宇田川元一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
経営学者である著者が企業の問題解決のために対話を行う2on2についてその実践法と効果や体験談などを書いた一冊。
閉塞感のある企業の雰囲気を打破するために小さな違和感に気付くことと問題と向き合うことや自分と問題との関わりを見つけることやそのために2on2を行うことが効果的なことを丁寧に説明されていて勉強になりました。
気軽にできて続けやすいようにリフレクティングプロセスと当事者研究という二つの手法をもとに2on2は考えられていて、対話がディスカッションや雑談と違うことを知り、2on2からお互いのナラティブを理解することや他者の視点から問題を捉えることなど
全員で問題に継続して取り組むことで改善 -
Posted by ブクログ
思ってたよりは堅苦しくなく、読みやすかった1冊かな?
組織の「慢性疾患」(すぐ解決しないけど大きな問題)を解決するには、問題解決しようとせず、
対話にてその質や問題の本質を見ようとすべし、という一冊。
2 on 2は面白そうなのでやってみたい。しかしこれでいい方向に行くかどうかのイメージが出来ないのが少し不安。あと本書にも書かれていたが、これがどれくらいの企業に受け入れられるかどうか。
【2 on 2の内容】
当事者、当事者と関係のある人、部外者1名でαチームとβチームにわける。αが関係者、βが部外者側。各チームで話している時は口を挟まず、問題解決しようとしない。最後に見えてきた問題の本質に名 -
Posted by ブクログ
ナラティヴ・アプローチ、より具体的には、リフレクティングや当事者研究、ナラティヴセラピーの外在化などを組み合わせて、組織のなかで使いやすい形に整理した2on2という手法を紹介している。
一言でいうと、そんな感じ。
書いてあることには共感するところも多いのだが、なんだか違和感を感じるところもある。
多分、組織の問題を慢性疾患としてあつかう比喩に違和感があるのかな?「組織が問題ではなく、問題が問題である」という立場とはやや違う感じかな?
また、「問題」の外在化として、「妖怪」のネーミングをするというのも、今ひとつ、ピンとこない。多分、深刻になりがちなテーマをユーモラスに話すための工夫だと思 -
Posted by ブクログ
1on1が苦手な人、組織向きの本と感じたが、2on2の手法は有用ではあると思う
・弱いシグナル(顕在化した問題)の重要性を理解し、積極的に対応する
・問題をすぐに解決しようとしない。慢性的な疾患を多面の視点から掘り下げる
・対話にのぞく人間は感情や主観を大切にする
・互いに分かり合えているという組織は脆弱(本質的な課題や議論から目を逸らす)
・慢性疾患を妖怪に喩えることで、問題の外材化を行なう(構造的課題に落とす)
・反転の問いかけが有効「どうすればこの問題はより起こりやすくなるか」。問題のトリガーの発見と、問題への当事者意識(自分も一因)を高めることができる