タケシマサトシのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
尻上がり調で面白くなったので、逆に評価に困る。二章あたりまでは古本屋にドナドナ予定だったのだけど。
不思議を扱う作品というのは、ある種のジャンルとして確立されていると思うのだけど、こうも後味が悪いエピソードを最初に持ってこられるとはね。
この手の作品は良い話でまとめる作品が多いし、目新しいと言えば目新しいが、良い印象は受けない。
文章も、欲しい言葉が足りてない一方で、無駄な言葉が多い。展開もしかり。煩雑で、シャープさがない。
二視点による物語は、特に一、二章で本当にわずらわしくて、しかも結局本質的には交わらないものだからイライラする。
三章からかなり身の詰まったものになったので、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回のアンティークは「入れたものが入れたまま保存される箱」、「巻いた人形が人間のように動き出す捩子と人間のように動く操り糸」、「望む夢を見せる香炉」でございます。
第1話 箱
猫屋敷に住む老婦人が箱に隠したのは、猫を捨てた母親に反抗し行方をくらませた幼女か、それとも……。
第2話 人形
アンティークに触れてしまった咲。アンティークにより人間のように動き出した人形の望みを叶えることは刻也に可能なのか。
第3話 夢
突然、恋人を失った刻也の後輩。失った恋人の夢に浸る彼女と目覚めさせたい刻也の物語。
第4話 眠り姫
第3話の香炉が残した灰で半日ずつ眠る刻也と咲。目覚めるにはキスが必要。相談で -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直、話の内容と執筆スタイルが合ってないように感じました。
一話一話の短編連続構成はキノの旅を彷彿とさせます、
あちらが完全な一人称視点であり、寓話に近い執筆スタイルを取ってるのに対して、
この作品は「何を主軸にしたいのか」いまいち見えてきません。
主人公陣が甘いちゃするでもなく、強烈な異能世界が広がっている訳でもない。
濃厚な心情描写を叩きつけられるでもなく、アンティークへの深い薀蓄を見せてくれる訳でもありません。
また、展開を急ぎ過ぎたというかなんというか、段取りに甘さを感じます。
一話で狙われ、二話で寝込むヒロイン。
なかなか王道な展開を辿ってるように見えますが、
主人公にしろヒロイ -
Posted by ブクログ
いつもどおり『アンティーク』に関する短編が4つ。
「影」「ギャンブル」「小指」、そして「秘密」。
刻也と咲のそれぞれが意識下ではその存在が大きくなってきていて、それぞれ話で二人の軽いラブコメ臭がハードな話を少し柔らかくしてる。
4つの話の中で異彩だったのが「小指」かな。
ツインテールな幼なじみとかいかにもラノベ的なキャラが出てきて、ゲストキャラである幼なじみ二人の恋の話。
明暗が分かれる結末というのはこの作品でよくあるのだが、そんなオチありかよと思うくらいの切なくて悲しい結末。
で、「小指」のエピソードに出てきたアンティークの指輪が咲の元に送られて、刻也と一騒動あるエピソードが「秘密」 -
Posted by ブクログ
今回も4編の短編からなる一冊。
話のオチになるどんでん返しの部分が今ひとつインパクトに欠けてる感じ。1巻での話のオチが予想外のものばかりだったので余計に…ね。
刻也のもつアンティークの力は既知ではあるが、咲も何かしらのアンティークを持っている感じ。そのモノや具体的な効果などはまださっぱり不明ではあるが、今後の巻で明かされる・・・・のかな?
オムニバス形式の話とはいえ、この物語の大きなキーとなるアンティークだったら物語の終わりまで判明しない可能性もあるけれど;;
3編目までが刻也視点、4編目は咲視点の一人称という話の形は基本スタイルとなるのかな。
刻也視点では咲というキャラクタは無表情で感情