清水良典のレビュー一覧

  • MURAKAMI 龍と春樹の時代

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    「W村上」と呼ばれ、互いに比較されることの多かった村上龍と村上春樹の作品を対比し、両者が時代の問題とどのように向き合ってきたのかを考察した本です。

    「アメリカ」「戦争」「セックス」「バブル経済」「崩壊の予兆」「十四歳」といったテーマに基づいて、両者の作品を対比しているのですが、そのぶん、一つ一つのテーマについての掘り下げが、少しもの足りなく感じます。

    とはいえ、両者を対比することで、同じ時代に同じ問題をめぐっての取り組み方に両者の個性が色濃く出ていることが明確にされていると思います。

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    2014年07月27日
  • 自分づくりの文章術

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    著者は、小説やエッセイといったジャンルを超えた「純文章」という考え方を提出し、文章を綴るという営みを多くの人びとに開こうとする試みをおこなっています。

    従来の「文学」という枠組みは、仰ぎ見るような名作を、他の文章から区別する役割を果たしてきました。誰もが無意識のうちに創造的な文章を作り出しているはずなのに、そうした短く断片的な文章は「作品」ではないと考えられていたと著者は指摘します。そうした窮屈な「文学」から、より自由な「純文章」という考え方に移行することで、誰もが日常の中で生む創造的な文章をすくい取ることができるのではないかというのが、著者の考えです。

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    2014年07月07日
  • 2週間で小説を書く!

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    小説を書くためのハウツー本というよりは、もう少し文学的なレヴェルで「小説を書く」という行為について解説した本です。

    14の課題が提示されていますが、「最初の記憶を書く」「一瞬を書く」「コップを眺める」など、小説を書くためのとっかかりになるような12の視点を示すようなものになっています。

    本書を読んで小説が書けるようになるかどうかは分かりませんが、小説を書くという行為の難しさが、少し分かったような気がしました。

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    2014年07月07日
  • あらゆる小説は模倣である。

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    ロラン・バルトによって「作者の死」が宣告されて以降、小説のオリジナリティについての神話が解体され、作品は「テクストの宇宙」の中で相互に影響され合って生成するという見方が現われるようになりました。

    本書は、こうした立場から、さまざまな小説の相互影響関係を例に取り上げ、そのサンプリングやリミックスの妙技を味わうとともに、既存の作品をうまく模倣することで新たな作品を作り上げるための実践的なトレーニングを示しています。

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    2014年02月25日
  • 2週間で小説を書く!

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    ネタバレ

    14の実践課題が載っている、小説を書くための練習本。


    小説を読むことが好きだと、1度は自分も書いてみたいと思うものです。私は何度も書いてみたいと思って、しかし、ノートを前にすると何も書けないということを繰り返してきました。

    まだ実践は1つも試していません。読んだだけ。
    もちろん本書を読んだだけでは、小説を書ける気はしないけれど、1番大事なのはヘタクソでも1本書き上げることだと、わかりました。
    あと、日常(平凡な日々)を書く力が大切なのかなと感じました。地の文はやっぱり大切です。今までは面白いストーリーを考えることが大切だと思っていたけれど、それを活かすのは、日常の描写と地の文の個性だろう

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    2014年02月21日
  • 2週間で小説を書く!

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    「五感」による追体験によって、私たちは虚構であるはずの小説の世界の中に参加できるのである。しかし五感はよほど気をつけていないと、文章からこぼれ落ちていく

    小説はふだん書くのと同じ文章で書かれているのだが、架空の「目」から書くという、ふだんの言葉の使い方とはまったく異なる奇妙な語り方をしているわけである。その「目」の設定をとりあえず決めないことには、一行も書き出せないものだ

    個性を強調するのに効果を発揮するのがデフォルメ
    ①身体的な特徴を誇張する
    ②性質を誇張する
    ③特技で誇張する
    ④履歴で誇張する

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    2013年09月29日
  • あらゆる小説は模倣である。

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    対立と変換

    <対立>は、たとえば正義と悪、火と水や空と土、若者と老人、出産と死、口と肛門、東の王と西の魔女、わがままな姉とおとなしい妹のような対立要素からなる構造である

    神話のバリエーションは、その基本構造をまったく逆のものにしたり、高次のものを低次にしたり、人を動物にしたり、悲劇を喜劇にしたり、さまざまに<変換>した結果生まれる

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    2013年09月23日
  • あらゆる小説は模倣である。

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    作家という人種は絶えず周囲からネタやヒントを探し続け待ち受けているもの。周囲に転がっているものからどれだけ想像力を働かせクリエイティブなものを作り上げるか。そこに作家の真価が問われる。

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    2013年03月08日
  • 2週間で小説を書く!

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    「才能」とは書き続けることである。一度や二度書いてみることは誰にでもできる。
    電車で見た人を観察し、人物スケッチ描写の練習をしてみる。職場を描いてみる。。。たいへんそう。まずはそういうのが好きかどうか、やね。

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    2012年06月02日
  • MURAKAMI 龍と春樹の時代

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    ネタバレ

    村上春樹・龍両氏の小説やエッセイを殆ど読んでいる
    身としてはとても気になる本であったので読んでみました。

    最近は専ら村上春樹ばかり読んでおりますが
    大学生時代は村上龍を狂ったように読み漁っていましたのでね。

    サブタイトルのように両氏がデビューした1970年代から2000年代
    にかけての時代背景と発表された作品を並べて
    強引ではありつつも共通点などを探して考察しています。

    両氏の作品を一通り読んでいる私は納得できる部分も多くて
    面白く読むことが出来ました。
    ただ筆者も冒頭で述べているように村上春樹と村上龍の両方を
    好きという人はあまりいないようなのでこの本の内容に
    果たして需要はあるのだろ

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    2012年03月05日
  • 2週間で小説を書く!

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    小説の構成よりは表現に重きを置いた本。色々な本からの引用による文体や表現の違いが非常に面白いです。構成編を出してほしいな!

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    2011年09月17日
  • 金色の死

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    谷崎潤一郎が、こんな幻想的怪奇的な趣の作品を書いてたということが、この短編集を読んだ最大の発見だ。

    人格が抹消された非人称的・匿名的な"何か"、或いはそれに触媒されて自我が溶解・侵犯されてしまうことへの憧憬と恐怖が、様々な意匠を通して繰り返し語られているように感じた。

    「青い花」
    男が抱く女体・女性装への物神崇拝の心理をみごとに表現した傑作。十年前に以下の文章に出会っていたら、狂喜乱舞して谷崎信奉者になっていただろう。

    "………じっと見ていると、岡田にはそれが手だとは思えなくなって来る。………白昼――銀座の往来で、この十八の少女の裸体の一部、――手だ

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    2011年03月27日
  • MURAKAMI 龍と春樹の時代

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    両村上が小説を書き始めた70年代後半から、現代までの日本の雰囲気のようなものを中心に解説。
    作品自体に関する話は少ないしあまり参考にならない。

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    2010年12月28日
  • 2週間で小説を書く!

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    [ 内容 ]
    小説は誰にでも書ける!
    天才である必要はない。
    誰にでも「才能」は眠っている。
    それをどうやって引き出すか。
    それには、独自の経験や感性を引き出す具体的な方法が必要だ。
    小説の楽しみと深さを知り尽くした文芸評論家が、誰もが「才能」を引き出せるように14の画期的で実践的なプログラムを考案。
    2週間、1日ひとつずつ実行していったら、文章力、想像力、構想力が格段にアップし、確実に小説を書くことができるようになる。

    [ 目次 ]
    第1章 小説の入口(リレー小説 断片から書く 最初の記憶を書く BGM物語 人称を変える)
    第2章 小説の中身(一瞬を書く 人物スケッチ コップを眺める なり

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    2010年05月29日
  • MURAKAMI 龍と春樹の時代

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    余計なストレスを抱え込むタイプ 1自分こだわり型(自信が持てない、プライドが高過ぎる)2他人こだわり型(評価を気にしすぎる、過度な期待をする)3過去こだわり型(過去の出来事があたまから離れない、切り替えられない)4未来こだわり型(失敗を恐れる、悲観視しすぎる) 事実と感想をわけて考える ストレスをうみおおきくしてしまう考え方 1白黒思考 2一般化指向 わずかな事実を一般化 3マイナス思考 4個人的指向 コーピングスキル 1反応を鎮めるコーピング 2出来事へのコーピング 3出来事に対する感想へのコーピング 4周りの協力を得る

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    2009年10月07日
  • 2週間で小説を書く!

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    呑む気オヤジの読書感想文・子の4
    う〜ん、本の中の課題をまじめにやって訓練すれば、ある程度書けるかな?
    まあそんなに甘くはないでしょう・・・。

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    2009年10月04日