島田潤一郎のレビュー一覧
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古くて、あたらしい。
それはどういうことなのか、と惹かれて手に取った本。
著者が、真摯に仕事に向き合い続ける過程が語られる。
その描写には、本が好きな人間にとって深く共感できる考え方が詰まっている。出版の実務的な流れが見えることもおもしろい。
なぜ本が好きなのか、を言語化してくれている!と感じるのは、著者自身が本が大好きだからなのだと思った。
誰かの役にたつことが、仕事になり得るもので、
どんな仕事も、お客さんがいる。
相手をきちんと見つめて仕事をすると、
向き合い方ややり方はずっと一様にはいかないはずで、
組織の中で働いていて大胆なことはできなくても、
自分のひとつひとつの業務への取 -
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p67 「いまはコンピュータで検索すると、何でも答えが出てきて、インターネット書店で本を注文すると次の日には届きます。でも、ネット書店では買えない本がある。それは、自分が全く知らない本。ネットの検索では、自分が全く知らない概念を調べることはできません。でもそれは、本屋さんに行くと出会うことができたりするんですね」
p78 書評集と銘打っていなくても、本にかんする文章がとても多い本もあります。そういう本を読むと、読みたい本が次から次へと増えて、ほんとうに困ります。
p118 ふだんの友人や家族との会話だけでは消化できない、個人的な悩みや、抽象的な疑問。解消するのにとにかく時間がかかるたくさん -
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夏葉社の島田潤一郎さんの本。著書を読むのは初めて。
私は電車通学・通勤生活を長くしてきた。その始まりを中学生になった一九九七年とし、スマホを使うようになったのが二〇一二年頃だったとすると⋯スマホ以前が十五年間、スマホ以降が十三年間くらい。二〇二〇年以降は私は在宅勤務が圧倒的に増えたし、スマホを持っていても電車で本を全く読まなくなりはしていないのだから、これまでの電車人生について、「一人で乗る場合、大半は本を読んで過ごした」といっても問題はないだろう。だから堂々と、「タイトルに惹かれた」のが本書を手に取った理由だと言おう。
とはいえ内容は電車の話ではなく、本の紹介エッセイ。もとは島田さんが -
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神戸の球場で息子と野球を見た翌日、三宮の街で息子がお勧めしてくれた本屋さん『1003』に立寄った。お店のカラーが色濃く出ている、新古書両方扱っている本屋さんで、家の蔵書とも数冊被っている。
各々の家庭には各々の価値観があり、読む本にそれは反映されると思っている。この『1003』という書店を勧めてくれる息子は、我が家の価値観を共有してくれていると思うと、少しうれしい。
タイトルの『電車の中で本を読む』は、僕と同世代であれば、まあ、まだいるだろう。私も電車に乗るときは本を読む派だ。本書は、電車の中で本を読む著者島田さんが勧めるエッセイ+ブックレビューだ。すべてのレビューに島田さんの優しさ -
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夏葉社を2009年にたちあげた島田潤一郎さんは、今やエッセイストとして数冊の本も出している。
出版というビジネスの新しいあり方を提唱する「起業家」としても、名前を知られるようになってきた。
売れる本を作ってガツガツ稼ぐというのと対極にある、少部数でも良質で長持ちのする本を作る、という姿勢は立派である。
そういう出版社は昔から細々と存在してきたが、島田さんのような若い世代(といってももう50代に近いが)がそうした精神を受け継いでくれているのは、本を愛する我々にとって大変に心強い。
私にとっては、なんといっても『庄野潤三の本 山の上の家』が、一番好きな夏葉社の出版物だ。
2019年の秋分