長友恵子のレビュー一覧

  • ヤーガの走る家

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    ロシア民話バーバヤーガのお話をベースにしている。主人公は12歳の女の子マリンカでお婆ちゃんのバーバと暮らしている。バーバの仕事は死んだ人をあの夜に導くことで、住んでいる家も変わっていて、足が生えていて動けるし、意志があってマリンカと遊んでくれたりする。
    マリンカは生きている人と交流できない今の状況に不満があるが、外に行けない。中盤過ぎまでマリンカがずっと後ろ向きなので、そこは少し読みにくい(あとがきにも同じような記述あり)。しかし、死者を迎える話や、人を寄せ付けないための骨の柵など、子どもが惹かれるネタが随所にあり、中学年くらいから読める本ではしっかりできていると思った。

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    2021年06月26日
  • ぼくだけのぶちまけ日記

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    ネタバレ

    表紙の絵の少年から受ける印象とは裏腹に、かなり重いテーマを扱った物語だ。

    実際にアメリカの高校であった銃の乱射事件をきっかけに、作者が書かなければと思い至って執筆したという。

    舞台はカナダ。
    父親の猟銃を持ち出した主人公の兄ジェシーは、同級生を撃った後、自分自身も引き金を引いて自殺した。
    加害者のジェシーは学校で、悲惨としか言いようのない過酷ないじめにあっていた。被害者はそのいじめの首謀者。
    そして被害者の妹と加害者の弟は親友同士。

    事件の後、加害者の家族は住む町を追われ、父と母は別居。主人公の少年・弟のヘンリーは父と共に都会の町へ移り住む。

    新しい学校に通いながら、カウンセリングを受

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    2021年04月25日
  • ヤーガの走る家

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    ネタバレ

    鳥の足が生えた家に住む少女、マリンカの成長物語。
    マリンカと祖母のバーバは、この家で「死者を見送る」ことを生業としている。あの世とこの世の境目で、その門の番人として生きる少女の、葛藤と決意が描かれる。

    運命に逆らいたい、自分のことは自分で決めたい、
    という普通の少女の思いが苦しくて、感情移入すると苦しくなる。それを見守るバーバの気持ちも、「家」の気持ちも、考えるほど苦しい。

    そう、この話では家が感情を持っているんです。
    感情豊かなおうちがとても可愛かった。
    家も傷つき、ケンカをする。

    登場人物も家もみんな、マリンカが好きで、マリンカのことを愛おしく思ってくれているところがよかった。
    みん

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    2021年02月24日
  • ぼくだけのぶちまけ日記

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    コピー、ペーパーシリーズで名前をきく、スタンプブックスをはじめて手に取る。
    欧米のYA小説が今でも好物なので、またスタンプブックスを読んでいきたいと思う。

    読んですぐに、うわーやばいものを読み始めてしまった、と思った。
    自分の長男次男とほぼ雰囲気が同じだったから。
    長男はasdやADHDのわかりやすい子で、次男もグレー。私も夫もオタク気質でコミュ障家族だ。
    次男(主人公)が、過去を回想して、このときはじめて僕は兄を恥ずかしいと思った。兄はみんなと違うと気づいた。というところで涙が止まらない。数年後、うちもこうなる可能性は大きい。
    いじめの悲惨さは、日本もカナダも変わるところがない。
    (スポー

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    2021年06月26日
  • ぼくだけのぶちまけ日記

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    Reluctant = しぶしぶの、いやいやながらの


    カナダはバンクーバー島の田舎町にくらしていたヘンリーの家族。
    まだ、彼は12歳のちっぽけな弟だった。

    兄さんが、自殺した。
    ある事件と共に。

    田舎町では噂がすぐに広まり、一家は嫌がらせにあい、都会へと越していく。
    その上、母さんも、父さんも、ヘンリー自身も、みな追い詰められ、精神を病んでしまう。

    母さんは実家の近くの精神病棟に入院。家族みんなが、兄さんの死を、誰かのせいだと理由を付けながら、それぞれに自分を責め続けている。。

    ヘンリーは家族とも他人ともうまく言葉をかわすことができずに、ロボットボイスで話すようになり、セシル先生の

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    2020年09月17日
  • ぼくだけのぶちまけ日記

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    ヘンリーの兄ジェシーは、父親の猟銃で自分を執拗にいじめていたスコットを撃ち殺し、自分も同じ銃で自殺した。残された家族は、地域の人たちから嫌がらせを受け、母親は精神科に入院、ヘンリーと父親は事件が知られていない町へ引っ越した。
    ヘンリーはカウンセラーのセシルから、見せなくてもいいから日記を書くように勧められ、日記帳をもらう。新しい学校でヘンリーは友達を作らないと決めた。が、ちょっとオタクっぽいファーリーにクイズ研究会に連れていかれる。兄の事件を隠しながら、新しい学校での生活が始まる。

    舞台はカナダだが、米国の高校の銃乱射事件を思い起こさせる。撃たれた方でなく、撃った方と残された家族。そして、そ

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    2020年08月25日
  • アーノルド・ローベルものがたり がまくんとかえるくんとぼく

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    アーノルド・ローベルの伝記絵本。
    みんな大好きな、がまくんとあえるくん。いつまでも、愛される絵本だよなぁ。

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    2025年11月16日
  • 雪娘のアリアナ

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    装丁がすごくきれい。中も模様が多くてきれいな児童書。内容はちょっとピンとこない系のファンタジーだった。

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    2025年03月21日
  • 雪娘のアリアナ

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    トラウマを抱えたターシャは雪娘アリアナと遊ぶことで癒される。いつまでもアリアナと一緒にいたいと願っているが、雪が止まず厳しい冬で谷の住民は困ってしまう。

    トラウマのせいで頑ななターシャが人を信頼出来るのか、雪娘のアリアナとの結末が気になって読み進めた。
    ターシャの葛藤が前作ヤーガを思い起こさせる。
    背中を押すおじいちゃんの言葉がいい。
    イラストと冬の雪の情景描写が美しい。

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    2025年02月27日
  • 本おじさんのまちかど図書館

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    夏読68冊目。
    大人の理不尽さに真っ向から抗議できる素直さがまぶしいー!
    子どもが正しいと信じたことを、つき進められる大人がいる町なのもいいな。

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    2023年09月04日
  • 本おじさんのまちかど図書館

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    一日一冊本を読む。自分に今必要なことが何なのかを考える。
    それが、正しいことをする人を守る結果につながるって、なんだかいいと思う。

    タイトルから想像する内容とは違うことを感じることが出来た。

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    2022年10月15日
  • ヤーガの走る家

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    死者と生者を結び、死者の魂を成仏させることを生業とするヤーガ。ヤーガのバーバと、次の門番を任されるマリンカ。マリンカの成長物語。

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    2022年02月03日
  • ぼくだけのぶちまけ日記

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    兄が父の猟銃を持ち出し、クラスメイトを殺したあと自殺。両親はそれをきっかけに病む。結構ヘヴィーな設定なのにどことなくポップな感じ。人に読まれることを想定しない日記というテイストだからなのか。

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    2021年11月02日