あらすじ
1946年の戦後ロンドンで、ある女性たちが結婚相談所を設立した。ケンブリッジ大卒で戦時中にスパイ活動のスキルを得たアイリスと、人の内面を見抜く優れた目を持ち、戦争で夫を亡くした上流階級出身のグウェン。対照的なふたりが営む相談所に、若い美女ティリーが入会する。奥手だが誠実な会計士を紹介したところ、ティリーが殺され、会計士の青年が逮捕されてしまう。彼が犯人とは思えないふたりは、能力や人脈を駆使して真犯人さがしに乗りだす。魅力たっぷりの女性コンビの謎解きと、人生を切り拓こうとする勇姿を描いた爽快なミステリ!
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Posted by ブクログ
主人公2人のキャラクターが対照的ながらもどこか共通するものがあって、その様子が生き生きと描かれているところがこの物語の良さを引き出していると感じた。
終始軽快なリズムで話が進み、安心して楽しめる作品。続編があるなら読みたい。
Posted by ブクログ
久しぶりの海外(イギリス)の本。時代や主人公2人の設定が良かったし、ミステリとしても犯人に迫るところは、面白かった!海外特有の言い回しもクスリと笑えた。日本ではあり得ない表現の仕方。
ただ、海外物はファーストネームやミドルネームが飛び交い、誰が誰だか確認しながら読み進めないといけないので苦労しました。
Posted by ブクログ
楽しい推理小説が読みたいと思って買ったら予想よりずっと楽しくて嬉しかった。シリーズ三巻も出てて楽しみ。
…でも彼女には、わたしにはなくて、これからも決して手に入らないあるものが具わっている」
「それは?」
「善良さ」
ひとことで答えた。
「彼女はいい人なの。真の善人。わたしは善人とビジネスをやってるのよ。このわたしが。善人じゃないわたしが。いい人でもなければ、人間でいることが得意でもないのに。人を結婚させるビジネスにかかわるなんてお笑いぐさよね。...」
のところでもう気に入ってた。
もっと穏当な雰囲気かと思ったら主人公二人とも生活もメンタルも大変なことになってるし、心温まる感じかと思ったら勇気凛々かつわりと生き汚いかんじの雰囲気だったし(ぜんぜん上品だけど)、落ち着くというより元気になる読後感ですごくよかった。
アイリスもグウェンも、平気なふりと本当に平気なのとだんだん平気になっていくのがそれぞれあって、タチが悪いの込みの魅力が強くて好きになった。
レディ・カロラインも結構好きなので最後の方安心した。犯人の「猫」のくだりが好き。
Posted by ブクログ
いやー、楽しい! 二人の掛け合いが最高だ。サリー(女かと思った)のキャラも良く(ブッパみたい)、軽快に物語が進んでいくのがいい。何より会話が楽しいじゃないか。皆んな気の利いた一言を宣う。思わずニヤけてしまったよ。アイリスの「それじゃ、ぶん殴るからね」で拍手喝采!
Posted by ブクログ
タイトルからちょっと敬遠してたけど、とっても面白かった。結構相談所を営む主人公の2人アイリスとグウェン、対照的な様で相性はバッチリ、二人のウィットに富んだ会話がとても楽しいし、1946年のロンドンという時代背景もとても良い。確かに人は殺されて犯人は分からないけれど、ミステリーと言うより個性的でチャーミングな二人の冒険と成長を楽しむストーリー。
Posted by ブクログ
第二次世界大戦後のロンドンを舞台に、女性二人が自立のために開いた結婚相談所。
息の合ったコンビで、最高にチャーミング!
まだ戦争の爪痕が残るロンドン。
アイリスは、戦時中は情報部にいて、小柄ながら格闘技も出来るし、警察に知り合いもいます。褐色の髪をしたきびきびした女性で、恋多き女でもある。
グウェンは、上流階級の戦争未亡人。
たいていの人より背が高く、金髪の美人で、おっとりした性格だが人を見る目はある。
対照的な性格で、違う世界に人脈を持つ二人が出会い、タッグを組むことになったのです。
アイリスはスキルを活かして新しい仕事をしようと思い立ち、グウェンも自分がしっかりしていることを示し、自立する必要がありました。
グウェンは貴族に嫁いだものの、夫が戦死した時に取り乱したため、姑に精神病院に送り込まれた挙句、幼い息子の親権を取り上げられてしまったという事情があったのです。
当時の精神病の治療のひどさを考えると、これはあまりな体験…
結婚相談所はまずまず快調な滑り出し。
ところが、会員の女性が殺され、二人が仲介した真面目な青年が逮捕されてしまいます。
女性の方に何か事情があるのでは?と怪しむ二人は、能力を生かして背景を調べ始めるのでした。
まだ配給もあり、瓦礫と化したビルもあるが、活気と希望がよみがえったロンドン。
読みやすいけれど、描写は詳しく、登場人物は皆生き生きしていて、薄い内容ではありません。
二人の会話や、信頼関係が築かれていく様子が楽しい。
世間知らずで苦境にあったグウェンが昔取った杵柄を発揮するところや、最大の問題が解決していくところ、幸せな気分になれました。
次作も読みましたが、それもとてもいいんです。
お気に入りのシリーズが出来て、嬉しい限り☆
Posted by ブクログ
戦後のロンドンを舞台に、戦時中にスパイ活動のスキルを得たアイリスと、人の内面を見抜く優れた目を持つ上流階級出身のグウェン。対照的な2人が営む結婚相談所で巻き起こる事件を解決していく爽快なミステリです。
ストーリーは割と淡々と進みますが、中盤からぐっと引き込まれます。
アイリスとグウェンはとてもチャーミングでありながらも、2人とも戦争で負った悲しみと苦しみを抱えており、自らの幸せを掴むために戦っている姿も良かったです。2人の軽快な会話はとても楽しいし、その他の登場人物も魅力的。少しずつ続編を楽しみたいと思います。
Posted by ブクログ
先に第四弾から読んでしまったので、答え合わせ的に初めの話を読む。
予想に反して二人はすでに結婚相談所を始めていて、そのなれそめ(?)もざっと手短に書いていたので、経緯に謎はないのだなと了解。
アイリスの過去についてはやはり多くが「語ることはできない」でいるが、今の仕事にかかわりのある部分だけはグウェンに対して秘密はなしとすることになったので、今後、知るべきことは順次明らかになるだろうこともわかった。
ただし、信頼できる語り手であるかどうかは、その時のタイミングなのだと覚悟はしておく。
とか言って、この話の感想としては、実にフェアなミステリでした、ということ。
彼女たちの予想に基づく突飛で無茶な行動は、必ずしも成功するわけではないけれど、その道筋にきちんと手掛かりが明かされている。
これには好感を持ちました。
アイリスとマイクの破局の原因もわかったし、グウェンが義母に自分の気持ちをはっきり言えるようになった経緯もわかったし、話のテンポはいいし、結構ハラハラさせられるのも心地いいし、ってわけで、続きも読みます。
Posted by ブクログ
主人公(アイリスとグウェン)の2人のコンビが素晴らしく良い!(登場人物がみな生き生きと描かれている。)
第二次世界大戦後のロンドンが舞台。結婚相談所を運営してる主人公たちに降りかかる、会員の殺人事件を追う話。
ウィットに富む軽妙洒脱な会話に溢れ、しかも推理小説として上等ときてる(まさかの犯人!)。
アイリスが男と刃物を突き合わせて対峙する危機一髪な場面で、居合わせたグウェンがその場を収めようとバッグからある物を出すのだが、
「勝ち誇ったように『ホイッスル』と発表した」と。
しみじみとした可笑しみがあって気に入った。(グウェンはナイフを『食器』とも言った!)
最後の方には、モーレツに感極まる場面もある(思い出す度泣ける)。
良書。またいつか再読したい。
Posted by ブクログ
戦後すぐ、こんなに魅力的でウィットに富んでユーモア溢れた女性2人が、結婚相談所を経営しながら事件解決する…設定も面白いし、出てくるキャラクターがとても素敵!
最後の手紙もよかったな。
ライトで読みやすい書き方だけど、最後にもう一捻り二捻りあり、ストーリーもとても楽しく読めた。必ず次も読みます!
個人的には、アイリスとグウェン以外だと、サリーとデズが好き。次も出てくるかなぁ。
Posted by ブクログ
ネットで見かけて。
思っていたより、古い時代のお話だった。
第二次世界大戦直後のまだ戦争の爪痕が色濃く残るロンドン。
とある結婚式で出会い、結婚相談所を開くにいたった二人は、
上流階級育ちで息子のいる未亡人グウェンと
独身生活を謳歌している元スパイのアイリスと、
共通点が少なそうに見えて、
結婚相手の候補を選ぶ息はぴったり。
だが、結婚相手を紹介した女性がいきなり殺されてしまう。
しかも犯人は紹介した結婚相手?
グウェンの人を見る目を信じて、仕事をそっちのけで真犯人を探し出す二人。
ほのぼのミステリーと見せかけて、
新聞沙汰になったり、容疑者も二転三転とあわただしい。
グウェンがとうとう義母に言い返したところや、
盗品があるとなぜ確信してたときかれ、
昨日のうちに忍び込んでみつけておいたとアイリスが答えるところ、
意外な、しかも連続殺人犯だったのも面白かった。
でも、屋根裏の秘密の場所で見つけた亡くなった夫からの手紙が、
なにより印象的だった。
Posted by ブクログ
主人公二人のキャラクターが魅力的。
生まれ育ち、性格が真反対の二人が殺人事件の犯人を突き止めようと奔走する姿が格好いい。
続編もぜひ読みたい!
Posted by ブクログ
戦後復興途中のロンドンで、奇跡的に戦禍を逃れた建物で、元スパイの特殊スキルを持つアイリスと、人を見る目を持つ専業主婦のグウェンのデコボココンビがタッグを組み、結婚相談所を運営するが、マッチングさせた女性ティリーが何者かに殺され、出会うはずだった会計士の男性トロワーが犯人として逮捕される。
トロワーの無実を信じる2人は、あの手この手で真実を手繰り寄せ、彼の名誉を回復しようとする。
個性的な2人の主人公は、魅力的だけれど、誰にも相談できない悩みを持っていたり、異なるタイプだからこそぶつかったり、協力しあって事件の真相に辿り着く。
続編が出ているので、完全に事件は解決せずに終わるのかと思いましたが、最後の方でスッキリ解決。
読んで良かったなと思いました。
2人には幸せになってほしい。
これを書いている時点で日本国内で3巻まで出ているので、続編も読みます。
年頃女性2人の読みやすくて軽快なトークや、緊張感いっぱいの本格推理が楽しめます。
Posted by ブクログ
アイリスとグウェンの結婚相談所シリーズ第一弾。
元スパイのアイリスと、人間嘘発見器のグウェン。この二人のキャラが立っており非常に楽しく読めた。
表紙はゆる〜い感じだが、思った以上にロジカルな推理が展開される。
犯人、結構意外というか、なるほど!サイコパス!という感じで。
今のところ第三弾まで翻訳されており、続いて欲しいシリーズ。
Posted by ブクログ
元スパイのアイリスと貴婦人のグウェン、2人が経営する結婚相談所の会員の女性が殺され会うはずだった男性が逮捕される。彼を救うべく探偵家業に邁進する二人。二人の会話が面白く性格や彼女たちの過去を浮かび上がらせ、魅力的な二人に夢中になった。
Posted by ブクログ
めちゃ面白かった。多分女性なら8割は膝を叩いて笑うのかな?主人公2人の軽妙な会話もさる事ながら人物の造詣にも深く、次が待ち遠しくてたまらない。
最後の数ページは絶対に電車等の人前で読まない様に、お気をつけ下さい。
Posted by ブクログ
第二次大戦後のロンドンで結婚相談所を開業した女性2人が主人公。時代背景や2人のキャラクターの良さに加え、謎めいた過去のエピソードなども織り交ぜられており、そこそこ面白く読めました。シリーズ第2作出ていますが、まぁ時間があればという感じかな。
Posted by ブクログ
戦後ロンドンで結婚相談所を開業したアイリスとグウェンが活躍する謎解きミステリー。キャラの背景?が二転三転するのが面白い。私の一推しはサリー。大好き!!後半は一気読みでした!次も読むよー!
Posted by ブクログ
戦争の爪痕の残るロンドンで、結婚相談所を開業した元スパイのアイリスと上流階級出身のグヴェン。
ある時会員の女性が殺されて、仲介した男性が捕まってしまう。
二人は男性のため、相談所の名誉回復のために事件に挑む。
街並みと同様に彼女達にもそれぞれ傷を持ち、自分に向き合い乗り越えようと奮闘する。
いい女たち過ぎる…二人の会話が軽妙で心地よく、忙しい中少しずつ読んだのですが癒されました。
アイリスの友人、サリーが良かった。
(一途やなこの人)
既に続編も手元に置いてありますが…もう読みたい。
Posted by ブクログ
戦後ロンドンが舞台。元スパイと上流階級出身の対照的な二人が営む結婚相談所を訪れた若い美女が殺害され、彼女に紹介した誠実な会計士の青年が逮捕されてしまう。無実を信じる二人が真犯人探しに乗り出す!
二人のコンビが良くて、海外文学は苦手(登場人物の名前を覚えるのが苦手)な私でも、夢中になって読みました!読み終わったそばから、二人の活躍がまた見たくて仕方ないです。
Posted by ブクログ
最近、戦争前後の女性の活躍を題材にしたミステリが多いなと思う。これもその一作。結婚相談所という舞台がまずユニーク。相談所を立ち上げた女性2人(ちょっとイイ女すぎる)がそれぞれの過去を抱え、特技を生かし、顧客が巻き込まれた殺人事件の真相を暴いていく。スリルとアクション、機転と潜入、スピード感が心地良い。2人のプライベートと過去がちょうどいい具合に挟み込まれる。
2人の掛け合いがウィットに富みすぎで、それが頻繁なのはちょっと勘弁。
また、アイリスは自分の過去の仕事をひた隠しにし、それがパートナーとの緊張感を生む、という側面もあるが、カバーのあらすじで思い切り「スパイ」と言っちゃってるのはどうなの?と思った。
Posted by ブクログ
戦後間もなくのロンドンで、結婚相談所を経営する対照的な性格でそれぞれ深く訳ありの女性ふたり。彼女らが相談所を守るために、依頼人がらみの殺人事件に立ち向かう…という物語がテンポよく、台詞回しもユーモアセンス抜群に展開して、ただ楽しく読みました。
この主人公二人がほんとうに対照的で、そして魅力的。クセのある性格と能力と、そして一筋縄ではいかない時代ならではの過去を持ってはいるのですが、事件をきっかけに一歩を踏み出していこうとします。そして、ビジネスパートナーだった彼女らが、しっかり絆を育んでいく過程も自然と描かれていて、素敵な関係だなあと温かく感じました。
ミステリとしての意外性も備えていて、時代ならではの要素も兼ね備えていて新鮮味もあり、読んでいてほんと退屈しない楽しさが散りばめられてて、好きだなあ、と純粋に思いました。
シリーズ化しているそうなので、次作以降もとても楽しみです!
Posted by ブクログ
CL 2021.8.29-2021.9.2
戦後のロンドンが舞台。
主人公の二人がとことん対照的でお互い補完しあっていて、とてもいい味出してる。
強面サリーがいいね。
シリーズものということ。次作も楽しみ。
Posted by ブクログ
謎解きではなく探偵のような気がするが、
軽妙だけど中身の濃い作品でおもしろかった!
戦後ロンドンの様子を描きながらも、
明るく常に前向きなアイリスとグウェンのコンビ。
ぐいぐい引き込まれてしまった。
続編も早く読みたい
Posted by ブクログ
舞台は戦後ロンドン。戦時中にスパイ活動のスキルを得たアイリスと、人の内面を見抜く優れた目を持つ上流階級出身のグウェン。対照的な二人が営む結婚相談所に、若い美女が入会する。奥手だが誠実な会計士を紹介したところ、女性が殺され、会計士の青年が逮捕されてしまう。彼が犯人と思えない二人は、能力や人脈を駆使して真犯人捜しに乗りだすが・・・。女性コンビの謎解きと、人生を切り拓こうとする勇姿を描く爽快なミステリ!
初めてのシリーズ(というか作者のデビュー作であり、翻訳者後書きを見る限り作者自身のことも謎に包まれている)ですが当たりだった!今まで探偵ものといったらポアロやホームズなどおじさんが主流だったけれど、これからは女性も主役ですよね。全然タイプも生まれ育ちも異なるアイリスとグウェンがいいコンビで立ち向かっていくのがいい。読むとすかっとします。ナイフ出すアイリスかっこよすぎか。二人とも悲しい過去があるけれど、そこから立ち上がっていく強さを感じるのも戦後イギリスという舞台に合っていて、最後までどんでん返しが続くストーリー自体も面白かった。結婚というワードがタイトルで恋愛面が強調されるかと思いきやそこまで甘くなく、でも人生の中の大事な一部として描かれる匙加減も良かったです。シリーズ化するようなので次も読みたい。
Posted by ブクログ
読みながら面白さと退屈さが交互に来た。
戦後ロンドンの物不足とそれでも心は豊かな上流な人々、下町の荒っぽさや人情と、公的機関の上辺の忠誠や統率の取れた姿。光と影がたくさん散りばめられているので、焦点がどこなのか読んでてわからなくなる時があった。
ラストの真相に迫るあたりは、サリーがめっちゃイケメンに見えるしアイリスもかっこいい。
グウェンも人柄が好き。リトルロニーは可愛いし。
ロンドントラムの書き方や監獄の雰囲気など、すごく雰囲気が出ててよかった。
Posted by ブクログ
シリーズ第1弾。戦時下のロンドンで結婚相談所を開設したアイリスとグウェン。2人の対象的な環境と初めての紹介者の殺人事件の秘密を探偵していく展開。人物の名前がころころ変わり誰のことやら振り返りながらがちょっと面倒だったな。続きは少し開けようかな。
Posted by ブクログ
第二次世界大戦後のロンドンが舞台の冒険ミステリ。
戦時中にスパイ活動をしていたアイリスと、上流階級の未亡人・グウェン。
二人が営む結婚相談所に入会したばかりの若い女性・ティリーが殺されてしまいます。
容疑者として逮捕されたのは二人が彼女とマッチングした青年・トロワ―。彼の無実を信じる二人は独自に真相解明に乗り出しますが・・。
タイプの異なる女性コンビの活躍が眩しい本書。会話のテンポも良く、時にはぶつかり合いながらも協力し合う二人のバディっぷりが良いですね。
真相を追っていくうちに、配給切符偽造のグループ犯罪も浮かび上がってきて、そちらも解決するのは良いのですが、誠実なトロワー青年の無実がなかなか晴れず、終盤でやっと真犯人が明らかになった時はホッとしました。
謎解き、冒険、そして勿論(?)ロマンスもあります。
主役二人も魅力的ですが、個人的にはアイリスの友人・サリーがええキャラだな、と思いました。
続編も出ているようなので、手を出してみようと目論んでおります~。
Posted by ブクログ
上流貴族のお嬢様出身の未亡人と元スパイ所属の女性二人が、共通の友人の結婚式で出会い、戦後、空襲を免れたビルで結婚相談所を開く。
依頼人の女性Aが殺害され、その女性とマッチング予定の男性Bが疑われた。
ヒロイン二人は殺人容疑で収監された男性にかけられた疑惑をはらすために「探偵ごっこ」を始める。
依頼人女性はかわいらしい容姿だがもう一つの面として、闇市を仕切るボスの組織の一人だったりする。
そして、その闇市ボスの組織に潜入操作している官庁の人間Cがいる。ヒロイン二人は闇市ボスに接近する。
闇市ボスの組織は、偽札の原版を手に入れてそれを利用しようとしていた。それを知った組織内の裏切り者たちと潜入捜査していたCが、グルになって原盤を闇市ボスから横取りしようとする準備の最中。官庁の人間Cは金に目がくらんで闇に墜ち、原版横取り野郎になった。
女性Aもその原盤横取り作戦に関わっていた。そこで女性Aの殺害は、その関連での出来事かと思いきや違った。ヒロイン二人は原版横取りグループを警察に引き渡し後、殺人の犯人の元に。
犯人は、男性Bの部屋の大家。男性Bに勝手に愛情を抱いていて、女性Aに嫉妬したのだ。
この作品には子どもを抱える苦労、貴族だからこそ身動きできない事情。スパイとして生きてきたから「普通の暮らし」になにか物足りなさを感じてしまう不満、自分だけ生き残った苦悩。いろんなことに挟まれてそれでも生きる二人の女性がいる。