米長邦雄のレビュー一覧
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私の中で今猛烈羽生さんブーム到来。
この本で一番印象に残ったのは仲介業者思考。自分と目指すものというのは、本当はただ両者の関係それだけであるべきなのに、現代の世界ではいっぱい仲介業者がいて、目指すもの=仲介業者と勘違いしてしまうひとが多い。だがしかし、仲介業者は全然完璧じゃないし、おんなじ人間なのだ。あくまで目指すものとは違う。
それは受験の中での教師と生徒にも言えるし、宗教の中での教祖と信者にもいえる。
それがわかっていれば、気づいたら辿るべき一本の線を誤っていたなんてことはないんじゃないか、というような米長さんの発言に、「これは考えてなかった」と思った。
どんなに立派に見える人でも、仲介業 -
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ネタバレ「詰将棋のエッセンスはこの1手・3手詰にあると私は思っています」(まえがきより)
本書は米長邦雄永世棋聖による将棋上達の初めの一歩といえる書籍です。
将棋は先に玉を詰ました方が勝ちというゲームですから、
玉の詰まし方を覚えることがまず第一です。
また、飛車、角、金、桂といったさまざまな駒で玉を詰ます形を学ぶことで、
それぞれの駒の働きや特徴を覚えることもできます。
本書には1手詰61問、3手詰139問が収録されています。1手詰で基本を修得し、3手詰に挑戦
第一章一手詰が〜61問まで、
第二章と第三章が三手詰のパート1・2で
〜130問まで、〜200問まで -
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棋界を代表される二方の対談。
本のタイトルから具体的な勉強法を期待したが、そういったものは少なかった。具体的な例も、将棋のやり方に関するものもあり、応用が必要になる。
将棋の過去から未来、現代社会の問題点など多岐に渡って書かれており、見識のあるお二人の考えは興味深かった。
しかし米長さんは自己評価が高く安定しているタイプなのだろうなと、発言の数々から推察される。教養も深く、頭の回転も活発のため、ほんとかどうか分からない持論を小気味良く矢継ぎ早に打ち出してくる。悪く作用していたらご本人が対談でおっしゃっている「中間業者」
になれただろうと思うほど。
羽生さんは冷静に論理的に訥々と返して行くと -
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小学生以来、すっかりご無沙汰だった将棋。「再開したいな~」と思っていたら、私にも出来そうな詰将棋を発見!さすが、米長九段☆ラブ(笑)指し将棋と詰将棋の違いも知らず、冒頭の説明も読まず、無謀にも全問に挑戦しました。結果は”駒の動きを半分以上忘れる”というヘボッぷりにもかかわらず、200問中135問正解。棋力は10級。半分も解けないだろうという予想に反して、けっこう健闘しました。現在、二順目中。油断すると玉に逃げられるのが悔しい。ちなみに、実践で詰将棋のような型へ持ち込むために、駒を最初からどう動かせばよいのかは、いまだに謎です(やっぱりヘボ:笑)
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失礼ながら将棋界にはあまり詳しくなく、某囲碁漫画から得た知識の類似で将棋界の空気を想像しながら読んでいた。将棋界は、大学全入といわれ私のように20を過ぎても親のすねをかじっているのが標準という現代にあって、若くからプロとして勝負の世界で生きるという選択をした人々が集まっている。人の脳みその成長が20代で頭打ちになるとして、今のとりあえず大学、という風潮は人の脳をサビさせると感じる。米長さんはかなり極端なところもある方だなとは思ったが、若くから勝負の世界に身をおいてきた人の頭はキリキリと回って気持ちが良いなと思った。
私は10年以上野球部で活動してきた経験として、勝ちは勝ちを呼び寄せると思う。そ -
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トークは加藤<米長なんだけど、活字化すると加藤>米長だなあ、と思っちゃった。構成力、という観点の話だが・・・しかし、元々紙幅の限りがある週刊誌連載で、漫談調の米長節には手に余るものだったのかもしれない。
そう考えると、やはり米長節の面白さは随所に発揮されている。一つ一つのエピソードからは、人間個人としての棋士への洞察と思いやりが感じられる。何より、ゴーストが入らない本当の文章の匂いがプンプンする。
一番おもしろいのは、ライバルや先輩以上に、自分の弟子を取り上げた文章。触れ合った時間が長いほど、文章が面白くなり、深みが出る。そういうタイプの濃いオヤジキャラ、最近は減ったような気がするなあ。 -
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自分を理解して、勝負に向かう。物事の良し悪し、周囲の流れによる好不調と自分のスタンスというか好み。その違いを明確に意識して、行動を選択できるというのは何というか、胸がすきます。
・将棋というのは、必ず途中からとんでもないことが起こって、わけがわからない状態になるようになっているものなのです。例えば矢倉の戦いを例にすると、25手目におおまかに見て9通りの手がある。これが最善かな、という手はあるが確信は持てません。後手側もやはり9通りの手がある。両者が一手ずつ違う組み合わせの手を指すと、2手後には大体80通りくらいの変化になる。その一つ一つを研究してどの形が良いか考えるのも大切ですが、私の考えで -
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「6八歩が、いい手なら、『ああ、そんないい手があったのか』ということで、それまでの自分の考えを改めて6八歩を打つ。しかし、それが分からない。6八歩のあと、相手の出方によって5五銀右と指すのだが、先に6八歩を一本打っておくことが、いいのか悪いのか。
私は74分費やして、6八歩以下の手順を読んだ。けれども結論が出なかった。わかったのは、私の6八歩に対して、向こうの応接の仕方は10通り近くあって、そのどれもがどうなるのかわけの分からない、難しいものだということだった。
しかし、6八歩のような、いいのだか悪いのだかわからない手に対する最善の応手は、一つしかないものだ。一つしかないから最善手というのだが -
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面白いことに、将棋の世界では、どんなに勝ち続けた人でも最後には二勝一敗ペースを切る。〜逆にどんなに負けていても、最終的には一勝二敗のペースを上回る。〜こうした枠の中に、千勝したりタイトルを穫ったり、いろいろな成績の棋士がいるわけである。P.77
人生の要諦は、いかに勝つかではなく、いかに負けるか、なのだ。P.85
好調時に欠点を直し、不調時に長所を伸ばす。
まず好調で精神的に落ちついて余裕のある時には、欠点を直す。〜一方、スランプに陥って悩んでいるような時には、長所を伸ばすことである。というより、自分の欠点を見ない、と言うほうが正確だろうか。P.92
まさに人生は悪手の山だ。最善手を探す -
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[ 内容 ]
「不運」と「幸運」は、まさに表裏一体の関係にある。
「幸運」だけでは人生は勝てない。
[ 目次 ]
第1章 不運は人を強くする
第2章 運も不運も実力のうち
第3章 貧乏神に好かれないために
第4章 「道」を忘れれば運も落ちる
第5章 晩年の運の呼び方
第6章 明日の勝利をつかむために
終章 「名人戦問題」の不運は誰か
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