ジョージ・チャムのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人類がどれだけ宇宙のことをわかっていないかについて、かなりわかりやすかった。というと変な表現になる。でも何がわかってないかを知るためにはわかってることが何かを知ることが必要なわけで、本書は現代宇宙論の大まかな内容をきちんとわかることが出来る。数式付きの詳しい理解は教科書や学者に任せるとして想定される読者層の一般人ならこれで十分物知りだろう。
文章はいかにも洋書的なユーモアと砕けた平易な感じで親しみやすいし、時間に空間、宇宙人まで話題の種になるようなポイントは大体抑えている。そういう意味でわかることを増やすことはこの本でできるけど、同時に読めば読むほどわからないことも増えていくのでそこはきちん -
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Posted by ブクログ
宇宙に関する調査研究の最前線を、分かりやすくかみ砕いた語り口調で平易に読むことのできる一般書。
サブタイトルにある「この世で一番おもしろい宇宙入門」というのがこの本の読者層を一番親切に伝えているが、メインタイトルもよく本書の内容を伝えている。
つまり、いま現在の科学で、宇宙について「わかっていないこと」を語ることで、必然的に「ここまでは分かっている」という研究の最前線(限界)の案内になっている。
宇宙は何で出来ているの?
から始まり、物質とは?空間とは?時間とは?次元とは?光より速く動けるのか・・・?等など
物理学と量子力学と一般相対性理論とが、この宇宙について説明できている限界範囲を、楽し -
Posted by ブクログ
親しみやすい口語調なのでテンポよく読める。
堅苦しい説明はなく、一緒に考えてみようよ、というスタンスの本。
前作 "We Have No Idea" は、分かっていないことの説明で、
本作 "Frequently Asked Questions About the Universe" は、よくある疑問に答える内容だ。
質問者は9歳から99歳と幅広く、本書の対象者も同様の年齢層だ。
文字だけでも読み易いが、ほぼ全ページにあるマンガが理解の手助けになっている。
タイトルに「この世で一番わかりやすい」とあるが、この手の読み物としては本当にわかりやすいと思 -
Posted by ブクログ
翻訳者の水谷淳さんて気にしたことなかったけれど、読みやすいということに気が付いた。
今までに、
『「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた』
『量子力学で生命の謎を解く』
『宇宙を解くパズル』
の3冊を読んでいたが、どれもこなれた日本語だったという印象が残っている。
本書の内容は、宇宙の「わからない」部分について「わかりやすく」説明したものだ。
・何が分かっていないのか?
・どうして謎のままなのか?
が、書いてある。
宇宙に関しては、観測できて「分かっている」ことになっている部分は5%しかない。
残りの95%の「わからない」部分とは、27%のダークマターと68%のダークエネ -
Posted by ブクログ
人間がこの世の中についてわかっていない。95%はわかっていない。難しい数式や物理については書かれていないし、ボリューム満点なので単純に読み物として楽しめる一冊。
実際我々には解明されていない謎が多すぎる。実際に我々が利用しているものですら、どうしてそうなるのかわからず使用しているものもあるのが現状だ。それを「まだわかっていないことばかりなんて!情けない」と捉えるか「まだわからいことばかりか!解明したい!」と捉えるかは人それぞれかもしれない。
そこが面白いと感じる人は必ず読んだほうが良いと思います。ただ我々が生きているこの時代って個人的には非常に残念でもあります。科学が圧倒的に進歩している過 -
Posted by ブクログ
宇宙で最初に思い浮かぶ疑問、タイムトラベルの可能性や宇宙人の存在、ブラックホール、宇宙の果て等、誰もが宇宙に持つ疑問について分かりやすく書かれている。これらの疑問の応用として、パラレルワールドやあの世の存在から相対性理論までを、宇宙に絡めて科学的な視点で書かれており、一般読者が興味を引く話題が、徹底して一般読者の目線で書かれていて、最初から最後まで興味深く読める。宇宙について考える時ついて回る、時間と空間や時空のゆがみ、文字通り天文学的な時間や距離などの数字については、どんなに考えても凡人には理解できず、結局宇宙を突き詰めると科学と哲学との境界が分からなくなってしまうように思えた。