安堂ホセのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第172回芥川賞受賞作。
ということで、安堂ホセ作品を初読み。
恋愛リアリティショー『DTOPIA(デートピア)』新シリーズの舞台はボラ・ボラ島。ミスユニバースを巡って10人の男たちが争う…
のっけから過激な展開でこういう感じなのか〜と思っていたら、人種やジェンダーについてなど、話が複雑になっていく。さらに主人公と語り手の再会から物語は2人の過去に遡り、とんでもない経験を明かされつつ裏の世界の話など急速に展開して行き、着いていくのがやっとだった… いや、着いていけていないか。苦笑
『自分にとって』『あたりまえの欲求が』『他人にとって』『暴力になるとしたら』どうする?
暴力から暴を取って -
Posted by ブクログ
読書備忘録929号。
★★★☆。
なるほど!と分かった気になっている自分。
でも分かっていない。間違いなく。
でも、まあ良いや。表面的に分かった気になれば。
最近の芥川賞だから難解でしゃあない!
舞台はDTOPIAと呼ばれる恋愛リアリティショーの場面。ポリネシア領タヒチ。ボラ・ボラ島で繰り広げられている。
ミスユニバースを巡って、10人の男たちが競う。
その中にMr.東京こと井矢汽水(いやきすい:通称キース)がいた。
恋愛ゲームは、初日から荒れる。ミスユニバースからの提案でいきなりの性交合戦が始まったのだ。
そして壊れ始めたゲームは、ミスユニバースが召使役の現地スタッフ、マルセルと逢瀬を -
Posted by ブクログ
小野講堂の対談に向けて。ページを繰る手が止まらず2時間ぐらいで読んでしまった。自分と他人、愛と憎悪、地上と地下、「仲間」と「恋人」、青と赤…様々な2つの言葉が並べられ、その概念同士の境界はひどく曖昧に描かれる。短い段落が淡々と繋げられながらも、映画的な視覚情報が丁寧に書き起こされた言葉の連なりには、何もかもが不確かな語り手が確かに持つニュアンスが散りばめられてはいる。が、決定的なことは霞がかっている。語り口には浮遊感をかんじることもあれば、水中に深く沈んでいくような感覚を覚えることもある…。繰り返し登場する青色の空間は、バリー・ジェンキンスの『ムーンライト』を想起するし、スリラーとしての見せ方
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Posted by ブクログ
著者の前作「ジャクソンひとり」のときのような読んでいる間の爽快感はないが、世界を知らない自分にとって、新しい世界を垣間見れたような気分。
クルージングスポットで、男たちが互いに品定めし、気に入れば個室でセックスする。
そんな場所があるのだろうか。
それが異性の組み合わせだったら卑猥と思うのに、男同士だとあまり卑猥に思わない私の感性はいかがなものか。
主人公は肌の色が黒く、いぶきも同じく黒い。2人が一緒にいると、目をひくだろうと思う。なぜ日本人の一部の人はブラックという言葉を使うのだろう。彼らの方が目鼻立ちもはっきりしており、手脚も長く、外見的に優れていると思うのだが。
主人公は職場では「N