北村滋のレビュー一覧
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安倍晋三元首相の言葉や話し方の巧みさに改めて感銘を受けた。オバマ氏やトランプ氏といった各国首脳に対して、必要な主張ははっきりと伝えつつも、相手を逆撫でしない絶妙なバランスでコミュニケーションを取る姿勢には、まさに「外交の安倍」と呼ばれる所以を感じた。
また、各国の首脳の個性や特徴が具体的に描かれており、外交の舞台裏を垣間見るような興味深さがあった。さらに、あの安倍元首相ですら大切なスピーチの前には何度も練習を重ねていたというエピソードを知り、強い親近感を覚えた。
もともと政治に深い関心があったわけではないが、この本を通して政治や外交への興味が大いに高まった。特に日本の外交体制については、今後も -
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『安倍晋三回顧録』は“是々非々で評価するための素材”を与えてくれる一冊です。支持・不支持の感情をいったん脇に置き、政策ごとの狙いと帰結、そしてその際に生じたコストをていねいに見ていく――その視点で整理すると、次のように読めました。
まず、第一次政権期に動いた教育基本法改正、防衛庁の省昇格、国民投票法、集団的自衛権の法整備は、保守色の強いアジェンダであり、批判を招きやすい領域です。一方で、日米同盟の再定義や安全保障の現実対応として一定の妥当性を主張できる領域でもあり、賛否は“価値観”に大きく依存します。回顧録はこの価値判断の根拠(歴史観・危機認識)を提示しており、賛成であれ反対であれ、論点を可 -
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今書いているのは8日の午前四時前だ。去年の今日は大変驚いた。出版当初からとても注目された本だったが、その時点での俺の関心は薄かった。いくら回顧録と言えど、機微に触る発言や質問はさすがにないだろうと思っていたからだ。しかし読んだ人のレビューなんかを見ると、思いのほかしっかりとした本らしい。それで一度は読んでみようと思い、メルカリでなるべく安く購入した。たしか1500円くらいだったと思う。読んでみたら安倍政権のことがよく分かった。特にコロナ対応とか、選挙の話は興味深かった。ダイヤモンドプリンセス号が帰港し、乗客が日本に渡ったとき、コロナが流行するおそれを大いに感じたが、政府としてもとても危惧してい
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政治は難かしい
虚実で飾っている部分や、長として言へない内容もあるだらうが、裏話や正直なところもあり、おもしろい。
公明党が応援すると票が2割増えて、創価学会に低頭平身だと語ってゐる(笑)。黒川検事長よりも林検事長のほうが親しいと言ってゐて、英語の授業で政治の話ばかりしてゐた講師の話を思ひ出した(ひどいね)。コロナウイルス薬のアビガンを北朝鮮高官が欲したなんて話も、惜し気もなくバラす。
雇用政策のところを読むと、リベラルな考へも取り入れてゐて、ぜひこの調子で岩盤規制の撤廃や、同一労働同一賃金に取り組んで、メンバーシップを破壊してほしかったと感想してしまった。
政治は難かしい。他国、 -
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国の総理が漫画や小説ではなくノンフィクションとして政争や外交を語った本として、読む価値があると思う。2006年の第一次安倍内閣、2012年末から2022年までの第二次安倍内閣の総理大臣としての言い訳、手前味噌の自画自賛も入った回顧録。一生懸命に考えて、総理大臣という職を続けたことは判るが、考えの方向性が私と全く合わないことが良く判った。
・コロナ対応:厚労省の薬務課長が薬事承認の実質的な権限を持っているが、課長クラスの人事権は内閣にないので言うことを聞いてくれません とのこと
薬害エイズで課長クラスが有罪になったので、アビガンにハンコ押すと後から何言われるか判らないから・・・ 緊急時なのだから -
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日本の外事警察、インテリジェンスの代表的人物とも言える北村氏が記したリアリティのある記録書。
昭和後期以降の日本のインテリジェンスのメインストリームを捉えることができる。
日本の外事警察は国家の関心事項や治安・安全保障のリスクを捉えて活動している。
日本のインテリジェンスを事実上取り仕切っているのは警察と言っても過言ではないだろう。
対外的なインテリジェンス機関等との接点にもなる。
国内のスパイ活動も良く監視、検挙できているようにも思う。
海外との関係がある国内所在の団体へのアクションも適切と思われる。
北村氏の功績としては、第二次安倍政権で内閣情報官として特定秘密保護法の制定への貢献もある -
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中国、ロシア、北朝鮮・・・。海外からの脅威に日本の「外事警察」はいかに対峙してきたのか――。警察官僚、前国家安全保障局長として、数々の修羅場をくぐり抜けてきたインテリジェンス・マスターと『見えざる敵』との闘いは、外事警察が抉る平成の裏面史でもあった。知られざるスパイとの闘い、水面下での極秘任務の数々がいま初めて明かされる!
我々一般人が見えないところで、国益を害さないようにこういったインテリジェンス・オフィサーたちが奮闘してくれているんだなと実感する。スパイとの情報戦というイメージがどうしても強いしその一面が最も大事なのだが、オウム真理教や山口組など国内の組織に関しても海外との接触がありうる場 -
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コロナになり病気が再発して首相を退任した後、本書の著者らによるインタビューを受けて在任中を振り返った内容を、死後に回顧録としてまとめた1冊。インタビューに答えている形式なので、普段の安倍元首相がざっくばらんに軽く話している雰囲気が感じられた。
よく言われていたように、味方と敵に分けて自分の意見に反対する考えには耳を貸さないような態度なんかも、別に隠さずに話している。ある意味とても素直で正直な人柄を感じたし、同じ方向を見て何かを一緒にするときに担ぐのにベストな人だと思った。
財務省との戦いだとか、自分のやりたいことははっきりさせつつ、戦略的に選挙なども乗り越えて長期政権を維持し、人も惹きつけたと