松本陽介のレビュー一覧

  • モノクロのふたり 5

    ネタバレ 購入済み

    楽しい

    映画の長編シリーズ作品を観終わった後かのように、読後に作品の様々なページやコマが思い出されました。中身の濃い奥深い物語でした。
    個人的な感想ですが、何度読み返しても色褪せない名作です。

    登場キャラがみんな、根は真面目で優しくて、未来に希望を抱いて行動しています。その姿に、毎話、楽しく気持ち良く読ませていただきました。続編があれば、また読みたいです。
    次に仕事にゆとりができたときに、著者様の他の作品を読もうと思っています。

    #アツい #深い #憧れる

    0
    2026年10月04日
  • モノクロのふたり 4

    ネタバレ 購入済み

    若葉沙織がどんどんどんどんかわいくなっていく〜〜〜!!
    花壱よりも年上に見えなくなってきたw
    若葉がわかりやすく感情を出してくれるから読んでいるこちらも同じような表情で見られるし、「こんな気持ちなんだ」ってわかりやすくなる。

    ふと思ったけど、見明もライバルの連載を終わらせたら巻末コメントで
    「○○先生お疲れ様でした!」
    とかコメントするのかなw

    #アガる #エモい

    0
    2026年05月12日
  • モノクロのふたり 3

    ネタバレ 購入済み

    ジャンプ+の時も思ったけど
    「モノクロの4人」
    に編集の田中も入ってるのがめちゃくちゃ良い。
    絵を描いたりはしていないけれども、編集という立場から助言をくれた頼もしい人物。
    花壱がずっと頼もしいw

    #エモい

    0
    2026年05月08日
  • モノクロのふたり 4

    Posted by ブクログ

    本作の若葉と不動って作中で漫画理論を解説されている為か、漫画制作に関しても準備を重ねた上で挑んでいるよね
    前巻にて若葉達が描く作品の方向性は決まり、そもそも基本プロットも決定済みのようなもの。それでも自分達がこれから挑む連載会議、その後の連載陣との戦いを早くも想定し始めている。だから良いシナリオと良い演出でそのままネームを書き上げて連載会議へ持っていくのではなく、再びネームバトルをするとは予想外でありながら面白い展開だね

    世の漫画家達って多かれ少なかれ自分の作品を面白いと思うからからこそ、作品を描き上げて発表しているのだろうけど、流石に人気漫画の第一話と自らのネームを比較して勝っているかどうかなんて判定を行う作家なんて少ないんじゃなかろうか?だとすれば、それをした上で連載会議へ殴り込む若葉達は新人でありながら、研ぎ澄まされた実力を伴って戦いへ挑む強者と言えそうだ

    ただ、きちんと人気を獲得できた作品の第一話を上回るなんてそりゃ簡単な話ではないわけで
    ここで乗り越えるべき課題として「続きを想像させる」という要素が出てくるのは連載作品を作り上げているのだという感覚が持てて良いね
    ……と壁は有っても順調な滑り出しと思えたからこそ、暗闇に潜む魔王のような風格で阻んで来た見明のインパクトに仰天させられてしまったけど。あの見開きの圧、凄すぎるって……

    若葉・不動・薔薇園の3人体制で漫画制作を行う事は最強を体現したようなものだと思えた。それだけに分業体制に弱点があるという視点は考えてみれば当然のものでありつつ、目から鱗のような心地となってしまったよ
    若葉と薔薇園は初めての組み合わせで仕事を組んでおり、特に若葉は新人作家。そうした弱点は拭い難い…と予想させられただけに、社会人らしい発想方法によって打破するのは気持ちいいね。専業作家ではない利点が活きているように感じられる
    あと、この流れであのアイドル達が登場したのはちょっとした嬉しいファンサービス!とも感じたんだけどさ


    汗の結晶として作り上げられたネーム案は本当に面白そうな作品に。主人公クラスのキャラを6人も設定しておきながら、その中で最も異端と言えるアイドルキャラをメインに据えて、更に勇者キャラにギャップを持ち込むとは!
    田中が認めたようにこの作品は面白そうだと思える。それは実力を認められたような瞬間、けれどそこで喜びよりも安堵の涙を流す若葉、次なる戦いへ向けて闘志を燃やす不動という役割分けは面白い
    前巻にて漫画大賞の受賞がゴールではなくスタートだと描かれたように、今回の連載会議用ネームの決定もゴールではなく連載会議へ向けたスタート、新たな戦いの始まりという事か
    ここで作品内容がこれまで描かれていない草壁が驚異として立ちはだかるのは恐ろしいね。“邪道ファンタジー”って何するつもりなのさ……

    若葉は一つの壁を越えたばかり、次なる壁は不動が越える番。という意気込みを抱ける展開は良いのだけど、そこで明かされた若葉の気遣いが重い…っ!いや、確かに前にそんな発言していたけどさ、本当にワークチェア買っちゃう人いる…!?貢ぎ癖って言及あるけど、ちょっとした恋人以上の扱いをしてない……?
    まあ、不動の場合はこういう“想い”を向けられると俄然やる気になるタイプだから良かったのだろうけど
    というか、今回も気合を入れて描かれたコンセプトアートは素晴らしいものでしたよ!画力で殴ってくるというより、構図の巧さに拠って印象づけてる感じか。あの一枚絵だけでそれぞれのキャラクター性がはっきり伝わってくるもんなぁ…


    辿り着いた連載会議の結果は意外なものに。「どちらが面白いか」という基準ではなく「安定」と「理想」の間で揺れての結論というのは少し想定していなかったかも。そうか、雑誌の編集長という立場だからこそ、単純に面白いかどうかだけでの判断が許されないのか
    この点は今後連載期間延長を勝ち取る上で重要なポイントとなってくるのかも

    それでも連載は連載か。不動が冷静に物事を見れる分、素直に感情表現する若葉のリアクションは見落としがちな喜怒哀楽を正直に伝えてくれるね

    これまでは編集者に対して面白さを伝えるような試行錯誤が描かれた。これからは一般読者に対してのアピールが必要となる段階。新人作家である若葉達は顔も評価基準も見えない相手にどれだけ漫画の面白さを訴えられ、そして雑誌の連載陣に負けない作品を描けるのだろうね?


    それにしても…。登場する度に思わざるを得ないのだけど、やっぱり見明ってゴツすぎない……?いや、ゴツいっていうかガタイが良すぎるというか…。彼女が登場する度にコマの占有率高い彼女の体形に驚かされますよ…
    まあ、彼女の場合はそれが魅力だから良いんだけどさ。それにしてもゴツくない……?

    0
    2026年04月29日
  • モノクロのふたり 2

    ネタバレ 購入済み

    2巻もとても良かった....!
    ジャンプ+連載時にはなかった「ヘル・ギター」のネームも読めて嬉しい。
    1巻から思っていたけど「すごい背景」を描くキャラを描くには作者さんがすごい背景を描かないといけないんだよね。
    そういう意味でもすごいよ...一つの作品描いてるのにたくさんの物語考えてる....!

    0
    2026年04月22日
  • モノクロのふたり 1

    ネタバレ 購入済み

    1度ジャンプ+で買っているんだけど、改めて読んでも心に来るものがある。
    一度諦めた、と思っても不思議と燻ったままになっているものってある。
    この漫画買ってよかった....!!!(´;ω;`)

    #エモい

    0
    2026年04月18日
  • モノクロのふたり 3

    Posted by ブクログ

    まず薔薇園が漫画賞の審査過程を説明し、そして扇が評価の勘所を教えてくれる事で不動と若葉が作り上げた作品がどのようなハードルを超えなければならないかが明確化されていたね
    だからこそ、審査員達が『ヘル・ギター』の1ページ目で興味を惹かれ、天界のシーンで続きを読みたいと思わされ、あの見開きで心を完全に掴まれる流れが理解できる
    不動と若葉のコラボレーションによって生み出された作品はプロに評価される作品なのだと納得できる

    その後の流れの憎い点は審査結果を示すより先に若葉に齎されたあの言葉が届けられたシーンを万感の想いを込めて描いている点だね
    確かに若葉も不動は高い結果を求めて作品を作り上げている。けど、それより前の段階である作品の作り手として本能的に求めてしまう言葉に喜ぶシーンを持ってくるのは二人の努力が報われたのだとより強調されるね

    もう一つの憎い点は大賞受賞者の発表についてか
    直前のコマで扇が補正評価をする様子を入れた上で別人の名前が読み上げられたものだから、流石に大賞は無理だったのかと思わせてのアレは本当に憎たらしいね!

    二人が求めて止まなかった大賞。けれど、17話ではあくまでもそれはスタートに立ったに過ぎないとも描いてくる
    既に第一線で活躍する作家の登場、不動達と同じく大賞を受賞した草壁。特に草壁に関しては共に大賞を受賞したのだから仲間意識を抱いたって可怪しくないのに、彼の言動に拠って受賞者同士は切磋琢磨する味方ではなく、何としても蹴落とす敵なのだと知らされる
    そう認識させてくる草壁は勿論怖いけど、無意識的に草壁が警戒するような行動をしている不動も他者にすれば恐ろしい存在だと客観的な評価が見えてくるね


    不動と若葉は大賞を受賞したが、それによって自動的に連載に繋がるわけでは無いようで。となると次はどのようにして連載枠を勝ち取るのかという話になってくる
    不動と若葉が比較的楽な道を進まないのは納得できるとして、薔薇園と組む道が有り得るとは!

    いや、親身に教示してくれる薔薇園相手にそのようなルートを考えなかったわけではないのだけど、流石に実力差が有り過ぎるか…?と思っていただけに実現するなんて本当に驚き
    これ、薔薇園の方から提案する事で二人にとって過分な誘いであると思わせてからの、不動も若葉も薔薇園にシナリオを担当して貰うつもりで準備していたという流れは良いね!
    薔薇園は確かに一流作家だろうけど、彼女におんぶに抱っことなるのではなく、創作仲間と捉える意識が二人の中に存在するのだと判ったのは本当に良かったし凄かったよ!

    ただし、3人での分業体制となると、漫画賞応募作のように序盤の作業で若葉を不動が支える必然性は減る。ならば、手の空いた不動が何をするかと言えば…
    見明心って初登場時点から「何か遠近感おかしくない?」となる人物だったのだけと、ガタイの良い不動と並んで尚サイズ感の大きさを感じさせるって何なの……
    けど、見明の大きさはその見た目だけに限らず、漫画家としての大きさにも直結していたような
    他所の現場からチーフアシを引き抜く豪胆さ、アシスタント達に背景作画を競わせるという異質さ。どれを取っても通常サイズに収まらない

    それにしても、見明の出題は面白いね
    学校が舞台の漫画なんてそれこそ星の数ほどあるから、見成れた風景とも言えるけど、漫画家にとって教室というのはそれほどまでに技量が試される空間なのか
    大賞受賞者である草壁でさえ苦手意識を持つ背景、それは作画から逃げないだけでなく、実力者である見明を納得させるものでなければならない
    この一連のシーン、草壁達がNGな遣り方や困難さを事前に説明しているからこそ、不動が「感情の反転」という技法に拠って周囲を出し抜く展開に鷲掴みされてしまうんだよね
    てか、あの見開きは非常にパンチの効いたものでしたよ……


    不動が修行しているのを他所に若葉に求められたのは演出力ですか
    演出ってアニメでも映画でも存在する役どころだけど、じゃあ具体的に何をしているかっていうとよく判っていなかったりするだけに、演出レベルや実例によって比較させてくれるのは判り易かったな
    説明するだけなら単純なシーンであっても、コマの運びや何を強調するかに拠って作品から受ける印象は様変わりする

    これって若葉が言及しているように不動の背景に負けない為の工夫でもあるんだよね
    月例賞でも漫画賞でも若葉が必殺の大ゴマを適切な位置に配置していたから評価された一面はあれど、どちらも不動の強背景を前提にしている面もあった。つまりどう描くにしても不動が背景を担当する以上は薔薇園も若葉も不動に負けないだけの何かが必須となる
    薔薇園が「強いキャラクター」なら若葉はどうするか?それは『魔王の胃の中で』で存分に示してみせたね
    不動や薔薇園に負けないのではなく、二人を競わせるように共存させる事で作品そのものの力を強烈なものとする
    アレは思わず読みたいと思わせる演出でしたよ……


    若葉・不動・薔薇園が挑むはそれぞれが主役級かのような連載陣。それはまるで魔王の胃の中のような空恐ろしさ。3人は負けないだろうけど、対する連載陣も容易に負けやしないのだろうと思わせるが果たして……

    0
    2025年10月18日
  • モノクロのふたり 2

    ネタバレ 購入済み

    2巻は1巻よりも良かった

    1巻は二人の主人公が出会い、一度は筆を折った「不動 花壱」が背景を描く事で
    漫画の背景について学んでいく描写が多かったのですが、今回は「若葉 沙織」が
    ネームを描く事についての話にスポットが充てられていて良かったです。漫画を描いた
    事がある人だと、このネーム作業が一番大変なのですがその辛さがよく伝わってきました。

    終盤の自分が審査員となってネームをチェックするやり方は勉強になりました。
    序盤に出てきた「春雅奈 彩葉」もいいキャラですね。まだ今後も出そうなので楽しみです。

    #感動する #アツい

    0
    2025年10月10日
  • モノクロのふたり 1

    Posted by ブクログ

    大人になった主人公たちが漫画家を目指す話。子供とか大人とか関係なく、夢に向かって頑張っている人たちは眩しい。
    1話ごとに盛り上がりのあるシーンが用意されていて、ダレることなく最後まで読めた。
    今のところはマイナーな漫画といった感じだけど、少しずつ人気がでていったらいいなぁ。

    0
    2025年09月16日
  • その淑女は偶像となる 1

    Posted by ブクログ

    「これは…アイドルを挫折した一人の少女の物語」
    かつて一世を風靡したアイドルユニット『花色エトワール』。アイドルであったことを隠し「白百合の華」として淑女を演じていた元リーダー・姫宮桜子の元へ1人のアイドル・若菜あるみが転校してきて、、、









    冒頭の、「これは…アイドルを挫折した一人の少女の物語」の、続きが一話のラストで打ち消されるところからひたすらアツい。ただのキラキラしたアイドルではなく、夢を追い求めたスポ根漫画。

    0
    2025年07月06日
  • モノクロのふたり 2

    Posted by ブクログ

    本作の主役である不動や若葉って会社勤めをする身だから、学生が漫画家を目指すのに比べたら確保できる時間って限られている筈なのだけど、二人からはその様子があまり感じられないね
    それは不動が行ったようなスケジュール管理が徹底している面もあるのだろうけど、同時に焦がれて止まない漫画家を目指す途上に居るのだからと多少の疲れを無視出来ているからなのだろうな
    年齢や立場に関わりなく夢に向かって邁進する二人の姿はとても輝いて見えるね


    薔薇園の助力を得られる。果たしてどこまで口出ししてくれるのかと疑問だったが、口出しどころか手まで出してくれるとは思わなかった!
    確かに漫画制作においてネーム作業は核となる部分だろうけど、それを研ぎ澄ます為にネームバトルなんて大胆な事をする…
    これ、薔薇園の労力もとんでもない事になっているのでは…?それだけ若葉と不動のコンビが作り上げるだろう漫画の素晴らしさに期待しているという事だろうか…

    レベルアップを志すなら願ってもない好機。でも、それを潜り抜けて己が力と出来るかは全く別の話
    薔薇園が連勝するは当然の事として、大切は彼女に勝てるかではなく、彼女から何を学び取れるか
    そう考えると、一般読者視点でも判りやすい若葉が描いたネームの問題点、そして求められる面白さとはどのようなものかが解説されつつ勝負が繰り広げられるパートは熱が感じられるね

    若葉は薔薇園の作品作りを何度も体感して面白さを目指してネームを次々と描き上げる。でも、それって言い換えれば薔薇園に連敗し続ける状況でも有って
    土台、素人に毛が生えた程度の若菜がハンディキャップ有りとはいえ人気作家に勝つのは難しい話。心が折れても仕方ない
    それだけに、自分の不甲斐なさを自覚して再びペンを握った若菜も、彼女を奮い立たせる為にコンセプトアートを汗だくになって届けた不動も素晴らしいね
    夢に向かって足掻き続けるとはどういう事か、そうした行動を続けた者だけに見える希望とはどのようなものかを如実に表していると感じられたよ

    そして、若葉が繰り出した作品を面白くする必勝の策には度肝を抜かれたな…
    「作者の分身」と言える主人公を交代するなんてそう易々と出来る決断じゃなくない…?でも、それによって物語に奥深さが生まれただろう点は事実
    薔薇園が想像していた完全なる萎縮からこのような手法で抜け出すのはとんでもない才能ですよ!


    若菜は己の魂を削って面白いネームを描き上げた
    ならば次はバディである不動の番。彼の実力は第1巻時点で充分に示されているから、「凄まじい一枚絵」が飛び出てくるのは既に決定事項と言える
    だから不動に求められるのは新たな課題に対する新たなチャレンジか。薔薇園が説明するように吹き出し無しでストーリーを説明するのは難題
    それをあの男はやってくれましたよ…

    若葉と比べると試行パートが無い為にあっさり描き出したように見えるけれど、実態としては若葉が奮闘している間に不動は万全の準備を終えていたという話
    むしろ若葉が不動のいる場所までバトンを届けなければ必要とされなかった背景という点を考えれば、彼にとって若葉が自分の力を活かすネームを描き上げてくれるか不明瞭な時期に一撃必殺の刃を研ぎ澄ませていたという点から彼が闇の中でも光を意識して準備をしていたかが伝わってくるというもの

    いや、それにしても凄まじい一枚絵でしたよ……


    様々な難題が潜む魔界を通り抜け若葉と不動が作り上げた漫画。二人が信じた面白さは果たしてレジェンド作家が待つ天界へと届くのかな?


    第1巻の内容や次巻予告にて不動との確執等を匂わせていた彩葉。この巻では顔見せや少しの衝突までか
    そもそも現状では二人が生きる世界は全く異なるのだから、今回遭遇したのだってかなりの偶然。これ以上の接触が有るとは思えないけど…

    もし、彩葉が再び物語に関わるような事態があるとすれば、それこそ漫画関係になるしかない。でも、それって不動以上のポテンシャルを持つ背景作家がライバルとして現れるという事になるんだろうか……?

    0
    2025年05月19日
  • モノクロのふたり 1

    Posted by ブクログ

    それまで一般人として過ごしていた人間が漫画家を目指す作品は数あれど、本作の場合はサラリーマンとして働いていた2人が漫画家を目指す物語となるのか
    それでいながら、全く作画の経験が無いという訳ではなく、それぞれの理由で作画から遠ざかっていたのに再び向き合う構図となっているね

    夢というのは持つのは簡単だけれど、一旦諦めた夢を再び掲げるのは途轍もなく難しい。特に安定した職に就いているなら尚更の事
    逆に言うと、その状態から再び夢へと走り出すにはそれなりの衝動が必要で。若葉の場合は不動の絵で、不動の場合は若葉の感動となるわけか

    導入部としてはまるで若葉の熱量に負けて不動が漫画制作へと立ち入っていくように見えるけれど、実際の不動は熱量を持て余していた人間に見えるね
    そもそも過剰なまでに仕事に打ち込んで自身を歯車と規定する彼はまるで何かを抑えつけているかのよう。それでも有り余る熱量が昼間の落書きの形で現れて、それに若葉の方が触発されている
    いわば不動の熱に若葉が感動を貰い、それが不動自身に返ってきた形となる
    後に不動が若葉の姿に眩しさを感じつつ海のシーンを描き、それに若葉が感動したように二人の立ち位置が明確に現れているね

    たった一人の家族として不動は妹を養育しなければならない。また、勤め人として求められる社会人としての責務も有る
    それはこれまでの不動を押し殺して来た拘束だったのだろうけど、夢を諦められなくなった若葉の感動は不動の枷を破壊するね
    元々本気の夢を持っていた人間であるならば、枷が無くなれば再び本気をすぐにでも取り戻せる。走り始めた不動からは年齢を感じさせない熱を感じさせるね

    一方で年相応と思えるのは2人の財力か
    漫画を書き始めるとなれば揃えなければならない道具とか知識ってそれなりに有る気がするのだけど、2人とも相応のレベルの道具をあっという間に揃えていらっしゃる……!
    しかも、当初の時点ではたった2日間のアシスタント作業をするだけのつもりなんだよね…。社会人の本気凄い…

    ただ、そもそもが夢に対して本気になると覚悟した二人なのだから、周辺の道具も本気で揃えるのは当たり前かもしれない
    そう捉えれば若葉が時間的に諦めていた海の背景画を不動は無理だなんてたった一言で諦められやしないんだよね。特に若葉が不動の為だけに水彩道具を買ってしまったならば

    そこで不動が見せた技は凄まじかったね。白黒でカラーを表現するって『かくしごと』でも見た覚えがある技術だけど、それをもっと技巧的に極めるとああなるんだ……
    あのワンカットってつまりは白黒で表現されているって事だよね…すご……

    若葉は不動の絵に感動を覚えた。でも不動だって嬉し泣く若葉の顔に感動した
    それ程までの衝動が生じたならば一度だけで辞めるなんて出来ない訳で
    サラリーマンとして夢を諦めた二人が諸々の大変さを知った上でなお夢へと突き進んでいく構図には美しさが有るね


    ここまで描かれたのは不動と若葉だけの感動。けれど漫画として世に発表したいなら他者の感動も得なければならない
    最初の関門となったのは既に感動の作り方を知っている人気原作者・薔薇園か
    そんな彼女だから見える二人の作品の良さと悪さ。それを上回って放り込まれてくる感情

    若葉が不動の絵に感動したように、不動が若葉の感情に感動したように。他者へと伝わっていく感動は薔薇園へ辿り着いた
    だから感動を受け取った薔薇園としても作品や2人の本気を無碍にはしたくないのだろうね
    漫画へと再び向き合ってから日が少ない二人に本気は有ってもそれを表現する技巧は未熟な部分がある。それだけに薔薇園の助力を得られるのは渡りに船といったところ

    ただ、少し気になるのは彼女が漫画原作者である点か
    ストーリー面の補強として薔薇園は願ってもない味方。けれど、言い換えれば彼女は他者に描かせて漫画を創る者とも言えるわけで
    ここで彼女と近づく事でいわばチーム若葉の3人目となるのか、それとも片方だけが引き抜かれる結果となるのか。その点だけは少し空恐ろしいような……

    0
    2024年12月28日
  • その淑女は偶像となる 4

    Posted by ブクログ

    「ジャンプ+」で連載が開始された同作者の『モノクロのふたり』があまりに良すぎて、前作『その淑女は偶像となる』を一括購入した。打ち切り的な終わり方ではあるものの、己の信念をもとに闘う偶像(アイドル)たちの生き様がかっこいい。ライブに没頭し、懸命に自分を表現しようとするキャラクターの表情がとても良くて、作者がめちゃくちゃ魂を込めて描いていることが伝わってくる。

    0
    2024年11月04日
  • その淑女は偶像となる 1

    Posted by ブクログ

    面白かったよなぁ〜!!!!
    すごくジャンプジャンプしてるアイドル漫画とっても熱血で好きな作品だったんですけどめっちゃ良いところで終わっちゃったのがほんと残念だった

    0
    2023年08月01日
  • ブルーアーカイブ 電撃コミックアンソロジー

    tk

    購入済み

    1話 便利屋68×RABBIT小隊×生活安全局  作者みしまひろじ
    2話 給食部×美食研究会         作者しろううらやま
    3話 シズコ×カヨコ×先生         作者松本陽介
    4話 スズミ×カヨコ             作者高野いつき
    5話 忍術研究部              作者せるげい
    6話 ゲーム開発部×ユウカ         作者有都あらゆる
    7話 ウタハ×ネル             作者神都あたる
    8話 美食研究会×フウカ×風紀委員会   作者さとうきび
    9話 フブキ×ヒナ×先生           作者空住キオ
    10話 万魔殿×給食部×美食研究会×風紀委員会 作者みしまひろじ

    個人的に空住先生のファンなので先生のブルアカが読めて嬉しかったです
    参加作家全員が高い画力で素晴らしかったです

    #笑える #癒やされる #萌え

    0
    2023年02月04日
  • その淑女は偶像となる 4

    購入済み

    そして淑女は

    なんかもう最高!!
    読んでて胸の奥から熱いものが込み上げてくる!

    最初はアイドルかー微妙そうだなーって思ってたのに読んだら想像とは全く違う熱い物語があった!
    淑女たちが夢に本気で向かい、時に立ち塞がる困難はそれすらも取り込み全てを笑顔にする爽快さ!
    読んでて本当に気持ちよく、ジャンプの中でもトップクラスにジャンプだった!

    もっともっと『君たちの夢をぼくにみせてくれよ』!!!

    終わってしまったことが本当に惜しい、、、
    でもこの物語を読めてよかった!めちゃめちゃ面白い最高の物語でした!!!!

    0
    2022年07月16日
  • その淑女は偶像となる 4

    購入済み

    もっともっと続いて欲しかった

    最高にジャンプしていたアイドル漫画でした。きっとこれからも読み返して元気をもらうと思います。作者さんの次回作も読みたいです!

    0
    2022年04月13日
  • その淑女は偶像となる 3

    購入済み

    今のジャンプ+漫画で

    今のジャンプ+漫画で最もジャンプしている作品。最高です。

    0
    2021年12月05日
  • その淑女は偶像となる 3

    Posted by ブクログ

    冒頭から生薔薇四天王の恐ろしさがこれでもかと……
    既に実力のヤバさが充分に伝わってくるメンツ。彼女らが物語上において大きな壁となって立ち塞がる構図になっているのも納得できるというもの
    ただ、こうして生薔薇四天王のヤバさが描かれれば描かれるほど、この子らと肩を並べていた桜子も何かしらヤバい特性を持っているのではないかと想像してしまうが……


    アイドルリーグ二回戦を前に旧敵に再会したまりもの様子が異常過ぎて驚かされる。まあ、それ以上に今回の敵である志乃の徹底振りにも驚かされるが
    アイドルは自身が持つ信念によって客を魅了する。そこに勝利の方程式なんて一見無いように思えるけれど、客から好印象を得るという一点を中心に考えればある程度の法則は見えてくる。志乃はそれを極限まで突き詰めたタイプなのか
    ただ、志乃の異常性は突き詰める為に自身の信念も友情も全て切り捨ててきたことに有るのだろうけど

    上を目指すアイドルとしては有りだと言えるそのスタイル。でも、その行動に巻き込まれた側からすれば堪ったものではない
    事務所で唯一の友達として信じていたのに手酷く裏切られた。しかも自分の不出来すら突きつけられたまりもの根源が捻じ曲げられるには充分すぎるトラウマ

    だからその元凶である志乃に再会して心が折れてしまうのは仕方なかったのかもしれない
    でも、そこでまりもを諦めさせてやらないのが桜子とあるみという仲間なんだよね。まりもと組みたいのは同情などではなく、まりもと組めば強敵にも勝てるという信頼が有るから組みたいと思った。そしてそんな大切な仲間であり友達に志乃が酷い仕打ちをしたから負けたままでは嫌だと思う
    桜子の叫びは本当に良かったよ……


    そして18話から始まった反撃はなかなかの見もの。というか、アイドル料理対決というお題目で電波ソングをぶっ込んでくるって凄い発想だな!
    おまけに肝心の料理を失敗してもすぐに作り直す展開にも驚愕する
    予選ブロックにて衆目を集めるという点において桜子達は無類の強さを発揮したけど、今回もその特性は遺憾なく発揮されているね。極限までに売れ線を効率的に取り入れた志乃に圧勝してみせましたよ!
    この展開が熱いのなんのって!

    でも、敵への勝利だけで終わらないのがこの作品最大の長所
    志乃はアイドルとしての信念は持っていなかったが、トップアイドルになるために全てを切り捨てるという信念を持っていた
    だというのに、不要だと切り捨てたはずのまりもが志乃に勝ってみせた。それはまりもが不要から有要に変わったということであり、その変化を齎したのが志乃の裏切りにあったと告げる展開は本当に痺れる
    だからまりもにとって志乃は不要な友達とはならず、有要なライバルとなるわけだね。その言葉は裏切りに傷ついていた志乃に幾らかの変化を与えたのかな?まりもの信念である「全員に勇気を与えるスーパーアイドル」が志乃に涙を流させる展開はとても良いものでしたよ……


    そういや、桜子は学友たちにアイドルをしている点は隠しているというのが初期からの設定としてあったのだけど、当然というか何というか流石にアイドル活動はバレていたのか…
    でも桜子の内緒にしたいという意思を尊重して気付かないフリをしていたという点にはちょっとホロリと来てしまったよ……
    皆をがっかりさせないようにアイドル活動を隠していた。だというのに、アイドルの姿が「淑女の理想」として讃えられる日が来るなんて思わなかったね……

    0
    2021年11月19日
  • その淑女は偶像となる 2

    Posted by ブクログ

    この作者さんはピンチの描き方が非常に上手いね
    アイドルモノとして描けるピンチシーンなんて、機材トラブルとか体調不良とかチームの不和とか種類が限られているのに、アイドルリーグという要素を使ってピンチとそこからの逆転劇をメリハリよく描いているように思える
    この2巻も冒頭から「悪魔の予選」なんて単語を使ってトップアイドル達のヤバさを判りやすく描いているね

    トップアイドルが出場した予選ブロックでトップ以外が合格することはない。だから「悪魔の予選」
    これは敵となったマーガレット恐子の太刀打ちしようない強さを理解できると同時に、そういった絶望的な環境で歌わなければならないという自分自身との戦いを突きつけられるもの

    それにしても、割とあっさりとまりも含めた三人ユニットになったね!もう少し紆余曲折するものかと
    ただ、まりもがこのユニットにすぐに納得できなかったのは確か
    だから桜子はお客の前にまりもを自分に魅了させる必要に迫られたわけだね
    そこで桜子が提示したのは自分の弱さを隠さない姿勢とそれでもアイドルとしてお客を笑顔にしたいという純粋な笑顔
    だからまりもは桜子とユニットを組むことに納得できたのだろうね

    そして桜子が次に魅了したのは会場のお客
    「悪魔の予選」によって発生した嫌な空気。それを敏感に感じ取った桜子が目指したのは打倒恐子よりも目の前のお客を笑顔にすること
    桜子のこういった部分は一切ブレずに描かれてきただけに納得の展開であり、これによって桜子達が評価されるのは当然とも言える流れだね
    そりゃあのモノローグだって「二人」から「三人」に変わるというもの!

    だからこそ、勝利しても突きつけられた敗北に涙する桜子の姿に驚かされるのだけど……
    そりゃ27%は辛いよなぁ……


    そして次に訪れたのはこれまた独特なピンチ
    会場のお客を魅了するのが勝利条件なら、会場を一方のファンで占めてしまえばいい
    邪羅が突き付けた難題を前に桜子が欲したのは新しい武器。ここでその武器が過去から現れる展開はとても良いね

    会場のお客は全員邪羅のファン。これを笑顔にして自分のファンに変えるのは至難の業。でも、桜子にはずっと応援してくれる無二不変のファンが居る
    それを思い出せたから、桜子は新曲を手に完全アウェイの環境ですら相手を笑顔にしてみせた
    いや、本当に掛け声一つ無い状況で自分達のステージを演出しきった桜子たちは本当に凄いな!

    これにて序章は終了だとか
    という事はこれからが本作の本領という事なのだろうか……。今の時点で非常に良い展開ばかりだというのに、ニューシーズンになったらどんな光景が繰り広げられるのだろうね


    それはそれとして番外編で明かされる桜子&あるみとまりもの生活レベルの違いが(笑)
    これでよくもまあ、一緒にユニットを組めるものだ(笑)

    0
    2021年07月06日