太田啓子のレビュー一覧
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実に読み応えある1冊。自分の中の思い込み、擦り込みにも気付かされた。老若男女すべての人に読んでもらいたい。
太田さんの近況も知らなかった。
所々に出てくるアルテイシアさんの絶妙表現がツボ過ぎた。
10代の男子2人を育児中だが発言の中にも本に出てきた様な表現が多数出てくる。
昭和のアニメやドラマの影響の模様。
我が家は家事で例えば洗濯は大分前から、お弁当作りは今年から夫がやっているが“家事は母”が本来やるものと思っている中1がいる。
そう簡単にこの擦り込み、自然な解釈は抜けないものと推察している。
昭和モノ全て撤去しない限り人々の思考アップデートは無理では?!とすら思う。
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Posted by ブクログ
作家のアルテイシアさんと弁護士の太田啓子さんが、10代のジェンダー意識について縦横に語り合った内容を読みやすくまとめたのが本書である。「女性専用列車」は、男性にとって差別であるとった言説に、列車内で女性が凄まじい痴漢の被害を受けて来た歴史的経過も踏まえて反証する。男らしさ、女らしさの固定観念について考え、性のモヤモヤと男女交際の悩みについて意見交換をする。夫婦・家族について思うこととして、選択的夫婦別姓や性と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブ・ヘルツ・ライツ)についても10代の視点でわかりやすく解説する。最後にジェンダー問題とこれからとして、今後のフェミニズムについて展望する。最初から一貫して対話形式で読みやすく、時にネットスラングが出て来て、調べながらの読書・学習となった。また、要所で歴史の事実や引用・参考文献が記されており、子文献、孫文献と学びを広げていくのにも便利な書籍となっている。
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40代前半ですが、めちゃくちゃ勉強になりました。
言語化できていなかった部分を、医師・弁護士・ライター・精神保健福祉士の多面的な面で語られれている。
生きるための教育が日本はされていない。
セックスについて学ぶ機会がないだけでなく、更年期について学ばないため、どのように対応して良いかわからない。パートナーとの関係の構築方法もわからないし、誰でも性加害者になりうる現状も赤裸々にかかれている。性加害者の多くは、「四大卒、会社員、既婚の男性」、つまりモンスターではなく、周りにいいる普通の人たちであり、自分が加害者である自覚はない。結局、性暴力は支配欲を満たし、ひとときの心の安定と満足を得る行為。お互いの関係が対等でないところで起きる。
心に穴があいた時にストレスコーピングスキルによって暴力を抑止することが必要。
つまり、大人が性教育、生き方、コミュニケーションについて学び直しが必要。 -
Posted by ブクログ
タイトルに男の子とあるが、男の子も女の子も関係があり、かつこれからの社会を生きる人々皆に考えてほしい内容の1冊。特にこどもを育てるママさんパパさんはぜひ読んで欲しい。
女性専用車両や男子の水着について、男性に対する性暴力など、時折X(Twitter)を賑わすようなジェンダー問題や、男の子の現状について質問・対談形式で展開されていく。
性教育についても触れており、バービーさんやフクチマミさんなどYouTubeや書籍で影響の大きい人々のインタビューも掲載されている。
非常に読みやすく、内容も一つ一つの項目で考えさせられる。男の子にこんなイメージがある、こんな問題がある、だからどうすべきなのか、どうしていきたいかを改めて自分の中で考えたいと強く思う。
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Posted by ブクログ
■どんな本か
人間と性をテーマに長年教育に携わってきた著者を『校長』とし、各教科の『先生』達がそれぞれのテーマを教え、最後には対談も交えながら人生と性について論じる本。
■内容
生きるうえで性について知ることは不可欠だ。
自己を知り人を知り、関係を育むのが性教育であるべきなのに、日本の学校では今日現在もセックスを教えないなど【はどめ規程】が残り、産む性にとどまっているこたが問題だ。
①更年期(高橋怜奈)
・女性は閉経前後5年間。閉経50歳が平均だから45-55歳。(とはいえ50歳過ぎても半数が生理ある。個人差あるから年齢だけで区切るのは注意。)
人生100年時代、まだ折り返し地点。
原因はエストロゲンの減少。中でも自律神経安定させていたものがなくなり、ホットフラッシュなど起こる。周期不安定、不調でたら婦人科受診を。
・男性は40代から50代にかけてスタート。テストステロン減少。女性に比べゆるやか。ただ見えにくい、意識されにくいのは問題。症状は女性と似ている部分も。泌尿器科でホルモン補充できると治ること多い。
・更年期離職を避けるためにも、休みやすい社会を作ろう。
②セックス(宋美玄)
・誤解の多い男性と、知識乏しい女性の行為、楽しく満たされないのは当たり前。ファンタジーに溢れているアダルトコンテンツも、受け手にリテラシーあれば何がファンタジーかがわかる。
・人は繁殖以外の目的でセックスをする生き物。こうでなければならない、という思い込みを手放そう。具体的に手放すべきは男性器中心の考え方。フルコースじゃなくてもいい。焼肉食べられなくなっても、アラカルトで楽しめる。
一方で同意は夫婦であっても必要。50代の男性81%がしたい。女性は同じ50代で31%。(両方ともたまに思う、も含める)主体的にしたいと思ってない相手に強いる負担、させるな。
③パートナーシップ(太田啓子)
・離婚を扱う弁護士による章。相談くるケースはマニュアルでもあるかのように似通う。妻側は何年も悩んだ上に離婚に行き着くが、夫は青天の霹靂だと思い、謝罪するも無理だとわかると逆上。『愛してる』と主張。
なぜ似通うかというと、性別役割分担の考えから抜け出せていないから。男の人、ケアされて当然と思って自分がケアする側だと気付かない人いる。まるで赤ちゃん(辛辣!)。ずっと不機嫌でいることは精神的DV。
解決するために必要なことは、傾聴。
④性的指向と性自認
・性的マイノリティはいないことにされていただねめ、最近増えたわけではない。
LGBは性的指向。誰が好きか。
TQは性自認。
SOGI、誰しも関係している。
シスジェンダーでヘテロセクシャルがマジョリティな社会。マジョリティ側にいると見えない。
アウンティングは犯罪。
差別禁止の法が成立していないのはおかしい!
⑤性暴力(斉藤章佳)
・自衛ではなく、加害者にならないアプローチが結果的に多くの被害者を救う。
加害者はモンスターではなく普通の人がなる。
激しいレイプだけか性被害ではない。すべての、同意のない性的な行為が当てはまる。
・ノットオールメン、という反応はおかしい。
・なぜ痴漢(等)するのか??
性欲が抑えられない、は違う。
警察が用意するストーリー、男性に都合の良いロジック。例えば妻とはセックスレスだったから、暴走してしまった、というように。
自尊心感情傷ついたときに加害性が発露する。支配欲満たし優越性確保し達成感を得る。
いわば不適切なストレス対処法。
・自分より弱いものを支配するという意味では、男性優位社会が生み出したものでもある。女性をモノ化する考え。
一つの解、教育。
そしてもう一つは、自分の内面を語ること。
男性も弱さをさらけ出せるように。
⑥ジェンダー(田嶋陽子と著者との対談)
・日本の性教育は貧困。いきなり生理の話。
そして大事なことが抜け落ちたまま、興味の延長としてセックスの方法だけ知るものではない。
・江戸時代、混浴当たり前で奔放でオープンだった春画の文化。欧米の価値観で持ち込まれる、恥の意識。明治の大日本帝国憲法で、女性は二級市民に貶められる。その意識と慣習が、今も残る。
・求められる男らしさ。理性的、たくましさ。弊害は心を押し殺してしまうこと。
求められる女らしさ。気配り、従順。弊害は自分を持ちにくいこと。
・生殖を含む性的なタッチは年齢によって変わるけど、根底にある生き物としてのラビングタッチはずっと続けられる。そしてセルフプレジャーも。
■感想
なんとも学びの多い本だった。タイトルで損してると誰かがレビューに書いてあったが全くその通り。そして80代の著者がこんな先駆的な考えなのも驚きだし、それぞれの章を書いているのが30-40代なのも好感。違うアプローチなのに、似通う結論や考え方も興味深い。(男の子は感じることを言語化することをさせられずに大きくなる、とか。)
それぞれ本を書いているようなので、読んでみたい。ちなみに1番面白かったのは、性暴力の章。(弁護士の話は男にやたら厳しくて途中笑える。)
教育って大事だわー。 -
Posted by ブクログ
ライターの三浦ゆえ氏が企画・構成を立案し、村瀬幸浩さんをスーパーバイザーとして、著者5人の各テーマの執筆と村瀬幸浩さんと田嶋陽子さんの対談である。更年期の基礎知識と向き合い方。思い込みによるセックスの誤解解消の気づき。パートナーシップによる相手への尊重と傾聴。性志向と性自認の理解。性暴力加害者にならないための知識。そして、「ジェンダー」と「らしさ」をめぐる重鎮対談。受け身こそ「女性らしさ」という呪縛から脱却し、自己主張をもっと積極的にと女性を励ます。ペニス信仰、勃起・挿入・射精という男根主義に慣らされている男性への痛切な批判。性の歴史と在り方を平易に解説し、50歳から学び直そうと提案するが、自省を込めて全世代で学び直すべき課題として、多くの人々に読んで欲しい。
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Posted by ブクログ
これは非常に良い本だった。50才から学んだのでは遅い。全ての人が定期的に学び直すべき。
第4講までは、とても落ち着いた当然のことが書いてあるなあ…令和の時代にこんな当然のことを認識し直さなければならないなんて…と悲しくなった。
私の時代に学校で学んだ性教育は、第二次性徴や、妊娠の仕組みといった内容だった。一方、今の性教育は自分、他人を大切にすることを教えるものだ、と聞いて、いまいち腑に落ちなかったのだが…、
第5講を読んで、それまでの全てがすっと納得できた。性加害は、性欲が抑えられないから起きるんじゃない、人を大切にできないからなんだ、と知って私には目から鱗。
ラジオで斉藤章佳さんが話されていたのが興味深かったのでこの本を手に取ってみたのだけど…、やはり学びが多かった。また折に触れて読み返したい。 -
Posted by ブクログ
独身未婚中年男性の自分が読んでみました。
昭和戦後期の皆婚が、いかに女性の人権を無視して実現していたのかがよくわかった気がします。
と同時に、いわゆる弱者男性はもう結婚はできない世の中に日本はなったんだな、と思いました。
男性も(女性も)ケア能力が求められるとのことで、それ自体は悪くはないと思うのですが、一方で男性は稼得能力から降りることは今後も許されないと思うので、そうするとハイスペ男性しか結婚・出産はできなくなりそうですね。
その結果、思いやりのない男性が淘汰されていくのであれば、それはそれで結構なことであります。
今も昔も恋愛強者は男女ともに3割だそうなので、その3割だけが結婚し、子孫を残していくことになるのかもしれません。ただ、その3割の中にはいわゆるヤリたいだけの男とかもいますので、必ずしも思いやりのある男性が残る、というわけでもなさそうな気がします。多様性というのであれば、恋愛能力のない男女でも子孫が残せた方がよさそうな気もしますが、今後どうなっていくのでしょうか。
自分はそもそも女性を惚れさせる能力がありませんでしたし(そもそもヘテロではなかったようです)、稼得能力もなく、この厳しい世の中を生き抜いていけるだけの人を育てる能力もなかったので(自分が生きるので精一杯)、結婚・出産ができなかったのは仕方なかったのかなと半分諦めています。
男性の性や裸が軽く扱われてきたことに対する憤りを田中先生が語っておられたのは、画期的だなと思いました。