日本文藝家協会のレビュー一覧
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ネタバレ普段あまり読まない文芸ジャンル・初めましての作家さんも多いアンソロジーでしたが、いずれの作品も文章が巧みで読みやすく、それぞれに楽しめました。雰囲気はバラバラなので、読者によって好みはかなり分かれそうですね。以下、個人的お気に入りの作品をピックアップ。
【AI Detective 探偵をインストールしました】
SFらしい設定ながら、内容がしっかりミステリーで、意外な結末もきっちり用意されている完成度の高さに唸りました。本格ミステリとしてはトリックや理論展開がやや弱い印象ですが、SFとして読むなら十分に満足。
【猪田って誰?】
怒濤の地の文が面白くて最高でした。ささやかな日常のやりとり -
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ネタバレ旅のお供として。「現代の短篇小説ベストセレクション2023」ということで、12篇も入ってるアンソロジー。一つ見開きで終わるのもあったけど。普段はミステリーのアンソロジーをよく読むけど、これはそういうくくりではないので、初読みの作家さんも多かった。基本的にほとんど面白かったけど、斜線堂有起「妹の夫」は最後涙が出た。宇宙とワープってことでこれもSFに分類されるのか?でもこれは荒城とドニの友情の物語だ。あるいは職業倫理の。感動。あと荒木あかね「同行のSHE」もちょっとステレオタイプではあるけど面白かった。さすが『此の世の果ての殺人』の作者。あと逸木裕「陸橋の向こう側」は流行りのどんでん返しな感じ。お
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2024年に文芸誌に載った短編、十四編。よかったのをいくつか。
『煙』滝口悠生
長男、長女、次女、次男、三女、三男の六人兄妹。視点は三女の息子(二十代独身)。長男、深志おじさんを介護施設に入れるのに、兄弟が勢ぞろいし、三女の息子はその運転手をする。深志おじさんは、しばらく行方知れずで、路上生活もしていたらしいが、そのことを伝えるのに重さ暗さはない。どこにでもある一家の、これから減っていく人たちの描写。書かれていることはどうということもないのに、読ませるのは、人の営みの愛しさを感じるからか。
『三影電気工業株式会社社員寮しらかば』今村夏子
仕事を辞め、遠距離恋愛用マチアプで知り合った恋愛関係 -
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今村夏子「三影電機工業株式会社社員寮しらかば」
今村夏子さんが描くイマイチ掴めない人物像の主人公が大好き。今回も相変わらず影が薄くて、基本静かなのにいきなりたくさん喋り始めるところとか、謎めいてる感じが好きだった。遠距離恋愛を希望する人同士のマッチングアプリという時点でアウトでしょと思ったけど、最初からリフォームの話は嘘だったのか明確に明かされないまま終わったからモヤモヤした。社員寮での他人との関わりや、共有スペースでの描写が良かった。短いお話だから物足りなくて、もっと読みたかった。
山下紘加「わたしは、」
全部わかったときは、すごい忙しかったじゃんと思った。「わたしは他人と出会いたいという -
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ネタバレ【収録作品】
「悧口なイブ」 佐藤愛子
「雨の中で踊る」 森絵都
「ロマンス☆」 一穂ミチ
「おかえり福猫」 まさきとしか
「楽園の泉の上で」 高野史緒
「走れ茜色」 君嶋彼方
「一角獣の背に乗って」 佐原ひかり
「どうせ殺すなら、歌が終わってからにして」 須藤古都離
「妹の夫」 斜線堂有紀
「同好のSHE」 荒木あかね
「陸橋の向こう側」 逸木裕(森田みどりシリーズ)
「ビーチで海にかじられて」 一條次郎
2022年に文芸誌などに発表された短篇からのセレクト。「雨の中で踊る」「ロマンス☆」コロナ禍であぶり出された不満の行く先が描かれる。
「走れ茜色」は高校生の話で青春を感じる。
「一角獣の