【感想・ネタバレ】他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月20日

以前職場の先輩から勧めていただいて、お借りした本。あまりに納得感があって、ついに自分用に購入しました。そして再読。うん、買ってよかった!

日常でも、仕事でも、人との「分かり合えなさ」って誰でも感じると思う。相手が言ってることは正しいんだろうけど「なんか違うんだよな〜〜」って感覚とか、違和感とか。
...続きを読むわたしは極力、何事も平和に円滑に進めたい。だから何か違和感感じても「それわかんないです」とかって波風立てるのも嫌で、面倒になるのは避けちゃいたい。

別にそれも悪いことじゃないし、自分のペースを守るためには必要なこと。だけれど殻を破らないと進歩はないし、組織もコミュニティも強くならないんだな、と再認識できました。

大事なのは自分と相手のナラティブに橋をかけるための対話。表では語られている言葉の背景には、語られていない別のことがある、と知ること。観察して、踏み込むこと。
これをいざ行動に起こすには、まだまだ難しくて勇気がいることだと思うけど、せめて一歩は踏み出したい。

1冊分丸ごと、ページめくるごとに私のために書かれた本なのでは?と刺さまくってました。まだまだ学ぶべきことがたくさん!ひゃー!

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Posted by ブクログ 2023年10月01日

タイトルからかなり前から気になっていた本で、思い切って購入して読んだら期待以上の本だった。
内容はとてもわかりやすい表現で書かれていて読みやすいし、内容も理解しやすい。「対話」の重要性を日々感じているが、そこでの新しい考え方や大事なポイントが心に響いた。なるほどと思えたり、反省する部分が多すぎて、そ...続きを読むの都度読むのをやめて考えさせられるから読むのには思ったより時間がかかってしまうほど。この本で学んだことを実践していきたい。人間関係に悩むひとにもそうで無い人にも新たな気づきを得られる良本。超おすすめです。

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Posted by ブクログ 2023年07月01日

ナラティブ・アプローチによる対話から、相手のナラティブを理解し、自分のナラティブとの間にある溝に橋を渡していくことで他者と協調していくという趣旨。意見が対立した時に、相手にとっての合理性に思いを馳せることが大事。理論的な裏付けがありつつ、筆者の優しい語り口に惹きつけられる。

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Posted by ブクログ 2023年04月06日

ナラティブアプローチについて学ぶことが出来る
良書!イノベーション推進時に既存部署との衝突を思い出し、あの時このアプローチが出来ていたら...と思える本

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Posted by ブクログ 2023年03月21日

既存の方法で解決できる問題を技術的問題。
既存の方法で解決できない問題を適応課題と呼ぶ。
適応課題を解決するためには本書では対話を用いる。こと対話は新しい関係性を構築することをいう。
お互いに分かり合えていないことを認めることが対話には必要。

一旦相手がなぜそのように主張するか考えてみる。

相手...続きを読むを変えるのではなく、こちら側が少し変わる必要がある。こちら側のナラティブを変える必要がある。ナラティブとは、物語、その語りを生み出す解釈の枠組みのこと。

溝に橋をかけるプロセス。
1.溝に気付く。
相手と自分のナラティブに溝、適応課題があることに気付く。
2.溝の向こうを眺める。
相手の言動や状況を見聞きし、溝の位置や相手のナラティブを探る。
3.溝を渡り、橋を設計する。
溝を飛び越えて、橋がかけられそうな場所やかけ方を探る。
4.溝に橋をかける。
実際に行動することで、橋、新しい関係性を築く。

私とは私と私の環境のこと。つまり個人だけを見るのではなく、その環境も見る。

誰もがそれぞれのナラティブを生きているという意味で偏った存在。まず自分の偏りを認めること。そして対話を実践していくことは、惨めさをも受け入れながら、何かを生み出そうとする大変偉大なこと。

妥協と対話は違う。

オンラインや、SNSなどで弱いつながりは増えているが、その弱いつながりを機能させるための強いつながりをしっかり作っていくことが重要である。

対話は、不要な対立を避けるための行動。

著者は本書を通じて一貫して観察せよ。見えていないものを見よ。と書き続けている。

あれかこれか。から、あれもこれも。という思考に移行する。

非常に自分にはしっくりきた書である。
傾聴というテクニックの背景にこの対話の姿勢があることが大切なのだろう。
対話、ナラティブを理解することは人生を通じて有意義な考え方だと思う。

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Posted by ブクログ 2023年03月12日

経営、組織論をかなり実践的に書いてくれている。
具体例と共にかなり現実的な内容と感じた。
どんな場面、立場でのコミュニケーションにも当てはめられる。
対立的な対話にならない為に、自分のナラティブは一旦「脇に置いといて」相手のナラティブを理解する事。
砕けた言い方で、「相手を思いやって、理解する事から...続きを読む始める」って事かな。
怒りや、嫌悪、批判は無知から起こるのかも。

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Posted by ブクログ 2023年03月03日

福祉や医療領域では良い実践も見られるナラティブアプローチを組織開発に取り入れるにはという話。お互いの見えていることや考え方が違う状態でそれぞれの立場からの「正論」をぶつけ合っても解決しないので相手の立場を観察し溝に橋をかけることを考えよう、と。この本を読んで組織の顕在化している問題が今すぐに解決する...続きを読むというものではないが、この本の保留・観察の態度を重要なものと受け止める人が増えることには大きな価値がある。また組織あるいは社会における「私とあなた」「私とそれ」の関係のバランスや使い分けは非常に考えがいのあるテーマで引き続き考えていきたい。

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Posted by ブクログ 2023年01月22日

組織の中で他者と働くために必要な事をまとめられた本。内容は会社組織を例にあげて説明されているが、プライベートでもそのまま適用できる考え方で、とても参考になった。
誤解を恐れずに端的にまとめると、自分の理解は以下の通り。

人や組織にはそれぞれ個別のナラティブ「物語の語りを生み出す解釈の仕組み」を持っ...続きを読むており、そのナラティブに従って主張を行う。そのナラティブにギャッブがある状態で議論しても、噛み合わない。
ナラティブに差があるのが当然と理解した上で、自分のナラティブを一旦脇において、相手のナラティブが何なのかを探り、相手の立場に立って相手が良いと思えることが何かを考える。それを後は提案、実行していくと言うもの。
中々難しい事かと思うけど、それを粛々とやっていけることが、成功につなげられる数少ない方法であると思った。

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Posted by ブクログ 2022年12月05日

同世代ですが,苦労が身になっている。そして,人文知を経営学に生かすことのひとつの卓越した実例だと思う。山口周は著者の爪の垢でも煎じて飲めば良いと思う。

「技術的問題」と「適応課題」
はロナルド・ハイフェッツから。

「私とそれ」
「私とあなた」
はブーバーから。

「対話とは,自分の中に相手を見い...続きを読むだすこと,相手の中に自分を見いだすこと」
つまりは,「相手が,私であったかもしれない」という関係性の構築。

「ナラティブ」とは物語,つまりその語りを生み出す「解釈の枠組み」

ナラティブの溝に橋を架ける4プロセス
①準備「溝に気付く」
②観察「溝の向こうを眺める」
③解釈「溝を渡り橋を設計する」
④介入「溝に橋を架ける」

「眺める」と「見つめる」

対話のプロセスは繰り返す

反脆弱性

社会構成主義

ナラティブ・アプローチ

中立な人間は原理的に考えてもこの世界には存在しません。誰もがそれぞれのナラティブを生きているという意味で偏った存在であり,それは自分もそうだということです。

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Posted by ブクログ 2022年11月25日

難しそう、と構えて読んだけど、
一気に読めました。読みやすかった。
内容も難しいことは書かれていない。
でも、
難しい。
そんなお釈迦様みたいになれるのだろうか?
「マウントをとってくる」みたいな、
総合格闘技用語が普通に使われる現在、
そんな相手に対話できるのだろうか??
考えさせられた。
でも、...続きを読む読んでいて、
否定的な気持ちにはなりませんでした。

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Posted by ブクログ 2023年07月16日

audibleにて再読

これまた相手の心を理解して擦り合わせる
って事なんだね

自分の事は一旦脇に置いといて(準備)
相手をみて(観察)
相手がやりたい事、自分にしてほしい事を理解し見極め(解釈)
行動、または交渉(介入)

そこにオプションとして、
共通の成果を設定し、新しい取り組みを盛り込ん...続きを読むでいくこと
鴨頭さんも言ってたビジョンってやつだね

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月21日

今の自分の状況で読めて良かった本。
対話で分かり合えなさを埋める。
溝に気づく、溝の向こうを眺める、溝を渡り橋を設計する、溝に橋をかける。
大切にしたいこと、
着実に歩みを続ける、逆境の中でもへこたれずに対話に挑み続ける、苦しみの中にある人に手を差し伸べる。

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Posted by ブクログ 2024年03月22日

プライベート・仕事に関わらず社会と関わる中で壁にぶつかったり不満を抱いた際に他者を変える事は難しいが自らが変わる事で解決する事があるとよく耳にするが、この考え方のより深い部分が知れる書籍。

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

自分と相手に違いがあることを認識し、橋をかけていくナラティブアプローチの実践を説いた本。
ナラティブとは一人一人ことなる物語、つまり思考回路を持っていて、それぞれの個性や知識、立場により適用課題が異なる。故にその違いを認知し、相手の立場で観察して、解釈することで、両者の分かり合えるポイントに橋をかけ...続きを読む、介入するというもの。
実行にあたっては、相手の理解を得るために迎合するな、孤高を恐れず誇りを持って行け、と後段の著者の経験に基づくアドバイスは心打つないようである。決してノウハウ本に止まらない良本。

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Posted by ブクログ 2023年09月14日

仕事にしろプライベートにしろ、何かしら周囲との関わりや繋がりがある中で生きており、できれば良い関係を築きたいと願っている。

ただ、「どうしたらうまく関係を築けるのか?」について深く考える機会は少ない(私もそうである)。正しく言うと、機会はあるのかもしれないが、自身の感情や思考などのバイアスがかかっ...続きを読むた状態で考えているため、本当の意味で他者との関わりについて考えることができていないのだと思う。

結局のところ、意識することはできても実践することの難しさはどこまでいっても付き纏う。なぜ実践することが難しいのかというと、少なからず自らの非や至らない部分を認識し受け入れる必要があるからではないか。逆に言うと、受け入れさえできれば、良い関係を築きながら他者と働くことに大きく近づくことができそう。

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Posted by ブクログ 2023年08月05日

話しても分かってくれない…と思うことがよくあるのですが、相手の立場に立って考えてないことに気付きました。

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Posted by ブクログ 2023年06月07日

わかっているつもりだけど、実践が難しい。
実践するしかないのだけれど。まずは身近な人から対話をやってみたいと思います。

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Posted by ブクログ 2023年03月10日

対話とは「わたしとそれ」の関係から「わたしとあなた」の関係へと変わること。
「分かってくれるはず」「どうして分かってくれないんだ」「分かってくれないあいつが悪いんだ」ではなく、「あの人はどうして反対するのだろう」と相手の立場にたって考える。
まず、自分のナラティブを脇に置き、相手のナラティブにたって...続きを読む考える。
そうすることで相手と自分の溝に気づく。
溝が見えたら、どうすれば自分のナラティブから相手のナラティブに橋をかけることができるかを考え、実行する。

「全ての行動はその人にとっての善である。」ということにつながるなと感じた。

匿名で手軽に全世界とコミュニケーションをとることができるようになった現代だからこそ、より一層大切にしていきたい考え方だった。

全ての人々と上下ではなく対等の「あなた」として関係を築いていきたい。 

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Posted by ブクログ 2023年03月09日

感想
結論を留保する。表面に現れた言葉や思いは本質からずれている。対話を通してもわからないことはある。しかし対話を重視する風潮は必要。

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Posted by ブクログ 2023年03月06日

本文中では状況や背景を「ナラティブ」と表現している。
自身のナラティブとその正しさをぶつけ合うようなコミュニケーションを避け、相手を観察し、理解し、ナラティブに向き合っていくことこそが対話であり、組織を前にすすめるための手法であるという強いメッセージ性があった。
直前にネガティブ・ケイパビリティを読...続きを読むんでいたが、他者との向き合い方という点では近しい思想を持っているように感じる。
おわりにの中で語られるエピソードは重く、そこから紡ぎ出される「人間は弱さから逃れられず、自分もそうであったかもしれないということを認知する」という覚悟もまた重い。
伝わらなさを感じる人が読むと、様々な気づきを得られるだろうなと思った。

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Posted by ブクログ 2023年02月13日

当たり前のことを書いてるのですが、意外とその当たり前ができてないし、見落とすんですよね。

相手の選択や行動の背景を自分で勝手に決めつけず、相手の感情や行動の価値観に焦点をあてよう。

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Posted by ブクログ 2022年12月29日

語り方を変えることで、組織を変える。

今ある自分の「語り方=モノの見方」を脇に置き、
他者の語り方を知ろうと努め、
それぞれの語り方に共通項を見出し、
その共通項を共有していく。

ナラティブアプローチを組織論に適応した、
極めて実践的な本でした。

ただ、その具体的な実践が極めて難しいので、
...続きを読むというか、自分で考えるしかないわけですが、)
著者の次著『組織が変わる』も読んでみたいと思います。

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Posted by ブクログ 2022年11月26日

「私がもしも相手であったなら、同じように行動したかもしれない」と思えるような関係、という表現がなんだかしっくりきた。『他者と働く』というタイトルだけど、仕事の場面に限らず、生きていくうえでいろいろな場面で必要になることだと思う。対話やナラティブ・アプローチについてもう少し学んでみたいな〜。

【読ん...続きを読むだ目的・理由】本屋で気になったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.0
【一番好きな表現】現実は社会的に構成されている、社会の中身は会話である、だから、私たちは何を語るのかによって、現実を本当に少しずつだけれど、変えていくことができるかもしれない。(本文から引用)

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Posted by ブクログ 2024年03月02日

対話、dialogue

ナラティブ、物語、その語りを生み出す「解釈の枠組み」

対話のプロセス
1.準備│溝に気づく
自分から見える景色を疑い、自分のナラティブを一度脇に置いてみることでそこに溝があることに気づく

2.観察│溝の向こうを眺める
相手との溝に向き合い、相手の言動を観察し、相手のナラ...続きを読むティブを観察する

3.解釈│溝を渡り橋を設計する
相手のナラティブをシミュレーションし、自分がどう見えるかを眺め、新しい関係性を作る方法を構想する

4.介入│溝に橋をかける
実際に行動を起こし、新しい関係性を通してさらに観察する

この流れを繰り返し、新しい関係性を更新していく

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Posted by ブクログ 2024年02月24日

ナラティブを中心に所々良いことを言っている。文章は、口語調で後半は特にふわふわと抽象的な概念が述べられるため行ったり来たりしながら、哲学的。頭の体操をするには疲れる文章である。結局のところ、他者と働く、わかりあえるまでには時間がかかる。時間をかけて、じっくり観察しましょうということか。よく言えば、丁...続きを読む寧に書いていると言うことなのだが、もう少し話を要約してほしい。

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Posted by ブクログ 2023年11月23日

面白い人が読んでいる本は面白いの法則で購読。「わかり合えないことから」の平田オリザさんがオビのメッセージを書いてて、副題にある「わかりあえなさから始める組織論」にも興味を持った。対話のつもりが「人対物」になっているから摩擦が生まれる。不合理な意見対立はお互いに合理的だから。相手のナラティブを想像する...続きを読むこと、など。前半はとてもわかりやすく、思い当たることも多くて納得できる。後半の事例はややできすぎの感があったりするので、前半だけ読んでも十分。スタンフォード式対話術(なんでもスタンフォードなのはなぜだろう、、)にも紹介されていたテニスコート理論にも当てはまるもので、あちらでもこちらで言われているのなら、やっぱい正しいのだろう。参考になりました。

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Posted by ブクログ 2023年05月06日

分かり合えないのにはそれなりの理由があるということをわきまえないといけないなと改めて感じた。諦めてなにもしなくなったら何も変わらない、それは確かにそうだろう。

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Posted by ブクログ 2023年04月01日

そもそも他者とは分かりあえないものなのだから、いったん相手の立場に立ってみようという趣旨。「ナラティブ」=話し手の状況とが背景とかひっくるめたものみたいで、全編を通してベースになっている考え方だけど、「ナラティブ」って言葉を使わなくてもいけたのでは?と思ってしまった。「ナラティブ」って言ったら「機動...続きを読む戦士ガンダムNT」を連想するけれど、世の中的にはそっちの方がマイナーなんだろうな。

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Posted by ブクログ 2023年03月30日

単に視点を変える、想像するということではなく、「ナラティブ」という概念を起点にさらに踏み込んで、相手の側に立ち、橋を構築する。

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Posted by ブクログ 2023年02月27日

気づき
・わたしとそれ から わたしとあなた の関係性へ
・ナラティブ(一般常識、解釈)を一旦脇に置く
・溝に気づく 相手の状況しる 方法探る 実践

一度ナラティブから離れて相手を観察する

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