あらすじ
1946年11月。〈ライト・ソート結婚相談所〉にアデラという既婚女性が現れる。ビルマで英国人博物学者と結婚し、戦争で英国に逃れてきたが、がんで余命わずかだという。彼女は、昆虫を愛する夫が孤独な余生を送らずにすむよう、自分の死後に後添えをさがしてほしいと依頼する。いったいどうやって花嫁候補を見つければいい? アイリスとグウェンは頭を悩ませるが、数日後、森の中でアデラの遺体が発見される。警察は自殺と判断するが、アイリスは事件性を疑う巡査の捜査に協力することになり……。仕事に謎解きに大忙しの人気シリーズ第5弾!/解説=上條ひろみ
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Posted by ブクログ
面白かった。ただ、ロマンスよりの説明多めでハーレクイン的印象強いです。また、事件が絡み合っててちょっと複雑、どういうこと?と読み直すことも。それでもやっぱりグウェンとアイリスの会話の妙にはいつも心動かされます。ほんとに魅力的な二人。新しい帽子手に入れた彼女、どう歩き出すんでしょう。
Posted by ブクログ
今作は(今作も?)ハラハラドキドキの展開が続く、シリーズ第五弾!
やはりこのシリーズは恋愛よりも友情を描きたいんだろうな。それも大人の女同士の友情。とても魅力的な友人関係、いや、むしろバディだと言った方がしっくりくる。
それにしてもイギリス人ってみんなこんなおしゃれなウィットに富んだ会話をなさるんですかね…聞いてる分には楽しいけど自分は絶対こんな風には話せないなーと思うわ。
ミステリーとしても素晴らしいなと思うのが、読者に「この人怪しいな」と思わせて、でも肝心の部分はわからないというところ。これは好みが分かれるかもしれないけれど一緒に推理を楽しめるタイプのミステリーですよ。でもプロローグに登場した片方は、みんな割とすぐに察しがつくんじゃないかな。
今回残念だったのは、表紙にサー・オズワルドが出てこなかったところと、本文中でのリトル・ロニーとジョンの出番が少なかったこと。サー・オズワルドがイチオシなのに…
ネタバレありの話をすると…今回はグウェンの精神医療裁判所での審理にハラハラした。その分、ラストの法廷での王妃の手紙を含めたやりとりでは胸の空く思いがしたけど。40年代のイギリスって女が生きづらい!ムカつく男ばかり出てくる!!ということ。途中までヤキモキヤキモキしてしまった。でも、三巻でも思ったけれど、胸糞悪いジジイ(失礼!)が出てくる話の方が怒りが原動力となって、私はグイグイ読んでしまうタイプらしいです。そのジジイたちを上品にやり込めるアイリスとグウェンの活躍は実に爽快。
個人的には、二人とも特定の相手と熱烈な恋には落ちないところがリアルで好きです(グウェンにはロニーがいるわけだけど亡くなってるし)。誰でも彼でもみんな恋に落ちるわけじゃないんだよね、世の中、と思えて。
最終章の「あなたって、魔女かなにかですか?」の下りも好きだなー。アイリスとグウェンは殺人事件以外の本業でも頭の回転を生かして謎解きをしてるんだよね。そして二人で喪服屋さんへ行くところ。ここは涙なしでは読めないよね。
続きも楽しみ!