森鷗外のレビュー一覧

  • 杯(乙女の本棚)

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     乙女の本棚シリーズから、森鴎外さんと今井キラさんのコラボ作品『杯』です。今井キラさんは、このシリーズでは「待つ」と「女生徒」をすでに手がけてらっしゃいます。パステル調の淡い色使いが特徴の、可愛いイラストを描かれるイラストレーターさんです。この作品も、めっちゃ可愛く、“乙女の本棚シリーズ”らしい作品です。

     ストーリーにも触れましょうか!泉の水をキレイな銀の杯を持って飲みに訪れる7人の可憐な少女たち、そこに青い目をした異国の少女が小さな黒い杯を持って訪れます。7人の少女たちは、自分たちの持ってきた杯を異国の少女に貸そうとしますが…。

     最初に思ったのは、この泉の成分って普通の水なのかな??

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    2025年04月12日
  • 木精(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    子どものときに、Helloと言って返ってきた木精が、大人になると返ってこなくなるという不思議。他の子どもたちには返している木精も、今の大人の自分には返してくれないという事実に切なさを感じる。
    話の内容は、昔返ってきた木精が返ってこなくなった、というただそれだけなのに、イラストが美しすぎて、それだけで見ている価値がある。特に、男の子だった主人公に女の影が見え始める辺りの絵が、ホントの大人になってしまった感を醸し出していて、哀愁を帯びていた。
    大人になると、純朴さという美しさが失われていく。早く大人になりたいと、子どものときは願うけれど、消えていくものもあると思えば、限りない今を大切に生きることが

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    2024年02月14日
  • 高瀬舟(乙女の本棚)

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    教科書で初めて読んだときから、その悲しいストーリーと痛そうな描写でずっと忘れることができない小説の一つである。
    改めて読み返してもその感じは変わらない。
    弟殺しの罪で高瀬舟に乗せられた喜助の話をきいて、その不憫な境遇と顛末に懊悩する護送役の庄兵衛。「それが罪であろうか。」という問いと、朧夜の加茂川をすべって行く高瀬舟の静けさに、胸が詰まる。

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    2023年08月25日
  • 高瀬舟(乙女の本棚)

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    先斗町の小さな川が、高瀬川。保津川と同様角倉了以が作った川とは、知らなんだ。伏見迄通じていたとは。味のあるストーリー。何を持って満足した生活か。足るを知るとは、何ぞや。

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    2023年08月17日
  • 高瀬舟(乙女の本棚)

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    名作!
    罪を犯した罪人を島に送る船で、どの罪人も重たい表情なのに対して、この喜助はとても爽やかな顔をしている。
    不思議に思い、お役人様が喜助に話しかける。
    どういう事情なのか?と。
    弟は自殺しようと、クビに剃刀を当てていた。
    発見時にはもうかなりの出血量で、とても苦しそう。
    兄に剃刀を引き抜いて欲しいと、頼む。
    兄は弟が苦しそうなのを見て、医者を呼びに行こうとするが、弟は、このまま生き抜いても意味がないという。
    剃刀を引き抜いてくれた方が楽になると言う。
    兄は、弟の頼みを聞き入れ剃刀を首から引き抜くが、とにかく出血が止まらない。
    世話をしてくれる近所のおばあさんにも目撃されて、お役人に捕まって

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    2023年06月26日