清水良典のレビュー一覧
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著者は、小説やエッセイといったジャンルを超えた「純文章」という考え方を提出し、文章を綴るという営みを多くの人びとに開こうとする試みをおこなっています。
従来の「文学」という枠組みは、仰ぎ見るような名作を、他の文章から区別する役割を果たしてきました。誰もが無意識のうちに創造的な文章を作り出しているはずなのに、そうした短く断片的な文章は「作品」ではないと考えられていたと著者は指摘します。そうした窮屈な「文学」から、より自由な「純文章」という考え方に移行することで、誰もが日常の中で生む創造的な文章をすくい取ることができるのではないかというのが、著者の考えです。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ14の実践課題が載っている、小説を書くための練習本。
小説を読むことが好きだと、1度は自分も書いてみたいと思うものです。私は何度も書いてみたいと思って、しかし、ノートを前にすると何も書けないということを繰り返してきました。
まだ実践は1つも試していません。読んだだけ。
もちろん本書を読んだだけでは、小説を書ける気はしないけれど、1番大事なのはヘタクソでも1本書き上げることだと、わかりました。
あと、日常(平凡な日々)を書く力が大切なのかなと感じました。地の文はやっぱり大切です。今までは面白いストーリーを考えることが大切だと思っていたけれど、それを活かすのは、日常の描写と地の文の個性だろう -
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Posted by ブクログ
ネタバレ村上春樹・龍両氏の小説やエッセイを殆ど読んでいる
身としてはとても気になる本であったので読んでみました。
最近は専ら村上春樹ばかり読んでおりますが
大学生時代は村上龍を狂ったように読み漁っていましたのでね。
サブタイトルのように両氏がデビューした1970年代から2000年代
にかけての時代背景と発表された作品を並べて
強引ではありつつも共通点などを探して考察しています。
両氏の作品を一通り読んでいる私は納得できる部分も多くて
面白く読むことが出来ました。
ただ筆者も冒頭で述べているように村上春樹と村上龍の両方を
好きという人はあまりいないようなのでこの本の内容に
果たして需要はあるのだろ -
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Posted by ブクログ
谷崎潤一郎が、こんな幻想的怪奇的な趣の作品を書いてたということが、この短編集を読んだ最大の発見だ。
人格が抹消された非人称的・匿名的な"何か"、或いはそれに触媒されて自我が溶解・侵犯されてしまうことへの憧憬と恐怖が、様々な意匠を通して繰り返し語られているように感じた。
「青い花」
男が抱く女体・女性装への物神崇拝の心理をみごとに表現した傑作。十年前に以下の文章に出会っていたら、狂喜乱舞して谷崎信奉者になっていただろう。
"………じっと見ていると、岡田にはそれが手だとは思えなくなって来る。………白昼――銀座の往来で、この十八の少女の裸体の一部、――手だ -
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
小説は誰にでも書ける!
天才である必要はない。
誰にでも「才能」は眠っている。
それをどうやって引き出すか。
それには、独自の経験や感性を引き出す具体的な方法が必要だ。
小説の楽しみと深さを知り尽くした文芸評論家が、誰もが「才能」を引き出せるように14の画期的で実践的なプログラムを考案。
2週間、1日ひとつずつ実行していったら、文章力、想像力、構想力が格段にアップし、確実に小説を書くことができるようになる。
[ 目次 ]
第1章 小説の入口(リレー小説 断片から書く 最初の記憶を書く BGM物語 人称を変える)
第2章 小説の中身(一瞬を書く 人物スケッチ コップを眺める なり -
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