アリスン・モントクレアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いやー、3作目でまた面白くなってる。
2人が営む結婚相談所に黒人男性が訪れる。
グウェンの直感では、この男は嘘をついているという。
さらにグウェンの義父、ベインブリッジ卿が帰還。義父の横暴ぶりは、全読者を敵に回したんじゃないかと思うくらいひどい。
グウェンは自分の本当にやりたいことができるようになって逞しくなってる。
6歳の息子リトル・ロニーがかわいくて癒される。表紙の後ろ姿だけでもうかわいい。
元スパイのアイリスは、強いからこそ弱みをなかなか出せないところが切ない。幸せになってほしい。
恋愛の矢印もあちこち動き始めて、こちらもどうなるのか楽しみ。
今回もミステリは少なめでスパイ要素が強いけど、もうとにかく2人とその仲間たちが楽しい。
短編の「机の秘密」も面白かった。
2作目でグウェンが一目惚れしたハロッズのアンティーク机がここで登場するなんて。シリーズのファン心がわかってるなぁ。
家や家具を長く大切に受け継ぐ英国の文化が素敵。
解説では覆面作家だった作者について詳しく書かれている。
私は1作目を読み終わって調べていたので、知った時はかなり驚いた。作風からてっきり…。面白い。そのギャップでますます興味が湧いた。
シリーズ8作目まで出ているけど、現在日本で読めるのはあと2作品。もったいないので、ここからはゆっくり温めて読んでいこう。
読めば読むほどこの2人が好きになる。 -
Posted by ブクログ
古典っぽい英国ミステリを探して見つけた。
表紙の雰囲気からほのぼのしたミステリかなと、正直あまり期待してなかったけど、自分好みで大当たりだった。
ケンブリッジ卒でスパイのスキルを持つアイリスと、上流階級出身で人の内面を見抜くグウェン。対照的な二人が営む結婚相談所を舞台に殺人事件の謎を追う。
1946年、戦後のロンドンが舞台。
服装や街の雰囲気、暮らしぶりなど、当時の空気を感じられる。
とにかくかっこいいアイリスと、人を見る目に長けた優しいグウェン。性格も得意分野もまったく違うけど、二人とも魅力的。
それぞれの持ち味を生かして事件に挑む。
二人とも戦争で傷ついた過去を持ちながら、重たくなりすぎず、明るく前を向いているところもいい。
「仲良し女性コンビ」というより、お互いを一人の人間として尊重している感じ。
お互いの傷を無理に掘り起こしたり、感情的にならずに、さらっとした距離感のまま、それぞれのやり方で相手を支えていて、この関係性がとても好みだった。
二人を取り巻く登場人物たちも好感が持てる。
ミステリとしてもしっかり面白いのに、英国古典の雰囲気、スパイ、バディ、人間ドラマといろいろ詰まっていて、最初から最後まで飽きない。思いがけないシーンも良かったなぁ。
読後感が最高で、読み終わったあと自然と元気が出た。
事件の謎解きも楽しかったけど、何よりこの二人をもっと見たい。これからも応援したくなるコンビだった。
これは思いがけず好きなシリーズを見つけてしまった。
★7 -
Posted by ブクログ
今作は(今作も?)ハラハラドキドキの展開が続く、シリーズ第五弾!
やはりこのシリーズは恋愛よりも友情を描きたいんだろうな。それも大人の女同士の友情。とても魅力的な友人関係、いや、むしろバディだと言った方がしっくりくる。
それにしてもイギリス人ってみんなこんなおしゃれなウィットに富んだ会話をなさるんですかね…聞いてる分には楽しいけど自分は絶対こんな風には話せないなーと思うわ。
ミステリーとしても素晴らしいなと思うのが、読者に「この人怪しいな」と思わせて、でも肝心の部分はわからないというところ。これは好みが分かれるかもしれないけれど一緒に推理を楽しめるタイプのミステリーですよ。でもプロローグに登場した片方は、みんな割とすぐに察しがつくんじゃないかな。
今回残念だったのは、表紙にサー・オズワルドが出てこなかったところと、本文中でのリトル・ロニーとジョンの出番が少なかったこと。サー・オズワルドがイチオシなのに…
ネタバレありの話をすると…今回はグウェンの精神医療裁判所での審理にハラハラした。その分、ラストの法廷での王妃の手紙を含めたやりとりでは胸の空く思いがしたけど。40年代のイギリスって女が生きづらい!ムカつく男ばかり出てくる!!ということ。途中までヤキモキヤキモキしてしまった。でも、三巻でも思ったけれど、胸糞悪いジジイ(失礼!)が出てくる話の方が怒りが原動力となって、私はグイグイ読んでしまうタイプらしいです。そのジジイたちを上品にやり込めるアイリスとグウェンの活躍は実に爽快。
個人的には、二人とも特定の相手と熱烈な恋には落ちないところがリアルで好きです(グウェンにはロニーがいるわけだけど亡くなってるし)。誰でも彼でもみんな恋に落ちるわけじゃないんだよね、世の中、と思えて。
最終章の「あなたって、魔女かなにかですか?」の下りも好きだなー。アイリスとグウェンは殺人事件以外の本業でも頭の回転を生かして謎解きをしてるんだよね。そして二人で喪服屋さんへ行くところ。ここは涙なしでは読めないよね。
続きも楽しみ! -
Posted by ブクログ
ネタバレ楽しい推理小説が読みたいと思って買ったら予想よりずっと楽しくて嬉しかった。シリーズ三巻も出てて楽しみ。
…でも彼女には、わたしにはなくて、これからも決して手に入らないあるものが具わっている」
「それは?」
「善良さ」
ひとことで答えた。
「彼女はいい人なの。真の善人。わたしは善人とビジネスをやってるのよ。このわたしが。善人じゃないわたしが。いい人でもなければ、人間でいることが得意でもないのに。人を結婚させるビジネスにかかわるなんてお笑いぐさよね。...」
のところでもう気に入ってた。
もっと穏当な雰囲気かと思ったら主人公二人とも生活もメンタルも大変なことになってるし、心温まる感じかと思ったら勇気凛々かつわりと生き汚いかんじの雰囲気だったし(ぜんぜん上品だけど)、落ち着くというより元気になる読後感ですごくよかった。
アイリスもグウェンも、平気なふりと本当に平気なのとだんだん平気になっていくのがそれぞれあって、タチが悪いの込みの魅力が強くて好きになった。
レディ・カロラインも結構好きなので最後の方安心した。犯人の「猫」のくだりが好き。