【感想・ネタバレ】他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論のレビュー

ユーザーレビュー

ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月21日

(要約のみ)
・ビジネスでこじれる問題の多くは、Narrative(解釈の枠)の違いから生じている場合が多い。
・対話によってその溝を埋めよう!その時、自分のNarrativeは横に置いとくべし。

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Posted by ブクログ 2020年05月14日

インターンが終わってすぐ、同僚とケンカした思い出と照らし合わせながらこの本を読んだ。

したがって本書は「何であのとき、同僚とわかりあえなかったのか」を内省するする手助けになった。

「相手と対話するために必要なことは、他人は自分とは違うナラティブ(物語)を持っていることに気づくこと。そして他人のナ...続きを読むラティブに合わせて自分のアクションを変える…」

"わかりあえなさ"の溝に橋をかけるためのノウハウを学ぶことのできる、コミュニケーションから逃れることのできない私たちに実用的な本。

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Posted by ブクログ 2020年04月29日

この本で出てくる「ナラティブ」がキーワードですね。ナラティブは簡単に言うと、ただ相手の立場にたって考えるだけではなく、もう少し突っ込んで「相手の立場にたってかつ、抱えてる責任やその責任につく物語」くらいのレベルまで落とし混むことで、このナラティブを相手との間にある溝を埋める為に観察、検証し、相手との...続きを読む橋を渡して分かりあう為の会話をする。その為にナラティブをする必要がある、という事なのではないでしょうか。このナラティブのスキルはメタ認知とも似ている気がします。

この本は人間関係に悩んでいる方なら全般に、後は、組織のリーダーにも読んで欲しい本です。

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Posted by ブクログ 2020年03月22日

よく見ている中原淳さんのブログで紹介されていて手に取った一冊です。
面白かった!読んでよかったです。

問題は(狭い意味で)合理的に発生する。
ギャップ型、対立型、抑圧型、回避型の4タイプがある。
ナラティブを理解し、溝に橋を架ける作業。

いかに自分が自分の役割や立場でしか物事を見てないかがわかり...続きを読むますし、だいたい問題となるのは、人と人、組織と組織のすれ違いや分かり合えなさから発生している気がします。

溝に気づいて、景色を変えて、橋を架ける作業を行う。

とにかく的確な対話ができるようになりたい。
自分の視点だけで仕事を進めないようにしたい。
問題解決のときには、この本の考え方をとにかく意識していきたいと思います。

また読み返したい一冊です。

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Posted by ブクログ 2020年03月26日

組織の問題は複雑化しており、技術やリソースだけではな解決できない「適応課題」が増えている。その適応課題については「対話」が有効。
組織とはそもそも関係性であり、対話は「新しい関係性」を築く事。
対話は「自分の中に相手」を「相手の中に自分」を見出し、実践する事で自分の助けになる。
対話をはじめるにあた...続きを読むって「分かり合えていないことを認める」ことからはじめる必要がある。

ナラティブとは「物語」。解釈の枠組みを指す。
準備→観察→解釈→介入のプロセスで新しい関係性が構築されていく。

自分が相手を「分かってくれない」と思ったときに自分は相手の事を「分かろうとしているか?」この視点が必要だと思いました。
一方的な思い込みは視野を狭くさせ、課題と向き合う事を無意識に避けてしまうのかもしれません。

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Posted by ブクログ 2020年02月15日

憤りを感じたりして、誰かのせいにしたりしているヒートアップしている自分の頭に、冷たい水をかけてくれたような感じだった。人間関係を冷静に見つめ直すのにも、良いきっかけをくれる一冊だと思う。

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Posted by ブクログ 2020年02月11日

ナラティブアプローチ。全ては自分と相手、その環境の中にある。自分の視座に固執することなく、謙虚に相手の視座で世界を見て、対話することが大事だということを丁寧にまとめている。
仕事をする上で、こういう状況ってよくある、と感じる事例も多く、とても理解しやすかった。

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Posted by ブクログ 2020年02月10日

副題に「組織論」とあるが、経営学でいうような事業部制なのかファンクショナル組織なのかといった組織構造に関する組織論ではない。「組織とはそもそも「関係性」だ」という意味での組織構築のための実践、具体的には対話、について論じた本になっている。
著者によると、対話とは、「新しい関係性を構築すること」だとい...続きを読むう。新しい関係性はお互いの事実の解釈の枠組み=物語、つまりナラティブ(narrative)、の再認識と再構築の作業に他ならない。組織においては、既存の方法で一方的に解決ができない複雑で困難な課題が常に発生する。そのような問題は「適応課題」(adaptive challenge)と定義され、一般に四つの型 ー ギャップ型、対立型、抑圧型、回避型 ー に分類される。

著者の立場は、このような適応課題を解決するためには、ナラティブ・アプローチが必要であると説く。相手の発言の立場と背景=ナラティブを理解すること、つまり自分の中に相手を見出すこと、相手の中に自分を見出すこと、が必要である。そのためにまず、「お互いにわかり合えていないことを認めること」から始め、「互いに分かり合えていないということを受け入れた上で、「知識の実践」を行うしかない」という立場を取るのである。このことを端的に表現するのが副題の「「わかりあえなさ」から始める組織論」である。

ナラティブは相対的で、絶対的に正しいナラティブはない。それが前提だ。課題の解決は、お互いのナラティブの間に溝があることを認識し、その溝に橋を架けることができるかどうかにかかっている。本書では、そのためには次の4つのステップが必要だという。

①準備「溝に気づく」
②観察「溝の向こうを眺める」
③解釈「溝を渡り橋を設計する」
④介入「溝に橋を架ける」

まず、第一に溝があることに気づくことが重要になってくる。特にギャップ型や回避型の適応課題の場合にはまずそこに溝があることを正しく認識することから始めないといけない。溝を埋める作業は相互的だ。一方的に溝を埋めていくようなやり方は適応課題においてはうまく働かない。

社内でこういった溝がある事例として、インセンティブの異なる事業部間の溝と新しい提案を行う際の上司と部下の溝が紹介される。どちらも、実際の組織の中でよく見られる対立である。社内であるがゆえに、忖度や追従といった避けるべき罠が存在する。

異なる事業部間の溝は単純であるがわかりやすい例である。組織として何を重要だと考えているのか、つまりお互いの内部のナラティブの構造が異なっているのだ。双方のナラティブを理解した上で、上位の会社にとって何が重要かと考えるといったような対話を通して橋を架けていくのだ。そこに必要なのは謙虚さと熱意だ。そうした対話を通して、適応課題は技術的な課題になり、曖昧さから明晰さへの移行ができることになる。その先には、「会社の中には何かをやるためのリソースが実はたくさんある」ことがわかる。これが見えないのはナラティブの硬直化がその原因なのである。この辺りは、実態に沿って考えてみても十分に説得力がある。

上司と部下の間の溝の事例もまたよく見られる問題だ。これだという提案を上司に反対される場面は当たり前のように必ず出てくる。それを上司の無能による無理解や、リスク忌避の態度によるものと取り、それを批判することも多い。しかし、そこで「上司には判断できないだけの何かがあるはず」と認識することは、重要なことだ。上司のナラティブを理解し、自らのナラティブとの間の溝を見つけて、そこにいかに橋を架けるのかを考えるという次のアクションにつながるからだ。少なくとも単に周りに愚痴をぶちまけるよりは建設的な心構えだ。
ここで著者からの印象的な指摘は、立場が上の人間を悪者にしておきやすい「弱い立場ゆえの「正義のナラティブ」という罠に陥りやすいという指摘だ。これを罠というのは、ひとつはこういった場合に実際的な問題として「自分のナラティブに即した正論はほとんど役に立たない」からであり、もうひとつは絶対的に正しいナラティブはなく上司のナラティブを無視することで先に進むことが難しくなるからである。その場合、橋を架ける実践とは、こちらだけの正論ではなく「両者にとっての正論を作っていく作業」を行うのだ。
「大企業病なのは、実は提案を妥協した側も同じであり、そこに加担していることに気がつく必要がある」
自分の提案をよいものだと判断できなかったことを相手のせいにするのではなく、もう一歩踏み込んで自分のナラティブを脇に置いて、上司のナラティブに沿って考えてみることが必要なのである。どちらの立場に身を置いて考えてみても、身につまされる言葉である。

上記の多くの事例にもみられるように「総論賛成・各論反対」というのはどこの組織にいても遭遇する現実である。そこでは、ナラティブのぶつかり合いが起きていることがほとんどである。総論はナラティブとは競合しないが、各論で動くときに初めてナラティブに合わないところが明確化されるのである。

「中立な人間は原理的に考えてもこの世界には存在しません。誰もがそれぞれのナラティブを生きているという意味で偏った存在であり、それは自分もそうだということです」

ナラティブ・アプローチの肝は、相手をこちらの中に引き込むことや妥協させることを目的とするのではなく、何よりも自らの偏りを認めて、だからこそ対話を求めて実践する姿勢を促すことにその目的がある。もう少しくだけた形で言い換えると、そっちにも立場というものがあると思うけど、そらこっちも立場あるからな~、という状況をどうするのかという点において、戦略的な対話でWin-Winの形に止揚したアイデアに辿り着くために心構えとして便利な「ナラティブ」という概念が提示されているのである。

著者は、さらに人材育成について語る。ナラティブが人材育成にも直結するという思いがあるからだ。著者の人材育成についての考え方は、主に思い浮かぶ能力開発とは少しずれた視点を持っている。つまり、「人が育つというのは、その人が携わる仕事において主人公となること」だという。
著者は、仕事におけるナラティブを形成することが疎かになっているのではないか。人材開発=能力開発と考えるのでは足りない。部下のナラティブを仕事に沿ったものとし、上司を含む組織のナラティブに沿うための橋を架けるための対話としての面談であり、能力開発でなくてはならないのである。

ここで上司と部下の対話におけるひとつの問題点が指摘される。それは、権力の問題だ。
「権力を自覚せずに観察を試みることが観察を失敗させる」
上司には権力の自覚が必要。それは当たり前のことだけれども、無礼講や若手を集めて自由に思うところを聞きたいと言って出てくるものは、必ず関係性のフィルターを通してしか出てこないのである。
「迎合や忖度に留まっていれば、必ず何か「違和感」に気がつくはずです。その違和感、つまり新たな「ナラティブの溝」を定期的に眺めるのも悪くないでしょう」

著者は批判的経営研究という領域の研究者でもあり、本書のベースは社会構成主義という学派の考えに基づいています。社会構成主義というのは「現実は社会的に構成されている」というものであり、その社会の中身は会話である。著者は、「私たちは何を語るかによって、現実を本当に少しづつだけれど、変えていくことができるかもしれない」という思いから、対話によるナラティブ・アプローチをその実践として展開してきたという。
思うに、その内容は実際の会社生活においてよくある傾向が取り上げられており説得力があり、また非常に実践的である。しかし、実践的な内容であることと、実際にそういった行動ができることとは異なる。その理由は、問題には同じ問題はひとつとしてなく、人間関係も同じものはひとつもなく、だからこそ溝も橋も右から左に持ってこれるものではないからである。だからこそ対話の実践が必要なのである。もし課題があるならば、解決に至るまでの道は少なくとも地道に進むべき道なのかもしれない。自分が問題は認識しつつも実践できていないことであることも含めて勉強になる内容であった。

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Posted by ブクログ 2020年02月02日

「対話」について学ぼうと手にとった一冊だったのだが、読み進めるうちに「働くこと」に対して著者から励まされたような気持ちに包まれた…
素晴らしい一冊です。
今の仕事にもがいている皆さん、オススメですよ。

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Posted by ブクログ 2020年03月20日

自分の事は一旦脇に置いといて(準備)
相手をみて(観察)
相手がやりたい事、自分にしてほしい事を理解し見極め(解釈)
行動、または交渉(介入)

そこにオプションとして、
共通の成果を設定し、新しい取り組みを盛り込んでいくこと

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Posted by ブクログ 2020年01月06日

感想 まとめ
(備忘録を記載)

一方的に解決することができない複雑な問題「適応課題」をどう解決するかについて書かれた本

●対話について
マルティン・ブーバーが分類する人間同士の関係性2つ
・「私とそれ」相手を道具のように捉える関係、店員のようなもの
・「私とあなた」相手が私であったかもしれないと...続きを読む思える関係

●スターバックスの例
独特な空間で得られる特別な経験がだんだんと「私とそれ」の関係になっていってしまった。失われていったスターバックスエクスペリエンスを低下させた取り組みを見直した。

●適用課題を解決するためこちら側が変わるためには何を変えればいいのかそれはナラティブですナラティブとは物語つまりその語りを生み出す解釈の枠組みの事、ビジネス上では専門性職業倫理組織文化などに基づいた解釈が典型的である

つまりナラティブとは視点の違いにとどまらずその人たちが置かれている環境における一般常識のようなものなのです。

こちらのナラティブとあちらのナラティブに溝があることを見つけて、溝に橋をかけていく事が対話です。

●適応課題の4タイプ
①ギャップ型
実際の行動と価値観にギャップが生じる
②対立型
互いのコミットメントが対立するケース
③抑圧型
いいにくいこと言わないケース
④回避型
痛み忘れる伴う本質的な問題を回避するため逃げたり、
別の行動にすり替えたりするケース

●溝に橋をかける4つのプロセス
1.準備ー溝に気づく
自分のナラティブを一旦脇に置いてみる
2.観察ー溝の向こうを眺める
相手にはどんなプレッシャー責任仕事上の関心があるかそれはなぜか観察してみる
3.解釈ー溝を渡り橋を設計する
相手のナラティブの中に飛び移って相手がどんな状況で仕事をしているのかをシュミレートするそこから自分が言っていることをやっていることがどんなふうに見えるかをよく眺めてみる
4.介入ー溝に橋をかける
具体的な行動

●上司が無能だからMBAを取りに来たというナラティブ
上司は自分の意見を通すための道具なのか

●営業部と製造部の例
・自分は安全なところにいて相手にリスクを取らせるという関係に
なっていた可能性がわかる
・アドバイスをくれる協力者にたどり着けないという事は、
どこかでまだ自分が既存のナラティブに囚われすぎている可能性があります

・会社の中には何かをやるためのリソースが実はたくさんあるリソースがないように見えるのは実はこちら側が相手を解釈するならてるよ硬直化していたからである

●既存事業部と新規事業部の軋轢について
・新規事業部長は対話的な実践の中で、別の役割を発見することができた
①尖兵としてパイロット的に先に失敗をしたと言う情報を積極的に提供するインテリジェンスとしての役割
②なかなか既存事業の中で手が回らない人材育成の役割や、他の事業部でやりにくい事業の実験を引き受けるなるなど

・つまり新規事業として成功すれば財務的な成果がうまくいかなかったとしてもそれはいち早く事業展開に必要な情報得る上で有用な情報源になる
・大事な事は必ず新しい取り組みを盛り込んでいること、なぜなら既存事業部と新しい関係性を作っているから

●溝に橋を掛けるための4つのプロセス

1.準備ー相手は問題のある存在ではなく別のナラティブの中で意味がある存在として認める
2.観察ー関わる相手の背後にある課題が何かをよく知る
3.解釈ー相手にとって意味のある取り組みは何かを考える
4.介入ー相手の見えていない問題に取り組みかゆいところに手が届く存在になる

●大企業病なのは実は提案を妥協した側も同じでありそこに加担していることに気がつく必要がある
●立場が上の人間を悪者にしておきやすい弱い立場家の正義のナラティブに陥っている
・3回実施された「勉強会」の持つ意味
それは新しい解釈の枠組みを共有していく取り組みからスタートすること

・自分のナラティブを一旦脇に置く
・相手のナラティブになって考える

●インテルの話
DRAMから撤退してCPUに転換できた話
ミドルマネージャーたちが会話を続けたから。具体的には財務担当生産管理担当のミドルマネージャーたちが机を囲んで徐々に築き上げていったから。

●「リーダーの現場力」の迫俊介さんの話
現場が腐っていたわけでもなければ経営が怠けていたわけではなく現場と経営をつなぐ配管が腐っていたと言うわけである

・部下の能力を向上させようと言うナラティブを一度脇に置いた上で、対話のプロセスを大切にしながら、部下が仕事のナラティブにおいて主人公になれるように助けるのが上司の役割

●レッドハット社のジム・ホワイトハーストの話
デルタ航空からレッドハットにやってきた当初、調査レポートの指示を出したら部下は「それは意味がなさそうだと判断したのでやめておきました」と言う返事であった。
だが最終的にこのチームの判断は正しかった。
観察から得たことを解釈して「私自身なぜその仕事に取り組むべきか十分に説明できていなかった」との気づきを得た。

●ナラティブ・セラピーの臨床心理家のトム・アンデルセンの家族療法
「代わりに」から「加えて」に変えたところ、反発がなくなった

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Posted by ブクログ 2020年05月23日

ナラティヴアプローチを経営学における組織論に持ち込んでいて、わかりやすく、すっと読めました。
対話やナラティヴアプローチを、こういう形で接続させればいいのか、という点がおもしろかったです。

あとは、組織における「戦略」という言葉の持つ暴力性を指摘している点です。
経営戦略室などの戦略を立案する組織...続きを読むと、その戦略を実行する組織に分かれる場合の、戦略に従わないことを暗に否定してしまう部分ですね。

それは、治療的「介入」という際の、「介入」のもつ言葉の暴力性からも着想を得ている点でもあります。

上司が部下に与える指示命令や人材育成の観点の中に、良かれと思って暴力的な余地が入り込んでいないかを、ナラティヴアプローチの視点から、柔らかく指摘している点が好感を持てました。

あとは、なんといっても、本書のおわりにの章ですね。
さらりさらりと読んでいって、おわりにで、急に涙がこみ上げてきました。
ずるいわぁ。こういう仕掛けは。

本書を構成している背景には、べてるの家の実践に学んだ筆者の姿勢があるのと、おわりにで述べられているナラティヴの影響がいい感じに響いていますね。

「わかりあえなさ」を出発点にしながら、
やわかく橋をつないでいく姿勢が、
昨今の組織論の中に自然と入ってきていることを、とても頼もしく感じますし、これからの未来が楽しみでもあります。

”誤解のないように申し上げますが、能力開発が無駄だと言っているわけではありません。それ以前に、仕事におけるナラティヴを形成していくことが疎かになっているという問題があると言っているのです。だから、上司の視点と尺度で「部下の能力を向上させよう」というナラティヴを一度脇に置くことが大切なのではないでしょうか。一度脇に置いた上で、対話のプロセスを大切にしながら、部下が仕事のナラティヴにおいて主人公になれるように助けるのが上司の役割なのではないでしょうか。”
(p.124)

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Posted by ブクログ 2020年05月14日

人はそれぞれ異なるナラティブを持つ=「わかりあえなさ」があるという前提に立ち、共に働くためにはどうすればよいかを説いた本。ここでいうナラティブとは狭義の「語り」ではなく「解釈の枠組み」のことで、文脈と言い換えてもいいと思う。

最も印象に残ったのは、「自身のナラティブの偏りと向き合うこと」。中立な人...続きを読む間はこの世界には存在しない。自分の偏りを認めた上で対話を実践していくことは惨めに感じるかもしれないが、重要なことである。

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Posted by ブクログ 2020年05月09日

1番心を打ったのは、補足と思われるパートだった。

まとまった確かなものではなくても、理想はきっと自分の心の中にあって、だからこそ皆悩むんだ。理想と現実とのギャップを埋めるのは困難で、諦めることが当たり前になる。だからしんどい。面白くない。
でもそれは、常に誰かに諦めろと言われている訳ではなく、諦め...続きを読むないといけないんだと、環境に刷り込まれているだけなのではないか。

ああ、立派なものではないけど、私が理想としているものがあるんだ。そう。あるんだ。それを悩みながら諦なきゃいけないって思い込んでるんだ。
そう思ったら涙がでてきた。
自覚したことで、これからの取り組み方を変えられるかもしれない。

(本題の内容も参考にしたい内容ばかりでした。)

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Posted by ブクログ 2020年05月06日

技術やノウハウでは解決できない適応課題を準備、観察、解釈、介入の4つのステップで解決していく。キーワードとなるのは「ナラティブ」である。ナラティブとは物語、その語りを生み出す「解釈の枠組み」であり各々が持っている。このナラティブが各々違うため、溝ができ適応課題が発生してしまう。具体的な解決ステップは...続きを読む以下の通り。

準備(溝に気づく):相手の価値観、相手のナラティブとの間に大きな溝があることにきづく
観察(溝の向こうを眺める):相手の「言動」「ナラティブ」を観察する
解釈(溝を渡り橋を設計する):相手のナラティブから自分を見てみて、どこにどんな橋をかけるか設計する。
介入(溝に橋をかける):橋を架けてみる。行動に起こしてみる。

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Posted by ブクログ 2020年05月03日

対話をするということは、「私とそれ」の関係から「私とあなた」の関係へと、関係性を作りかえること。もし自分が相手の立場だったら、と考え、相手の中に自分を見出すことが、連帯する、つながるということ。

根底にある社会構成主義の考え方、その立場や状況によって人のあり方が決まる、というところが自分の大切にし...続きを読むたい考え方と共通していたので、考えていることがすっと言葉になって入ってきた。

ポイントは『自分のナラティヴを脇に置いて、相手の置かれている立場や状況、言動を観察すること』これに尽きるかと。私は『正しい説明という暴力』つまり正論を押し通そうとする癖があるので気をつけよう。

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Posted by ブクログ 2020年04月26日

社会構成主義の考え方をビジネスに取り入れた本。内容自体に目新しさは無かったが、参考文献が明示されていたのでとても勉強になった。

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Posted by ブクログ 2020年04月16日

一貫して対話の重要性を説いた本。
対話とは一言で言うと新しい関係性を構築することであり、
お互いにわかりあえていないことを認め知識の実践を行うことと定義されていた。
ナラティヴ・アプローチと表現していたが
要するに相手には環境や立場などによって理性が働くので
それを加味してコミュニケーションを取った...続きを読む方が良いと言っていると捉えた。

学び①
自分の理性に気づいて、相手の理性を理解した上で
対話をしていくことの重要性は理解していたが
今回の大きな学びは
対話をする前にやるべきこととして、相手の状況を事実としてちゃんと観察することが大事だと言うこと。
想像はするけど観察は軽視してたなと。
想像はつまり仮説でしかないのでその精度を高める意味で
冷静に観察するフローを導入するのは有効と感じたのでやろうと思った。

学び②
自分の理性が相手に押し付けになる可能性については
今は結構気をつけているつもりではあるが
今となってはある程度上の立場になってしまった自分にとっては
「後輩が意見を言いにくい」という後輩側に強く働く
理性がある分、
みんなよりもより気をつけないといけないのだなと再認識できた。

学び③
事例が色々書いてあったが、気をつけているつもりの自分でも
かなりのケースで思い当たる節があって反省した。
中でも例えば、新規事業(組織デザイン)について思ったのが
自部門の能力が落ちるゆえに、安易に人を放出できないと考えたことがあった事実。
これは自分が自部門のトップという意識から出てきている自分の都合が入っている。
「総論賛成、各論反対の状況」になりやすいと言っていたが
まさにその一例だということに気づけた。
解決策は妥協ではなく、双方の利を満たすことを
追求していきたいと思った。

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Posted by ブクログ 2020年03月28日

仕事でも普段の生活でも、自分の意見が受け入れられなかったり、相手の意見が理解できないことがあります。

本書でその意味と解決策を教えてもらえた気がします。

人は皆、弱さを抱えている。並走する「対話」の実践学。

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Posted by ブクログ 2020年02月22日

全体を通して合意できる本。語り口も好き。

分かり合えなさ、対話、ナラティブ、これに尽きると思う。

ただ崖と橋のメタファーじゃない方が良い気もした。

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