東京商工リサーチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
成功した会社でも
まず取り上げられている会社は、いずれも創業10年以上をほこる優良企業であり、経営している中での浮き沈みを疑似体験できる書籍でした。
先行者だから、安泰ということではない、競合を見て、戦略を選んでいくことが、事業継続に寄与する。
勉強になった箇所
・大手 取り返せる程度の 粉飾 であれば 企業として生き残りをかけたり 成長したりするためには やむを得ない。 これが経営者としての私も本音です
・粉飾に手を染めるのは業績不振の企業ばかりではありません。急成長中のベンチャーが投資家からのプレッシャーに耐えかねて一線を超えるケースも多くあります。
・金融機関から業績 停滞だと警戒 -
Posted by ブクログ
勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。それは企業でも同じでした。成功には運や環境のウェイトがわりと大きいので、それをやり方をトレスしてもうまくいかないことがある。しかし、失敗には必ずはっきりした原因があるもの。
バブル崩壊はやはり大きいと思いました。ここをなんとなのりこえても、次のリーマンショックでとどめをさされることも。
強みである本業に集中する→できれば付加価値の高い独自技術を
取引先や主力商品などの分散化
施設などを売却して本体を小さくする
などなど
しかし、ラストの謎の紳士の話が怖すぎる…黒字企業を買収してお金だけとって倒産させる…
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Posted by ブクログ
23社の失敗事例が掲載されていて、1事例につき10ページ程度でまとめられているため、とても読みやすい。サクッと多くの失敗事例を知りたい方にはオススメの1冊。
23社を読んで、感じたことは当たり前かもしれないけど経営で失敗する主たる原因は、
①手元のキャッシュの管理が出来ていない。
(売上拡大だけに奔走、過剰投資)
②収益の柱が1つ。
③技術者の頑固なこだわり(買い手を無視し、自分の感情を入れてしまう)
この辺りかなと感じた。
この本は、主に2015年以降に倒産した企業が特集されているが、令和版もあるらしいので、令和の倒産企業にも共通点があるのかどうかがとても気になる。 -
Posted by ブクログ
このての本は、定期的に読みたくなる。会社勤めの性なのだろうか。
この書籍は、会社のドキュメンタリー。帝国データバンクと東京商工リサーチの協力のもと、日経がまとめ上げている。
サブタイトルに「平成倒産史編」とあるように、バブルとともに始まった平成に倒産していった会社の内実が、赤裸々に書かれている。まだまだ経済は成長すると思われていた矢先のバブル崩壊と、未曾有の長期に渡る経済低迷。この経済状況はそれまでの会社の経営方針を根本から覆さざるを得なくなった。
高成長から低成長を前提とし、想定外、人口減、コストカットに対応できなかった会社は退場を余儀なくされた。
そんな会社、20社につい -
Posted by ブクログ
中小企業が倒産するまでの話が23個も紹介されていて、生々しい内容だった。自社の売上を超える無理な設備投資や時代の流れについていけないこと、内部分裂などが倒産に至る主な原因だと感じた。今まで就活で大手企業ばかり見ておりJR北海道が年に500億円の赤字、経営安定基金を利用して年に50億の赤字に対して、これくらいの赤字でもなんとかなるのかと思っていたが、この本では負債が1億程度で倒産に至るケースも多く、お金のスケールの違いを感じた。成功話は自分にそのまま取り込めないけど、失敗話は再現性が高くて反面教師となるので、失敗の定石を示す本書は興味深かった。
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Posted by ブクログ
以前、おなじ趣旨の本を読んでいる。今回はそれと別の案件を扱っている。20の企業が倒産に至った経緯を簡潔に解説している。「他山の石」としてこれらの事例を参考にできる、興味深い内容だった。
故・野村克也氏に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とかいう名言がある。本書もタイトルは「なぜ倒産」だが、各社とも倒産に至った必然の経緯がある。カリスマ創業者の突然の死去など突発的要因があっても、そこから一気に崩れる経営というのはいずれは破綻する運命にあったと思われる。
まさに「他山の石」。自分は直接経営にまで関わる立場ではないが、日々の自分の業務内にも「積み重ねれば倒産に至る」判断ミスや売上 -
Posted by ブクログ
倒産に至る時系列がよく描かれており、状況の変化を肌で感じながら読めた面白い本。
会計的な話かなと思ったら、そこまで会計感は無かった。倒産に至るまでの状況の変化が克明に読み取れ、この本から疑似体験できたような気分になった。
頑なに方針を変えない古参経営者、倒産回避に向けて金策に走る経営者、そこにいる従業員。
どの立場で見ても息苦しい。そんな疑似体験。
結局、倒産に至るには必ず「原因」がある。
それを疑似体験させてくれたこの本は、私にとっては結構刺激だった。
改めて、本は素晴らしいインプット教材だなと思った。
私自身経営者ではないが、このインプットを参考に自分の今の立場の仕事に取り組もうと思え -
Posted by ブクログ
中小企業23社の倒産事例集。
話題性でいえば、大規模植物工場を経営する株式会社みらい。TV番組でも取り上げられ、技術力、将来性は注目されたが、生産物を販売する能力がなかった。工場で野菜を作ったはいいが、腐らせるだけで終わっていたらしい。
それから、ベストセラー「こびとづかん」を出版した長崎出版。収益を「こびとづかん」だけに頼り切り、しかも、その出版権を退職した社員にさらわれてしまう。
倒産の原因は経営者の判断ミス、不正会計、外部環境と流行の変化などなど、様々。平成の時代には大きな3つの波があった。バブル崩壊、サブプライムローン破綻、そして東日本震災。中小企業ではこれらの波をモロに浴びてし