佐伯一麦のレビュー一覧
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本書は芥川賞にまつわるスキャンダラスな出来事よりも、受賞できなかった名作にスポットをあて、鑑賞することに重点を置いています。本書のあおり文から連想するよりも、至極真っ当な文学批評ですね。Posted by ブクログ
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[ 内容 ]
第一回芥川賞選評で、「生活の乱れ」を指摘された太宰治。
受賞の連絡を受け、到着した会場で落選を知らされた吉村昭。
実名モデル小説を「興味本位で不純」と評された萩原葉子…。
「私小説を生きる作家」として良質な文学を世に問い続ける著者が、芥川賞を逃した名作について、その魅力を解き明かす。
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母親や幼い頃の自分に囚われていたあきらが、沢田さんを通して壁の中の世界や天井の中の世界を知り、自分を解放されるのを感じました。最初のルースと最後のルースの意味が変わっているのがあきらの心の変化を読み取れてよかったです。Posted by ブクログ
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私自身は芥川賞に何の思い入れもなく、
賞を取った作品だからどうという事もない。
寧ろミーハーな感じがあり、近年の受賞作品は避けてすらいる。
しかしながら友人に
芥川賞を取った作品を好んで−近年に至っては欠かさず−読むという人間がいて、
その友人が勧めてくれた本。
当然のことだが受賞作品に脚光が当た...続きを読むPosted by ブクログ