J.S.ミルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・功利主義を前提とした著書。
・社会的自由:個人がそれぞれの個性を発揮する。そしてその個性の結果の言動によって他者を害することなく、様々な幸福を追求していくこと。だから、他者を害していない(一般的功利を損なっていない)行為の抑制は不当であり、そのラインまでが社会が個人に対して行使できる権力の限界。
・19世紀以降、国民と政府ではなく、個人と個人の間で抑圧が発生するようになってきた(多数者の暴虐)。多数者の暴虐についても対処が必要であり、そのために用いるのが「危害原理」。危害原理とは、社会の自己防衛が目的の自由の規制は正当であるが、他者に害が及ばない範囲で権力の行使は生徒と言う考え方。
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Posted by ブクログ
1863年刊。
有名で、現在はしばしば悪評も高いベンサムのスローガン「最大多数の最大幸福」というアレに代表される「功利主義」の考え方について、あれやこれやと弁明を試みる著作。
私自身、「最大多数の最大幸福」というスローガンは目下大嫌いで、あれを浅はかに理解し利用し、多数者のためなら少数者を虐待しても良い、多数決で決まったら少数意見はことどとく蹂躙して良い、といった暴虐につながりかねないからだ。
ミルがどのようにこれを擁護するかというと、「効用」は人間の獣的な欲望の部分で測るべきはなく、すこぶる知的な・十全に道徳的な心性において最大限に長期的な視野に立って測るべきものだ、とするのだ。