宇田川元一のレビュー一覧
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リーダーシップやチームビルディングのビジネス本はたくさんあるけれど、そうしたものとは一線を画す、仕事だけでなく他者とのコミュニケーションを伴うあらゆる場面で応用できる考え方。
単なるhow to本ではなく、自分以外の誰かとの協業、共生をナラティブアプローチや対話という切り口でどのように捉えれば良いのか本質的な考え方を知ることができる。人間関係のモヤモヤがとても的確に言語化されていて読みながら自分の思考も整理されていく感覚が得られた。
対話と言われるとなんとなく抵抗感を感じる人も、ぜひ読んでみてほしい。想像してた”対話”とちょっと違って前向きになれる一冊。
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組織内において「自分と相手のナラティブ(解釈の枠組み)の違い」を認め、関係性を生み出していく方法を説いた本です。
既存のスキルや知識(技術的課題)では解決できない、人と人の関係性や価値観に根ざした問題を「適応課題」といい、それに向き合って解決する手法が「対話」です。
相手をどう見ているかという「自身のスタンス」に気づくことが対話の第一歩。相手を目標達成のための「道具」として見ている【私とそれ】の状態に気づき、相手を、自分とは異なる背景(ナラティブ)を持った「替えのきかない存在」として尊重する【私とあなた】の状態にシフトし、【連帯】を築いていきます。
本書では、準備→観察→解釈→介入の『対 -
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何だか心が温かくなる不思議なビジネス書。
戦略という言葉には、「戦略を考える人」と「それを実行する人」という支配関係を、無意識的に組織の中に創り出す作用があるかもしれないことに気を付けるべきという警鐘を鳴らしてもらった感じ。
本書の骨格である下記を、時折自分の中で噛み締めるだけで、得られるものはたくさんありそう。
準備:溝に気づく
・自分から見える景色を疑う
・あたりを見渡す
・溝があることに気づく
観察:溝の向こうを眺める
・相手との溝に向き合う
・対岸の相手の振る舞いを良く見る
・相手を取り巻く対岸の状況をよく見る
解釈:溝を渡り橋を設計する -
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ネタバレ著者は宇田川元一氏。1977年生まれ、経営戦略論や組織論が専門で、現在は埼玉大学の准教授。同じく宇田川氏の「他者と働く」とても良かったので、こちらの本も読みました。
感想。いい本だ。私の現実に最適だ。
備忘録。
・それぞれの仕事の範囲で正しいことをしている人たちが集まることで、結果として、新しいことを生み出せないことが起こる。やがて企業は停滞する。
・組織の断片化、思考の幅と質が制約され、各部門が目先の課題解決を繰り返し、徐々に疲弊。合理的に分業していく先に、硬直化、組織劣化が。これを本書では「構造的無能化」と表現。
・問題の全容がはっきりとわからない、風土の問題や意識の問題と、整理 -
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宇田川元一、企業変革のジレンマ(2024)、日本経済新聞出版
読む前から、今年一番心に響く本になるだろうな思ってましたが、その通りでした。この本をベースに壁打ちをしたい!
----本文より-----
「構造的無能化」とは何か
組織の断片化が進む中で思考の幅と質が制約され、それぞれの部門や部署で目先の問題解決を繰り返し、徐々に疲弊していく企業の姿である。現在の事業をより効率的に、合理的に実行しようとするために分業化が進む。ルーティンが定まってくることが、結果的に組織内の視点の硬直化をもたらす。
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「構造的無能化」とは、慢性疾患的なものと表現されています。慢性疾患な -
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「企業変革とは、経営層、ミドル層、メンバー層によらず、組織に集う一人ひとりが、考えて、実行する力を回復すること、そしてそれぞれが、その企業をよりよいものにしていけるという実感を持てるようになることである」「企業変革には様々なジレンマがある。変革は未来から求められるが、私たちは今日の仕事の成果を求められる。未来と今日の間のジレンマは避けられない。そのような中で、私たちはどうすれば、変革を進めることが出来るのか?」―本文より
その答えを知りたくてこの本を読みました。最後に著者は、「変革することには合理性がなく、未来の利得のための幻をおうようなことだから困難である」と書いています。私は変革の合理性を