宮乃崎桜子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
宮乃崎桜子『飛天のごとく』下巻
上巻が西行が出家したところで終わり、下巻はとうとう頼長の人生の転落が始まりますね。
正直頼長という人物が一番映えるのはこの時期だと思っています←
鳥羽院が最後まで優柔不断なままで…この人はだから…という気持ちになってしまいました、いつかの論文で摂関家の兄弟争いを冷たく見ていた云々とか言われてたけどこちらの方が鳥羽院のイメージに近いです(笑)
結末は無難な感じでした。
可もなく不可もなく…個人的には頼長には死んで欲しかったなあ…なんて思いましたが^^;
ところで上巻でクズ人間に極みだっような忠通が、下巻になってかっこよく見えるようになったのは私が忠通をフォローするためのフィルターをかけて読んでしまっていたからなのでしょうか、得子様の腹黒さがハンパなくて女は怖いですね、本当に… -
Posted by ブクログ
保元の乱の話です。悪徳公卿のイメージのある藤原頼長が、実はおんにゃのこでした! という話。
最初、頼長って誰だっけ、と思ったんですが。この辺りの、貴族が武士に取って代わられる時期はあんまり興味がなくて、ちゃんと勉強していなかったのでね。でも、調べて、ああこの人か、と。
流れとしては、おそらく、史実として語られていることがほぼその通りかな?
そんなことはどうでもよく、いやあ、西行法師のあまりの男前っぷりに惚れ惚れです。あと、正妻だった幸子姫のキャラがいい。当の頼長……と言うか、ヒロインの綾は、うーん、どうなのかな(笑)。藤原頼長という形ではなく、ただの男装させられた姫君だったらあんまり好きじゃなかったかもしれない。
で、こういうスザルルっていいよね、とか余計なことも考えてしまったのです。 -
Posted by ブクログ
できれば…こんな結末で終わってほしくなかったかもなあ…(-.-;) まだ残りページたっぷりな中盤くらいで、蜻蛉(カゲ?)の行方も分からない状態のまま晴れて宮様と義明に春が訪れちゃったとこからして、きっとそのあとになーんかあるんだろうなと、ヤ~な予感はしてたんですが。…やっぱ案の定だったし。…つか、その展開、表紙カバーの紹介文そのまま! それによって“もしやこんな展開になるのでは?”って中身を読む前に予想してたとおりに物語は進んでくれちゃいました。説明文、ほぼネタバレでしたねー(^-^;) とはいえ、やはり最後の結末は意外でした。…いや、デキてたことは予想の範囲内だったんですが。義明の魂がどこに宿っていたか、って点においてね。ここはまんまと予想を裏切られたな。ともあれ、展開が展開でしたが、最後の最後にあったかい雰囲気で終わって、ほんわかした気持ちにはなれましたし、ちょっと駆け足で終わってしまったかな? って感もなくもないですが、これはこれで納得いく結末、ではありました。それでも……ここまで長きにわたってハラハラさせられてきたので、できれば二人いっしょにナマ身で幸せになって欲しかったなー、って感も、やっぱありますね。ちょっとさびしいかな。
しかし、『斎姫』のシリーズも、これでようやくラスト。いやはや長かった。完結後の纏め読みだとそうでもないんですが、リアルタイムで追っかけてたら、きっと途中で挫折してたかも。読んでいるうちに、結構展開がワンパターンなカンジもあり、マンネリ感もありましたが、シリーズ全体を通してみれば、それでもやっぱり面白い作品でした。さすが、文庫30冊にも及ぶシリーズです。こんなにも長く続くということは、やはり面白い作品だから、その証明でもあるんでしょう。この作者の作品は、この『斎姫』シリーズで初めて読みましたが、ファンタジーを書いているにしては時代考証もしっかりされているようだし、どことなく作者の骨太さを感じられました。機会があれば、別の作品も読んでみたいです。