ヤニス・バルファキスのレビュー一覧
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財政関係の本にしては文章が小説のようでとても読みやすかったのですが、馴染みのない固有名詞が乱発するので、いちいち調べたり確認をしたりしながらの読書となり、かなり時間がかかりました。
政治における新興勢力が様々な工作により分断させられていく様子に無力感を覚えますが、これを一つのケーススタディとして活か...続きを読むPosted by ブクログ -
題名通りとんでもなくわかりやすかった。
質問を出してたとえ話で答えていく形式。
特に、テクノロジーが発達して仕事が自動化するほど逆に経済が苦しくなる矛盾
仮想通貨が上手く成り立たない話
経済と宗教の関係
政治が経済に重要な役割を持っていること
漁師が魚を採りすぎてしまう話
など なるほどなあと思っ...続きを読むPosted by ブクログ -
知っているつもりだったことをさらに平易にわかりやすく教えてもらって、経済についての問題点(特に資本主義経済)がわかりました。普段聴いている融資、債券、インフレなどそう言われてみればそういうことか、と納得しながら読みました。さらにこの本では説明するだけではなく、先にも書いたように問題点も指摘しており、...続きを読むPosted by ブクログ
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経済学部出身ですが、大学時代にまともに勉強しなかったので、
大人になってから色々と疑問が出てきたことにスッとではないですが、
読み手に考えるように一歩ずつ誘導しながら、
答えを教えてくれる本でした。
最後は自身の生業をこき下ろし、
※厳密には、世間一般の経済学者は嘘ばかりついて、
政治的に関与してい...続きを読むPosted by ブクログ -
シンプルに面白かった。
著者自身の娘さんにあてて書いたとあるよう、経済学の本を読んでるとは思わないくらい読みやすかった。
『読みやすい=核心に触れない、あやふやに理論を書いて終わっていく。』ではなかった。
しっかりと著者がこういう考えを持っている。という一貫した内容でした。Posted by ブクログ -
高校の社会の授業はもう、これわかるように解説するだけでいいのでは?と思うぐらい基礎的な、そもそも論の難しい部分をわかりやすく書いてくれている。
現代に近づくに連れて、答えはないとなるがそれも個人的には良いと思う。Posted by ブクログ -
多くの経済学の本で最もわかりやすい本である。これを読んだら一般の経済評論家の話は誰も聞かなくなるどころか、金融機関や証券会社のアナリストがいう意見について、判断がつくであろう。
つまり経済のフェイクに対応する本である。卒論と関係なく、経済を知るための常識のような本になる。Posted by ブクログ -
とても面白かった。経済について、娘に語る口調のため難解すぎることなく、またストーリー性もあって、どんどん読み進めてしまった。この人の他の著作も是非読んでみたいと思う満足感だった。Posted by ブクログ
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イノベーションを促する為には考え形の異種混淆が必用らしいです。
日本人は年配者へ敬意を持つ道徳を持ちつつ高い均質性を持った民族であり、既存のパラダイムへ批判をしないが故にイノベーションが起きにくいようです。
解決案としては、多様性のある環境下での若者の教育を実施すべきとの事です。
私自身、海外...続きを読むPosted by ブクログ -
『「あんた。人が痛い目に遭ってるって時に、SF世界の夢物語は贅沢品だよ」聴衆のひとりが叫んだ。「資本主義とSFには共通点がひとつあります」コスタが冷静に答えた。「どちらも架空の通貨を使って、未来の資産を取引することです。たとえそれらのツールがいまだSF世界のものだとしても』―『第一章 現代性に敗北す...続きを読むPosted by ブクログ
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「黒い匣(はこ)」とは、管理者側もその全容を理解できないほど巨大で多くの人に影響を多大に与える重要なシステムのこと。
金融工学者が複雑化し続けるデリバティブを隅々まで把握できないことや、グローバル銀行、グローバル企業のCEOが自身の所属組織の全容と影響力を把握しきれないなどが”「黒い匣」と権力者の...続きを読むPosted by ブクログ -
ギリシャが破綻する間際の2013年の財務大臣に任命された著者がトロイカ(IMF,EU、ECB)を相手にしてギリシャの未来を守るために侃侃諤諤の議論をして戦い抜いたノンフィクションです。小説調で進んでいくので大変読みやすいです。このノンフィクションでは、小説ではとても書けないようなギリギリの状況で交渉...続きを読むPosted by ブクログ
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数字がとことん嫌いな私が、物語のようにするすると読めた経済学の良書。
経済学者を「科学者」よりではなく「哲学者」よりの存在だとするだけで、経済学がぐっと身近になる。
著者が10代半ばの娘に語るという設定が何より秀逸。
池上彰もそうだが、この年頃の子どもにわかるように、社会の大事なことを解説した本には...続きを読むPosted by ブクログ -
【偉大な悲劇作家たちが教えてくれたように、最高の権威とまったくの無力さの組み合わせほど、悲惨なものはないのだ】(文中より引用)
金融危機の最中にギリシャのチプラス政権の下で財務大臣を務めたヤニス・バルファキスが記した回顧録。EUエスタブリッシュメントとの行き詰まる交渉から政権内での駆け引き、そして...続きを読むPosted by ブクログ -
経済の諸問題について、馴染みやすい語り口で書かれた一般書です。
面白く読み通すことができました。
全てのものが商品化していくことで社会が大きく変化していったことや、商品価値が経験価値に勝るようになったことで環境問題が起こったことなどが印象的でした。
次は、より体系的な本を読んで、知識を固めてい...続きを読むPosted by ブクログ -
おもしろくて一気読みしてしまいました。
「私が絶対に嫌だし恐ろしいのは、気づかないうちに誰かにあやつられ、意のままに動かされてしまうことだ。」
「経済のような大切なことを経済学者にまかせておいてはいけないのだ。」 .
知ってよかったです。
知って意識して行動するのと、何も考えず行動するのは、全...続きを読むPosted by ブクログ -
市場、環境、いずれも経済と政治が絡み合う。価値=「市場価値」vs「経験価値」それは人間が利益を追求するようになった世界から始まり、競争により多くの格差を生むようになった。また、現実には「作物を収穫する能力があるのに、飢えた人たちに配分することができない社会」を作り出した、と言う。社会は「余剰」を作り...続きを読むPosted by ブクログ
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数字を使った難しい話じゃなく、よりシンプルにお金という存在がこの世界に生まれた瞬間から、それによって人の行動が操作され、またその人の行動によって、経済が動くという流れが面白い例を交えながら誰でもわかるように書いてあった。
楽しみながら読める経済の本Posted by ブクログ -
知人からオススメされて手に取った本。学部自体に経済学や倫理学を学んでいたので比較的理解できたし、面白く読ませてもらった。
ただ、経済学って何?という方が最初に手に取るには、難しいかもしれない。Posted by ブクログ -
なんかわかりやすかったけど、詳しい話はあんまり覚えていない。サピエンス全史とか銃・病原菌・鉄も一緒に読むとなかなかいいかもね。Posted by ブクログ