エンゲルスのレビュー一覧
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前作よりは解説面で一歩踏み込んだ内容に。なんとなく感じてはいたけど、漫画じゃなかったら手に取らなかったと思う。
【概要】
資本主義社会とは、「資本」が利益を生み出すシステムのこと。利益=「剰余価値」、つまり労働力から生み出される付加価値のこと。(10万円で15万円分の価値を生み出したりね。)
資本家は剰余価値をより多く得ることを目的とする。
企業はより多くの剰余価値を生むため、技術革新を進めるが、ここに矛盾点が存在する。
剰余価値は機械からは生まれない。不変資本である機械は投資額以上の価値を生み出せない。可変資本である労働力からしか生み出せない。
それでも企業は競争に勝つために機械を -
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-資本主義的蓄積は、その不変資本(生産設備等)と可変資本(労働)への分配を恣意的にすることによって、ますます支配する資本家と支配される労働者の立場を固定する(人件費削減)
-労働者の生み出す剰余価値は、富として資本家に蓄積され、また地代や租税として地主や国家に吸い上げられる、という三層構造である
-資本主義的生産の歴史は、宗教改革による教会所領の掠奪、封建社会の終焉、自由農民層の崩壊と都市工業への賃金労働者としての供給、という仮定で築かれた。
-帝国主義は、自国内で国民から土地を奪い、植民地では現地人から土地を奪って、さらに保護貿易によって利殖する
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第 -
Posted by ブクログ
第二分冊。
手工業の機械化、労働及び機械の資本化、労働の単純化、という過程の中、
資本家は、剰余価値を吸い上げるため、絶え間なく労働の時間若しくは強度の増加を迫る。
その中で労働者の保護と待遇改善を目的としたはずの工場法だが、図らずもさらなる機械化と労働者の雇用数減を推進し、小規模工場を駆逐して大規模工場資本の独占的支配権を高める。
要約すると、以上の過程をこの第二分冊で説明している。
産業革命による動力および手工業の機械化と、機会の資本化が、労働者を労働に留まらせて奴隷化する、という構図がわかりやすい。
詳細な論述の合間に、当時の主にイギリスにおける統計や、古代~中世の哲学も挟んでいる -
Posted by ブクログ
大学生になりたての時分、君たちは資本主義社会に生きながら資本論も読んでないなんて!と教授に焚きつけられてはや十年あまり、労働者としての経験を積んで中間管理職となり、いよいよこれは読まないとまずいぞと思い手にとる。これだけ記号消費の時代にあっていまやマルクスの論だけで全てを説明できようとは思わないけれど、生産に費やされた労働力が価値を決めるという考え方が、労働者の価値をその維持と再生産に必要なコストにもとめる考えに行き着くのはなんともいえない悲哀があってぐっとくる。交換価値と使用価値を区別したうえで、ではなぜ等価交換のなかから資産が生まれてくるのかという問いに展開していくのがたのしい。交換におい
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「経済学批判の書であるマルクスの『資本論』から、何故マルクス経済学が誕生したかは、歴史の謎です」
「天上の批判を経由し地上の批判を貫徹した結果、この地上になお天上の論理が働いていることを明らかにする、宗教批判の継続」
いつか読もうと思っていたマルクスの大著。
上述の熊野純彦氏の言葉を聞いてやっと読み始めた。
岩波文庫全9巻というボリュームは一年くらいかかると覚悟したが、思いのほか読みやすく、一年は要らなそう。
第一巻の読みどころ:
━私的労働の生産物は、それ自身独立したもののように見える。これを「物神崇拝」と名付ける
━交換の中で最初の価値を超えて与えられるものを「剰余価値」と呼ぶ
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ドイツ語を直訳した本なので、とにかく文章が難解で読みづらい。資本論が要約されたり、解説本が出る意味がよくわかった。
自分で読むときに図にしたり、実際に要約して書くなど工夫することで理解を深めることができた。
一番考えさせられたのは労働についてである。普通に学校に行って、社会に出て働いてるだけでは考えられない、考えつくこともない境地がこの本にある。この社会で搾取され続けないためには、資本論を読み、自分たちの労働とは何か、企業はどのようにして利益を産んでいるのかを考えることが大事なのではないかと思った。
難しいけど、読む価値が大いにある。まさに価値そのものである。 -
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9冊全部読み終えて感じるのは、これはただの経済書でない。哲学書、文学にもなる一挙両得の必読書。マルクスが残した資料から2巻以降親友のエンゲルスが編集して出版したのは凄い。当時若者が麻薬のように吸い付けられた異様な魅力を今も感じる。昔は本を読むのはファッションの要素もあったのだろう。補足の資料を読むのが面白い。スイスの時計産業の記載は特に面白い。子供が長時間働くのが資本主義では当然だったことを資料で分かる。ただ全部読むのは長いので読み切るための工夫が必要。いつも携帯できる文庫はありがたい。これ読める人は根気と得体の知れないものを知りたい人向き。ロシアがソビエトになったきっかけの本。国を作った実行
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共産党宣言
著:K・マルクス
著:フリードリヒ・エンゲルス
訳:大内 兵衛
岩波文庫 白124-5
1848年フランスの2月革命、オーストリア、プロイセンの3月革命をはじめ、ヨーロッパは諸国民の春と呼ばれる、「1848年革命」という転機を迎えていた それは、ヨーロッパをナポレオン以前に戻そうとする、ウィーン体制が崩壊した年でもあった。
2人のドイツ人である、マルクスとエンゲルスが、同年に発したのが、本書である、「共産党宣言」である
当時も産業革命を背景として、強欲な資本主義があって、その対極に、共産主義という概念が生じた
いわゆる二元論的な世界である
これまでは、ブルジョアが握っ -
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本書を読むと、資本主義社会は人の欲望を悉く見える化し、それにより社会の変化や発展を急激に加速させたのだということがよく分かる。この分冊では、(主に工場における)劣悪な環境を生々しく描くことにより、資本の持つ残虐さを自分たちに伝えてくる。(もちろんそれは、急激な変化に対して試行錯誤する社会、という一面もあり、全てが全て資本のせいだとは言えないのだけども。)
本分冊を読んで最も感じたのは「技術の発展・機械の導入によって、自分達の仕事がどんどんなくなっていく」という認識は誤りだということだ。本書を読んで、仕事はなくなっていくのではなく「誰でもできるもの」になってしまったのだと分かった。つまり、機械 -
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読みたいと思いながら長年躊躇してきた資本論をついに読んだ。まだ1巻だけで、9巻もあると思うと心が折れそうだが、時間をかけても読破したいと思う。
正直もっと硬い本だと身構えていて、確かに古い訳でもあってかなり硬いのだが、資本主義について、マルクスおじさんが分析したことを熱く語っている、その語り口調はなんとなく面白くてばーっと読むことができた。マルクスおじの言っていることはいま読んでもかなり正しいと思える。これだけ資本主義の現実というもの、資本家優位でそれに労働者が鞭打たれている現状を淡々と語られると、これに影響されて社会主義活動を進めた人たちの気持ちがよく分かる。(マルクスおじさんは決して資本 -
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資本主義社会の分析を目指し、その最も根本的な要素である「商品」や「価値」についての考察がされている。
私のような、マルクスの考え方に慣れていない人間にとっては、理解に時間がかかると思うが、根本的であるが故に、「よく考えたら当たり前じゃん!確かにそうだ!」となる内容が多い。マルクスの熱い表現(小説のような、あるいは、居酒屋でくだをまくオッチャンのような)は好き嫌いが分かれると思う。
本の内容については、この後の2分冊目以降を読めば理解が深まる(と思いたい)が、私がこの本から得た視点を感じたことがあった。
この本を読んだ直後、ある政治家の「同性愛者は生産性がない」という発言が物議を醸したのだが、こ -
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前作の『まんかで読破 資本論』よりも論理的な解説が増えたおかげで、資本主義のどこに問題があるのかという点が分かりやすくなっている。
正直、前作は何が言いたいのかよく分からなかった。そもそも難解といわれる資本論の第一部なので仕方ないのはわかる。ただ、そこを加味しても前作には漫画化した意味がほとんど見出せずに残念に思っていた。
対して、今作はかなりよく漫画化されている気がしておすすめできる。最後の終わり方には少し無理やり感はあるが、所々で入る解説が漫画では表現出来ていない部分をうまく補足している。これなら資本主義の問題点が誰にでも理解できると思う。
基本的なお金の勉強にもなる本書は、『資本論