樋口泰行のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
著者は、ボスコン出身でHPの元日本社長であり、ダイエー復活劇を一番最初から
支えた人です。現在は、マイクロソフトの執行役員。本書は、そのダイエー復活の
過程で著者が得た「リーダーシップとは何か」について、記されたものになっています。
内容は、人を動かすには、熱い思いしかない。その思いにプラスして、現場を大切にする
現場力、現場を軸にしつつマクロ的な戦略力、そのためのキャリアプランを大切にしろ。
最後の三つ目として、「軸がぶれない」「超実行力」の二点を兼ねた変人力が大切だ。
この3つが次世代リーダーシップである。
いかがでしょうか?さすがコンサル出身、三つにまとめてきましたね。ただ、これ以上に
大切なのが、著者の「人を大切にする思い」だと個人的には思います。本書の中で樋口氏は、
誰に反対を受けても、自ら閉店する店舗にその理由・目的を説明しに行った。と述べています。
従業員を愛し、顧客をもっと愛する。そんな気持が一番リーダーシップには必要だと
本書では言われているような気がします。
また、ダイエー社員を鼓舞し、信頼を勝ち得るためのポイントとして、
1.社長と社員が直接話せる。話すことが出来る機会を設ける・作る。
2.人を大切にする。それは、社員も顧客も同じ
3.全国に散らばる店長ではなく、●●さんと1人の人間として接する。気に掛ける。
ですかね。また、キャリア形成プランは、多様な視点を得るために、医学部を卒業し、
次にMBAをとる。コンサルで修行して、その後事業会社に入る。といった色々な
事を経験した方がよいらしいですね。(アメリカ的には)
樋口さんという人を、本書で始めて知りましたがとても尊敬できる人だと感じました。
そして、その熱い思いと人格に近づきたいと思いました。本書、お薦めです。 -
Posted by ブクログ
開始:20071214、完了:20071214
元ダイエー社長(現マイクロソフトジャパン
CEO)の樋口泰行氏の2冊目の著書。ダイエーのおける499日を詳細に綴った内容。直近の出来事、そして身近な企業の内容ということもあり、とても価値があるものだといえる。スポンサーに対する恨み節もあり、ダイエーの惨状もありのままに書いており、本当に正直に書いたものだということがよくわかる。そして、読んでいて涙が出てきた。たぶん自分は企業再生に携わりたい、ということが自己認識できた。以下メモ。「チェンジリーダーの資質はサラリーマン的な働き方をしている間は身につかない」「組織の内側に身をおくと昨日の風景も今日の風景も同じに見える、その間に硬直している」「社員が生き生きと働ける理想の職場をつくりたい」「年齢も若いから何も恐れずにできる」「火中の栗を拾う」「定例会議参加者多すぎ、問いただす人とそれに答える人、他部門のことは口出さない」「他部門の社員と進んでコミュニケーションとらない」「負け癖(度重なる再生計画うまくいかない)」「ヤンキー先生、真剣なコミュニケーション、一度言って伝わらなければ、熱い言葉で10回でも20回でも繰り返す」「GMS丸裸、戦略の自由度」「テンポ閉鎖、店長と直接向き合って自分の思いを伝える」「ごはんがおいしくなるスーパー、野菜新鮮宣言、発表当日までは期待と不安が混在」「お買物券」「これまでの感謝を込めてありがとうございましたと頭を下げるのが当然」「責任ある人間が行かなければ誠意が伝わらない」「つらい現場に行かない、きつい仕事はできないというのでは誰もリーダーとして従わない」「小売の再生には奇策がない」「現場力、戦略慮力、変人力」「店舗を任された経験ないから肌感覚でわからない」「売上だけが目標だった、粗利の絶対額が最も重要」「顧客志向の大切さを100人の経営者にきけば100人が重要という。ところがその考えが一人一人の意識と行動の基盤になっている企業は本当に少ないように見受けられる、なぜ当たり前のことが当たり前にできなくなるのか」「腹落ち」「顧客満足とか顧客第一主義を理念にして掲げるだけでは社員は動かない」「誰も発言しないときは元気のよさそうな若手をさす」「使命感」「戦略、ある目標をどうやって達成するか」「経験をつまなければ見えない世界がある、スコープを拡げて初めて全体像を把握」「コンサルタントと現場の社員の溝は想像以上に深い、その架け橋がリーダー」「経営者が思っているほど社員は目の前の状況に危機感を持っていない」「人間力」「1:よりマクロ視点から戦略を構築、2:戦略を現場に効果的に落とし込む」「現場の肌感覚を理解しようとすれば、現場の経験をつむしかない」「人生をどれだけ見通せるかはその人の人生経験の厚みと長さによって決まる」「同じ経験をつむにしても目的意識を持っているかどうか」「戦略というものを真剣に考えざるを得ない状況に身をおいているかどうかで、勉強意欲は吸収度合いまでまったく異なってくる、他人事ではなく我が事」「謙虚になれば誰からでも多くを学べる」「修羅場のリーダーにはオペレーション能力以上にエモーショナルな能力が必要」「当の本人にしてみれば自分が変わったことをしている自覚はない」「王様は立派だと信じている社員に向かって王様は裸だと語り続けること」「中村邦夫氏、好況時に新入社員が危機感を抱く」「ぶれない軸」「そこまでして初めて人と組織は変わり始める」「軸の精度x実行力」「変人力は、多様な経験、多面的な支店、様々な価値観や文化を理解する力、の賜物」「真摯なコミュニケーション、熱い思い、自分の言葉で語り続ける」「とにかく数字は気にするな。社員を大切にして、現場に軸足を置いて、判断・実行をすれば、数字は必ず後からついてくる」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ帯:プロ経営者の成り方は置かれた環境で努力し、挑戦すること!
要約:
樋口さんの信念は「どんなに厳しい環境でも、必死に努力して自分の存在価値を示せば、次のステップが見えてくる。」
1、T型人間になれ
キャリアは強みとなる領域の深掘りと幅広い知識や人脈が大事
*人脈づくりはリードホフマンのスタートアップ!へ
長く存在する会社は社員全員が共感できる思い、社会から認められる企業でありたいという思いが組織の風土として根付いているかどうか。
ビジョン、ミッションの明確さ
HPウェイ 良き市民たれ、人間と社会に貢献する
パナ 社員一商人なり 事業は顧客がいて初めて成立するものであり、全ての社員の全ての業務は顧客のために行わなければならない
2、自分の願望を明確にして、その実績に向かって挑戦する
3、コンサルの4つの価値
-派閥や部門間の利益のぶつかりに向き合い、客観的にやるべきことを明確にする
-外部環境への感度を補う
-戦略立案のプロの人材派遣
-情報機関
コンサルは本質がどこにあるのか常に考え、中途半端な発言、頭が整理されていない、ものごとを論理的に考えられない人間と思われたら終わり
4、営業
商品を売るより自分という人間を買ってもらう。
顧客の業務に関する深い知識を持ち、その悩みを解決していく→心で売る
リーダー
個々人の夢や目標を把握して、それに向かって頑張れるような環境を用意する。
信念に裏打ちされた言葉、日々の努力が凝縮したような言葉を誠意を持って伝え続ける
5、HPウェイ
企業と社員の間の共有
目標を設定して達成する責任の共有
企業所有権の共有
利益の共有
成長する機会の共有
負担の共有
6、⭐️どんなに厳しい環境でも、必死に努力して自分の存在価値を示せば、次のステップが見えてくる。ビジネスは甘いものではない。実績もない人間の希望を聞き入れて環境を改善してくれるなどと期待してはいけない。
⭐️仕事は自ら創るもの
短期間に成長するコツは自分に任せてくださいと宣言し、プレッシャーの中で仕事する。
能力やスキルの向上はプレッシャーの中で真剣に考え抜いた場数で決まる!
若いうちから「これは自分の会社だ。それを経営しているのは自分だ。」という経営者意識で高い視座で考えると意思決定の訓練になる。
⭐️現場百回
何をするべきかわからない場合、答えは現場にある
人間データベースの基本三原則 人間関係構築
1自分の伝えたいことを熱意と誠意をもってきちんと伝える
2相手がどういう気持地や苦労をもって仕事をしているかを理解し尊重する
3その上で、遠慮しない
転職
自分はここで十分学んだという域に達して、新しい挑戦に向かって転職することは健全
スピード感3原則
仮説志向-仮説に基づいて優先順位をつけ、意思決定に必要な情報から集める
現場志向-議論を重ねるより「とにかくやってみる」答えは現場にある
予測志向-常に行動の結果の予測をしながら進める
一番重要なのは変化を恐れない前向きな姿勢
⭐️マインド
1、パッション 情熱 精一杯努力する
2、オーナーシップ 責任を持って最後までやり遂げる
3、協力、異業種との協業
4、スピード感
⭐️高いマインドを身につけるには自分よりも質の高い人を見つけて徹底的にパクること
リーダー
尊敬される能力
社長は社員がもっとも生き生きと活躍できる場を創造すること
⭐️わかりやすくはっきりとしたメッセージを伝える能力
感想:
Pivot CEO佐々木さんが毎回薦めるオススメ本であり、サラリーマン必読書である。
樋口さんの夢は日本の発展に貢献し、日本を素晴らしい国に変えること
情熱や信念に触れたときに人は共感し、共鳴し、自ら動き始める。ジャンプマンガをこの世界に落とし込むことと同じだなと感じる。ヒロアカの世界観を実現する。
成長=熱意✖️経験
リーダーは人柄やスキルだけでなく、尊敬される能力が必要 その前提が現場で格闘してきた数であり、共感を集める
目的があって、その目的に切迫感がないリタイアしたものは面白くないというのがとても人生を表しているように感じてしまう。
勝負どころを見極める→そのために実績の積み上げと仕事のパートナーとのコミュニケーションが大切
本当に自分が信じる勝負どころではリスクを恐れない姿勢が必要。
-
Posted by ブクログ
パナソニックで取り組んだ企業改革の経緯をまとめた本。カルチャー&マインド改革、ビジネスモデル改革、事業立地改革の3つの改革に並行して取り組むことで、実際に高い収益性を実現できている。
カルチャー&マインド改革については、社内外から改革の効果を認める声が多く聞こえており、大いに参考になると思う。よく新入社員に対して組織に新しい風を吹き込んでくれることを期待するといった言葉を目にするが、全くもって無責任な丸投げとしか思えない。やはり経営トップの継続的なコミットが必須であると思う。外部から新しい血を入れることにも取り組んでいるが、大きなハレーションを起こさずに従業員のマインドセットを変えていくのは相当に難しいことではないか。出戻りで社内事情に一定の理解がある、というだけでは片付かない。
ビジネスモデル改革と事業立地改革については、必要性は認めるものの、他の企業に考え方を適用するには本書だけでは情報量が不足しているように思う。レイヤーアップ、ソリューションビジネス、リカーリングモデルが実現できるに越したことはないが、既存事業のビジネス特性や競争優位性、当該事業分野でのレイヤー間(縦)や同一レイヤー内(横)での力関係など、考慮事項が多分にありそう。ただ確かなことは、手遅れになる前に早め早めに手を打つことが重要であるということ。
適切な戦略の下で従業員が働きがいをもって働ける姿は、日本的経営の理想像と思う。持株会社制に移行して1ヶ月経たないうちからより大胆な手を打つようになっており、今後も先行きを見守りながら良いところを学んでいきたい。また、今後起きうるトップ交代の後にも良いカルチャーが続いていくかもポイントだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ樋口氏の人生を振り返りつつ、経営について考える、熱い良著。
示唆多し。
メモ
・自分の大切な時間と人生を注いでいる仕事が自分にとって満たされたものにならない限り再生もない。マネジメントの根幹は従業員の生きがいをいかに創造するかにある。
・大規模な設備投資を必要とする産業や業態ではビジネスモデル崩壊時同業と合掌連合して再編するしかない。
・外資系企業の日本法人では日本的なウェットな関係性とアメリカナイズされたタフネゴシエイトと両方が必要になる。
・マネージャーはルーターのようなもの。
遅延するかすぐつながるか。
・上司の立場では失敗を恐れるなと発破をかけるならば、自分も絡んで連帯責任と言い切るくらいの度量がないと身にならない。上司が絡むからこそ、これ以上やると危ないの部分もわかる。
・戦略生と現場力を融合していくために、リーダーには自分の素のキャラクターでやる部分と演じる部分の両方がある。
・変革期のリーダーは目指すべきモデルを作っておかなければならない。現状と目標の差分は何か、俺が変えるためのドライバー、取り組みのポイントになっていく
・パッションの強さとフォーカスが戦略的に整理されていないと前に進まない。
・人を理解するだけでなく、自分も分かってもらえるような気質を育てる点が苦労する部分
・hpとコンパックの統合。クリーンルームとアダプトアンドゴー。ポリシーを柔軟に採用し、若手を中心に選ぶ。たすき掛けはいっさい許さない。
・スタートダッシュが効かないようではm&aや合併に踏み切った意味はない。
・企業文化の違いや不安を解消するにはどちらの会社の出身かの痕跡はすべてなくすのが即効的かつ最も重要な取り組みであるのを分かっていた。混乱を当たり前と受け止め、あいまいにせず真っ向からマネジメントの課題として取り組む。ドライというよりリアル。社内政治が入り込む余地を徹底的に排除する。
・トップはメッセージを煮詰め、確信を持って発信し、結果を出すまでは絶対にぶれないようにするという姿勢。
・メッセージを極限まで煮詰めてから相手に伝える。受け手が納得できるような言葉や表現を納得がいくまで探し続ける。首尾一貫したメッセージを熱い思いで語り続ける。何度も何度も相手が理解してくれるまでぶれずに伝える。
・経営リーダーとしての共通する思い。完全なる自由裁量のない中で社員にどのような夢を与え実績を創造するか
・今ある力をどのような点に集中していけば全く新しい力として発揮されるのかを示して実感させられるか。これが戦略の実行可能性を担保するということ。
・美しい戦略とは何か。参入障壁をどれだけ創り得ているか。自身の強さをどのように認識しているかと深く関わる。 -
Posted by ブクログ
研修で企業訪問をすることになったため、事前学習のために購入。経歴は、阪大工学部→パナソニック(溶接機→サーバー→MBA(ハーバード)→映画)→BCG→アップル→コンパック、HP(事業統合)→ダイエー→マイクロソフト→パナソニック。HP時代から社長を務め、複数の企業で事業再生を牽引してきた。本書執筆時点ではマイクロソフトの会長。華々しい経歴の割に、目の前の目標を一つ一つ達成していく愚直な姿が共感できる。
本書のメインテーマは、事業の変革を牽引する「プロ経営者」について、事業変革の方法や経営者の要件を深堀している。叩き上げやオーナー経営者とは、良し悪しではなく役割の違いであることに注意したい。本書で言うプロ経営者は、社外から来た経営の知識・スキルと実行力の両面を備えた専門家で、社内人材では難しい変革の実行を主として担う。
20代・30代の社会人生活の送り方(→市場価値の高め方)についてのアドバイスもある。自身のこれまでと照らしても共感できる内容だった。プロ経営者は叩き上げと比べると、より精神的なタフさや経営手法のバリエーションが求められそうであるが、それだけに達成感も大きいものだろうと思う。
以下、まとめきれていないが、参考にしたいポイントをメモ。
■市場価値の高め方
・20〜30代前半は、知識・スキルによる個人の生産性向上。目の前のことに集中してやりきることで鍛える
・30代後半からは、社内外の人に関するマネジメント能力による集団での価値最大化。スキルの転換点であり注意が必要。多様な環境に身を置きさまざまな人と仕事をする中で、言葉で表すのが難しい人間の厚みが鍛えられる
■人口オーナス期の組織力に重要な要素
※人口オーナス期とは、人口構成の変化が経済にマイナスに作用する状態のこと。激しい変化に伴い、構造改革や事業再生が繰り返し求められる
・1つめに必要なのがダイバーシティ&インクルージョン。老若男女が共同して働くために必要。多様性を受け入れるだけでなく、新たな価値創造へ繋げることが必要
・2つめに必要なのが戦略と実行。戦略の転換でビジネスモデルが変化すると、各人の果たすべき役割も変わる。各人が腹落ちしなければ変革は進まない
■組織変革に必要なリーダー像
・メッセージを煮詰め、確信を持って発信し、結果を出すまでぶれない。熱い思いで、繰り返し伝える
・目指す姿とそのための具体的な仕事を用意し、リーダーが率先して実績をつくる
・会社の進路を大きく変えるときはトップから担当へのダイレクトコミュニケーションが有効。職制を通じた上意下達による落とし込みは難しい
・優先順位づけ。社長のスケジュールは勝手に埋まる。忙しくても仕事をした気になってはいけない
・身体を張って得た経験が人を動かす
・素の顔と演技の使い分けも必要
・ほめることでモチベーションを高める。優秀な集団ほど重要
■戦略的思考
・戦略にはビッグピクチャー(大局観)が必要。将来にわたる競争環境や社会環境を想定。戦略のレベル差は視点の高さの差そのもの
・戦略を練る訓練は経験が必須。まずできるのは「会社が何のために存在しているか」を考える習慣をつけること
・自社の強みを活かそうとすると、必ず過去に固執してしまう。自社の生態系の外から戦略の検証が必要
■その他
・外資系企業の日本法人では、日本市場の中でウェットな合わせ技でやる部分と、本社に対してアグレッシブでロジカルにやる部分の両面が必要。これは日本企業がグローバル化を進める上でも必要な能力 -
Posted by ブクログ
36ページ
他社との協業の状況、他者へのインパクト、他部門への協力などいずれも1口ですぱっと表現したり評価しにくいものだが、難しさはあってもそのような評価を確立していこうとしている
41ページ
若い人にとって魅力的な職場でなくてはならないし、若い人に対して民主的な職場にならなくてはならない
54ページ
今求められているのはマクロでもミクロでも構造的に起きている変化に対応するための基礎的なリテラシーとしてのリーダー論であり、誰もが共有して自身の資質として身に付けなければならないリーダー論だからだ。
ここの従業員が変革のリーダーとしての自覚と資質を備えて環境の変化に向かい合わなければ、個人にも企業にも持続的な成長がもたらされない。
58ページ
老若男に男が、共に働き、生産性を高めて短時間で稼ぎ、それらのために多様な価値観を認め合う。ダイバーシティーは人口オーナス期の社会にとって絶対に必要不可欠な価値観である。
97ページ
こうした企業文化の違いや不安を解消するにはどちらの会社の出身かの痕跡を全てなくすのが即効的かつ最も重要な取り組みであるのをわかっていた。
109ページ
夢を与え実績を創造する=社員に目指すべき状態とそのための具体的な仕事を用意しリーダーとしての素の姿を見せながら一緒に実現する
121ページ
関係者が集まって談論風発侃々諤々の議論を楽しむことの大切さ。
たとえ無駄話の連続のように思えても、そこから何かしらが出てくる。そうしたものにこそバリューがあった。
130ページ
戦略とは事業のあり方をどのように考え、どのような方向を目指すのかを示しているものだ。
戦術とは戦略をいかに実行するかの策である。
言葉を変えればビジョンも戦略でビジョンの実効策が戦術となる。
131ページ
将来にわたる競争環境や社会環境などをきちんと想定した絵柄でないと精度の高い長期的意思決定はできない。
絵柄がどれだけ鮮やかにイメージできるかによって戦略の精度や有効性が決まってくる。
135ページ
会社は何のために存在しているのかと言う根幹を常に考える。
136ページ
正解がないからこそ根幹部分が大事であり、意識し、そこから戦略を見出していく。
戦略がどれほど子理論的に素晴らしく、男として美しくても、その実行可能性が担保されていなければならない。
137ページ
さらに成功するまでやりきる姿勢が実は戦略を戦略たらしめている。
162ページ
だからこそキーリーダーはチアリーダー的でなければならない。
「やろうよ世界を変えるんだ」「これいいね、やってみようじゃないか」などと部署間の枠を超えた議論を促していく。
184ページ
社長直轄プロジェクトで各部門の社員を集め議論してもらうと、まず各部門の事情や言い訳が先に立つ。幹部は決して一線を越えようとしない。
それをゴリゴリと責め合わせていくと圧力の力で枠が溶けていき、相手への理解と自分ができることへと関心が移っていく。それをぐいぐいと押し出すのは経営トップである社長の役割だ。
216ページ
CIOが経営視点でITを議論できるようにならなければならないし、CEOは事業におけるITの位置づけを自ら描いて見せなければならない。
217ページ
経営レベルのIT理解とは、経営を支えているITの構成や、それに伴うリスク等について考えが及んでいることだ。 -
Posted by ブクログ
自分自身、34がはじめての転職。
もがけ、もがいて、経験をつめ。
幅広い人と、幅広い仕事を。それが将来につながる。
t字型(強み領域の深掘りと、広い人脈や知識)で成長する。
ダイバーシティアンドインクルージョン。価値創造へつながる。変化への対応でもある。
素と演技が半分半分。素とは自身の好奇心ままにうごくこと。メッセージを浸透させるために、意識的なコミュニケーションがひつよう。
完全なる自由裁量のないなかで、社員にどのような夢を与え、実績を創造するか。
社員にめざすべき状態と、そのための具体的な仕事を用意して、リーダーとしての姿を見せながら一緒に実現する
プライオリティを考えろ。経営者の時間は限られている
大局観をもって戦略をかんがえる。
目の前の数字に一喜一憂しない。
ビジョンを現場にかたることは経営者の仕事。
経営者として、ぶれない。 -
Posted by ブクログ
◎転職をすることが重要なのではない。
きちんとスキルを身につけ、多様な経験を積んで、1つの閉じた世界だけでなく、普遍的に周囲から評価される「市場価値」を高めることが大切なのだ。
◎実は本当に危機だと思っていない経営者たち。
経営者も社員も、「長い間、自分で考えることをやめていた。考えずに済んでいた。」
そのために変革が難しい状況に日本の会社は陥っている。
それほど、高度成長期からの成功体験は強烈だったのだ。
滅私奉公・長時間労働・年功序列・終身雇用という”生態系(エコシステム)”から抜け出せない。
こうして、ある特定の生態系でずっと生きてくると、別の生態系が存在することすらなかなか理解できない集団になってしまう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ過去のお高く止まっていて馴染みにくい印象のあったマイクロソフトから、現在の馴染みやすい雰囲気のマイクロソフトに変革するに至ったのは、樋口さんの影響なのではと考え手にとった書籍。
ダイエー社長時代の再建からコンパック社長時代のHPとの合併、日本マイクロソフト社長時代までの実体験が記されている。
樋口さんは社長という職位にありながら現場や現場の社員を第一に考える現場主義者であり、またそのような方としっかりと会話や議論などのコミュニケーションを行う。結局はたらいているのはヒトであるため、そのヒトにフォーカスする必要があるという。そのため、それらのヒトを先頭に立って導けるようにビジョンを示して実行し、ダメな場合は責任をとるといった言葉にしたら普通だけれども実際に行うのは難しい様式が備わっているとひしひしと感じられる。
マイクロソフト変われたのは樋口さん以外にも要因がある。それはグローバルCEOであるサティア・ナデラ氏だ。ナデラ氏は、ビル・ゲイツ氏、スティーブ・パルマー氏といった成功してきた創業者のプロダクトや役員を否定することからはじめ、一部プロダクトのオープン化に舵をきることでまた成功をおさめている。成功体験のない企業は成長しない。しかし、企業の成長を阻み、改革を阻む要因もまた成功体験であるといったジレンマに屈さなかった格好である。
一方否定された側のゲイツ氏やパルマー氏についても否定されているのにも関わらずナデラ氏に口出しすることはしない。企業の成長のためを思う彼らの行動にも相当な倫理観がある。
日本マイクロソフトは外資系企業であるがゆえ、個人主義である。それが部門間の隔たりを生み、馴染みにくいという印象を与えていた。しかし、人事評価制度においても部門の垣根を越えた活動やチームとしての行動が評価されるよう変更されたこともあり、ワンチームとしてのマイクロソフトが実現されつつあるようだ。
ITリテラシーすなわちITを使いこなす力が経営者に求められるようになっている昨今において、その経営者の経営をITの側面から支えるパートナーとしてのワンチームであるマイクロソフトに今後も目が離せない。 -
Posted by ブクログ
元マイクロソフト社長の樋口さんが、HP社長時代に描いた本。もともとエンジニアだったという話をNewsPicksで興味を持って読んだ。MBA取得、コンサル経験という経歴から、社員6000人の社長になる直前まで、Compaqのコンシュマー向けパソコンの部門長(部下30人くらいで)、OEM先の生産管理表を一緒に作るなど、開発・マーケティング・営業まで全てを見るスタイルでやっていて、役職よりも、現場や自分でプロジェクトをドライブすることにやりがいを感じていたらしい。留学先、コンサル時代、Apple時代、自分で決めたことを徹底的にやりぬいた話から、ハードワークする事のすごさと価値が伝わる。理屈抜きに実行した人の話は説得力がある。