安堂ホセのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物の名前以外の情報が少なくて、途中で誰が誰なのか混乱してしまったけど、ほらあなたもブラックミックスの人たちを見分けられないでしょ、と読者に突きつける目的でわざとこうしてるのだろうか?
他にも基本的に情報量が少なくて、だからこそ客観性や諦念、軽やかさを感じた。
パーティの最後にみんながわーって逃げるシーンが、全然爽やかな状況じゃないのに爽やかで、私には鮮やかな色がたくさん見えた。色とりどりの風船が一斉に空に放たれたみたいなイメージ。
島本理生さんの解説の、「本来、小説とはたった一人に向けて書かれるものでもあるのだ。読書中は誰もが一人きりで、共有できない孤独と共有しなくていい自由がある -
Posted by ブクログ
日比野コレコの『たえまない光の足し算』には、浮かぶ映像の強い印象や、詩的な表現の美しさとしての、「ずらした比喩の言葉」が多くあった。デートピアもまた、「ずらした比喩の言葉」によって文章が難しくなっているが、その性質は『たえまない光の足し算』とはかなり違っている。
デートピアにおける「ずらした比喩の言葉」は、圧縮された思考を引き受けるために生まれたのだと考えた。
例えば、
「おまえは物々交換の国で暴力から暴を取るサイクルを発見したのに、うかつにも元の国のルールでまた暴を冠せられた。」
「直球の差別発言っていうのは、当事者よりもむしろ非当事者にこそ、善意で処方されるものだと思う。」
「地球上の殺 -
Posted by ブクログ
恋愛リアリティーショーが題材なだけに、読後感は恋リアの終わりみたいな「二人のこれからはどうなる?」といった具合に二人の取り巻く環境はどうなるか、モヤっとした感じで終わる。
「おまえ」という二人称の登場人物がいるから「わたし」はどこにいるのかと読み進めるとやっと途中で出てきて、二人の(おまえの?)ダークな過去が暴かれていく過程でジェンダーとか人種とかの内容に切り込んでいく。はっきりいってグロテスクなシーンがところどころあり、読み飛ばしたくなるような場面が多々あったしここまで酷い表現にしなくてもいいのでは…と思ったりしたけれど、物語のダークネスさとテーマに厚さ深さを加えてくれたのかもしれない。
こ -
Posted by ブクログ
ネタバレ国籍、性的嗜好など、ポリコレ問題が雑多に流れてくるような小説。それぞれのテーマが1つの主張や方向性に向かって行くわけではなく、私たち読者はそれぞれについて考えたようでいて、対して考えられていない状態で情報を受け入れ、流していくことになる。まさにTikTokやXなどのSNSを見てるような感覚。
人々にとってそれぞれ重大であるはずの問題を、1情報として処理していってしまうような現代の空気感を再現していると思った。作中の本人たちでさえ、当人の問題を他人事のようにどこか冷めて捉えている節があって、今っぽいなぁと思った。
私たち、世界は、めちゃくちゃ問題を抱えているのに、あまりに情報が多すぎて、どこか本