関口涼子のレビュー一覧

  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    食を「その時代の五感のアーカイブ」としてベイルートの街を捉えようとするアプローチが新鮮。ベイルートの市井が脳裏に浮かぶような、不思議で曖昧で情緒的な文章がとてもすてき。

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    2025年05月29日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    部落を巡る筆者の回想のところで何故か涙が出た。不意に心の琴線に触れる詩の言葉。生きるうえでのガイドブック。

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    2023年03月19日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    ぐんま、ひゃくさいかんや、なんぶれあんごうや、あんきものいたかんぐあいはごいたがゆいかいしやくでなやんでいるひとおおいよ!わりとすぐほてるるかのこ、からかいとしてのはかどこに、なぜしんちようるいながさここはけどこ、おがながい、つがいもふくめて、めがかまぬるいかんがるう、だてどこまかおたていたにみずふくしのふくさみたまぐう、ふくろだぬやかたんやかんににて、しようぼうだいうからないのか、ものめつきいろぐろさ、やたいほつつに、いわしみつくろいだにへすぺす、すとれっつみさかい、さかいやすたぢいしたほうがいいよ!

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    2023年03月12日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    料理はプルースト効果の枠を超え、五感のアーカイブであると教えてくれた。
    私が作る食品が多くの人のアーカイブに残ることを祈る。

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    2022年05月01日
  • セロトニン

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    ウェルベック2冊目。この作家の文章は勢いがあってスルスルと読める。すぐそこにある社会の問題が小説の中にリアリティを持って感じられる。デカダンス、農家の問題、家族、孤独、鬱、ペドフェリア…

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    2025年11月07日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    フランス在住の著者が1か月半ほどベイルートに滞在し、料理をきっかけとして、ベイルートに住む人たちにさまざまな話を聞く。
    料理の思い出はもとより、内戦のこと、現在のレバノン社会のこと、移民とのかかわりなど、さまざまな話題が紡ぎだされる。
    文章で表現されるレバノンの料理はどれも美味しそう。レシピを調べて自分でも作ってみたい。

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    2025年06月28日
  • 離れがたき二人

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    私なら絶対に選ばない作品だが、フォローしてる方からの推薦で読んだ。結果、読んで良かったと思える作品だった。舞台は今から百年前のパリ、9才のシルヴィーがアンドレと会う所から物語は始まる。教会を中心とする封建的な社会の中で、慣習を恐れず常に自分を失わないアンドレが、私には眩しい。
    ボーヴォワールが親友に捧げた小説を彼女の養女が発表したもの。無機質なイメージのボーヴォワールの若き日の一面が垣間見れた様だ。

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    2025年05月02日
  • セロトニン

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    ウェルベック3冊目。
    毎度暗い話が多いけど、今回も暗い。
    それなりの学校に行って、それなりに仕事して、恋愛して…
    としてきたけど、充実感が得られない、ずっと頽廃的な雰囲気が漂う。

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    2025年03月09日
  • セロトニン

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    はじめてのウエルベック、衝撃的。
    日本人女性、モンサント、フランスの農業など気になるキーワードに惹かれて読み始めたが、
    賢いのにずるくて、流されやすくてまったく共感できないはずの主人公の思考に取り込まれた。
    不思議な読後感。

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    2024年06月25日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    パリ在住の著者がレバノンの大都市ベイルートに滞在し、「他者を内部に入れる」行為である食事と料理を通じて考えた、街と戦争と生活にまつわる321章。


    フランス語の著作が高く評価されているパリ在住の日本人が書いたレバノン滞在記。本書も元々フランス語で発表したものを著者自ら日本語に書き換えている。
    関口さんは1ヶ月半のベイルート生活にあたり、料理をテーマに本を書く決めた。滞在中は自炊せず、三食すべて土地の人と同じものを食べたという。他国での食事は「他者を自らの内部に入れ、受け入れられるか否か」を問う行為だからだ。
    並行してレストランガイドも作ったというから沢山の店に行ったのだろうが、本書はその食体

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    2023年12月27日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    レバノンという国、ベイルートという街のことをあまりにも知らなかったが、この本を読んだことで、もう少し関心を持っていきたい。

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    2023年09月23日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    2021年にフランスで出版され翌年に邦訳版が刊行…という、逆輸入のような本書。

    副題の「321皿の料理」だが、全て料理のレシピが書いてあるわけではなく、著者(作家・翻訳家。仏語と日本語で創作活動を展開)が現在住まうパリや取材で訪れたベイルート、日本での幼少期の出来事が321項目列挙されている。
    そんな不思議な番号の振り方・統一感がないようにも見える書き方に当初は違和感を覚えたが、次第に話の続きが気になるように気持ちが向いていた。

    「ベイルートの住民が食べる料理」をテーマに、2018年4月6日-5月15日まで取材・滞在することになった著者。滞在中はベイルートの人々が作るものしか口にしないとル

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    2023年06月28日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    革命前のベイルート、レバノンの滞在記。料理をテーマにして町を観察し人々と出会い、自分との人生比較をしながら熱い思いを本にしている。レバノンの香りが立ち昇って来た。できれば文中に料理の写真があればもっと分かりやすかったのにと思う。

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    2023年05月23日
  • セロトニン

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    ネタバレ

    22.9.30〜11.11
    夜中にテレビを無音でつけると落ち着いて〜って描写、鬱の時から個人的な習慣化してたから、ここまで人間の行動とか心理は似るものなのかと愕然とさせられた。どうしようもなくウエルベックの作品に共鳴する部分が自分の中にあるなあと、読みながら何度も思った。

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    2023年04月27日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    ベイルート作家協会に招かれたパリ在住の日本人作家が、1か月半の滞在についてフランス語で綴った本を自ら日本語に訳した本。
    副題の321皿の料理とは、レシピではなく、短く分けられた321の章のことだ。
    度重なる戦乱に街も文化も歴史も人心も破壊され尽くし、それでもなお「食べる」ことに心を砕き、生を楽しむベイルートの人々の生き方を、自らの祖母や母から伝えられた料理の記憶を繙き、からめながら語っていく。
    やがてそれは、ベイルートの人々と日本人との共通点への考察に及び、また、現代日本のあり方へのゆるやかな批判も含んでいく…というか、自らを顧みる材料になってくれる。
    とてもとても引き込まれた。
    彼女は資料に

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    2022年07月16日
  • 離れがたき二人

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    サヴァブッククラブで選書いただいた作品。

    自分では出会えなかったであろう一冊であり、出会えなかったら後悔したであろう一冊。

    半世紀以上の時を経て刊行されたふたりの物語に圧倒される。

    解説にもある通り、古臭いのは書かれている時代であって、描かれた友愛は決して古くなくむしろ普遍だ。

    アンドレはどうしたって死に向かってしまい、シルヴィーのほうが自由なのに彼女は彼女でアンドレに向かって見返りを求めない愛を注いでしまう。

    生まれる時代が違ったなら、ふたりはきっと思うままに生きられたのに。
    彼女たちがのような人がいつの時代もいたからこそ、こうして現代に繋がっているのかもしれない。

    2021年に

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    2021年07月20日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    滞在した961時間になぞらえた321章から成る。カタストロフや戦争ではなく、食から街のノスタルジーを追えば追うほど、逆に戦いとは切り離せない日常や文化、喪われた都市が色濃く感じられる不思議。食こそが身体を作っているのだ。

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    2025年07月18日
  • セロトニン

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    タイトルで興味を持ち気軽に読み始めたが、背景や文化、思想を読み解くのに時間がかかり、というか半分も理解できず、読み終えるまでかなり時間を要した。主人公の終焉に至る心理の流れ共感しにくく、読んでてひたすら疲れる本でした。初心者が気軽に手を出してはいけない書籍ですね。

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    2025年01月16日
  • 離れがたき二人

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    ボーヴォワールの未発表小説。実体験をもとに綴られた作品。作者の死後に出版される作品は、読者にとっては喜ばしいかもしれないが作者はどう感じるのだろうか、といつも考えてしまう。

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    2024年02月27日
  • ベイルート961時間(とそれに伴う321皿の料理)

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    読んでいると日本語の文章なのに翻訳っぽい。あとがきを読んで、これは著者がフランス語で書いた文章を自ら翻訳したとあった。そういうことか。
    料理よりも、生まれた国を離れる人が多いというレバノンという国に驚いた。

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    2023年07月26日