渡辺正峰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中公新書での前著と被るところも多いが、比べるとこちらは少し実践寄りというか取っ付きやすい(前著の内容がうろ覚えなのですが)
ハードプロブレムと言われたりしている意識の問題だが、意識だけが科学で解き明かせない神秘的、特権的な存在である謂れはないとも思え、本書を読んでいるとブレイン・マシン・インターフェースの開発などを通じて理解がブレイクスルー的に進みそうな気もしてくる
でも、意識のアップロードまで来るとどうなのだろうか。イーガンの『順列都市』が引用されているが、同じイーガンでも『ディアスポラ』に出てくるハーマンみたいな「自分の曾々々孫」的なものになるのでは -
Posted by ブクログ
脳に意識が立ち上る現象も解明できていないなか、機械の意識を論じる大胆な論考に興味を持った。
外界からの情報をもとに、眼で見えて感じている世界は脳内現象である、と理解していても、不思議さの謎の解明には一歩も近づけない。しかしながら、睡眠中みたいに外界から遮断された状態でも見る夢のリアリティーに溢れた映像を思うと、脳内現象という理解は深まる。本書で言及されている、脳の半球と厳密に接続された機械の半球(残り半分の代替)が可能であれば、機械には意識が宿ったといえるのか、という奇想天外な発想には驚かされた。
それにしても、そもそも脳で発生する意識が進化の過程で、どのように獲得されたのか、謎は尽きずに、消 -
Posted by ブクログ
本書のテーマは「機械に人間の意識を移植できるのだろうか」というものです。そもそも「意識」とは何かという疑問に関して視覚を題材に「見えると感じること」を定義することからスタートし、機械に意識が宿ることはあるのか、そして最後は自分自身の意識を機械に移植できるのか、という点についての思考実験について述べています。昨今のAI監視カメラは特定の人物を群集の中から判別できる精度に達しています。AIは確かにその人物を「見つけて」いるわけですが、「見えている」と”意識している”わけではないわけです。この違いのフロンティアに切り込むのが本書のテーマと言えます。
前半は「意識」についての現在の脳科学の最前線の解説