森川智喜のレビュー一覧
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いろんなシチュエーションの推理小説なので、それぞれ楽しめる。
決して殺人事件の犯人捜しだけじゃないんだ。
特に面白かったのが浅倉秋成さんの「糸の人を探して」。
冴えない、モテない大学生の河瀬倫義が、友だちに誘われて5×5の合コンに行く(その友だちは用事があり来れない)。しかも自分に好意をもっている女性がいると聞かされており、気合いが入っての参加だ。
行ってみると、この世の人かと思うような素晴らしい女性ばかり。それどころか、皆河瀬に好意的に話をかけてくる。
しかし後にあとの4人は、お付き合いを避けた方がよい人たちだとわかる。
名前を聞いておらず、いろいろな情報から赤い糸で結ばれるべき女性を推理し -
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三途川理シリーズ。三途川理、やはり子供の時からこんなに邪悪だったのか……! そしてこの弟にしてこの姉あり。史上最悪の姉弟ゲンカの物語、といえばいいかもしれません(笑)。
意思を持ち自分で動き回る「トランプ兵」を使ったトランプ勝負って、いったいどこまでアンフェアなんですか! と驚愕したのも束の間。その上を行くのはもちろん三途川理の冷酷で邪悪極まりないやり口(これ、思いついてもなかなか実行できないよなあ……)。しかし今回は、対戦する相手も相手だし。どっちが勝っても大変なことになりそうですが。このシリーズなのでなるほどやっぱり大団円。読み口すっきりです。 -
Posted by ブクログ
三途川理シリーズ。今回の主役は、記憶を宝石に変えて盗んでしまう「思い出泥棒」。なんともすごい能力なのだけれど、三途川理に出会ってしまった不運……というか、三途川理にあんなもの渡しちゃったら……鬼に金棒というか混ぜるな危険というか、とにかくとんでもないことになっちゃいますよっ!!!
ってなわけでスリル満点、はらはらどきどきの展開。ミステリ読みだからこその着眼点で逆に騙されてしまったりもしながら、一気読みです。しっかしそれにしても、三途川理は凄い。最強にして最凶だよなあ。……ああでも最後はやっぱりこうなっちゃうのね(笑)。そしてもっと邪悪な人が存在するのか……そのうち登場しないかしら。