小野かおるのレビュー一覧

  • ゆびぬき小路の秘密
    「灰色の五つ穴は、五個でひと組。仕立て屋ウェブスタ-に、代々伝わってきたボタンだよ。」仕立て屋のおばあさんはそう言った。

    汝これを五星形につけ、我を訪れよ
    されば我、五度路をゆずり、
    汝を我がもとへ呼びよせん
    汝再びそろえ、我を訪れよ
    されば我、あまねく道をゆずり、
    汝の前によみがえらん
    我、ここ...続きを読む
  • ゆびぬき小路の秘密
    全然知らない作家、知らない作品でしたが、とても面白くて、すごく得した気分です。
    日本人作家の作品ですが、読んでいるとスーッとイギリスの児童文学の世界に入っていきます。

    私は小さい頃から日本の児童文学より、海外のものの方が好きでした。
    なぜかとつらつら考えるに、日本の作品に出てくる子どもって教科書的...続きを読む
  • 親子で読もう 宇宙の歴史
    宇宙だけではなく、化学、地学、生物学もありで、こう教わったら楽しかっただろうなと思った。書名はソンしてるような。
  • ゆびぬき小路の秘密
    作者も内容も判らず手にした本が面白かった時は、何とも言えない喜びがありますな。
    古着屋で5つ穴のふしぎなボタンを付けたコートを手に入れたバートラムは時をさかのぼるのだった。
    まるで翻訳児童書のような雰囲気を持った作品です。時と人によって紡ぎ出される物語が素敵です。昔気質の気難しいおばあさんとバートラ...続きを読む
  • きつねのライネケ
    この岩波少年文庫版「きつねのライネケ」は読者対象として小学5.6年生を想定しているようです。  つらつらと思い出してみるに、KiKi がその年齢層だった頃、子供のための読み物というものの大半は「勧善懲悪」「予定調和」の物語ばかりだったように思います。  そうであるだけに KiKi は読中、まるで当然...続きを読む
  • きつねのライネケ
    あの手この手のきつねの悪知恵,裁判にも嘘八百で言い逃れる.
    「さてさて世の中とはこんなもの,いつの時代でも,永久に変わりないのでは」というのがやり切れない思いで心に響く.
  • きつねのライネケ
     小学校高学年向け…と言う風に書かれていますが,もし,あなたが初めて読むのなら,大人になってから読んでも,価値のある本です。
     ライオンの王様に,きつねのライネケに意地悪されたと,いろいろな動物たちが出てきて,王様に訴えます。
     で,王様は,それが本当かどうか確認するために,ライネケを連れてこようと...続きを読む
  • ゆびぬき小路の秘密
    著者は日本人ですが、登場人物は全員イギリス人。まるで、昔の翻訳児童書を読んでいるような気分になりました。5つ穴のボタン、星の形のボタン糸。ちょっといいなぁ。
  • きつねのライネケ
    ライネケの見え透いた嘘に何度も騙される無能な王、正直者すぎて搾取されつづける羊やうさぎたち、そしてライネケが決闘に勝利した途端手のひらをかえす民衆たち。昔からの言い伝えであるというこの話からも、世相はいつの時代も変わらないんだということがわかる。まさに憎まれっ子世にはばかる。