森川智喜のレビュー一覧

  • 死者と言葉を交わすなかれ

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    登場人物の名前が突飛だと慣れるまで話が入って来づらいということを学んだ(これはこっちの問題)
    電話相手の声を拾える高精度の盗聴器が、喋れないとはいえ筆記音も全部漏らすかというとやはり違和感は残る
    大オチについては、なんか無理矢理感が強く、爽快感も特にないし、大オチが加わっ理由が作れずに、無理矢理理由付けした感。嬉しそうに過去の騙し部分を引用されてもな、という感じ。
    ところで、講談社の本の旅フェアで香川県代表だったんだけど、そこまで香川要素あったっけ?

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    2024年04月30日
  • 死者と言葉を交わすなかれ

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    ネタバレ

    この作者の作品、三途川探偵シリーズが面白くて、斜め上を行く話の印象だったので、書店で見かけて購入。

    探偵もの…そしてオカルト…とワクワクしていたけれど、7割くらいで「なーんだ…そんなオチか」とオチが物足りずがっかり。しかしじゃあ残りの3割なにが書かれてるんだ?と思ったら衝撃の裏話が。
    確かに序盤から違和感は感じていて、でもわからずにいた…その正体がわかり、ぞぞっとします。
    ただこの正体がね…ホラー的なのならいいんだけど、私の苦手分野だった…ちょっと気持ちがしんどい…
    読んだあと「騙されたー」って驚き半分、不快感半分かな。
    最後の最後、ギャフンと言わせたくなったけど。

    それは置いといて、死生

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    2024年03月03日
  • 死者と言葉を交わすなかれ

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    初めて読んだ本格ミステリ大賞がこれでよかったのかな
    謎(ミステリってこう言うこと?
    純粋に推理小説あるいは探偵小説が読みたいって人は読まないでください。あくまでもこの本はミステリ小説として読んでください。

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    2023年10月02日
  • 動くはずのない死体~森川智喜短編集~

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    ミステリ小説を読み漁ってる人には少し文章のロジックなど物足りないかもしれませんが、とても読みやすいです!

    私個人としては表題作より「幸せという小鳥たち、希望という鳴き声」が1番グッときました。短編集の最初に持ってくるだけあります…!

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    2023年09月04日
  • スノーホワイト

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    質問すれば事実をベースに答えを教えてくれる魔法の鏡を持つ探偵という設定のファンタジーミステリー。
    いきなり事件の真相が分かり、真相に辿り着いた推理の過程を後付けで考えるという逆転の発想は面白いと思っていましたが、後半はその鏡の性質をどう上手く利用するかという方向に変わっていき、理屈のこねくり回し方がだんだん面倒になってきた。
    探偵が中高生という無理な設定などは特定の若者層に向けた作品という印象で、三途川の捻じ曲がった性格が気持ち悪い。調べてみると彼を主人公にしたシリーズがあるようですが、読むことはないと思います。

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    2023年07月28日
  • なぜなら雨が降ったから

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     大学生の野崎と、同じアパートに住み事務所も構える揺木探偵が織りなす連作短編集。20代半ば(のようにみえる)の揺木探偵は雨女という設定なので、作中はほとんど雨模様。そしてどの事件でも雨が一役はたすことになります。陰惨な事件もあるのですが、筆致が軽やかなので、読んでいて暗い気分になりません。4つ目に収録されている『雪女探偵』が一番好きかも。

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    2023年07月02日
  • ワスレロモノ 名探偵三途川理 vs 思い出泥棒

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    頭にかざすと「思い出」を盗めるという指輪。その指輪を使って依頼人から思い出を盗んで高額な報酬を得る思い出泥棒ことカギノ。ファンタジーなお話で、最初の章には名探偵の三途川理は出て来ない。でも出てきたらもう…えげつない!たしかに名探偵ではあるんだけど胸糞悪い。思い出を盗まれた場合は、もう元には戻せないって…救いようないなぁ。再読したいようなしたくないお話。おもしろいんだけどねぇf^_^;

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    2023年05月05日
  • スノーホワイト

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    なんでも教えてくれる魔法の鏡を使って事件解決!? 論理や証明は後回し、真相を先にどうぞ!!
    そんな少女探偵の鏡と命を狙う輩たち、何でも分かる鏡VS何でも分かる鏡の結末は・・・?

    白雪姫のモチーフを取り入れた軽い語り口のファンタジーミステリ、事件を解決する話ではなく鏡を持った相手に対してどう挑戦していくかが肝になっている物語。 短編気分で読めるライトミステリになっている。

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    2023年03月02日
  • 踊る人形

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    ♪ぼ、ぼ、ぼくらは少年探偵隊というわけで、少年探偵隊と不死身の人形怪人の死闘(?)を、文体まで乱歩に寄せて描く。とはいえ、頼みの名探偵が極悪非道の三途川とあっては、「バンザーイ、三途川先生、バンザーイ」とはいかないわな。ミステリとしては、神経の行き届いた論理パズルが楽しい。ただ、多少強引さも感じるかな。

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    2022年08月30日
  • バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使

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    ● 感想
     天使を登場させ、「言語混乱」という奇跡による特殊世界で、密室殺人事件を取り扱っている。緋山と三途川という二人の探偵が登場するが、推理合戦、多重解決があるのではなく、協力して未知なる言語、シムニャゼク語の翻訳をしたり、リルーレ語の解読をしようとする。特殊な印象のミステリである。
     特に、言語に関する緋山の見解は読みごたえもある。一方で発生する密室殺人がいただけない。トリックは窓からロープを垂らしたというもの。ロープを張るためにラジコンを使ったという仕掛けはあるが、これはチープなトリック。犯人は自白し、緋山に誤った推理をさせ、殺害しようとした三途川の方が墜落するというオチ
     面白くなり

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    2022年08月24日
  • 本格王2022

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    【収録作品】道尾秀介「眠らない刑事と犬」/大山誠一郎「カラマーゾフの毒」/芦沢央「アイランドキッチン」/方丈貴恵「影を喰うもの」/浅倉秋成「糸の人を探して」/森川智喜「フーダニット・リセプション」

    「眠らない刑事と犬」『N』所収。ペット探偵に犯行現場からいなくなった犬探しを依頼する刑事。母親の気持ちがよくわかる。

    「カラマーゾフの毒」 悪役俳優鹿養大介の安楽椅子探偵もの。『カラマーゾフの兄弟』に出てくるような一族で発生した毒殺事件。家政婦が見ている前で、どうやって犯人は被害者に毒を盛ったのか。解説によると、シリーズが完結したので、来年単行本になるそうだ。

    「アイランドキッチン」 引退後家

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    2022年08月16日
  • トランプソルジャーズ 名探偵三途川理 vs アンフェア女王

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     森川智喜お得意のデスゲーム物。扱う題材はトランプゲーム。それも不思議な国を模した世界を舞台として、生きたトランプ54人隊を利用したトランプ
     仕掛けとしては、この世界に迷い込み、女王として君臨することを計画した三途川理の姉、三途川数が作り出した「54人隊」という生きたトランプの集団と、決闘のルール。これを踏まえ、神経衰弱、ババ抜き、ポーカーが行われる。三途川数の部下であるヴァンダバーグやフォルウェル。この者達が生きているトランプを利用した「双頭の鷲」作戦(神経衰弱で、トランプ達が自分の居場所を言う)、「イースターエッグどこだ」作戦(ババ抜きで、手札を配る際に、ババのトランプが居場所をいう)、

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    2022年08月12日
  • スノーホワイト

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    特殊設定もここに極まれりみたいな、おとぎ話(?)ミステリ。とはいえ、作者さんのやりたいことは、尋ねれば犯人も犯行方法も教えてくれる反則アイテムがあっても、論理も名探偵も死なないということのようだ。極悪人名探偵の三途川が見せる、魔法の鏡のかっとんだ使い方はディズニーアニメなんかに環流したら面白そうな気がする。

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    2022年08月05日
  • 死者と言葉を交わすなかれ

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    箒山と不狼煙の2人のコンビを割と好意的に感じていただけに、良い意味でも悪い意味でも裏切られた気持ちだった。特に結末は不快だった。
    イヤミスに近いものがある。

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    2022年01月17日
  • 一つ屋根の下の探偵たち

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    冴えた、発想力や推理の派手さが目立つ近年良く見る有能な探偵を先に出し、その後もこれでもかと地道な探偵をふわふわと浮き沈みさせ、浅間と一緒になってハラハラ眺めて応援しちゃう作りになっており、最後はどんでん返し!と言っても発想の転換と地道な捜査で集まった情報でころっとすんなり解けちゃった…という本来の探偵というものが勝利する形は、近年の探偵ものでは珍しいなと感じ、面白さがありました。(他作品のやつになりますが眼鏡の少年ではなく、おっちゃんが頑張る回みたいなやつです)

    文章に関しては浅間が途中原稿を埋められない!と嘆いたように、文字数を埋めたいだけの文章感が抜けず、読んでいてダレてしまいました。星

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    2021年09月01日
  • 未来探偵アドのネジれた事件簿―タイムパラドクスイリ―(新潮文庫nex)

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    タイムマシンを使って依頼を解決していく話。慣れるまで読み進める気力があれば楽しめます。最初、急に未来人が3人出てくるので誰が誰だかわからなくなりました。正直始めの方はつまらないと思っていましたが、伏線(?)が沢山あるので、後半になるにつれて面白くなります。話自体が面白くなるというより、パズルが組み上がるような面白さですが…。話の盛り上がりは終始一定な感じです。好き嫌いが分かれるとは思いますが、個人的には可もなく不可もなく。よく考えられてるなあと思いました。
    そういえば、警察署のミーティングルームの描写、「円型の壁、円型の窓、円型の扉、円型の窓」は何故窓が2回も出てくるのか。ミスなのかわざとなの

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    2021年05月04日
  • 死者と言葉を交わすなかれ

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    講談社タイガ刊。私はノベルス派なのでそちらも景気よく出してほしいなぁ講談社さんお願いします。

    長編ノンシリーズ……でいいのかな? 続かないよね?
    探偵三途川理とは関係なく、あちらより現実寄りの探偵のお話。イヤミスでした。
    主人公含めメインの登場人物が性格に難あり誰にも共感できない、彼女たちの名字が変わってて読みにくく覚えにくい、トリックの謎解き部分が読者に向けて書いているように説明的で違和感がある、誰がどのセリフを言っているのか読み返してもわからない部分がある、など
    読み物として芳しくなかった印象です。

    ミステリ部分は細かくは解ってなかったので、真相を知りなるほどと思ったりはしたのだけどカ

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    2021年03月26日
  • 死者と言葉を交わすなかれ

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    違和感はそういうことか!本筋はそこじゃなかった!騙されるタイプの作品だけど、どんでん返しとも違う驚きで面白かった。

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    2021年03月08日
  • 死者と言葉を交わすなかれ

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    ネタバレ

    2020年8冊目。オカルティックな謎が解けた後の一捻りがこの作品のキモ。仕掛けは悪くないし、後味が悪いこと自体は嫌いではないけれど、仕掛けのための構成・文章になってしまっている感が強かったかなぁ。ただ作中人物の語る死生観は一見の価値ありだと思います。

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    2020年11月13日
  • そのナイフでは殺せない

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    ノワールミステリー単行本。生物をあやめても24時間以内に蘇生する特殊ナイフを手にした平凡な大学生。その使い途とは…。人のモラルと狂気、法の境を突いた作品。少し酷な描写有。弱い方は気をつけて下さい。成程ネ、という結末も用意されています。

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    2020年11月11日