いぬいとみこのレビュー一覧

  • ながいながいペンギンの話

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    これは凄い作品だ。と読みながらずっと思ってた。
    ストーリーラインの因果と起伏、この三幕構成の入れ子構造、構造自体の格子の堅牢さに鳥肌が立った。
    骨組みが素晴らしいからこそ物語も読みやすいしスッと入ってくる。
    あと絵もかわいい

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    2023年09月12日
  • ながいながいペンギンの話

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    タイトルの「ながいながい」に怖じ気づく子が多いんじゃないかと思うけど、実際は低学年からでも読めるような長さのお話が3つ。性格の違う兄弟の描写、人間も含めた他の生き物とのエピソードなど、どんな年齢で読んでも何か考えさせられることがあるのでは。

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    2020年07月26日
  • 木かげの家の小人たち

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    考えなければならないことがいくつかある。反戦文学であることは間違いない。なぜ、小人の子たちはアマノジャキと暮らすこと選んだのか。親はなぜ保守的で追従的な生を歩むのか。77日の試練は何だったのか。小人は良心の象徴のようだが、一日も休むことのできない具体的関わりでもある。その家族がなぜ進んで別れ別れになるのか。では、アマノジャキとは。なぜ小人は西洋由来なのか。謎というよりも、そこを掘っていくことで豊かな水源を探り当てることができると思うからだ。

    子どもは自立。天の邪気は守る守られる関係でなく、友人。その程度の読みでいいのだろうか。ゆりの葛藤、弱さ、ひたむきさもこの物語の白眉だろう。

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    2014年06月11日
  • 木かげの家の小人たち

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    ネタバレ

    子供の頃に読んだ本を再読。

    明治の頃に日本に渡ってきたイギリスの小人夫婦と日本で生まれた子供たちのお話。
    小人たちは人間たちが空いろのコップにそそぐ一日一杯のミルクで生きている。
    戦争が始まって、ただの食糧ではなく小人たちが大切にされていることの証でもあるそのミルクを確保し続けることが難しくなっていく。
    大事なのに、大事にすることが難しい。
    日本の、しかも大戦期を舞台にして戦争について描きながら、しっかりファンタジーとして面白い。

    「物語の前に」は全然覚えていなかった。きっと大人視点だから。
    大人が読ませたい部分と子供が読みたい部分は違うんだろうな。
    (作者の意図は別として、この本を大人が

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    2024年04月08日
  • ながいながいペンギンの話

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    南極の小さな双子のペンギン、ルルとキキの物語。わんぱくで冒険好きだけど少しプライドの高い兄さんルル、おとなしくて寒がりだけど優しい弟キキ。人間に捕まったり、流氷に流されたりシャチやトウゾクカモメに襲われたり…二匹の冒険にハラハラ、かわいらしさにほっこり。素直に読めるよい物語です。中学年から。

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    2012年01月18日
  • 木かげの家の小人たち

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    うわあ・・超いい本><

    おすすめされて読んだんですが
    「ながいながいペンギンの話」のいぬいさんで小人ものだから
    面白いにちがいないと思ったら
    大当たりでした。

    小人もので、戦争もの
    ちょー泣けました。

    小人たちの、滅びゆく種族(アリエッティっぽい)とか
    外の世界がどうとか
    小さいひとたちの暮らしとか、
    保守的な両親と、活動的なこどもたちとか
    そういう面白さと

    戦争の悲惨さ、辛さ、家族と離れて暮らすさみしさ
    やりきれなさとか
    そういう悲しさが入り混じって

    どんどこ読めました。

    おもしろかったなー
    アマノジャキかわいいな~


    えらい人や学校が「お国のために」って教育して、
    戦地に行く

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    2012年10月04日
  • 木かげの家の小人たち

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    小学生の頃、小さな小人の世界に胸躍らされながら読んだのを覚えています。
    虹色のくもの糸で作る編み物が印象的で、それを手がかりに大人になってこの本を探し出しました。
    実は深いテーマのある本だという事は忘れていたようで、新鮮な気持ちで読み返しています。

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    2010年07月28日
  • 木かげの家の小人たち

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    東京の郊外にある家の書庫に、小人たちはひっそりと暮していた。彼ら「小さい人たち」の食べ物は、その秘密を知る人間からもらう、空いろのコップにそそがれたミルク。
    平和な毎日だったが、戦争が激しくなり「小さい人たち」の生活が崩れ始めた・・・。

     私の大好きな本の一つです。小学生の時、お母さんから渡された本で、何度も読み返していました。(2008.1.6)

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    2012年04月25日
  • 木かげの家の小人たち

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    床下の小人たち、の日本版
    ただし、戦時下での。
    ファンタジーと現実の配分が素晴らしい。
    アマノジャキがかっこいい。

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    2025年06月17日
  • 子どもと文学 増補新版

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    幼い頃好きだった児童文学がなぜ面白かったのか、合点がいった。
    論理の捩れや違和感がなく空想世界が構築されており、登場人物や舞台装置が明確、筋書きがわかりやすくテンポがよかったこと。「ながいながいペンギンのおはなし」や、(もはや児童文学の範疇ではないが)ハリーポッターシリーズ等、夢中になった文学は例外なくこの法則にはめられると思う。

    子供には、アンデルセンやグリム童話、宮沢賢治などの名作といわれる類のものは、遍く読ませたいと改めて思った。

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    2024年11月28日
  • ながいながいペンギンの話

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     最初の雪嵐の中、じっと腹這いになって卵を温める、おとうさんペンギンに対して、「しっかりして」と卵の中から励ます、子どもたちの場面から、そのほのぼのとした優しい雰囲気に引き込まれて、本書を書いている、いぬいとみこさんに好感を持つ。

     南極を舞台に、そうした経緯で誕生した、二羽のアデリーペンギンの男の子、「ルル」と「キキ」は、冒険心溢れた前向きすぎるお兄ちゃんと、ちょっと引っ込み思案な弟といった間柄も微笑ましい二羽の、ひよっこから大人のペンギンへと成長を遂げていく過程を、親しみやすさに満ちた筆致で瑞々しく描いており、そのあまりの読みやすさに、まるで人間の物語とも感じられたくらい、特に男の子を持

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    2023年11月30日
  • ながいながいペンギンの話

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     1957年に他社出版社から初版が出た児童書。
    当時の日本の児童文学(童心主義や、逆に感傷・芸術的であったり謎解き要素など)の主流から脱した、シンプルかつ単純で、”少し長い面白いお話”...。→こういう作品を作るのは簡単なようで難しいと思う。今読んでも楽しめるこのシンプルさに脱帽。
     可愛らしく、自然の中で成長するペンギンの冒険物語に、作者のいぬいとみこさんが外国作品に影響を受けながらも小さい日本の読者が何を求めているのかを模索した深い愛情を感じられる。

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    2022年01月01日
  • ながいながいペンギンの話

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    性格の違うふたごのペンギンが生まれてから成長していく中でのエピソードが3つのお話になっています。特にルルは、向こう見ずなところもあるけど勇気を出してすごい活躍をみせ、子供が自分と重ねあわせて楽しんで読めそうです。最後の章は、ルルの優しさも感じられて、色んな気持ちを感じさせてくれるお話だと思いました。絵本を卒業したての子どもでも読みやすそうな内容と分量です。

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    2019年03月18日
  • 木かげの家の小人たち

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    よかったです。
    人は誰もどこかに「だれもゆけない土地」を持っている・・・そんな心が温かくなるような物語です。
    メッセージ色も結構強いけれど、大事だよなあと思います。
    森山家の人々と小人の関係も素敵でした。信がどうなるのか、今後の展開が気にかかります。

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    2016年05月01日
  • 木かげの家の小人たち

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    過去を想い起すべき、この時期に、人に勧められて。

    日本に、いや世界中に、何かの暗い影がかかっているかのように感じられる昨今。この本の状況は、現代とすごく似てはいないだろうか。

    歪みは弱いところ、子どもから攻め立てる。
    家族は、大きなものの為に、ばらばらになる。

    そんな時でも、自分の心に従って生きていけるか。
    重い課題を与えられたような気がした。

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    2014年08月11日
  • 木かげの家の小人たち

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    ネタバレ

    再読。昔は、こういったメッセージの強い児童文学が多く書かれていたな、と思う。今だからこそ、子どもたちに読んでみて欲しいと思うが、評価は難しいだろうか。
    ゆりが小人たちを失うに至る経緯が、切なくてならない。あまいミルクを一口、もう一口…。それは罪だろうか。
    戦争へと突き進む時代の中で、何を守るべきなのか、大切なものを見誤らないように願う。

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    2013年06月24日
  • ながいながいペンギンの話

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    南極大陸をふき荒れる,その冬最後の雪嵐のなかでペンギンのたまごが2つかえりました.ルルとキキ兄弟は生まれたばかりだというのに元気いっぱい.両親のるすにこっそり家をぬけだして….

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    2012年02月26日
  • ながいながいペンギンの話

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    おもしろかった〜!ペンギンかんわい〜!!(≧∇≦)

    お話もほほえましくてかわいいし
    ペンギンの兄弟の様子も行動もしゃべり方もかわいいし
    ふわふわぽわぽわな表現もかわいい!

    なんかたまらなかったです
    ものすごいペンギン好きとか動物好きってわけじゃないんですが
    ずっとニヤニヤしてました^^*

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    2012年07月27日
  • ながいながいペンギンの話

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    これは、懐かしい。小学生の頃に読んだ本です。ペンギンの冒険。とでも言いましょうか?!読み返さないとはっきりとした話が蘇らないのですが・・・とにかく、懐かしいです。

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    2009年10月04日
  • 木かげの家の小人たち

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    子どものころ読んで面白かった記憶があったので、再度手にしてみました。
    最近の物語に慣れてしまうとストーリー展開がゆっくりなので、今の子が読んで面白いかどうかとなると、人を選んで薦めないといけない気がします。
    文学を好んで読む子、現実世界からあまり離れないファンタジーが好きな子、戦争に関心がある子に。

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    2011年05月07日