鈴木まもるのレビュー一覧

  • 足環をつけた鳥が教えてくれること

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    鳥の標識調査が始まって、100年になるという。
    そんなに長い歴史があったのかとまず驚く。
    口絵写真に続いて現れたのは、鈴木まもるさんの鳥の絵と「はじめに」という文章だった。絵本作家として知られているけれど、私には「鳥の巣研究家」としての鈴木まもるさんの方が身近だ。ここに持ってきたか、とまずニンマリする。
    内容は、それぞれの研究者が報告をする形なので、どこから読んでも完結した短い内容になっている。しかし、中身はとても濃く、しかも一般の人にもわかりやすく書かれているので鳥に興味がある人、環境に関心がある人なら誰でも読むことができる。
    1羽の鳥がどれだけ生きるのか、またどれだけの距離を飛び、どこで繁

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    2025年01月12日
  • 足環をつけた鳥が教えてくれること

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    共通テーマは「足環」のみで、専門の先生によって多様な鳥の知識がふんだんに盛り込まれたいい本でした。イラストに鈴木まもるを動員してくるのはさすがと感じた。ヤンバルクイナ発見時の回顧談と「日本のトキを野生絶滅させたのも自分たちで」は印象的でした。

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    2024年12月08日
  • 生きものがつくる美しい家

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    とても良かった。イラストがすこしゆるいのも好み(もちろん、適確に描かれているが)。主に鳥類の器用さにはしみじみ驚く。巣はまた、いきものの体の拡張でもあるのだな。

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    2024年07月15日
  • 旅のはじまり

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    タイトルと表紙を見て「猫が主役の話ね」と思ってましたが、ページを開いてすぐの描写が現代日本で男の子が主役のようだったので表紙を見返してしまいました。笑
    はっきりと見やすいフォント、行間をあけたレイアウトが低学年の教科書に近く、子どもに渡しやすいのではと思います。1人で読み通すには小学校中学年以降でないと難しいかな。
    主人公はおそらく小学校低学年だと思うのですが、優雅な1人電車旅から一転、猫に誘われ宝探しの旅へ向かう、ロマンあふれるストーリーが男の子にオススメです。
    ここまでしっかり、男の子!、のことを考えた児童文学は「電車で行こう!」以来だったので、ようやく探していたジャンルを見つけた思いです

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    2024年06月11日
  • 生きものがつくる美しい家

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    絵がきれいで読みやすいし、こういう本にありがちな、いきなり気持ち悪い(語弊があるけど)虫なども出てこないので虫が怖い人も安心して読める。
    (※蜘蛛は出てます)
    東屋を作る鳥が芸術家みたいで面白いが、そうする理由の考察がちょっと切ない。

    読みながら、本能でこんなに編んだり積み上げたり栽培したりと、多彩で創意工夫に飛んだ巣作りが出来るものなのかと感動した。
    人間が生きるのに精一杯でまわりの生き物のことを疎かにしがちだけど、その生態を知ると小さい虫でも尊敬してしまう。

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    2024年04月19日
  • ケンとミリ

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    ネタバレ

     サンゴロウシリーズの新たな一章!これまで登場してきた人間たちとの思わぬ再会が描かれまさに再出発といったところ。内容はケンとミリが向き合うパートが主でサンゴロウは少し出てくるだけだが相変わらずカッコいい。ミリのしっかりとしていながらも不思議な生き方に対してケンが様々に思いを巡らせる描写も見事であっというまに最後まで読み切ってしまった。なんとも言えないケン、ミリ、サンゴロウの関係性を「なかま」、トランプの同じ数字と表現するのはまさにピッタリでしっくりくる。新たに始まったサンゴロウの物語を最後まで読み切っていきたい。

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    2024年02月12日
  • 霧の灯台

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    ネタバレ

     くろねこサンゴロウシリーズ、五作目!今までの明るい冒険に対して今回はなんとも静かで切ないエピソードだ。霧に包まれた島の中でサンゴロウは謎めいた灯台守と不思議で穏やかな日々を過ごすが…。派手なアクションがあるわけではなく、終始一貫して静かで穏やかだが、それでも一気に読み込んでしまう引き込み様だった。明かされる真実と結末、そして冒頭から繰り返されていた渡り鳥のサンゴロウの行き先に関するテーマ。今作は一応のサンゴロウシリーズの最終作だが、次なるシリーズに向けて一度主人公の行き先を暗示させる終わり方にしてある点も面白い。

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    2024年01月05日
  • 黒い海賊船

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    ネタバレ

     サンゴロウシリーズ四作目!今回の語り手はサンゴロウと、彼に憧れる若者イカマル!絢爛たる娯楽都市三日月島へと出航だ!年少の若者の視点からサンゴロウのカッコよさや自由さが生き生きと描かれている。楽しげながらも危うい匂いのする三日月島の住民達と恐ろしい海賊達というゲストキャラの性格も相まって、何もかもが新鮮に見える若い視点が映えるお話だった。

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    2024年01月03日
  • やまねこの島

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    ネタバレ

     くろねこシリーズ三作目!今回は前回も登場した島医者、ナギヒコの視点でサンゴロウと共に謎めいた離島に向かう!第三者から見たサンゴロウの自由さとワイルドさが描かれており新鮮な気分だった。また一巻から出ていたヤマネコ族が出てきたり、サンゴロウの記憶喪失について詳しく説明されたりと色々な動きがあった回。ヤマネコ族に関しては色々まだ起こりそうな予感であり、続きを早く読みたい…。

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    2024年01月03日
  • キララの海へ

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    ネタバレ

     くろねこシリーズ第二弾!前回目的地として旅立ったはずのうみねこ島にすでにサンゴロウがいる時点で話が始まり驚いた。てっきり到着までの旅をするのかと…。前回は陸路だったが今回は海での冒険。海の美しさや恵み、恐ろしさなど色々な面がサンゴロウを視点に描かれて、それにサンゴロウが相棒の船とともに挑む!やみねこなどファンタジックな敵も現れ、前回とは別のドキドキした冒険であった。
     ラストに前巻にも出てきたホテルマリンが出てきたがどうやらサンゴロウは記憶を失っている模様。次巻以降で記憶は取り戻されるのだろうか?

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    2024年01月01日
  • 旅のはじまり

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    ネタバレ

     100ページ弱の短い小説ながらワクワクドキドキする冒険が鮮やかに描かれており、大満足。サンゴロウの飄々としてワイルドなかっこよさも勿論良かったけれど、ケンの恐怖やワクワクする好奇心の描写も巧みで印象に残った。

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    2023年12月30日
  • 生きものがつくる美しい家

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    動物たちのスゴい巣が、鈴木まもる氏の美しいイラストで、丹念に描かれている。動物たちの利にかなった巣には感心させられた。

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    2023年11月14日
  • 生きものがつくる美しい家

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    感嘆しながら読んだ。それほどに、生きものが紡ぎあげる家(巣)は素晴らしい。芸術作品のようだった。さまざまな生きものの巣事情を著者本人のイラストを交えて解説している。作った生きものの紹介を「作り手プロフィール」としており、親しみやすく、より生きものの生態を調べたくなる。実際ニワシドリの事を少し調べた。「庭師鳥」と書くほどのあずまや作りの職人で、「そうなっている」とはいえまるで意思を持ってせっせと作っている姿を想像するのはとても楽しいひとときだった。蜘蛛の糸で葉を縫い付ける、籠のように編んでいく、などができる生きものの驚くべき生態を知り、人間顔負けの建築家たちに頭が下がる思いだ。
    本書は2015年

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    2023年09月12日
  • 身近な鳥のすごい巣

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    挿絵がすばらしい。鳥の巣マニアの絵本作家鈴木まもる氏の鳥の巣エッセイ。この方の鳥の巣系絵本も蔵書しているが、このサイズの新書で文字多めなのがありがたく楽しい。
    スズメ/ツバメ/コシアカツバメ/ムクドリ/セグロセキレイ 
    メジロ/ヒヨドリ/キジバト/カワラヒワ/エナガ/サンコウチョウ/サンショウクイ/ハシブトガラス
    アオゲラ/フクロウ/カワセミ/ヤマガラ・シジュウカラ・巣箱/キセキレイ/オオルリ/キビタキ
    ウグイス/ホオジロ/セッカ/オオヨシキリ/モズ/コジュケイ/カルガモ
    カイツブリ/カワガラス/カルガモ/オオハクチョウ/コチドリ  
    セアカカマドドリ/オオツリスドリ/アフリカツリスガラ/キム

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    2023年07月21日
  • 最後の手紙

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    ネタバレ

    黒ねこサンゴロウシリーズ、最後まで読み終わりました。

    物語は不思議な始まり方で、一体どのような終わり方をするのか気になっていました。
    クールでかっこいい、でも優しい一面もあるサンゴロウ。
    物語もサンゴロウらしいかっこいい終わり方です。

    私には長く乗っている愛車があるので、マリン号とサンゴロウの関係が分かるような気がします。

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    2022年11月17日
  • 旅のはじまり

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    失われたうみねこ族の宝をさがす旅

    ひとり旅の特急電車で、ケンの隣に座ってきたのは黒ねこだった。名前はサンゴロウ。うみねこ族の宝をさがしに行くという。手がかりは、ぼろぼろの地図だけだ。興味を示すケンに、サンゴロウは声をかけた。「いっしょに、くるかい。」

    「宝さがしにたいせつなのは、中身じゃない、ロマンだ」

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    2022年10月30日
  • 旅のはじまり

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    小学生の時にシリーズを読みました。当時、自分とはなにか、と悩むサンゴロウを読んで衝撃を受けたことを覚えています。記憶のないサンゴロウのどこか悲しげな雰囲気を思い出します。

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    2014年10月28日
  • やまねこの島

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    うみねこ島で医者をしているナギヒコは、カレハ熱が流行しているので助けて欲しいというサンゴロウの頼みを聞き共に船で出発した。行き先は無人島とされている貝がら島だったが、そこにはうみねこ族とは宿敵関係にあるやまねこ族が隠れ住んでいたのだった。

    種族の歴史的軋轢などを描き、なかなかハードな内容を含んでいます。しかしそれを判り易い文章と、クールなサンゴロウとお人好しのナギヒコのキャラクターの掛け合いによって読み易くまとめられています。シリーズを通して書かれている謎や伏線もチラホラ見えており、続きを読むのも楽しみです。
    また鈴木まもるによる挿絵がカッコいいんですよね。

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    2014年10月06日
  • 旅のはじまり

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    旅先で出会った人間の男の子ケンと、黒ねこのサンゴロウが宝探しをする物語です。ポイントは2人が宝探しをしていく中で、2人の仲もどんどん深まっていくところです。

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    2013年02月21日
  • 旅のはじまり

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    海猫族の宝のありかを探すサンゴロウとであったケンの冒険物語、

    テンポよくておもしろかった。 続きが読みたくなる。

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    2013年01月14日