政治の子」であるとして法を政治に還元するのに対し、清宮は尾高とともにこの二つを一応は区別しながら、あくまで法内在的に統一しようとした。尾高は現象学を武器に、法を共同主観的な事実に「底礎」されたものと考えたが、同じことを清宮は、根本規範は「作り上げられる」ものではなく「成り立つ」ものであると表現した。法の基礎にあるのは裸の事実ではなく、価値を帯びた事実であり、したがって、法とは力を背景にした命令ではなく、あくまで守るべきものと承認された規範ということになるだろう。

    こう見てくると、法に対して大きく異なる立場の清宮と宮沢が、ともに戦後の憲法解釈の通説的地位を占めたことは不思議と言えば不思議だ。二人は互いの理論研究に敬意を払っていたし、民主、平和、人権という憲法理念について価値観を共有してもいた。だが基礎理論の違いが解釈学に大きな違いを生まないのならば、基礎理論にどれだけ意味があるのかと問いたくもなる。宮沢が言うように、解釈学とは予め意図された結論を導く技術に過ぎないのだろうか?それは兎に角、清宮にせよ、宮沢、佐々木、尾高にせよ、世界的水準で議論を展開した戦前の日本の公法学のレベルの高さには驚く。ここにケルゼンやシュミットに学びながらも、憲法制定権力に規範的契機を見出した黒田覚というもう一人の俊才(本書で何度も言及されている)を加えてもいい。清宮の弟子、樋口陽一の解説も捨て難いが、できることなら、本シリーズで佐々木、尾高の卓越した解説を書き、また清宮の孫弟子として、その越境的思考に新たな光を当てた石川健治の解説を読みたかった。

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    2023年12月30日
  • 「憲法改正」の真実

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    ネタバレ

    自民党てなんで憲法改正てなんでするの?
    憲法て難しい。
    そんな疑問があるかと思いますが、その疑問を解決するのがこの本だと思います。
    内容は憲法についてと自民党の憲法改正の裏側をなどを語っています。
    正直言うとかなり恐怖です…
    特に自民党の世襲議員の憲法に対しての知識のなさや大物議員の高市や片山さつきのとんでも発言…
    読めば読むほど恐怖と唖然する。
    小林節さんが呆れる理由がわかります。
    (妖怪の孫でも小林節さん出てます)
    また、自民党改正案と日本国憲法を比較しながら、わかりやすく語っております。
    さらによく話題になる緊急事態条項もなぜ危険なのかもよくかかれています。
    憲法改正の議論はどうしても法や憲法知識が必要です。
    ある程度知識はこの本だと身につくと思います。
    憲法について考える上で、ぜひ、読んでみてください。
    また、映画妖怪の孫もみてみてください。
    憲法と国家のあるかたを考えると思います。

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    2023年09月23日
  • 「憲法改正」の真実

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    安倍政権は、危ないということがよく分かりました。
    憲法とは、改憲とは、また、政府の暴走の危機が無いとは言えないことが分かりました。

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    2018年08月09日
  • 「憲法改正」の真実

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    憲法は一般的に国会で作られている法律と異なり、その上位にあるものであることを改めて認識できた。
    なんとなく知っているつもりでもそれができた経緯や世界での考え方について歴史から説明があって理解しやすかった。
    この本は護憲派と憲法学者と改憲派として自民党の憲法勉強会に何度も呼ばれていた憲法学者の2人の対談で読みやすかった。
    改憲派の方も自民党の憲法に対する認識を目の当たりにして今の政権には改憲してほしくないと反対に回ったのだそう。

    憲法は権力者が暴走しないように制限をかけるために作らることが世界的にも多数派である中、自民党は自分たち権力者に対してはその制限を軽くして、さらには愛国心(現在の草案では国ではなく家族を対象に変えているが)など道徳的価値観を憲法に入れることで国民を縛ろうとしている。
    1つの道徳心で国民をしばるのは人それぞれの価値観でダイバーシティが謳われる世の中の流れからは逆らっている。
    中でも2人が声を揃えて問題にしているのは「個人」 →「人」へと表記が変更されたことだ。素人の私にはたったそれだけのことで、何の意味があるのかわからなかったが、2人が言うには、犬や猫などの動物ではない人として尊重される程度で一人一人の個人として、それぞれの人の価値観を尊重するわけではない。つまり個人の価値観よりも、家族のためや日本古来の伝統を守るように憲法で縛られてしまうことがありえるのだそう。
    草案は何度も修正されて、自民党の改憲派の真意はわかりにくくなっているが、最初の方から関わっていたからこそ知っている改憲派たちの本音(事実や最初の憲法草案などからの推測にはなるが)がを知ることができた。

    世界的な多数派の意見が正しいというわけではないが、個人的には、価値観の多様性を認め合いながら個人を大切にしあえる社会であってほしいと切に願う。

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    2017年11月02日
  • 「憲法改正」の真実

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    大変勉強になりました。
    この本に出会えたことに感謝します。
    「知る義務」という言葉に、大いに反省。
    誰のせいでもない、自分自身が無責任であることのしわ寄せが、今いよいよ自分の身に降りかかってきているのだと思います。
    多くの人がこの本に出会い、冷静に、議論し、判断し、行動することを、祈ります。

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    2017年09月18日
  • 「憲法改正」の真実

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    2015年6月の衆院憲法審査会。参考人として呼ばれた憲法学者3人
    が3人とも、戦争法案は違憲であると明言した。

    自民党推薦の憲法学者の先生までが「違憲だ」としたものだから、激
    高した自民党・高村センセイのお笑い発言まで飛び出す始末だった。

    「たいていの憲法学者より私の方が考えてきたという自信はある。」

    この「考えてきた」というのは、「そもそも憲法とはなんたるものか」では
    なくて「どう変えたら自民党に都合がいいかな」の「考えてきた」なのじゃ
    ないのですかね。

    福島第一原発事故の際に時の首相・菅直人が「僕は原発に詳しいん
    だ」と言ったくらい恥ずかしい発言だわ。

    その問題の(?)憲法審査会に出席していた小林節先生と、今まで政治
    的活動とは一線を画していた樋口陽一先生が、自民党の憲法改正草案
    がいかに危険かを論じあっているのが本書だ。

    憲法というのは権力者を縛るものなのだから、権力者側から「憲法、変え
    ちゃえっ!」なんて話が出て来ること自体が異常なのである。その異常な
    状態を進めようとしているのが、現在の安倍政権だ。

    本書でもおふたりが指摘しているのだが、私は改正草案が公になった時、
    今の日本国憲法にある「個人」が「人」に書き換えられている点だけでも
    「こいつら、何考えんだ?」と感じた。

    そうして、言論・出版・表現・結社の自由にも制限をかけている。憲法が
    国民を縛ってどうすんだよ。憲法の役割が違って来るじゃないか。

    そんな点ばかりに目が向いていたので、本書で語られている緊急事態
    条項や、経済活動を国是とすること、道徳的価値観までが盛り込まれて
    いる点に関してまでは気が回らなかった。

    憲法なんて難しいんじゃないかと感じるかもしれないが、おふたりとも
    とても分かりやすく語っている。特に小林先生は自民党のブレーンで
    もあったので、ブレーンとして接した自民党議員たちがいかに頭が
    悪いかにうんざりしている様子が伝わって来る。

    だって、私が読んでも「ああ、憲法って本来こういうものなんだよな」と
    理解出来るのに、国会議員が理解できないって何よ?特に世襲議員
    なんてそれなりの大学を出たり、留学したりしてるんでしょう。どれだ
    け頭の中、空っぽなんだよ。

    安倍晋三は日本国憲法を「みっともない憲法」と言う。その「みっともない
    憲法」があったからこそ、日本は世界で信用されたんじゃないのかね?
    戦後70年、他国に銃を突きつけることをしなかったのだから。

    「国民の生活が大事なんて政治はですね、私は間違ってると思います」

    これは自民党・稲田朋美の発言。この人は「民族の魂の浄化のための
    最良の方法は戦争」とかも言っていた。これが改憲勢力の本音ってとこ
    だろうな。

    改憲支持者たちは本当にこの改正草案でいいんだろうかね。今までの
    生活が根底から覆るんだけれど。「新しい解釈」なんて訳の分からない
    ことで着々と憲法は壊されているんだよ~。

    ただ、頭のおかしい政治家だけの責任かと言えばそうではない。私たち
    には「知る権利」と同様「知る義務」があるという話にはっとした。

    政府の言っていることはどこかおかしいんじゃないか。そう思ったら知る
    為の努力をしなきゃいけないんだな。もっと勉強しよう。

    今こそみんなで憲法を考えるべきなんだよね。考えて判断しなきゃいけ
    ない。平和国家である為に、私たち有権者には「投票権」という武器が
    あるのだから。

    おまけ。安倍晋三の戦後70年談話を西ドイツ元首相のワイツゼッカー
    の演説と通じていると言った産経新聞の記者がいるらしい。この記者、
    ワイツゼッカー演説の全文を読んだことがあるのか?ワイツゼッカー
    に謝れ、額をすりむくほど額をこすりつけて謝れ。ドアホウ。

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    2017年08月24日
  • 「憲法改正」の真実

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    恥ずかしい話、憲法改正についてよく分かっておらず、他人事の気がしていた。この本を読んで、今憲法について何が起ころうとしているのかやっと分かった。書いてあることは非常に基礎的なことから書かれており、とても分かりやすい。

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    2017年03月23日
  • 「憲法改正」の真実

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    ネタバレ

    護憲派の泰斗と改憲派の重鎮、二人の憲法学者が自民党の改憲論を切る。護憲派で憲法学界の権威と言われる樋口陽一と、かつては自民党のブレインであった改憲派の小林節ががこの対談を通して一致して今の憲法改正案に反対を唱えている。長年9条改正をめぐって意見を異にしてきたこの二人がなぜ二人して反対するのか。それはこの憲法案が立憲主義を破壊し、法治国家の原則をなくし、専制政治の状態に近づいているから。そもそも「憲法は国民を縛るものではない。国家権力を管理するための最高法規である」という憲法の基本を蔑ろにしているから。そのことをわかりやすく語っている。そして何よりもこの二人が共闘して語らねばならない状況こそが、今の時代の危うさを物語っている。

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    2016年09月28日
  • 「憲法改正」の真実

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    一気に読ませますね。2人の議論が完全に噛み合っている。こういう対談は珍しいのでは。
    以下、気になった点をメモ。
    ①プレとポストの虚偽
    ②法と道徳の峻別
    ③復古主義と新自由主義
    ④権利と義務の表裏関係における主体の問題
    ⑤明治立憲史と天皇機関説
    ⑥憲法制定権力

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    2016年09月11日
  • 「憲法改正」の真実

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    新書で対談という形態だけに、読みやすく、わかりやすいものとなっている。単純に護憲・改憲というのではなく、今の与党がしようとしていることを正しく理解して、流されないようにする必要がある。反知性主義に負けてはいけない。

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    2016年07月29日
  • 「憲法改正」の真実

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    自民党の改憲派は''自分たちを正当化するために''憲法を変えたいのだ、ということがよく分かる。分かりすぎてげんなりする。
    有権者(つまり私)はこの状況を知る義務がある。
    ひとりひとりが「引き返せるときに」自分たちが何に利用されようとしているのか、本気で考えたほうが良い。私たちは今、大きな転換点にいる。

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    2016年06月10日
  • 「憲法改正」の真実

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    今の政府は無血でクーデターを起こしたってことだ。こうしてどんどん憲法を無視し続けると最後にはどうなるのか。

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    2016年05月25日
  • 「憲法改正」の真実

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    憲法とは何か、どうあるべきか。
    憲法改正が取り沙汰されるなか、全国民が理解しておくべき内容がわかりやすく書かれている。

    具体的には、自民党の憲法改正草案の批判で論が展開されている(いちいち納得)が、改憲派にしてみれば、この反論を受けて突っ込まれないような改正案を作れればいいのではないか。

    そういう意味で、改憲派にこそ読むべき本であるとも言える。
    よって、すべての人が読むべき本である。

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    2016年05月07日
  • 「憲法改正」の真実

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    自民党のご意見番として活躍していた改憲派の憲法学者と、重鎮とされる護憲派の憲法学者の対談。どちらもいまの憲法草案や安保法制については反対している。この事実。読めば読むほどいまの政治を担ってる人達が怖くなる。日本はナチスドイツのような道を徐々に歩んでいる。この波に抗うことができるだろうか。それにはたくさんの人にこの本を読んでほしいと思った。戦争は絶対に嫌だから。

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    2016年04月24日
  • 「憲法改正」の真実

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    小林先生は決して改憲派というわけではないように思うので、もっと対決によって論点をあぶり出したほうが良いとは思った。
    ただ、最後にすごいのが来た。人民読本。これでこの本で言いたいことは尽くされてるのではとさえ思える。

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    2025年10月20日
  • 「憲法改正」の真実

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    予備知識の乏しいぼくでもわかるように書かれている。自分の無知を思い知った。無知なママでいたほうが幸せだったのかもしれない。が、この国の現状を知れて良かったと思う。国民のどれだけが今の惨状を理解しているのかわからない(実際ぼくも理解していなかった)が、この国の惨状は国民の意識の低さがもたらしたものなのだろうと自戒を込めて考えた。

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    2022年10月01日
  • 「共和国」フランスと私 日仏の戦後デモクラシーをふり返る

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    著名憲法学者である筆者が、2006年に日仏会館で教養講座を担当したときの講義録。話し言葉なので読みやすい反面、話し言葉なので主述関係などが掴みにくいところもなきにしもあらず。
    内容は大変勉強になります。「共和国」とは何か、「人権」とは何か、私たちは安易に「欧米」とひとくくりにして理解したつもりになっているけれど、フランスのそれらは、アメリカともイギリスとも考え方は全く別物と、この本でも改めて認識した。今後とも読み返して、理解を深めていきたい。

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    2021年04月07日