矢口高雄のレビュー一覧
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面白い、と一括りに出来ない…
作者略歴を見れば、矢口氏50台半ばの連載、それも「ビッグゴールド」というベテラン作家ばかりを集めた月刊誌での掲載だったのだから、かなり自由に描けた筈の連載だったろうと推察出来る。(しかも、趣味性の高いヤマケイ文庫で単行本化)ほぼ、矢口高雄という作家の絶頂期の作品と考えて良いのではないか。
実際、二本の作品のどちらも、胸に来るモノがあった。
子供の頃、「シートン動物記」に感動した人なら、強くお薦め出来る。 -
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矢口高雄『幻の怪蛇 バチヘビ・シロべ』ヤマケイ文庫。
今月のヤマケイ文庫は矢口高雄2作、手塚治虫1作の漫画3作品を刊行。その中の1作である本作は『幻の怪蛇 バチヘビ』と『シロべ』を合本し文庫化した読み応えのある作品だった。
『幻の怪蛇 バチヘビ』。日本のツチノコブームに火を点けた傑作で、1974年の講談社出版文化賞児童まんが部門賞受賞作。矢口高雄自らがスタッフらと郷里秋田のバチヘビ捜索隊に加わり、幻の怪バチヘビを探すが……海外にはツチノコそっくりの蜥蜴がいるらしいが、真相は……
『シロベ』。奥羽山脈の山中を舞台にマタギ犬シロベの数奇な運命が描かれる。大熊コブダワラに瀕死の重傷を負わされた -
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大人の釣りマンガ
磯釣り、最高でした!
次なるバーサスに入りつつ、魚紳さんの知り合いの近況を伝えつつ、ストーリーが進みます。
ゆっくりズムで楽しみたい人に、釣り好きの人には良いと思います。
ps(私は釣りをした事はありません。あしからず。) -
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Posted by ブクログ
作・戸川幸夫、画・矢口高雄『野性伝説 羆風・飴色角と三本指』ヤマケイ文庫。
何と幻の傑作『野性伝説』が合本され、2分冊となり、ヤマケイ文庫から復刊。
本作は1,000ページ余りのボリュームで読み応えがある。何しろ『羆風』だけで3分冊だったのに『飴色角と三本指』まで合本されているのだ。
『羆風』。何度かテレビでも取り上げられ、様々な書籍でも描かれている大正4年に北海道の開拓地で起きた最悪の羆害事件が矢口高雄の緻密な筆致で描かれる。何度読んでも恐怖を感じる。
『飴色角と三本指』。宮城県七ヶ宿を舞台にカモシカの飴色角とマタギ・三本指との闘いを描く。人間のエゴと野性……結末は…… -
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Posted by ブクログ
昔の東北のど田舎で、決して裕福ではない環境のなか育った作者の思い出を綴るエッセイ。
昔から、田舎へ遊びに行くと決まって山へ連れて行かれた。当時は父親や祖父に連れられて山に入るのがおっくうだったこともある。
でも、こういう本を読んでその光景がリアルに思い浮かべられるふうに育ててくれたことに、今はただただ感謝したい。
すっかり山好きになった自分が、毎年田舎で楽しんでいる「カジカ突き」や「渓流釣り」。
これらの話では、思いきり深呼吸したくなる渓流の匂いまでが感じられて、ぐんぐん引き込まれた。
自然と寄り添った暮らしは厳しくもあり、豊かでもある。東京で育った自分にとっては、実りの多い読書体験だっ -
Posted by ブクログ
子どもの頃にどんな漫画を読んでいたかと聞かれたら、僕は真っ先に「釣りキチ三平」と答えるだろう。「ブラックジャック」「がきデカ」「サーキットの狼」なんかも思い出すが、「釣りキチ三平」が少年時代の僕にとって、とても大切な漫画だったのだと思う。
もともと熱狂的な漫画読者ではなかった。いわゆる本屋と呼べるような店が生活圏にはなく、ジャンプとかチャンピオンを買ったことはなかった。こうした環境は今から思うと幸運だったかもしれない。ではどうやって漫画を入手していたかと言えば、1ヶ月に一度か2度、15キロほどはなれた町に買い物に行く時に小さな本屋で買ってもらうか、そうでなければ町役場で青年団の人たちが開催して -
Posted by ブクログ
秋田を代表する漫画家、矢口高雄氏の釣りではなく、猫を題材にしたエッセイです。猫好き釣づきとして、これは読まずにはいられないってことでよんでみました。さすがは矢口氏、挿絵もマンガっすw
内容はというと、役立たずとサブタイトルにもあるように、猫はなんら人にとって生産性も有益性もないけど、愛玩動物(ペット)として関わる現代においては、大変支えられ、癒しを与えてくれる存在だという内容に激しく同意。もちろん、昔はネズミを良く採っていたし、そのために農家などで飼育されていた。
内容で、ネコまんまでは動物性蛋白質が少なかったために、よりネズミを狩ったというようなくだりがあったり、愛玩動物になったネコ