マーク・チャンギージーのレビュー一覧

  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    こりゃあすごい本を読んじゃったな。ヒトの視覚認識に関する教科書が書き変わるような定石破りの仮説が目白押し。目のウロコは4枚落ち。開き両王手の飛車角取りだ。
    著者は冒頭でこんな事を言う。ヒトの視覚は四つの超人的な能力を持っている。テレパシー、透視、未来予見、霊読(スピリットリーディン...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    視覚に関するなぜ?を説明する本です。とても面白く、新しい発見に満ちています。

    「どういう」仕組みか?に対する説明ではなく、「なぜ」そのような仕組みなのか?に対する説明がなされている点に、本書の特徴があります。
    そしてその説明が軒並み突飛で、今まで学校で学んだことを覆すようなものなのです。

    「なぜ...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    テレパシー、透視、未来予見、霊読といった超能力のように思われるものが実は人間の目には容易く、日常的に行われているという目からウロコの内容。キャッチーで、目を引くテーマに終始せずに、確かな学術的証拠や実験データを豊富な図やグラフでわかりやすく提示されており非常に読みやすい。本書を読めば、普段私たちがど...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    アメコミのヒーローのような超人的な能力を、見方によっては人は既に持っているのだぞ、という趣旨から始まり、目(と文字)がいかに進化し、能力を獲得して今の我々の顔にハマっているのか、ということが書かれている本。

    個人的にはテレパシーの一章が一番興味深かった。次点で未来予見。
    円城塔さんがこの本のSF風...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    視覚についての新たな視点。大変興味深く面白く読ませていただいた。この本を読むことで見ることの視座が変わる。
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    ヒトの視覚について、発達した色覚、前方につく両眼、錯覚、表記の読み取りに着目し、従来の説を丸々ひっくり返す論で進化の駆動力を考察した本。

    通説「色覚は果実を発見するのに優位」
    →違う、「相手からの情報受信の高度化を目的に、肌の色をよく見るた目に発達した」
    ⇒なぜなら、ヒトの目は、肌色近辺のスペクト...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    ヒトの色覚はヒトの肌の色の変化をしっかりと見分けることを基準に定まった。であるから、それ以外の色の見え方は偶然の産物。りんごが赤く見えるのも、その色覚の進化の結果であるらしい(場合によれば黄や緑に見えるようになったかもしれない)。肌の色は血流量や酸素飽和度の変化により変わる。それが健康保持や生命保持...続きを読む
  • 〈脳と文明〉の暗号 言語と音楽、驚異の起源
    『ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ』の作者による「音」と「言語」の話。
    『ヒトの目…』で思ったんだけど、この作者は「ヒトが今使っている機能(文字を読むとか音楽を聞くとか)は、元々ある機能(敵を見つけるとか同族の状態を知るとか)を転用したもの」というスタンスでずっといる。
    前作が「視覚」で...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    なかなかおもしろい視点で描かれており、読後に子供に話してみた。目にはテレパシー、透視、未来予見、霊読の4つのがあるそうだ。

    透視がいちばんへぇと思えたし、子供も同じ感想だった。次に未来予見。脳科学の世界とつながる。ホモサピエンスは生き延びるために透視し予見するのだ。

    見る、観る、視る、診る、覧る...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    ・人の眼は、人の肌の色の変化を捉えるように進化してきたか、なるほど。さすが社会的生物。
    ・顔の前に二つの目があるこの形態、立体視のためではなく、(目と目の間隔も小さい)障害物の向こうを透かしてみるために有利か、一理あるな。
    ・錯視は見て処理している間に過去になる現在(未来)を見るための情報処理(未...続きを読む
  • 〈脳と文明〉の暗号 言語と音楽、驚異の起源
    言語と音楽の起源についての仮説と検証。おそらく言語も音楽も持っていない現生人類と現在の人類は機構的にはなんら変わりはないのに、なぜ現在のヒトは言語や音楽を理解できるのか。
    自然を利用して生まれ、自然と別の実体となって進化を続けている”文化”というものに実感を持った。面白い。
  • 〈脳と文明〉の暗号 言語と音楽、驚異の起源
    「ヒトの目、驚異の進化」の著者の続編的な作品ということで読んでみたが、予想を裏切らず前作同様とても興味深い内容に満足。言語と音楽の起源をオリジナリティ溢れる仮説に基づき、独自の定量的・科学的アプローチを用いて考査、理論構築していく。文化は自然を模倣しており、文化と人間は共進化の関係にあるということに...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    認知と進化について独創的な研究で知られる進化神経生物学者である著者の学術論文をベースに、ユーモアたっぷりの語り口と、様々なデータを駆使した推論により、ヒトが色を知覚する能力を発達させた理由、どうして両目が前向きについているのか、なぜ錯視が起こるのか、どのように読字の能力を獲得したのか、についてこれま...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    著者の「目」に関する執着というか、エネルギーには感服しました。そして、一人の科学者の生涯をかけさせる深淵なテーマを目が持っていることも分かりました。

    内容はちょっと分かりづらいし学術的な印象が強い本です。
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    理論神経科学者のマーク・チャンギージーが、人の「目(視覚科学)」に関する独自考察を論じた一冊。感情を読むテレパシーの力、未来を透視し予見するする能力、人が文字をうまく処理できる理由だったり、人の視覚が持つ「力」が写真・図解を交えて大胆な仮説をもとに語られる。第2章の透視能力の部分、結構簡単に実践でき...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    パルスオキシメーター。
    なんで挟むだけで酸素量が測定できるのかと長年モヤモヤしてたのでスッキリ。他の主張は納得までいかないが、そんな考え方もあるんか、覚えとこうレベル。
  • 〈脳と文明〉の暗号 言語と音楽、驚異の起源
    言葉を理解するということは脳の進化によるもの。基本的には生活音を聞き取る能力が発達したもの。それは音楽を聴くことも同じで、元を正せば生活音のリズムを聴いていること。言葉を聞いて理解できることを何も不思議に思わずに生活してきていたので、脳の神秘さを理解するとともに、まだ脳は進化の過程なんだろうなと思う...続きを読む
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    解説が分かりやすくて助かった。
    頻繁に出てくる図や表を理解するのが大変だった。(理解できていないものもある。)

    当たり前になっている事を、そういえば何故なんだろう?と改めて考えるきっかけになった。
  • ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ
    視覚に関する常識的理解をひっくり返してくれる面白い本。
    個人的に面白かった点は、色の認識について書かれた第一章。青-黄の軸と赤-緑の軸があるから、感情や体調の変化を読み取れるということだったが、肌の色をイエベ、ブルベに分ける理由もそれで納得できた。そして、肌の濃淡に関わらずスペクトルは同じ、なのに自...続きを読む
  • 〈脳と文明〉の暗号 言語と音楽、驚異の起源
    言語は自然界の物理現象の音を模倣しており,音楽は人間の動作音を模倣しているというユニークな説を提唱している.実際の言語と自然界のデータをもとに議論しているが,提唱している説が奇抜なために,使用されているデータも偏りがあるようなときもあるように感じた.しかし,言語の発音には一定の法則が感じられるように...続きを読む