金平茂紀のレビュー一覧

  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    メディアが本来果たすべき「権力の監視」、批判をせずに、寧ろ擦り寄って情報を回してもらおうというところへ成り下がってしまっているのでは?という腹立たしさから諦めの境地に至っていたが、まだ著者や本作にも登場される主に地方局の気骨溢れるジャーナリスト、解説の武田砂鉄氏の様な主張に久々に接して熱いものが込み上げた。
    おかしいものはおかしい、と言い続けなければ。

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    2026年10月28日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    どこまでも自由で熱くて、報道に真剣に取り組んでいた筑紫さんが、一緒に「ニュース23」作っていた金平さんの温かい視点で描かれていく。「ニュース23」前の、「こちらディスク」で、出会った筑紫さんは、画面越しにいつも真っ直ぐに、私たちがさまざまな視点で物事を捉えることの大切さを語ってくれていた。エープリルフールに、宇宙人との交信に成功した、という報道をしたことがあり、とてもびっくりさせられたが、そんなユーモアも許される報道側の自由もあったのだと思う。

    “筑紫哲也の“とあるだけあって、多事争論など、自分の言葉で誠実に、さまざまなニュースへの彼の意見からは、とても学びが多かった。報道されるままに物事を捉えがちな自分に、違う側面からも考える、あるいは疑問を持つことを教えてくれていたと思う。

    ひようひようとしていて、いつまでも青年のような筑紫哲也さん。とても素敵な方でした。

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    2026年09月04日
  • 原発回帰を考える 3.11から15年目の大転換

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    福島の原発事故から15年が経ち、原発をベース電源とすると政権は舵を切った。
     そんな中、著述業の集まりである日本ペンクラブは2025年に創立90年を迎え、2012年に「今こそ私は原発に反対します」を出したので、その続編として出版されたのが本書である。
    最近青木美希さんの本を何冊か読んだので、他にないか探したら検索にかかり、読むことにした。
     内容が原発、原爆、被曝などのため読んでいて心地よい本でもなく、どんどん読みたくなる本でもなかったので、少しづつ読み進めることになった。12人の書き手よる内容の濃い本となっている。もっと話題になっても良い本だとおもった。話題の多岐に渡っており情報の咀嚼力も必要である。
    色々知らなかったことも多数書かれていた。
     1.ゴルバチョフ大統領はクーデターで軟禁されている時は核のボタンは無効化されていた。
    2.1989年。アメリカのショーラム原発が完成するも、避難経路がないと住民が反対し、それを受けて州政府は56億ドルかけて作られた原発をわずか1ドルで買い上げ、解体を決めた。
    3.福島原発の核物質がどう拡散するのかSPEEDIのデータは国内では発表されなかったが、欧米の国々には毎時報告されていた。
    4.電力コストという点で原発は決して安くない。
    5.原発が有事の時、狙われやすい施設であるのは確かなのに防御の方法はほとんどない。

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    2026年05月15日
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    ネタバレ

    90年代前半のロシアに駐在した金平さんの駐在記だが、今のロシアや日本に続く問題についての鋭い指摘が続く名著だと思う。
    エリツィンの考察や地獄の沙汰もカネ次第みたいな日常も細かく書かれていて面白かった。受験生でエリツィンというといつも酔っ払っているイメージが強かったがなかなかしたたかだったんだなぁと感じた。ソビエト崩壊後も、力を持つKGBや今やコスパ、タイパと効率重視の日本人には理解できないお役所対応の描写も面白い。
    値段の割にまずい日本食とか、忙しかろうが自分の権利は守る!ロシア人。(しかしこのタイプ、日本でも増えてるし悪いことではないよなぁ)
    著者がロシアを去るときに贈られた宝石箱に話も良かった。

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    2024年02月09日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    ネタバレ

    一つだけでなく二つも見るのが楽しみだったニュース番組があった時代を懐かしく思った。
     
     現在の満ち足りない空気の原因は、当事者以外は誰もが分かっている。
     少数派でも輝く。多様性を大切にする。
     それは大事。ただ、メジャーでも迎合的ではない快さが足りないのではないか。

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    2023年05月09日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    大人にこそグサリと刺さるような絵本。
    子どもには事実は事実と正しい事を教えられる絵本。
    嘘を事実だと言って押し通す悪い大人のなんて多いことか。
    事実を見極められる目を持ちたい。

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    2023年04月17日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    あの当時まったく興味がなかったニュースや政治
    興味を持たざるを得なくなったいま筑紫さんはいない





    色々書いたがあまりに怒りが溢れていたので消した
    ただ怒りが消えたわけではない!
    このままで良いとは全く思っていない!

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    2023年01月10日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ: ちいさな かなしい じじつの おはなし。ジョナ・ウィンター先生の著書。じじつは じじつ、ほんとうの こと。それなのにじじつではないことをあたかもじじつかのようにねじまげるうそをまきちらすひともいる。世の中にはうそがたくさんある。うそつきがうそをまきちらす。うそつきがまきちらしたうそがうそなのにじじつになる。じじつとうそを判断することがたいせつなこと。うそつきのうそに悪い影響を受ける子供たちが減ることが人類の未来のためだから。

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    2022年12月16日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    TBSラジオ公式読本と異なり、筑紫哲也NEWS23 のクリントン大統領タウンホールミーティング、オウム事件、損失補填問題など泥臭い裏側の記録を知ることができる証言集だった。詳しい話は随所に紹介されている参考文献を読むことになるだろうがそのことがまずは広く知れる良い本だった。それにしてもTBSラジオ公式読本はつまらなかった。

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    2022年01月08日
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    ロシア駐在日記的内容が前半。後半はロシア‐ウクライナ戦争勃発を受け双方の国に赴いた記録と雑感。

    正直、後半だけを読むと別段中身のある話ではない。著者がやりたかったことは西側諸国の一員としてロシア=悪と決めつける日本のオールドメディアの論調に一石を投じることではなかったか。国として全体のケースとは別に、そこに住む人びとには個別具体的な人生と価値観があり、駄目なところも含めて愛おしく感じられる。

    そう思えるのは少々長い前半の波乱万丈駐在日記があるから。駐在経験のある人には非常に刺さる、なんともストレスと刺激に溢れていたであろう日々の記録。

    テーマそのものは凡庸でありつつ、個人的には過去の思い出が蘇えりノスタルギーアな読書体験だった。

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    2026年07月20日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    小さな事実がありました
    でも、誰もそのことを信じません
    ある日エライ人たちがやってきて、事実は本当のことではないと認めるよう詰め寄りました
    でも事実は認めません
    エライ人達は、事実を箱に閉じ込め地中深く埋めてしまいます
    箱の中は、本当のことでいっぱいでした
    その頃、町ではエライ人達がどんどんウソを生み出していました。本当のことだとウソをついて…

    読み聞かせ時間は5分半位です

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    2026年06月27日
  • 原発回帰を考える 3.11から15年目の大転換

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    生じたデプリは800トン。取り出せたのは0.3g。これから何年かかるだろう。もし、遠い遠い将来に片づけ終わったとしても、なかったことにはできない。‥忘却は自己を防衛するための本能。個体を守るために獲得した仕組み。時にそれが種の保存を脅かす。人類も例外ではない。…80年前に地獄に導いた発明。平和利用と銘打って、記憶を上書きする。再び牙を剥いたのは、ほんの15年前。不都合なことを覆い隠し、事実を意識から遠ざける。そして、また回帰していく。…ペンは剣より強く、思いの記録は時には流されない。本能に抗う、忘れない。

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    2026年05月12日
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    集英社文庫 金平茂紀 「ロシアより愛をこめて」


    2部構成の取材日誌
    *1991年〜ソ連の社会主義終焉と直後の混沌とした状況
    *2022年〜ロシアのウクライナ侵攻


    現在から読むと、イデオロギーは終焉しても、新しい秩序が確立したのではなく、国家と民族の対立が起きたということになる



    著者のメッセージ「独立と自尊を求めるウクライナもいい。偉大なるロシアの幻影を求める人々がいてもいい。だが、お互いに殺し合いをするのはやめて欲しい。国家とか民族とか、それがなんぼのものなのか」




    社会主義終焉時の混沌とした状態
    *ソビエトもマルクスレーニン主義を否定するところまできた
    *何かやたらと物をせびられる〜共産党の崩壊やKGBの失墜により市民を抑圧してきた重しがなくなった
    *貧富の格差の拡大〜階層間、地域間、ロシアと旧ソビエト諸国間


    著者が、混沌としたモスクワから見た1991年の日本
    *国際社会で日本に振り当てられているのはサラ金〜ロシアは物乞い国家〜サラ金と物乞いは歪んだ出会いしかできない
    *日本という国家が求めているのは、いつも平均より上〜均一な価値観によって支配された社会は、同質性や均質性を国民に強いる社会になる









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    2024年01月16日
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    《現地の現実はかくも想像と異なるのか》
    ソ連崩壊時にモスクワで働いていたTBS特派員の書簡・日記。私は21世紀生まれでソ連を歴史でしか知らないが、当時の実態(政治情勢だけでなく市民生活も)を追体験できる迫力ある文章が綴られている。この本は加えて2022年からのウクライナ侵攻時のウクライナ取材も同録されており、他のメディアでは伝わりにくい実情も記されている。日本の中での想像と現地の現実の差を意識させる、報道として良い本。

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    2023年11月26日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    ネタバレ

    母(おばあちゃん)が小学生の子ども(孫)へのプレゼントとして買ってくれました。小学校4年生になったので、少し大人向けの絵本にしたみたいです。
    「ちいさなかなしいじじつ」が、隠され、地面の奥深くに埋められる。世間の人たちは「じじつ」を隠して「うそ」ばかりの世の中を生きている。権力者が、不都合な事実は隠しているのだ。「じじつはじじつ、本当のことだよ」と声を上げると、弾圧される・・・ってことのようだ。
    弾圧ではなくても、実際、不都合な事実が隠されている世の中。隠されていなくて、見えていても目を背けたりしているよね。
    原発があんなに大きな事故を起こしたのに、まだまだ原発に依存し続けるとか。
    ある日、勇気ある人たちが、事実を見つけ、土の中から助け出す。
    まだ子どもには難しいけど、読んであげる価値はあると思います。

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    2023年10月09日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    強烈な情報統制、フェイクニュースが溢れている今日的な問題を、カワイイキャラクターで描いた絵本。信じてもらえず閉じ込められてしまった「事実」が他の事実たちと復活をめざす。勇気ある人たちがいた。

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    2023年06月30日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    1989年、筑紫哲也は朝日新聞社を退社し、TBSの報道番組のキャスターに就任する。『筑紫哲也NEWS23』「編集権」を持つ個人名を冠した初めてのニュース番組がスタート。これは、10年以上にわたって筑紫哲也に伴走した著者が意と思を賭けた『23』時代の回想であり、自由なき時代への問いかけである。

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    2022年06月23日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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     タイトルどおり、筑紫哲也氏と「NEWS23」について裏事情満載で語っている。筑紫氏がNEWS23のキャスターになる前のエピソードも多くてNEWS23の視聴者や筑紫ファンには面白いだろう。私も大変興味深く読んだ。
     あらためて「NEWS23」という番組は面白いことをやってきたんだなあと思う。
     
     ヘビースモーカーである筑紫氏が番組本番中にタバコを吸って、そこをカメラに抜かれて苦笑いして慌ててタバコを消したなんて場面も見たなあ。自由なんだか何なんだか。

     NEWS23のDNAは受け継がれているのか。松明は受け継がれているのだろうか。
     金平氏は希望を失っていないというが、状況はあまりに暗いと思うよ。
     

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    2022年04月12日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    TBS出身の久米宏がテレビ朝日で、朝日新聞出身の筑紫哲也がTBSでニュースキャスターをほぼ同時期にする。その交錯の妙に惹かれて読む。あくまでも生真面目な筑紫氏の「NEWS23」と野次馬根性の型破りなアナウンサー正当から外れた久米氏の「ニュースステーション」の取り組みの違いを感じた。

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    2026年07月09日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    なるほどこういう内容だから、ジャーナリストが翻訳しているんだね。
    メッセージ性の強い社会派絵本。キャラクターのデザインはかわいいけど、内容はあまり小さい子向きではない。

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    2025年03月18日