矢口高雄のレビュー一覧

  • ヤマケイ文庫 幻の怪蛇 バチヘビ・シロべ

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    矢口高雄さんの訃報を受け、追悼の意を込めて再読。小学生の頃、その未確認生物の存在に胸をときめかせた「バチヘビ」。動物のドラマと人間のドラマが並行して描かれ、手が止まらぬテンポと胸を打つ展開に惹き込まれる「シロベ」。今読み返しても色あせない物語でした。あらためて、別の矢口作品も手に取ってみたいと思いました。素晴らしい作品を届けて下さった矢口先生に感謝。

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    2020年11月25日
  • ヤマケイ文庫 野性伝説 羆風/飴色角と三本指

    購入済み

    面白い、と一括りに出来ない…

    作者略歴を見れば、矢口氏50台半ばの連載、それも「ビッグゴールド」というベテラン作家ばかりを集めた月刊誌での掲載だったのだから、かなり自由に描けた筈の連載だったろうと推察出来る。(しかも、趣味性の高いヤマケイ文庫で単行本化)ほぼ、矢口高雄という作家の絶頂期の作品と考えて良いのではないか。
    実際、二本の作品のどちらも、胸に来るモノがあった。
    子供の頃、「シートン動物記」に感動した人なら、強くお薦め出来る。

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    2020年10月02日
  • ヤマケイ文庫 ニッポン博物誌

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    矢口高雄『ニッポン博物誌』ヤマケイ文庫。

    今月のヤマケイ文庫の漫画作品3作の中の1作。初の文庫化で全20編一挙収録で730ページの大ボリュームで読み応えは十分。

    人間の生活様式の変化と利便性の追求により、失われ行く日本の自然。ひと昔前の日本にはどこかしこにも豊かな自然があり、容易に動植物の生活を見ることが出来た。

    本作ではそんなひと昔前の日本の大自然を舞台に繰り広げられる動植物の生活のドラマや自然や動物に立ち向かう人間の知恵を描いている。

    本体価格1,500円
    ★★★★★

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    2020年06月21日
  • ヤマケイ文庫 幻の怪蛇 バチヘビ・シロべ

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    矢口高雄『幻の怪蛇 バチヘビ・シロべ』ヤマケイ文庫。

    今月のヤマケイ文庫は矢口高雄2作、手塚治虫1作の漫画3作品を刊行。その中の1作である本作は『幻の怪蛇 バチヘビ』と『シロべ』を合本し文庫化した読み応えのある作品だった。

    『幻の怪蛇 バチヘビ』。日本のツチノコブームに火を点けた傑作で、1974年の講談社出版文化賞児童まんが部門賞受賞作。矢口高雄自らがスタッフらと郷里秋田のバチヘビ捜索隊に加わり、幻の怪バチヘビを探すが……海外にはツチノコそっくりの蜥蜴がいるらしいが、真相は……

    『シロベ』。奥羽山脈の山中を舞台にマタギ犬シロベの数奇な運命が描かれる。大熊コブダワラに瀕死の重傷を負わされた

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    2020年06月21日
  • ヤマケイ文庫 おらが村

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    1973年から1975年まで週刊漫画誌に連載された作品。高度経済成長期の東北地方の中山間地域が舞台。第一次産業に従事する人たちが大半の農村地域、冬には雪に閉ざされ農作業もできず、東京に出稼ぎに出る男性が多い。上京も夜行列車という時代。春の訪れとともに故郷に戻り、農作業をし、家を支え、長男は家を継ぎ、女系姉妹は婿取りで家を継ぎ、家を守っていく。一方、冬に出稼ぎ、春は失業保険を収入の一部としつつ農業に勤しみ、冬に到来とともに再び都会への出稼ぎという生活。出稼ぎは、他方で失業保険をいう意味も持っていたとは、成る程、初めて気づいた。。。。

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    2020年03月13日
  • ヤマケイ文庫 マタギ

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    1975年に打ち切りになった前作『マタギ列伝』。出版社を変えて新たに書きおろされたのが本書『マタギ』。前作の主人公や登場人物に加えて、新たな人物も登場する。前作『マタギ列伝』と比べて、人間や猟師の無知や欲、希少動物の絶滅、自然破壊、動物の親子愛や習性など、扱うテーマのさらなる拡がりを感じる。高度経済成長、近代化の波、過疎化といった連載当時の時代背景も関係していると思われる。また、どことなく椋鳩十氏も彷彿とさせられる動物たちに向けられる温かい眼差しも感じられる。昭和51(1976)年の第5回日本漫画家協会賞大賞(グランプリ)を受賞作品。

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    2020年03月12日
  • マタギ(1)

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    マタギ

    現在マタギと言えばゴールデンカムイを連想してしまいます。
    こういう時代があって現在の生活になってるのかと勉強になりました。

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    2020年02月15日
  • バーサス魚紳さん!(5)

    購入済み

    大人の釣りマンガ

    磯釣り、最高でした!
    次なるバーサスに入りつつ、魚紳さんの知り合いの近況を伝えつつ、ストーリーが進みます。
    ゆっくりズムで楽しみたい人に、釣り好きの人には良いと思います。
    ps(私は釣りをした事はありません。あしからず。)

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    2019年12月31日
  • ヤマケイ文庫 野性伝説 爪王/北へ帰る

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    矢口高雄の「羆風」と合わせて購入。
    本命は「羆風」だったのだが、個人的にはこちらの方が面白かったしのめり込んだ。

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    2019年09月27日
  • ヤマケイ文庫 おらが村

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    「ディスカバー・ジャパン」とか、今でも余裕で言われていることが昭和中期を描いた作中に出てきて、まったく世の中進歩してないのを思い知った。
    俺は田舎が好きだが、基本は東京住まいでホントの田舎の感覚を知らずに生きてきたクチなので、このマンガを読んでいて都会の人(ちょっと批判的に描かれたりする)が出てくると、「ああ俺こっちの人物だわ」と恥ずかしい気持ちになった。
    あと、この人のマンガのおてんばキャラは相変わらず素晴らしいですね。完全にゆりっぺですけどね。

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    2019年07月03日
  • ヤマケイ文庫 野性伝説 羆風/飴色角と三本指

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    日本史上最悪の獣害である「三毛別羆事件」。これを知ったのは、「百姓貴族」の検索すんなだったかなぁ。
    で、検索してみて悲惨さに戦慄。文章だけのウィキペディアでさえ、そうだったのに漫画として読むとさらに。
    恐怖と悲劇な事件。犠牲者の方々の冥福と共に、同じ事件を起こしてはいけないと強く思います。その一念でマタギとなった大川春義氏と、記録を残した木村盛武氏い尊敬を憶えます。

    被害者の方々には記憶から消してしまいたい事件でも、教訓として後世に残さなければいけないことはあるものなので。

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    2018年06月24日
  • ヤマケイ文庫 野性伝説 爪王/北へ帰る

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    作・戸川幸夫、画・矢口高雄『野性伝説 爪王・北に帰る』ヤマケイ文庫。

    何と幻の傑作『野性伝説』が合本され、2分冊となり、ヤマケイ文庫から復刊。本作は800ページ余りのボリュームで読み応えがある。

    『爪王』。老鷹匠と若鷹の友愛と絆の物語。若鷹の吹雪と老鷹匠が狡猾な赤ギツネとの闘いに挑む。

    『北へ帰る』。とある事情で東京へ売られた高安犬の太郎は故郷の北を目指し、旅立つ。

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    2018年06月23日
  • ヤマケイ文庫 野性伝説 羆風/飴色角と三本指

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    作・戸川幸夫、画・矢口高雄『野性伝説 羆風・飴色角と三本指』ヤマケイ文庫。

    何と幻の傑作『野性伝説』が合本され、2分冊となり、ヤマケイ文庫から復刊。

    本作は1,000ページ余りのボリュームで読み応えがある。何しろ『羆風』だけで3分冊だったのに『飴色角と三本指』まで合本されているのだ。

    『羆風』。何度かテレビでも取り上げられ、様々な書籍でも描かれている大正4年に北海道の開拓地で起きた最悪の羆害事件が矢口高雄の緻密な筆致で描かれる。何度読んでも恐怖を感じる。

    『飴色角と三本指』。宮城県七ヶ宿を舞台にカモシカの飴色角とマタギ・三本指との闘いを描く。人間のエゴと野性……結末は……

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    2018年06月23日
  • ヤマケイ文庫 マタギ

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    矢口高雄『マタギ』ヤマケイ文庫。

    よくぞやってくれました、ヤマケイ文庫!第5回日本漫画家協会賞大賞受賞作の復刊。復刊に際し、『最後の鷹匠』を収録。800ページを超えるボリュームは読み応えがあり、面白い。いずれの短編も、日本古来の伝統狩猟を継承して来た奥羽山脈の山里に暮らすマタギの独自文化と知恵、大自然への畏怖や敬愛がページの隅々にまで描かれている。

    『野いちご落し』『怜悧の果て』『オコゼの祈り』『勢子の源五郎』『アマッポ』『行者返し』『寒立ち』。『樹氷』『最後の鷹匠』の9編に、エッセイ『「マタギ」の想い出』と『あとがき』を収録。

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    2017年11月10日
  • ボクの学校は山と川

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    昔の東北のど田舎で、決して裕福ではない環境のなか育った作者の思い出を綴るエッセイ。

    昔から、田舎へ遊びに行くと決まって山へ連れて行かれた。当時は父親や祖父に連れられて山に入るのがおっくうだったこともある。
    でも、こういう本を読んでその光景がリアルに思い浮かべられるふうに育ててくれたことに、今はただただ感謝したい。

    すっかり山好きになった自分が、毎年田舎で楽しんでいる「カジカ突き」や「渓流釣り」。
    これらの話では、思いきり深呼吸したくなる渓流の匂いまでが感じられて、ぐんぐん引き込まれた。

    自然と寄り添った暮らしは厳しくもあり、豊かでもある。東京で育った自分にとっては、実りの多い読書体験だっ

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    2015年05月10日
  • ボクの学校は山と川

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    子どもの頃にどんな漫画を読んでいたかと聞かれたら、僕は真っ先に「釣りキチ三平」と答えるだろう。「ブラックジャック」「がきデカ」「サーキットの狼」なんかも思い出すが、「釣りキチ三平」が少年時代の僕にとって、とても大切な漫画だったのだと思う。
    もともと熱狂的な漫画読者ではなかった。いわゆる本屋と呼べるような店が生活圏にはなく、ジャンプとかチャンピオンを買ったことはなかった。こうした環境は今から思うと幸運だったかもしれない。ではどうやって漫画を入手していたかと言えば、1ヶ月に一度か2度、15キロほどはなれた町に買い物に行く時に小さな本屋で買ってもらうか、そうでなければ町役場で青年団の人たちが開催して

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    2014年10月07日
  • 三毛猫がくれた幸福 ボクを癒してくれた「役立たず」のナッコ

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    秋田を代表する漫画家、矢口高雄氏の釣りではなく、猫を題材にしたエッセイです。猫好き釣づきとして、これは読まずにはいられないってことでよんでみました。さすがは矢口氏、挿絵もマンガっすw
     内容はというと、役立たずとサブタイトルにもあるように、猫はなんら人にとって生産性も有益性もないけど、愛玩動物(ペット)として関わる現代においては、大変支えられ、癒しを与えてくれる存在だという内容に激しく同意。もちろん、昔はネズミを良く採っていたし、そのために農家などで飼育されていた。
     内容で、ネコまんまでは動物性蛋白質が少なかったために、よりネズミを狩ったというようなくだりがあったり、愛玩動物になったネコ

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    2012年11月23日
  • 釣りキチ三平 平成版(1)

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    ネタバレ

    クニマス発見のニュースを聞いて三平くんを思い出しました。
    矢口先生の描いたドラマでは
    釣り大好き三平君に発見されたクロマスは
    現実世界では魚大好き「さかなクン」に発見されました。

    「吊りキチ三平」は釣りマンガとしてのドラマはもちろんですが
    釣りという自然を相手に遊ぶ三平君が地球環境について
    三平くんらしい子供の目線できちんと考えています。
    これを機会に子供達にも改めて「吊りキチ三平」を読んで
    環境について考えていってほしいと思いました。

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    2010年12月16日
  • マタギ(1)

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    序文にある『女間に入って果たせず』という表現が猥雑過ぎて
    ある意味そこがこの巻で最も面白い
    頭良い人だけどそういう所あるよな矢口先生

    #ダーク #アツい #ドキドキハラハラ

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    2024年07月15日
  • おらが村【大合本版】 全巻収録

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    失われた田舎の風景

    戦時中生まれの作者が書いた、故郷秋田の田舎の風景。その自然や暮らしぶりは変わっただろうが、人間関係と閉塞感は今も変わらないと思わせられる。

    #切ない #深い

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    2024年05月08日