若月京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ天使長・ルシフェルは、退屈な毎日の繰り返しに飽き飽きしていた。
他の天使は最高位の自分におべんちゃらを使い、何とか気に入られようとしてくるし、悪魔は天界に攻めてくるけれど、てんで弱くて相手にならない。
まったくもって何の刺激もない日常にうんざりしていた。
そんなある日、仕事である天使の孵化に立会いに行くと、生まれた子は神の祝福を受けながらも天使であるのにも関わらず、黒い髪に黒い翼をしていた。
金や銀の髪に白い翼を持つものしかいない天界において、その姿は忌み嫌われるものでしかなく、他の天使に処分されてしまうところだったのを、ルシフェルがノエルと名づけ、引き取ることにした。
成長したノエルは、その姿かたちから他の誰にもそっぽを向かれていたが、唯一自分を愛してくれるルシフェルに無条件に信頼を寄せていた。
ルシフェルもまた、そんなノエルに癒されていた。
ところがそんなある日、ルシフェルが留守中に、ノエルが天使長の権威を損ねるとして襲われ、翼を折られ、天界を追われてしまう。
慌てて戻ってきたルシフェルに間一髪のところを救われるけれど、ルシフェルはそんな天界に嫌気が差し、昨日まで敵であった魔界への移住を決意する――
という話でした。
今まではどちらかというと親愛の情を抱いていた二人が、相手を失うかもしれないという恐怖から、互いを想う気持ちがもっと強いものだと自覚して――という話でした。
なんというか、ノリは軽めで比較的楽しい話でした。
互いに相手一人しか心を許せる相手しかいなくて、その相手を失わないために天界から魔界へ移住するってなると随分センチメンタルな話に聞こえるんですが、実はまったくそんなことはなくて。
ルシフェルは天界にいた時から、相当に“いい”性格をしていたので、魔界に来ても何の違和感もなく、むしろ魔界の方が水があってるくらいに生き生きしている――
隠していた性格の悪さ全開。
なので、そんな切なくなるようなシーンはほとんどなく、楽しく読めました。
もちろん、そんなルシフェルに育てられたのだから、ノエルだってただの守られるおとなしい子じゃなくて、言うことは言う子で――
ちょっと切ないけど、結局ラブラブなバカ話を読みたい方にはオススメします。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ小さい子供を助けるために、車にぶつかってしまった幸永が、次に目を覚ました先は、泉や神殿があるまったく知らない場所だった。
おまけに目の前には大きな虎がいた。
幸永は虎に「神子」と呼びかけられるも、幸永にはまったく心当たりがない。
いったいそれはなんのことで、自分はどこに来てしまったのだろう?
不安でいっぱいの幸永に、その虎――レイモンドは、自分は人虎族の王だと告げる。
そこは日本ではなく、人間とは微妙に違う一族が住む世界で。
人虎族であるレイモンドは、人の姿と虎の姿と両方をとることができる。
そして、幸永よりもずっと大きくてたくましいのに年下である。
そんなレイモンドと共に、謎の国で暮らすことになって……という話でした。
おそらく、幸永が飛ばされたのは、死後の世界の一つで。
現実世界の幸永は、もう死んでしまっているので元に戻ることもできなくて、そしたら当然不安だから、誰かに頼りたくなるだろうし。
おまけに、人虎族と対立する人熊族に攫われてしまって……という災難まであって、結局幸永はレイモンドとラブラブに……。
深く考えなければ十分に面白い話だと思います。
ただ、自分がこういう立場に立たされたらきっとめちゃくちゃ不安だろうなー……とか、いろいろ考え出してしまうとあんまり楽しくない状況だな、と思います。
幸永みたいに家族思いだと特に。
でもまぁ、幸永は前向きに頑張っているので、それにケチをつけるのもよくないと思うので、これはこれで有りなんだろうなって思うことにします。