自由論

自由論

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「本人の意向に反して権力を行使しても正当でありうるのは,他の人々への危害を防止するという目的での権力行使だけである」.大衆の画一的な世論やエリートの専制によって個人が圧殺される事態を憂慮したJ.S.ミル(一八〇六―一八七三)は,自由に対する干渉を限界づける原理を提示した.自由について考える際の最重要文献の明快な翻訳.

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自由論 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    19世紀英国の思想家であるミルの代表作になります。本書は題名の通り「自由」について論じている本ですが、冒頭にも書かれているように、各人の市民的、社会的自由はどのように定義されるのか、を論じています。端的にいってしまえば、最終章に書かれている2つの格率が結論になります。第1に「個人は彼の行為が彼自身以

    0
    2023年05月02日

    Posted by ブクログ

    内容の割に大変読みやすく、名著だと思った。
    あくまで合理主義の観点から考えているとはしつつ、ベンサムのような機械的な考え方ではなく、個人にフォーカスした人間的な考え方をしている点が受け入れやすかった。危害原理に対しては、パターナリズムや道徳の観点から反論も考えられると思うが、現代の自由論の基礎をなす

    0
    2023年04月17日

    Posted by ブクログ

    タイトルだけ読むと個人のあり方に関する書物という印象でしたが、個人にとどまらず、21世紀も色褪せない社会や組織のあり方について深く多面的な洞察による数多くのヒントが書かれていました。何回も読みたい名著です。

    0
    2023年01月23日

    Posted by ブクログ

    完全な真理に到達するまでは可謬性を伴ってしまうとしても、多様な意見のぶつかり合いが必要だということなのです。基本的に世の中では一部の真理を含んでいる意見というものが多いわけなので(逆に言えば全て正解ではない)突飛な意見に見えるとしても実は聞くに値します。そのような訳でカントが「啓蒙とはなにか」の中で

    0
    2023年01月18日

    Posted by ブクログ

    他者危害の原則という考えは自分自身も非常に影響を受けた。他人に危害を加えない限り、当人の行為は自由に尊重されるべきである、というフィロソフィーは現代においても通ずるものが多々あると思う。

    ただこの理論思っていた以上に複雑。多岐に場面・シチュエーションが想定されていて、行為が尊重されるかどうかが論理

    0
    2021年05月30日

    Posted by ブクログ

    意見が世論や宗教に抑圧されず、議論が開かれていることの大切さ、個人を尊重する意義などが論じられており説得力があった。

    実例はイギリス政治やキリスト教などであったが、本質はどの時代でも通ずる内容であった。

    0
    2020年09月13日

    Posted by ブクログ

    ※イングランド。都市労働者が議会に対して選挙権を要求。チャーティスト運動(1838-1848)。

    すべての人は他人の自由を侵害しない限り、望むことを何でもする自由がある。国家は他人による自由の侵害から各人を守り、共同体を外国の侵略から守る役割のみをもち、それ以上の権力行使は認められない。ハーバート

    0
    2025年09月12日

    Posted by ブクログ

    「最近、ミルの『自由論』の翻訳でよいものが出た」と聞いたので、読んでみました。
    1850年代に書かれた本ではありますが、現代でも十分に通用する内容だと思いますし、リベラリズムやネオ・リベラリズム、リバタリアニズムを考える上でも参考になると思います。

    個人的には、ミルの『自由論』は、進化論との相性が

    0
    2024年03月12日

    Posted by ブクログ

    2020年の訳なのでよみやすい。津村のよみなおし世界文学のおすすめ本の1冊である。文学書ではないが読みやすい。実例はキリスト教に関するものも多いがそれ以外のものもあるので、それがわかりやすい理由であろう。常識の範囲で論を追っていけるので理解しやすいと思われる。

    0
    2025年04月03日

    Posted by ブクログ

    本書の主題は社会の中での「自由」について。つまりは、社会が個人の行動を規制することができる状況において、何が個人の自由の領域であるか。言い換えると、社会は、個人の不可侵の領域として、どんなことをしてはいけないか。また、そのためにどんなことを推奨すべきかということを論じた本。
    1859年初版。

    その

    0
    2023年05月26日

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