森下裕美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おもしろい!
映画の『大阪ハムレット』は既に見てたんやけど、原作は短編集なのですね。
そして作者が『少年アシベ』と同じ人やったとは。
『少年アシベ』もとても好きなので、この作者のものは好きなんやなと発見しました。
それにしても登場人物が魅力的。
人情味溢れるというか一筋縄ではいかん人間臭さ。
特に表題作に出て来るオッチャンがなんとも愛しい。
映画の岸部一徳も良かったけど岸部一徳ということでちょっと怪しさが付加されていて、原作のいじらしさはちょっと抜けていました。
原作のオッチャンのが好き。
ヤンキーハムレットは映画のが勢いあって良かったですが。
もろもろ、私は映画よりもこちらの方が断然好きです! -
Posted by ブクログ
森下裕美は、「少年アシベ」や、「ここだけのふたり」のように、毒を薄めて一般ウケするマンガがかける人です。もちろん、そのなかで、「そうとしか生きられない人間」をいれていくことで、オブラートに包みながら、いろんなメッセージを込めていく。
でも、それは伝わりにくい部分もあったのかもしれません。でも、いろんな人に読んでもらうという意味では、あのかわいらしい絵柄は、とても、武器になっていたと思います。
「大阪ハムレット」は、今まで武器にしていたもの、特に「かわいい女の子」が、使われていません。
女の子の顔をソーランアレマみたいに記号的な「美人」に描くのは、この人にとって、きっとそれほど大変なことではない。でも、あえて、今回は、そうではない絵柄を選んでいます。
なんだろう、今回の絵柄と「アシベ」の絵柄の1番の違いは……鼻があることかな?
それでも、けっして「美人」ではなくても、「魅力的」に人を描くことに成功していると思います。
例えば、宏樹がアキおばちゃんに向ける視線。素敵に見えるというのは、人の外見だけのことではないなぁとよくわかります。
だから、武器を捨てでも描きたかったこと、捨てないと描けなかったことがあるのだろうなと思います。
「大阪ハムレット」には、今までのかわいい森下裕美ではかかれなかった、生の感情がかかれています。
アキおばちゃんは、見る人が見たら、すぐに病気の名前がわかってしまう。そういうリアルなかき方がされているし、「名前」や、「恋愛」の相手に嫌われないかという不安、痛み、どれもけっこう、きついものです。
もちろん、大阪という舞台設定、どくどくの話の運びで、優しく包み込む雰囲気で、重くはなりすぎないのですが……。
そういえば、「少年アシベ」の絵柄になる前、「23のさかな」という不思議な物語を森下裕美はかいていて、ふっと、それを思い出したりしました。