河島思朗のレビュー一覧

  • 薔薇の名前[完全版] 下

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    前版は学生の頃に読んだが、筋を追うのさえおぼつかなかった。映画版でのアドソのエピソードぐらいか。今回は、知識は足りているわけではないが、神学的観点、アリストテレスの笑いがなぜアウトなのか、フランチェスコ会とベネディクト会の違い、作品中の異端の扱いなど、そちらに興味をそそられた。名作は、様々な観点から読み楽しむことができると再確認させれらた。

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    2026年03月18日
  • 薔薇の名前[完全版] 下

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    ネタバレ

    笑いと真理、異端運動、間テキスト、作者の死

    理性による絶対的な真理(神)の探究が、真理の存在の否定につながってしまうとしたら、中世のキリスト者はどのように振る舞うのか。ウィリアムは合理的思考と明晰な頭脳を持つがゆえに、信仰の限界に立たされている。ウィリアムは信仰者であり探偵という矛盾する役割を課せられているのである。
    これを踏まえると文書館の中心が中庭になっている(なにもない、空)ことにも意味があるように思える。人間は中枢にある真理に近づこうと書物を書き、知識を積み上げてきたが、実は中心には何もないのではないか。この構造は小説の軸である一貫した意志のない連続殺人事件とも一致する。

    探偵小説

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    2026年02月08日
  • 薔薇の名前[完全版] 下

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    知的刺激に満ちた、ミステリーへの挑戦文学。キリスト教については知らないことだらけだったが、経験的読者として十二分に楽しめました。

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    2026年01月29日
  • 薔薇の名前[完全版] 上

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    ネタバレ

    老修道士アドソが、見習い時代の体験を回顧して綴った手記。
    イギリス人修道士バスカヴィルのウィリアムと共に北イタリアの修道院を訪れたアドソ。ウィリアムはフランシスコ派と教皇庁との論争解決の為に修道院を訪れたが、修道院長から修道院の文書庫で働く若い修道士の死の調査を依頼される。調査を始めるウィリアムだが、殺人事件が…。

    映画でみたいイメージが強くウィリアムはショーン・コネリーが浮かんでくる。アヴィニョンの教皇庁、異端審問など中世の暗く重い雰囲気やフランシスコ派など各宗派の話など色々読み応えがあって良い。

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    2026年01月12日
  • 古代ローマ ごくふつうの50人の歴史

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    古代ローマにはそれ程興味は無く、無名の人々の暮らしに惹かれて手に取りました。
    非常に面白くって、是非おすすめしたいです。
    古代ローマや、人の生活に興味を持って居られる方々に。

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    2023年08月20日
  • 古代ローマ ごくふつうの50人の歴史

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    読んで良かった時思える本だった。
    知識が増すと言うよりは、既知に深みが増し輪郭や発色が感じられるものだった。

    一般の暮らしをする人々の生活や一生に触れている。中には奴隷だったり解放奴隷だったり、その奴隷のシステムにも触れており読みながらローマ時代の人の扱いを復習できる。
    職業やその家族、大切にしてきたもの、50人が読みやすい文量で展開されどの方も好感をもてるものだった。

    歴史と言うよりは生活面の記録だが、歴史的史実も並行してあり時代感を感じられる。
    古代ローマと言えばと言う概念があると思うが、一般人の幸せのようなものを垣間見れる良い本だった。

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    2023年06月24日
  • 薔薇の名前[完全版] 下

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    物語の舞台は1327年11月。
    あくまでもフィクションなのだが、実はこの日付が重要だ。時は教皇のアヴィニョン捕囚の真っ只中。教皇ヨハネス22世と神聖ローマ皇帝ルートヴィヒ4世との確執やフランシスコ修道会の「清貧論争」が相まって、物語に奥行きを生み出している。一見すると犯人探しのミステリー仕立てだが、横糸となる『異端審問』や党派対立などについて、ある程度理解しないと話についていけない。(久しぶりに世界史の復習をした気分)。特に、日本ではそもそも基礎知識が無い“ボゴミル派”や“ドルチーノ派”など、異端審問に出てくる教派。(勉強になりました)

    物語は見習修道士だったアドソの回想という形をとっている

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    2026年03月16日
  • 薔薇の名前[完全版] 上

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    1980年にイタリアで発売され、各国でベストセラーになった本書。1986年にはショーン•コネリー主演で映画化された(こちらは私も見た)。日本版刊行は1990年。著者は記号論学者。難解。でも面白くて、二週間ほどかけてじっくりと読みました。
    本書は著者の構想メモなども追加収録した『完全版』で、読みでがあります。

    北イタリアの修道院を訪れたウィリアム修道士とその弟子アドソ。ウィリアムは、数日前に起きた修道士の死について調べてほしいと修院長から依頼を受ける。閉ざされた修道院で起きた不可解な死。しかし、事件はそれだけでは終わらず…。
    中世のイタリアを舞台にしたミステリーを縦糸にして、物語は修道院をめぐ

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    2026年03月16日
  • 薔薇の名前[完全版] 下

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    少し読みづらい読み飽きるところも多々出てきたものの、全体を通して面白く読めた作品でした。
    欲望、各々の信じるところ、行き着いた果て…等々他になかった読後の感想を得ることができました。
    上下揃って再読してみるとまた違った視点、観点が生まれるのかなと思いました。

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    2026年03月07日
  • 薔薇の名前[完全版] 上

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    知の巨人と謳われたウンベルトエーコの本を始めて読みました。
    難解というか、日本人にはあまりキリスト教が広まってないのもあり、読み辛い部分も正直ありましたが、中世イタリアの修道院で起こる連続殺人事件…ミステリ好きにはたまらない設定です。
    探偵役にはウィリアム修道士と、その見習い弟子アドソ!
    薔薇の名前は昔映画になったそうで、ウィリアムはショーンコネリーが演じています。
    読む時ウィリアムが出てきたら、頭の中にショーンコネリーが話していると想像して読み進めると、もっと楽しめるでしょう。
    下巻に期待です。
    がんばれアドソ!負けるなアドソ!

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    2026年02月06日
  • 薔薇の名前[完全版] 下

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    本文はともかく、本文後の作者の覚書?が興味深い。なぜ本書を執筆したかから、小説論まで、多岐に渡り考察が書かれている。

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    2026年01月22日
  • 古代ローマ ごくふつうの50人の歴史

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    ローマは偉大なり。江戸やローマを見ていると「平和」「寛容」「文化」は人類の果実だということがよく解る。2000年も昔にこれだけの成熟した文化があったのは人類の誇れる遺産だ。

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    2024年08月17日