島田潤一郎のレビュー一覧
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パワハラや残業が許されないものになって、余暇を楽しむこと(自分の生活に重点を置くこと)が理想とされている世の中だけど、いざ社会に飛び込んでみると、仕事は想像以上に大変だし、みんな思ったよりかなり頑張っているし、わたしは何のためにやっているかよくわからない。
中途半端な世代だなーと思う。社会は確実に変わっているけど、体質はまだまだ変わっていない…大企業に勤めて大きな成果を出す、こんなのわたしはできないよ!って思ってた。
もっと自分の生活と密接な仕事をしたいと思ってた。
でもこの文章を読んで、必要としてくれる人のために仕事をする、手の届く範囲で仕事をする、自分の仕事を受け取ってくれる人の顔をを思 -
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島田潤一郎さん起業のひとり出版社「夏葉社」。以前、島田さんが書店員の話を聞き取り、1冊にまとめた(共著) 『本屋で待つ』を思い出しました。島田さんの単独著作は初めてです。
作家志望の断念、身近な人の死、転職活動50社連続不採用から、33歳で会社を立ち上げるまで、さらに自分の(仕事をしていく上での)身の振り方が定まり、人との関わり方が綴られ、会社立ち上げまでの経緯や想いについて、十分伝わりました。
ビジネスツールや大量生産商品としての「本」ではなく、1人の作家の魂を大切に扱い、誰かに届けるという姿勢を続けることで、経営の方向性が確立していきます。鬱屈している日々に光をもたらしてくれるも -
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島田潤一郎さんは通勤電車の中で本を読み、その世界に没頭する。
本作に書かれている紹介文に惹かれる。
「おわりに」から
〈すべての文章は本を読む習慣のない、高知の親戚たちに向けて書かれています〉
自然体で読みやすいのはそれもあるのか。
P68 『まちの本屋』田口幹人 著
〈本屋さんをより魅力的な場所にする。
そういう豊かな循環がこの本のなかには描かれています。
しばらく本屋に寄っていないという方、
ちょっとだけ本屋さんを覗いてみませんか?〉
(↑この本、おすすめです)
ピンときた本があったので読んでみました。
絲山秋子さんの『夢も見ずに眠った。』
このあと、感想をまとめます。
自然体で、で -
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エピソードを含めた選書は言わずもがな、著者自身の生き方に興味が惹かれる。
『ぼくにはこれしかなかった』
『気がついたらいつも本ばかり読んでいた』
『べらぼうくん』
『ニワトリと卵と、息子の思春期』
ここら辺は読んでみたいな。
”こころの底から絶望したとき、救ってくれるのは、だれかの言葉でしょう。それは指針としてではなく、座右の銘でもなく、自分の言葉がだれかの言葉のなかに溶けてしまうという経験において読者を救います”
”年をとり、好奇心が以前より衰え、あたらしいものを拒否する。そういう姿勢を老いとするなら、棚に並ぶ本を端から端まで眺め、それまで読んだことのない分野を知りたいと願う気持ちこそ -
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従兄の死をきっかけに、ひとり出版社・夏葉社(なつはしゃ)を立ち上げた筆者のエッセイ。文章があたたかすぎて、心の底から本が好きで、繊細な人なんだろうなあという印象を抱いた。私は本は好きだけど、たくさん読みだしたのはだいぶ大人になってからだし、小さな本屋にそれほど思い入れはないし、ついつい大きな本屋で買ってしまう。この人の志そのものに共感できることは多くはなかったけれど、それでも確かにと思える部分はあった。
例えば、「日用品は気に入ったら愛用し買い足し続けるけど、本はそうではない。同じ本をもう一冊買うことはめったにない。」という部分。私も業種は違えど、ステークホルダーが毎年入れ替わる仕事なので、訴