金平茂紀のレビュー一覧

  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    90年代前半のロシアに駐在した金平さんの駐在記だが、今のロシアや日本に続く問題についての鋭い指摘が続く名著だと思う。
    エリツィンの考察や地獄の沙汰もカネ次第みたいな日常も細かく書かれていて面白かった。受験生でエリツィンというといつも酔っ払っているイメージが強かったがなかなかしたたかだったんだなぁと感じた。ソビエト崩壊後も、力を持つKGBや今やコスパ、タイパと効率重視の日本人には理解できないお役所対応の描写も面白い。
    値段の割にまずい日本食とか、忙しかろうが自分の権利は守る!ロシア人。(しかしこのタイプ、日本でも増えてるし悪いことではないよなぁ)
    著者がロシアを去るときに贈られた宝石箱に話も良か

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    2024年02月09日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    一つだけでなく二つも見るのが楽しみだったニュース番組があった時代を懐かしく思った。
     
     現在の満ち足りない空気の原因は、当事者以外は誰もが分かっている。
     少数派でも輝く。多様性を大切にする。
     それは大事。ただ、メジャーでも迎合的ではない快さが足りないのではないか。

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    2023年05月09日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    大人にこそグサリと刺さるような絵本。
    子どもには事実は事実と正しい事を教えられる絵本。
    嘘を事実だと言って押し通す悪い大人のなんて多いことか。
    事実を見極められる目を持ちたい。

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    2023年04月17日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    あの当時まったく興味がなかったニュースや政治
    興味を持たざるを得なくなったいま筑紫さんはいない





    色々書いたがあまりに怒りが溢れていたので消した
    ただ怒りが消えたわけではない!
    このままで良いとは全く思っていない!

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    2023年01月10日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ: ちいさな かなしい じじつの おはなし。ジョナ・ウィンター先生の著書。じじつは じじつ、ほんとうの こと。それなのにじじつではないことをあたかもじじつかのようにねじまげるうそをまきちらすひともいる。世の中にはうそがたくさんある。うそつきがうそをまきちらす。うそつきがまきちらしたうそがうそなのにじじつになる。じじつとうそを判断することがたいせつなこと。うそつきのうそに悪い影響を受ける子供たちが減ることが人類の未来のためだから。

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    2022年12月16日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    TBSラジオ公式読本と異なり、筑紫哲也NEWS23 のクリントン大統領タウンホールミーティング、オウム事件、損失補填問題など泥臭い裏側の記録を知ることができる証言集だった。詳しい話は随所に紹介されている参考文献を読むことになるだろうがそのことがまずは広く知れる良い本だった。それにしてもTBSラジオ公式読本はつまらなかった。

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    2022年01月08日
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    集英社文庫 金平茂紀 「ロシアより愛をこめて」


    2部構成の取材日誌
    *1991年〜ソ連の社会主義終焉と直後の混沌とした状況
    *2022年〜ロシアのウクライナ侵攻


    現在から読むと、イデオロギーは終焉しても、新しい秩序が確立したのではなく、国家と民族の対立が起きたということになる



    著者のメッセージ「独立と自尊を求めるウクライナもいい。偉大なるロシアの幻影を求める人々がいてもいい。だが、お互いに殺し合いをするのはやめて欲しい。国家とか民族とか、それがなんぼのものなのか」




    社会主義終焉時の混沌とした状態
    *ソビエトもマルクスレーニン主義を否定するところまできた
    *何かやたらと

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    2024年01月16日
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    《現地の現実はかくも想像と異なるのか》
    ソ連崩壊時にモスクワで働いていたTBS特派員の書簡・日記。私は21世紀生まれでソ連を歴史でしか知らないが、当時の実態(政治情勢だけでなく市民生活も)を追体験できる迫力ある文章が綴られている。この本は加えて2022年からのウクライナ侵攻時のウクライナ取材も同録されており、他のメディアでは伝わりにくい実情も記されている。日本の中での想像と現地の現実の差を意識させる、報道として良い本。

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    2023年11月26日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    母(おばあちゃん)が小学生の子ども(孫)へのプレゼントとして買ってくれました。小学校4年生になったので、少し大人向けの絵本にしたみたいです。
    「ちいさなかなしいじじつ」が、隠され、地面の奥深くに埋められる。世間の人たちは「じじつ」を隠して「うそ」ばかりの世の中を生きている。権力者が、不都合な事実は隠しているのだ。「じじつはじじつ、本当のことだよ」と声を上げると、弾圧される・・・ってことのようだ。
    弾圧ではなくても、実際、不都合な事実が隠されている世の中。隠されていなくて、見えていても目を背けたりしているよね。
    原発があんなに大きな事故を起こしたのに、まだまだ原発に依存し続けるとか。
    ある日、勇

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    2023年10月09日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    強烈な情報統制、フェイクニュースが溢れている今日的な問題を、カワイイキャラクターで描いた絵本。信じてもらえず閉じ込められてしまった「事実」が他の事実たちと復活をめざす。勇気ある人たちがいた。

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    2023年06月30日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    1989年、筑紫哲也は朝日新聞社を退社し、TBSの報道番組のキャスターに就任する。『筑紫哲也NEWS23』「編集権」を持つ個人名を冠した初めてのニュース番組がスタート。これは、10年以上にわたって筑紫哲也に伴走した著者が意と思を賭けた『23』時代の回想であり、自由なき時代への問いかけである。

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    2022年06月23日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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     タイトルどおり、筑紫哲也氏と「NEWS23」について裏事情満載で語っている。筑紫氏がNEWS23のキャスターになる前のエピソードも多くてNEWS23の視聴者や筑紫ファンには面白いだろう。私も大変興味深く読んだ。
     あらためて「NEWS23」という番組は面白いことをやってきたんだなあと思う。
     
     ヘビースモーカーである筑紫氏が番組本番中にタバコを吸って、そこをカメラに抜かれて苦笑いして慌ててタバコを消したなんて場面も見たなあ。自由なんだか何なんだか。

     NEWS23のDNAは受け継がれているのか。松明は受け継がれているのだろうか。
     金平氏は希望を失っていないというが、状況はあまりに暗いと

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    2022年04月12日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    なるほどこういう内容だから、ジャーナリストが翻訳しているんだね。
    メッセージ性の強い社会派絵本。キャラクターのデザインはかわいいけど、内容はあまり小さい子向きではない。

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    2025年03月18日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    じじつはじじつ、嘘は嘘、それでも事実は実は嘘の場合も、嘘が事実の場合もある

    何を信じていいのか判断に惑わされる世の中

    独占欲の強い権利が勝る世の中は怖い、

    相手を思い信じ合える世の中の事実なら嘘もなくなる…かな

    じじつと名乗る絵が可愛い

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    2025年03月11日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    時の都合で不都合な事実を隠し
    ねじ曲げようとする圧力と、
    不変の事実との戦いを描いて
    アメリカで話題になった意欲作、らしい。

    NetGalleyにて。
    じじつはじじつ。ほんとうのこと。
    うそはうそでしかない。

    うそで溢れたこの世界でじじつを
    見極めるのは確かに大変なことだと思う。

    この作品は小さい子に読むには難しい。
    小学生くらいになったら読んであげたい。

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    2024年11月13日
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望

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    本書は著者がモスクワ駐在員として勤務した1991~1994年頃の約4年間、著者自身が経験した日常を知人宛への書簡としてまとめたものです。取材や調査を基に事実を描くスタイルではないので、当時のロシアに関する客観的な分析などが描かれているというわけではないですが、ソ連が崩壊し、クーデターが発生した当時の不安定な状況下でのモスクワの空気感が良く伝わって来ます。
    ソ連といえば、日用品を購入するにも行列で待たされるとか、警官や車掌といった公共性のある職業人が堕落して賄賂を握らせたらどうにでもなったりとか、ナショナルフラッグキャリアのアエロフロート航空の酷いサービスの内情など、そういう日常レベルでの混乱な

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    2023年10月12日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    ある「じじつ」がかくされて「うそ」が世界に満ちるが、「じじつ」を見つけ出そうとした人に世界に解き放たれる・・・みたいな絵本。

    絵は可愛い。
    お話は、個人的にちょっと苦手かも。
    子どもに読むのには、ちょっと注意と注釈が必要かも。

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    2023年07月19日
  • じじつは じじつ、ほんとうの ことだよ ちいさな かなしい じじつの おはなし

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    5'30"

    事実を隠したい人たちが 事実を埋め、嘘ばかりの世の中にしてしまうが、本当のことを知りたい人たちが掘り起こしてくれる話。

    ちょっとくどい

    高学年以上

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    2023年07月08日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    メディアは権力の監視を矜持として、弱者を慮る姿勢を優先する。この当たり前のようだが、いつしか強者に忖度や世論という印象操作に手を染めてしまう陥落が、報道の不自由という意識の剥離へと常態化する。嘆くべき現状はどれだけの人々が共有されているのか、気骨あるジャーナリズムは故筑紫哲也のメッセージを受け継いで果敢に報道して欲しい。でなければ、この国はますます衰退する。そして滅ぶ。

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    2023年03月15日
  • 筑紫哲也『NEWS23』とその時代

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    「今という時代が実は筑紫哲也という人物の記憶を呼び込んでいるのではないか。」

     秋ごろ武田砂鉄著の『日本の気配』という本を読んだ時に、奇しくも著者と同じ思いを抱いた。武田氏の著作の訴えが中途半端であったこともあり、「今の時代に筑紫さんが生きていたら・・・」と。
     そう思っていた矢先に本屋で見かけた本書。思わず手に取った。

    「時代の大きな転換点の渦中に僕らはいたのだ。天安門事件。リクルート事件。冷戦の終焉。そして昭和の終わり。」

     確かに、あの頃は、仕事で遅く帰宅しても、『NEWS23』を見てから、あるいは見ながら寝るなんて夜が何回もあった気がする。
     今もまた、ある意味、”時代の大きな転

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    2021年12月31日