松本陽介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おや、これまでモノトーンだった表紙のタイトルデザインがグラデーションになってる。モノクロから脱したという最終巻ならではの演出か
連載に向けての本格準備が始まった段階、これまでの読み切りを一作作るだけとは異なる段階なのだから、構え方も大きく変わるだろうと思っていたら、田中が説明した”次にやること”を悉くクリアしていたのはちょっと笑った
そうか、若葉達ってシゴデキ社会人だから、そうした準備も既に遣り終えていたのか。また薔薇園の方も新人漫画家では届かない領域をフォローしていたりと連載に向けて余念がないね
けど、若葉達が立ち向かわなければならない連載の壁はそうした準備が必須の代物。連載という長い目で見るべき展開を3話目までに読者を魅了しなければならないなんて
若葉にも不動にも重すぎるプレッシャー。ここで経験者たる薔薇園が向き合い方を指南してくれるのは有り難いね。こうした点は彼女と組んで得られたメリットの一つと言えそうだ
そうであるならば、若葉達は己の為すべき事に集中できて。これまでを隙なく準備してきた3人なのだから、下手な作品になるなんて筈が無く
それでもドキドキさせられた初掲載の反応が良いものとして描かれるとこちらまで嬉しくなってしまうね。特に1話目で一人の女の子の心を掴んでファンレターを送らせるなんて大したものですよ!
38話から始まるのは薔薇園の深堀りか。初登場時から彼女は大作家として君臨し、若葉達の頼れる先輩であり、彼女の弱気なんて何処にも見当たらなかった
しかし、これらのエピソードで描かれるのは彼女の心残りであり悔み。薔薇園と金鹿はコンビを組み面白い作品を目指した。どちらかだけが背負われるのではない対等な天才と天才。コンビを解消した後も互いの道で切磋琢磨する間柄
金鹿が陥ってしまったのは高レベルな作品を描けるが故の奈落かな…。自分に慢心せず充分な作品を作り上げられる。しかし、今いる高みを適切と感じられない理想は彼女に筆を折らせるものとなってしまうのか…。これは若葉達のような新人作家には未踏である故に理解が難しい領域の話だ
だというのに、自分に理解できない悩みをマンガプロット的に解釈し、壁の乗り越え方を提示した不動は凄い漢ですよ…
但し、金鹿の筆を折った話が不動にリンクしてしまうのは因果な話。不動って若葉の誘いに拠って折った筆を拾い直して絵描きの世界へと舞い戻った訳だけど、そういえば筆を折った過去そのものを乗り越えた訳ではなかったんだっけ
だからこそ最も面白い作品を、金鹿の心を晴らす為には過去と向き合う必要があって。そうして教えてくれる過去の自分の言葉が何よりも力になる展開はとても良いね!
しかも、そうして昔の絵を使用した上で、描き直す事で心晴らす演出とするのは最上の手法ですよ!
若葉の演出と不動の絵によって曇っていた心が晴れた薔薇園だからこそ、閉じ籠もっていた金鹿の心へと殴り込みをかけて、彼女へと”いい漫画”を届ける展開も応援できる
そして薔薇園が金鹿へ届けたい”いい漫画”に籠められた技法が『自分の思うがまま楽しんで描く』という彼女が忘れていた大切な遣り方であったという展開は新人漫画家だからこそ提示できるもの
そうした展開を踏んだ為に、最終回の案について迷い50稿以上描いていた金鹿が”作者本位”の第1稿へと舞い戻る姿は不動が昔の自分の絵と向き合った展開とリンクするようで美しさを感じてしまいましたよ……
そしてまさかの最終話、もっと長く続く作品だと思ったんだけどここで終わりか。まあ、堅実な二人が連載を勝ち取るまで行ったのだから物語は作中人物が一つの満足を抱けるポイントを越えていたとは言えるのだろうけど
物語としては連載が始まったばかりの段階であり、これからがまだまだ残されているけれど、夢を諦めていた若葉と不動がマンガ連載という果てなき夢に向かって燃え続けるのだと描かれたこの巻は確かに最終感として相応しいのかも知れない
そう思えたラストでしたよ
いや、やっぱりもっともっと見たい要素はまだ残されていたけどね! -
無料版購入済み
うれしいやつ
これ絶対うれしいやつじゃん。というか実際にキャラが喜んでいるんだけど。そりゃ、ヒロインは自分の漫画をより良いものにしたいという気持ちはあるけども、そのためにアシスタント扱い(と思っている)の自分にここまで投資してくれるんだもの。
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Posted by ブクログ
ネタバレまさか終わってしまうとはなぁ……。第1巻を読んで以来、とても楽しみに読み続けていただけに残念……
あるみと姉妹であると突如判明した南みみ。生薔薇四天王の一人が対戦直前のタイミングで接触してきたなら何かある筈……、そういう風に考えていましたよ……
あの前フリで何も無いって逆に凄いな!
というか、みみの印象はこの巻を読み進める中で以前とかなり変わったかも
四天王の一人なのだから他のメンバーのように天賦の才に満ちた人物かと思いきや、自分の信念に基づいてその信念の為に陰の努力を欠かさないタイプでしたか
また、自分一人が圧倒できればそれで良いというタイプでもなく、むしろ対戦相手も高めようと考える辺り、もしかしたらみみは本作が目指すアイドルの形の1つを体現している人物なのかもしれない
なら、そんなみみと対戦する桜子達だって自分達が勝てればそれで良いと考えるのではなく、相手を高めようと思わなければ勝機は無いということになる
流行りの生配信形式であっても、練習風景ばかりだからファンにとっては退屈な3回戦。みみ、そして桜子達の予想外の共闘がその3回戦の価値観を変えていく様は壮絶
ただ、その壮絶さは桜子達自身を追い詰めるものでも有って…
ここで邪羅が登場する展開は胸熱。過去に倒したライバルが主人公の窮地に駆けつけるって完全に少年バトル漫画のノリじゃないか!おまけに桜子の信念を自身の信念に組み込んであの頃よりも強化されているとか本当に熱い展開!
ライバルの救援、そして自分達を待つファン。そういったものに支えられているから桜子達はアイドルとして輝ける
また、桜子を待つファンにみみも数えられている展開は本当に良いものですよ!
「花色エトワール」解散以来、ずっと桜子を待ち続けていたみみはもしかしたら最も桜子のファンだったと言える存在だったのかもしれない。なら、そんなファンの為にステージを盛り上げるなんて桜子なら当たり前の行動なんだよね
退屈な3回戦を最高の3回戦に塗り替えて、暗闇に落ちかけていたみみを光ある場所へ連れ戻して
桜子はまたしても輝かしいステージを披露してみせたね
だからこそなぁ……ここで終わってしまうなんてなぁ…… -
Posted by ブクログ
可愛い系よりも熱血系だと強く感じる内容のアイドル物語
かつてトップアイドルグループに所属していた桜子がトラウマからアイドル業界を離れてしまったという導入
その状態の桜子を再びステージに引き上げる存在が居るとすれば、それは生半可な覚悟では出来ない筈なんだけど、野良アイドルのあるみは自然体のままに桜子をステージに導いているんだよね
あるみに桜子への下心やら野心があれば桜子も動かなかったかも知れないけれど、あるみに有るのはかつての桜子が大好きだったという点、かつての桜子と同じように自分を犠牲にしてでもお客さんを笑顔にしたいという使命感を抱いているという点なんだよね
そんなあるみが相手だから、トラウマから自分の笑顔を気持ち悪いと思っていた桜子が笑顔の捉え直すことが出来る。ぶっつけ本番のステージに飛び入り参加して過不足無いステージパフォーマンスを魅せつけることが出来る
この辺りの描写は本当に少年漫画を読んでいるかのような気持ちにさせる熱い展開だったね
本作はジャンルとしてはアイドルものに相当するのだろうけど、志向しているのはアイドル達の可愛らしい姿を描くことではなく、アイドル達がステージに立つ覚悟を熱く描くことなのだと第一話から伝わってくる内容だったね
こうして桜子とあるみはトップアイドル目指して邁進して行くことになるのだけど……
その後の展開もやはり少年漫画らしさに溢れているね。ブランクが有るから思うように体力が続かない桜子、アイドルとして活動していても業界知識は無いあるみ。これは主役の組み合わせとして充分な代物
そこにトップアイドルになる為には並み居る強敵を倒してアイドルリーグを勝ち進めなければならないと来ればそれは何処からどう見ても少年漫画ですよ!
その後もアイドル活動を始めるに当たって弱小オンボロ事務所に所属することになったり、先に所属しているアイドルのまりもがかなり癖の強いアイドルだったりと掴みは充分な第1巻
良い意味でジャンプらしさを感じてしまう本作がどのようにしてアイドル道を描いて行くのか、そしてこの先ぶつかることになるかつての仲間達とのステージは桜子にどのような覚悟や成長を求めてくるのか
何もかもが楽しみになる第1巻だったね -
無料版購入済み
アイドル
昔の自分を隠して白ゆりの華として学園生活を送るさくらこ。ホントはもっと巣の自分をだしたいのだろうに、そしてアイドルもやりたいだろうに、あるみの転入によって大きくかわり、これからトップアイドルを二人で目指していく姿がたのしみ。