難波優輝のレビュー一覧

  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    世界は物語で溢れている。お湯を注げば誰でも美味しいカップラーメンができるような、ありもので定型的でわかりやすい物語にいい加減辟易している。しかし、物語を紡ぐことで私たちは歴史や価値観を伝承してきた。私たちは人の言葉を食べて、言葉で生き方を決められる生き物なのだ。
    物語は用法と容量を守って正しく服用を。そして、物語から逸脱した楽しい遊びに思いっきり自分を没入させよ。そうメッセージを受け取った。

    刊行イベントにお邪魔したが、難波さんは宇宙人だと自称し、確かにエピソードも浮世離れしていた。なぜ知らない人の顔のポスターを家に貼るのか、なぜ締め切りが頭にあるのに実行できないのかなど…優しい宇宙人が舞い

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    2025年12月27日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    私たちは「物語」を生きている。そして、「物語」は、きっと私たちを支配している。それは、不可解で理解できないことがらに出会ったときに、理由としての「物語」を求めてしまうように。

    いま、「物語」は権威的な、マジックワードになりつつある。著者は、その「物語」の看過されている特権性を指摘し、「物語化」からの逃亡を図る。本書は、「物語」ではない世界との接し方の提案を試みる意欲的な論考である。
    著者は、「物語」以外の理解の型として、「ゲーム」「パズル」「ギャンブル」「遊び」に目を向ける。重要なのは、単に代替手段として提案するのではないことである。これらにも、きちんと批判のまなざしを向けている。そして、結

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    2025年12月19日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    面白かったしびっくりするほど読みやすかった!

    自分語りは過去を再構築することである。創作である。
    歴史の再構築は訂正可能性があるのに対して、自分語りは真偽を確かめられる人がいないため、自己理解にも他者からの自己理解にも歪みが生じる。

    なぜ私たちは情動を感じたいと思うのか。それは第一に、私たち人間にとって、適切に情動を感じることそれ自体が喜びになりうる。それは、世界に対して適切に反応する、という能力だ。

    私は感情的にならないというのも論理的な気分なので、私たちは気分に支配され続けている。

    パズルは正解があるからジリジリ感が楽しめる。正解がないもの(例えば今月の予算など)を考えるのは全く楽

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    2025年12月16日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    物語化のバランスをとることから、オルタナティブな生き方としてのゲーム、パズル、ギャンブルへの展開、そしておもちゃへ

    この切り口おもしろい

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    2025年12月07日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    わかりやすくてすいすい読めるが、よくよく考えるとよくわからない。
    流石哲学だ。
    物語=ナラティブの魔力と危うさを論じた後、
    物語のオルタナティブ【代替?】、危うさを避ける遊びとして、
    ゲーム、パズル、ギャンブル、おもちゃを論じる。

    一つ一つはすごくわかりやすい。
    でも、この新書を通して、著者が何を言いたいのか、
    まだわかってない。

    229頁の表はわかりやすい。
    しかしこれは何なんだ。


    遊び方 時間のあり方 遊びの構造 カテゴリ 美的特徴

    物語 通時的 理由と関係 物語 理解と情動
    (小説、演劇、エッセイ、映画、悲劇、喜劇)

    ゲーム ゲームごとの反復と連なり
    課題と挑戦 ゲームプレ

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    2025年10月14日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    生身の推しがいるオタクたちは、「4、キャラクターをアニメートする」を読んでくれ〜!己の加害性に向き合おう!

    推しが自分の理想とは違う動きをしたとき/または期待した行動をしてくれなかったとき、「裏切られた」がっかりしてしまうのはなぜか。オタクは他者を勝手に規定することの暴力性を自覚したほうがいい。

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    2025年10月05日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    ◎人生を解釈しすぎるから心身に不調が訪れるのではないか
    ◎私は自分の人生の作者ではない(ハンナ・アレント)

    かなり興味深い。ただ、文章が難しくて内容の反復も多いので、目が滑って読むのに時間がかかった。引用している論文や思想については最近発表されたものも多く、内容的にも現代思想の最先端だと思う。しかし単なる思想の列挙というより、現代人の感情や欲求を認めつつ、否定よりもやわらかい表現でそこに潜む危険性を教えてくれる本だった。

    気になった箇所のメモ

    ・自己語りがまともなものになるためには、人は自己の一貫性を危険に曝すこと(=批判的で率直な友人や家族に自己の歴史を語ること)を喜ばなければならない

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    2025年10月04日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    本書の第1章を読んで、なぜ自分がSNSを苦手なのかが少しわかった気がする。

    SNSの記事にするためには、大なり小なり自分のことを物語化する必要があり、それに対する心理的な抵抗感があるからのようだ。

    自分に起こった出来事や感じたことの中から、わかりやすく伝わりやすい物語を作るために、あるものは捨てて、あるものは少しだけ改変することへの罪悪感のようなものがその抵抗感の源だと思う。

    だったら、SNSに書くときに、物語化などせずに、起こったことや感じたことをそのまま書けば良いではないか、という反論が自分に対して浮かんでくる。

    ただ、そんな事実の羅列では、本人でさえ読むに耐えないような退屈な代物

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    2025年08月13日
  • SFプロトタイピング SFからイノベーションを生み出す新戦略

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    SF作家を私は知らない。けど村田沙耶香さんならわかるし『消滅世界』は読んでみたい

    いくつもある未来から意思ある未来を選んで描き出すSFプロトタイピング。多様な人たちと創りあげていく過程に意味があり、そのモデレーターが肝になる

    その素養がある人は罰に対する反応性が弱い、という指摘に驚きつつも納得

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    2023年05月02日
  • SFプロトタイピング SFからイノベーションを生み出す新戦略

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    近年、(主に米国の)先端産業の経営者がSF作品のファンであることにも起因して、SFというジャンルが注目されているようだ。
    そこで、SFを積極的に経営に活かしていこう、というムーブメントが生まれ、これがSFプロトタイピングとして市民権を得たものであろうと思う。
    「ドラえもん」、星新一から始まり、フランク・ハーバート、アイザック・アシモフ、神林長平、ウィリアム・ギブスン、士郎正宗、ダン・シモンズ、伊藤計劃などを濫読してきた身としては喜ばしいことだ。
    実は私が1990年代に所属していたSFコミュニティでは、「SFの終わり」が語られていた。
    もはや現実がSFに追いついたというのである。
    もちろん、現実

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    2023年04月08日
  • 性的であるとはどのようなことか

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    美学の方からの切り口はおもしろいと思う。「えっちさ」はふつうは「エロチック」なわけだけどあえて「えっち」を選ぶ理由もわかる。倫理的・社会的な判断についてはつっこみどころはけっこうある気はする。細かいコメントいずれ書くかも。

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    2025年12月19日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    ナラティブという言葉をよく聞くようになり、物語について肯定的な世間だが、それについて一石を投じている書名なので気になった。

    出典の哲学についてよくわからないが、それでもわかるように記述されており、予想したよりも深いところまで引き込まれたと思う。

    ギャンブルと物語の関係など、言われると唸ってしまうような項目も多く、視野を広められたと感じる。

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    2025年11月19日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    人生の意味をいかに見つけるか(=生き方であり遊び方)として、物語的、ゲーム的、パズル的、ギャンブル的、おもちゃ的という5つの人生観を整理したうで、現代の生き方で最も現実的とされている物語的・ゲーム的生き方が伴う危うさと、1つの遊び方に呑み込まれないことを説いている本。
    現代の資本主義のもとでビジネスと向き合っているなかでは、当たり前のように物語的主体やゲーム的主体の考え方が正しいとされているが、遊び方はそれだけではなく多様なものであるとハッとさせられる。「人生を意味を感じるのに必ずしも物語を通す必要はない」というのは、物語化を生業としている人こそ意識しておくべき言葉。当然、人生理解と事業推進な

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    2025年11月15日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    物語化や自分語りになんとなく違和感があり、読み始めました。モヤモヤが言語化されてすっきりしました。批評、言語化の大切さを改めて認識しました。

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    2025年11月14日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    ずっと思っていた違和感に言葉が与えられた感じ。そうか、自分は何かを物語化することが嫌いだったんだ。わかるわかる、もっと若いときに読んで、周りの人にもこういう考え方があるって共有したかったな。
    と思ったら、後半はホイジンガの遊びの類型を現代風にアップデートした哲学が出てきて、ゲーム、パズル、ギャンブル、おもちゃのそれぞれの魅力と危険性、物語との比較がなされる。なんで遊び?となるが、自分の物語からもっと自由になるためのエクササイズであることがわかる。あとがきでも触れられるが、これはあくまでラフスケッチ。それぞれの遊びの哲学について書きたいとのこと。意欲的だ。

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    2025年11月13日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    ネタバレ

    物語には力があると思っている。宗教が消えない理由でもあり、広告としての感染力が強い。この本はその悪用に力点をおいたものであり、別の遊び方として紹介されているゲーム・パズル・ギャンブル・おもちゃの、やはりマイナス作用を論じている。
    総じて、フレームの設定により取りこぼしが発生してしまうということだろうか。この世は名前のない曖昧なもので満ちていて、どんな大枠で世界を見るかで整理された理解しやすい世界観を構築するが故にそのルールからはみ出たものが出てしまうというか。統計や言語認知の方面でも感じた感覚だった。

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    2025年11月03日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    私たちの感情は物語に支配されている。各メディアでは喜怒哀楽を表現する様々な物語が流布され、とくにSNSの発展にともなってそれらの利用時間や広告価値を最大化させるために積極的な物語活用(エモさ)が日々垂れ流され続けている。

    例えば就職活動において、私たちはガクチカと呼ばれる経験談を物語的に話すことを求められる。日常の惰性で学校とバイトの往復をしていたような学生がドラマティックな経験による自己の成長を表現する通過儀礼は、その後の資本主義社会に適合するための踏み絵として機能している。そしてそのプロセスはそれぞれの人生をある種の定型にはめ込むリスクを伴う。

    MBTIのような近年流行の性格診断も、1

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    2025年10月20日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    かなり面白かったです。

    「物語り」と言う概念は私達の生き方や生活にとても影響を与えていると日々感じていました。小説や漫画、テレビ番組、私達が消費するコンテンツは殆ど全て物語りがベースに存在します。

    そんな物語りをベースに生きている私たちの人生は時に、主人公の様に生きたり、はたまた他者から敵としてキャラクター付けされたりなど、様々な角度や視点から物語りとして語る/語られます。そんな物語り性は常に、物を語る主体が先行し(自分が見た視点)、本来別の視点から見た時の見え方や(他者が見た視点)、考え方、語られ方を隠蔽する側面があるのがあると思います。

    本書ではその様な「物語り」を批判的に捉え、物語

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    2025年10月14日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    『私は自分の人生の作者ではない。私はその共同制作者似すぎない』

    物語化やナラティブによるコミニュケーションや語り、思考は流行りみたいな感じがある。でも何者かになるために活動をしたり自分自身のラベリングやキャラクター付けもほどほどにするのが良し。時には寄り道をしたり遊び心を持って世界に触れることも大切。

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    2025年10月13日
  • 物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために

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    近年の社会に物語に対する感じる違和感。歴史を編むことによって溢れる自己や常に先導される情動、キャラクター化によって逆に規定される人格。そのオルタナティブとして、ルールのハックを通じたゲーム的理解、唯一の回を追求するパズル的理解、崇高な偶然に身を浸すギャンブル的理解、そしてそれらを破壊して弄ぶオモチャ的理解という世界の見方を提示している。それはまるで道化師のように飄々と世界を渡り歩き、価値観の違いさえも楽しむ態度であった。

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    2025年09月30日