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勝負師として長年にわたり「運」について考察し、研究を続けてきた著者による、目からウロコの「勝負運」論。目先の不運に惑わされることなく、真の幸福をつかみ取るには何を大切にすべきか。ここにすべてを披露。
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Posted by ブクログ
不運の先には幸運が待っている。不運と幸運は糾える縄の如く表裏一体である。不運と思いきやそれが幸運に働くきっかけとなる。逆もしかり。まさに人生は人間万事塞翁が馬である。 表裏一体の考え方は会計のバランスシートに共通する。バランスシートは会計だけでなく様々なことに応用可能であるが、この本では歴戦練磨の勝...続きを読む負しが、運について応用し考え行動してきたことが示されている。
不運は幸運の根源。ある出来事を不運とするか幸運とするかはその人次第。 厳しい勝負の世界を生き抜いた著者の言葉だからこそ心に響いた。 最後の章では、普通なら不運と嘆くような出来事を幸運にした著者の実体験が書かれていたのも良かった。
著者米長さんの人生哲学に触れることが出来て、とても興味深い本です。最近、幸運の女神の笑顔を拝謁していないと思う方は、ぜひ一読を。
不運は、幸運と表裏一体の関係である。 「幸せな40年と厳しい20年」 勝った時、負けた時に何をするか。 運も不運もトータルで判断する。 失敗や敗北の言い訳をしたり、負け惜しみを言ったり、過去を振り返って悲しんでいてはいけない。 そんな暇があったら、原因を突き止めて次の戦いに備えるべきなのである...続きを読む。 勝っている時には負け将棋を並べ、負けている時には勝ち将棋を並べる。 「長考に妙手なし」
米長理論結構好きです。やはり自分でとことん考え抜いて自信を持って持論を展開されると説得力がある。「たいていは、幸せなときが二十年、不遇のときが二十年、そしてどちらに転ぶ可能性もある二十年がある。この二十年を幸せのほうに引き寄せて、幸福な四十年と厳しい二十年、という割合で生涯を終えることが望ましい」ど...続きを読むちらにも転ぶ可能性のある20年を幸せのほうに引きよせて私も人生に勝利したい。
谷川さん、羽生さんの本に比べまして、米長さんの本は、人生読本といった趣きがあります。それは、谷川さんの本が『集中力』、羽生さんの本が『決断力』と、人生に必要な“力(ちから)”をタイトルにしているのに比べて、米長さんは人生にあってほしくない“不運”を“すすめている”のですから、それだけでどこか違います...続きを読む。 運、不運に嘆き、苦しみ、自暴自棄になることがあります。しかし、運も不運も表裏一体で、運は不運の顔をしてやってくることもあります。見た目の運、不運に惑わされず、その時を如何に生きていくかということが大切なのかもしれません。 常に運に魅入られて進む人生のほうが稀なのですから、運と仲良くするだけではなく、不運をうまくやり過ごす心持ちを学んでおくことも大切かもしれません。また同じ失敗をするにしても、意味のある失敗をしていかないと、成長の種は見つかりません。この米長さんの著書は、様々な運、不運を示し、その時々の人生の処方箋になってくれるのではないかと思います。不運の中での自分の磨き方や、不運の中でも運を導く歩み方、そういった運と不運の実体験を教えてくれています。 米長さんの人生哲学の根底は、「ほほえみと謙虚さ」ということです。 厳しい勝負の世界で生き抜いて方が見出した人生哲学が、“ほほえみ”と“謙虚さ”。 大きな声で笑うのではなく、“ほほえみ”の程度にやさしさと思いやりがあり、たとえ数々のタイトルを戴冠しても傲慢にならずに“謙虚さ”を忘れない。この、常に自分自身を見失わない姿勢に、学ぶところがたくさんあると思います。 負けるのが嫌な私も、自分自身を磨く機会を見失わないように、謙虚な気持で、“負けること”を恐れず、負けることに内在する成長の種を学ぶため、これからも負けることを学ばないといけないと思います。 最後に、本書にもたびたび引用されている升田幸三の言葉を引用させていただきます。 升田幸三「人生、笑えるときに笑っておけ。すぐに泣く時がくる。」
マッキンゼーが採用したい人材は、考えることが本当に好きな人間だと聞く。棋士とは体重が減るくらいに物を考える職業であって、そういう人が人生について書けば、言葉言葉の端々に深い思考の爪痕が宿る。思考が説得力となるのはどの世界でも同じなのだろう。
面白いことに、将棋の世界では、どんなに勝ち続けた人でも最後には二勝一敗ペースを切る。〜逆にどんなに負けていても、最終的には一勝二敗のペースを上回る。〜こうした枠の中に、千勝したりタイトルを穫ったり、いろいろな成績の棋士がいるわけである。P.77 人生の要諦は、いかに勝つかではなく、いかに負けるか、...続きを読むなのだ。P.85 好調時に欠点を直し、不調時に長所を伸ばす。 まず好調で精神的に落ちついて余裕のある時には、欠点を直す。〜一方、スランプに陥って悩んでいるような時には、長所を伸ばすことである。というより、自分の欠点を見ない、と言うほうが正確だろうか。P.92 まさに人生は悪手の山だ。最善手を探すのは大変だが、悪手を指すのはいとも簡単なのである。人が欲望どおりに行動すれば、たいてい悪手になるといっても過言ではない。こういう状況の中では、少なくとも現在の自分よりも悪くならない手を探すことが大切である。極端な話、悪手でなければどんな手を指してもかまわない。P.123 世の中はたいてい、ヘボ同士で将棋を指しているようなものなのだから、無理をして変革しようとしなくてよい。実力以上のことをやるのは不可能なのである。まずは常識的なところからスタートする。最初から突飛なまねをせず、地道に人生街道を歩いていけばよい。次に相手の動きを見極める。自分をとりまく状況や人間関係、 社会情勢などをじっくり観察する。そして、三手目で自分の考えを持ち込む。P.136
[ 内容 ] 「不運」と「幸運」は、まさに表裏一体の関係にある。 「幸運」だけでは人生は勝てない。 [ 目次 ] 第1章 不運は人を強くする 第2章 運も不運も実力のうち 第3章 貧乏神に好かれないために 第4章 「道」を忘れれば運も落ちる 第5章 晩年の運の呼び方 第6章 明日の勝利をつかむため...続きを読むに 終章 「名人戦問題」の不運は誰か [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
名人位の最年長戴冠者である米長邦雄の著書。自身の将棋人生、それに伴う運・不運の考察。人生勝ち続けることだけで一生を終えることはできない。必ず負けるとき、不運なときはやってくる。その時にどう行動するか?それが次の運を引き寄せる大事な鍵になる。そして陣屋の桜、説得力ありました。
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